マットレスの床置きはダメ?
寝具コラム by Koala Sleep Japan2025年1月27日読了目安時間: 6

マットレスの床置きはダメ?デメリットと直置きする場合の対策

部屋を広く使いたい、子どもの安全が心配などの理由で「マットレスを床置きしたい」という人も多いのではないでしょうか。しかし、マットレスの床置きは基本的にNGです。睡眠環境の悪化だけではなく、マットレスの寿命を縮めることにもつながるからです。

 

本記事では、上級睡眠健康指導士でコアラマットレス社員の石川が、マットレスの床置きがNGな理由とデメリットを解説します。一方で、どうしても床置きしたい人に向けて、床置きする際の注意点や床置きできるマットレスなどを紹介します。

 

床にマットレスを直接置くのはNG

快適な睡眠環境の観点からすると、マットレスの床置きは基本的にNGです。

 

床に直置きすることで湿気やホコリがたまりやすくなるため、カビやダニが発生しやすい環境になってしまうからです。また、床が近いことによって、睡眠中にホコリを吸い込みやすくなったり、底冷えしやすくなったりするデメリットも挙げられます。

 

とはいえ、マットレスの床置きには以下のようなメリットもあります。現在のライフスタイルや目的などに合わせて選択すると良いでしょう。

 

  • 子どもの安全対策として、ベッドではなくマットレスを使う場合も
  • 高さが低いため、圧迫感が少なく部屋が広く感じる
  • 自由にインテリアをレイアウトできる
  • ベッド購入費を節約できる

 

マットレスを床置きするデメリット6つ

マットレスを床置きするデメリット

マットレスの床置きは、場合によってはメリットを感じられることもあります。しかし以下で解説していくように、デメリットのほうが多いといえます。

 

マットレスの床置きは一見手軽に見えますが、衛生面や寝心地に大きく影響します。マットレスを床に直接置きたいと考えている人は、あらかじめデメリットも把握しておくことが大切です。

 

カビやダニが繁殖しやすい

マットレスを床置きすると、寝ているときの体温が床に伝わりやすくなるため、マットレスと床との接地面に結露が生じやすくなります。そのため、湿気がたまってカビやダニが繁殖しやすい環境になってしまいます。

 

そもそも人は寝ている間にコップ1杯分の汗をかいているため、マットレスは湿気がたまりやすい寝具といえます。そこでマットレスを床置きしてしまうと、睡眠中にたまった湿気が逃げにくくなり、カビなどの発生につながってしまうのです。

 

参考記事「寝汗がひどい場合にはどうすればいいの?誰にでもできる対策方法について解説

 

劣化が早くなる

マットレスを床置きすると底面の通気性が悪くなり、内部に湿気がこもりやすくなります。

 

マットレスに使われることが多いウレタンやラテックスといった素材は、水分によって分解される性質をもっているため、湿気によって弾力性がなくなったり、へたりにつながったりします。そのため、マットレスの劣化を早めてしまう可能性があるのです。

 

また、金属製のコイルを使用したスプリングマットレスでは、コイルそのものが錆びてしまう場合もあります。こうしたマットレスの劣化は、寝心地に大きく影響します。

 

ホコリを吸い込みやすい

ホコリを吸い込みやすい

ホコリやハウスダストは、日中の空気の流れや人の活動によって舞い上がり、就寝中などにゆっくりと落ちてきて床付近にたまります。そのため、床に近い位置で寝ていると、ホコリやハウスダストを吸い込みやすくなります。

 

特にハウスダストは、アレルギー症状を引き起こす原因になることがあるため、注意が必要です。「毎日掃除しているから大丈夫」と思っていても、目に見えないほど小さいハウスダストを完全に取り除くのはなかなか難しいといえます。

 

汚れやすい

マットレスを床に直接置く場合、設置面が床と擦れることで汚れがつきやすくなるのもデメリットの1つです。

 

また、床近くはホコリがたまりやすい場所のため、マットレスの側面や底面にもホコリが付着しやすくなります。その結果、カバーやシーツを洗濯する頻度が増えて手間がかかるだけではなく、洗濯によって生地の劣化が早まる可能性もあります。

 

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メンテナンスに時間がかかる

人が眠るマットレスには、どうしても湿気がたまります。特に、湿度が高い季節や寒暖差が大きい日は結露が発生しやすく、時には床やマットレスがびしょびしょに濡れてしまう場合もあります。

 

それを放置するとカビやダニの発生リスクが高まるため、マットレスを床置きする場合は、毎日のメンテナンスが欠かせません。たとえば、マットレスを立てかけて湿気を取り除いたり、部屋の換気をおこなったりすることが必要です。

 

しかし、マットレスはシングルサイズでも15kg以上ある製品が多いため、毎日立てかけたり動かしたりするには、労力も時間もかかってしまいます。

 

床冷えしやすい

冷たい空気は部屋の下にたまりやすい性質があるため、特に冬場では、床の近くで寒さを感じやすくなります。

 

それに加えて、床からの冷気が直接マットレスに伝わってしまうため、マットレスの床置きは底冷えしやすいといえます。特にフローリングは熱伝導率が高いため、寒さをより強く感じてしまいます。

 

また、冷たいマットレスで眠ると体も冷えてしまいます。すると、快適な睡眠が妨げられたり、睡眠の質が低下したりする可能性があります。その結果、疲れが十分に取れないなど、健康への影響につながることもあるため注意が必要です。

 

マットレスを床置きしたい場合の対策11コ

マットレスを床置きしたい場合の対策

これまで解説してきたように、マットレスの床置きはデメリットが多いため、基本的にはおすすめできません。マットレスの正しい使い方については、「マットレスの使い方について1から解説!他のおすすめ寝具やお手入れ方法とは?」の記事で詳しく解説しています。

 

しかし、部屋のスペースの有効活用や子どもの安全性といった考えから、マットレスを床置きしたい人もいるでしょう。そこで、そのデメリットを少しでも軽減するための対策を紹介します。

 

ベッドパットやマットレスカバーを使用する

ベッドパッドの主な役割には、洗えないマットレスの汚れを防いだり、寝心地を良くしたりすることが挙げられます。そのほかにも、目的や用途に合わせてさまざまな種類が販売されています。

 

マットレスを床置きしたい場合は、たとえば、寝汗がマットレスに染み込むのを防ぐために、防水性や吸湿性に優れたベッドパッドやマットレスカバーを使用しましょう。湿気対策になるため、カビやダニの予防だけではなく、マットレスの劣化を防ぐことにもつながります。

 

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部屋の換気をこまめにする

マットレスそのものだけではなく、部屋に湿気をためないことも手軽にできる対策の1つです。部屋の換気をこまめにおこなって、湿気を外へ逃がすようにしましょう。

 

また、洗濯物を部屋干しすると室内の湿度が上がってしまうため、できるだけ屋外に干すか、浴室乾燥機などを活用しましょう。湿度が高い季節には、除湿機の使用もおすすめです。

 

マットレスを通気させる

マットレスを床置きしたい場合は、可能であれば毎日、マットレスを壁などに立てかけて湿気を逃すようにしましょう。ただしその際は、直射日光を避け、陰干ししてください。マットレスに使われている素材のなかには、熱に弱いものがあるからです。

 

立てかけることが難しい場合は、マットレスの下に本などを挟み込んで底面を浮かせ、サーキュレーターや扇風機を使って風を送る方法も効果的です。

 

日頃からマットレスを立てかけたり、風を送ったりすると床も乾燥できるため、湿気がたまりにくい環境にすることができます。

 

マットレスの低規定な掃除およびお手入れについては、こちらの記事「マットレスの掃除・お手入れ方法6選|頻度や注意点についても解説」のご覧も参照しててください。

 

窓際は避ける

マットレスを床に直置きしたい場合は、窓際を避けるようにしましょう。窓際は、外気温と室内気温の差が大きくなるため、結露が発生して湿気がたまりやすい場所だからです。

 

結露の影響を小さくするためには、窓際の配置を避け、風通しの良い場所を選ぶようにしましょう。

 

すのこを敷く

マットレスと床の間にすのこを敷くと空間ができるため、床に直置きするよりも通気性がよくなります。その結果、マットレスの設置面と床に結露が生じにくくなります。

 

さらに、すのこは薄くて軽いものが多いため、マットレスの高さを大きく変えることなく手軽に使用することができます。また、デザイン性の高いすのこベッドも販売されているため、部屋の雰囲気に合わせて選ぶこともできます。

 

マットレスにすのこを合わせる使い方についてはこちらの記事「すのこにマットレスってどうなの?下に敷くおすすめも紹介」もご覧ください。

 

アルミシートを敷く

断熱効果のあるアルミシートをマットレスと床の間に敷くと、熱が床に逃げにくくなるため、結露の予防につながります。

 

また、底冷えが気になる冬にも、アルミシートはおすすめです。床からの冷気が伝わりにくくなり、睡眠中に冷えを感じることが少なくなります。

 

コルクマットを敷く

アルミシートと同様に、コルクマットにも温度差を緩和する効果があります。床からの冷気を遮断することで、結露の予防に役立ちます。

 

また、コルクマットには調湿機能もあります。湿度を適切に調整してくれるので、湿気を抑えて、カビ対策にもつながります。

 

丁寧に掃除機をかける

ホコリやハウスダストの吸い込みを予防するには、部屋の掃除機がけを丁寧におこないましょう。掃除機をかけたあとに水拭きをするとより効果的です。

 

また、床近くはホコリやハウスダストがたまりやすいため、マットレスにも直接掃除機をかけて、しっかりホコリを吸い取っておきましょう。

 

上下表裏をローテーションする

マットレスを床置きすると湿気がたまりやすくなるため、マットレスの劣化を早める可能性があります。特に湿度が高い季節や環境においては、定期的なメンテナンスが必要です。マットレスの上下表裏を、意識的にローテーションするようにしましょう。

 

上下表裏を入れ替えて使用するとマットレスにかかる負荷が分散されるため、一部に負担が集中せず、劣化を遅らせることができます。1〜3か月ごとのローテーションがおすすめです。

 

ただし、マットレスが「片面づかい」なのか「両面づかい」には注意が必要です。片面づかいのマットレスは裏返すことができないため、必ず説明書などで確認するようにしましょう。

 

マットレスのローテーションについては「マットレスのローテーションは最大4パターン!必要性・頻度など詳しく解説の記事で詳しく解説しています。

 

床からの高さが気になる場合はローベッドを使用する

床からの高さが気になる場合は、ローベッドの使用もおすすめです。圧迫感を感じさせることなく、開放感を保ちながら湿気対策をすることができます。

 

たとえばコアラマットレスには、3段階の高さ調節が可能な「MIRAIKUSTOM ミライカスタムベッドフレーム」があり、好みに合わせてベッドの高さを調整することができます。通気性や寝心地にもこだわっているため、睡眠環境の改善につながります。

 

3段階の高さ調節と優れた通気性「MIRAIKUSTOM ミライカスタムベッドフレーム」

 

床置き可能なマットレスを選ぶ

マットレス製品の中には、床置きができる製品もあるため、限られたスペースでの使用に便利です。床置きを前提につくられているので、通気性や湿気対策も考慮されています。

 

たとえばコアラマットレスには、湿気対策が楽にできる「コアラフトン OASISがあります。使用後は立てかけた状態で陰干しができ、使わない時には押し入れにしまえるコンパクトなデザインのマットレスです。

 

湿気対策にも寝心地にもこだわった「コアラフトン OASIS」

 

マットレスを床置きしたい場合は適切な対策を!

マットレスの床置きは基本的にはNGですが、どうしても床置きしたい場合は、そのデメリットを理解したうえで、適切な対策をするようにしましょう。

 

使用後はマットレスを立てかけて湿気を取り除いたり、毎日の換気をしたりすることで、湿気がたまることを防ぐことができます。また、マットレスの底面に湿気対策になるマットレスカバーや、底冷え対策になるシートの使用すると、快適な睡眠環境をサポートしてくれます。

 

床置き可能なマットレスもありますが、寝心地を重視したい場合は、通常のマットレスがおすすめです。一年中心地よく眠れるリバーシブル仕様のカバーや、高い通気性をもつ独自素材を使った「コアラマットレスプラス PLUS」などを、検討してみてはいかがでしょうか。

 

理想的な寝心地にカスタマイズできる「コアラマットレスプラス PLUS」

 

お客様の声

2025年1月9日

★★★★★

今まで感じたことがない寝心地

初めて購入しました。これまではシモンズの硬めでしたが硬めが好きとか嫌いとかでなく 沈み方が良いな と思いました。

購入後に展示場にも寝に行きましたがプラスの差はありますね、

 

2024年12月30日

★★★★★

とても満足しています

今でネットで購入した安いマットレスを使っていましたが最近は腰痛に悩んだいたので思い切って購入しました。

一番グレードの良いものが良いと言うわけだもなく、実際にマットレスの寝比べをしてみると自分に合った硬さのものが見つかるので近くに試せる店舗のある人は一度でも試してみるのがオススメです!

 

2024年12月12日

★★★★★

肩と背中の痛みが一日でなくなった!

これまでは朝起きると痛かった肩と背中が、コアラマットレスで寝た翌日には、すっかり無くなり、すっきりと起きることができました。

返品可能なことに加え、硬さをふつうとかためで選ぶことができたにも大きな安心材料となりました。毎晩、寝るのが楽しみです。

 

理想的な寝心地にカスタマイズできる「コアラマットレスプラス PLUS」