寝具コラム by Koala Sleep Japan2024年1月24日読了目安時間: 6

【上級睡眠健康指導士監修】マットレスの厚さはどのくらい必要?厚さごとの特徴や、マットレス選びでぜひ知っておきたい知識

監修者

目次

松本 恭
コピーライター / 上級睡眠健康指導士

「健康の秘訣はぐっすり眠ること」がモットーで、これまでウォーターベッド、ウッドスプリングベッド、西式健康枕、ハンモックなどさまざまな寝具の寝心地を追求してきた睡眠マニア。偶然出会ったコアラマットレス®︎の快適さに感銘を受け、メンバーとして参加。上級睡眠健康指導士としての知識を通して、より多くの人に快眠を届けたいと願っている。

ぐっすり熟睡でき、日中の疲れがしっかり取れるマットレスを選ぶには、どのくらいの厚さが必要なのでしょう?

薄いマットレスを使っていると、寝ているときに床やベッドの硬さが伝わってきます。これを「底付き」と言い、快適な眠りが妨げられる原因です。では、快適に眠るためには、マットレスが厚いほうがいいのでしょうか?

実はそうではありません。マットレスの厚さの選び方のポイントは、ベッドフレームとの相性などさまざまな角度から考える必要があるということ。

この記事では、上級睡眠健康指導士でコアラマットレス社員の松本が、自分にフィットした厚さのマットレスを選ぶために役立つ情報を「マットレスごとの厚さの違い」「体重別のおすすめの厚さ」「ベッドフレームとの相性」などの角度からまとめました。

ご自身にぴったりの厚さのマットレスを見つけ、健康で快適な睡眠環境づくりに役立てていただければ幸いです。

 

マットレスは薄いほうがいい?マットレスに「厚み」が必要な理由とは

マットレスに厚みが求められる理由は、合わない厚さのマットレスを使っていると、背中や腰の痛みにつながる可能性があるためです。

好みにもよりますが、一般的に、薄いマットレスを使っていると不快な「底付き」を感じることが多いです。「底付き」とは、床やベッドフレームの硬さが背中に伝わっている状態を言います。この状態では背中や腰、肩(寝姿勢によります)に負担がかかり、痛みが引き起こされかねません。

そのため、マットレスを選ぶときには、底付きを感じることのない厚みが重要となります。

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【体重別】あなたに必要なマットレスの厚みは何cm?

底付きを感じないためのマットレスの厚さは、自身の体重をもとに判断できます。体重ごとの必要なマットレスの厚さの目安は以下のとおりです。

必要最低限の厚さ
体重 ウレタン ファイバー
30kg 5cm 3cm
60kg 7cm 5cm
80kg 10cm 7cm
100kg 13cm 10cm

 

ファイバー素材よりウレタン素材のほうが、より厚みが必要となる理由は、ウレタン素材はより柔らかく、底付きを感じやすいためです。またウレタン素材の中でも、高反発素材より低反発素材のほうが柔らかいため、低反発素材を選ぶ場合は、上記の表に加えて、2、3cm多めに見積もるといいでしょう。

最低限必要な厚さを満たしていれば、底付きを感じることなく、ある程度快適な寝心地が期待できるでしょう。ただし、上記はあくまで「最低限」の厚さの目安です。実際に購入する場合は、上記の表より、もう少し厚めのマットレスを選ぶようにすると確実でしょう。

 

【厚さ別に比較】マットレスの特徴やどんな人におすすめか解説

マットレスの厚さごとに、マットレスの特徴やどんな人に合うのかを紹介していきます。自分に合ったマットレスの厚さを考える基準にしてください。

 

7cm以下のマットレス|子ども用のマットレスを探している人におすすめ

7cm以下の薄いマットレスは、厳密にはマットレスではなくマットレストッパーに分類されるものがほとんどです。

マットレストッパーは、マットレスの寝心地を改善するための製品なので、基本的にはそれだけで使用するケースは想定されません。

ただし、子どもが使う場合は例外です。体重が重くない子どもの場合は、マットレスとして使っても問題ないでしょう。

 

8〜9cmのマットレス|ベッドフレームが低い場合におすすめ

8〜9cmの厚さのマットレスは、収納や持ち運びやすさが特徴です。

厚みがないため、ベッドフレームの柵が低い場合に適しています。また、あまり重くないことから、ロフトベッドや二段ベッドにも設置しやすいでしょう。

ただし、きゃしゃな体型や瘦せ型にはおすすめできますが、標準体型やがっちりした体型にとっては底付きを感じやすい厚さです。

 

10~14cmのマットレス|マットレス1枚で済ませたい人必見

ウレタン素材であれば、10〜14cmの厚さがあれば標準的な厚さといえます。そのため、標準体型であれば、マットレス一枚でも底付きを感じにくいでしょう。

メリットは、マットレス一枚で快適な寝心地を得られることです。さらに、折りたためるタイプであれば収納と持ち運びができるため、部屋のスペースを有効活用したい人におすすめです。

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ただし、がっちりした体型の場合は底付きが気になる可能性があるため、より厚さのあるマットレスをおすすめします。

 

15〜19cmのマットレス|ウレタンであれば十分な厚み

ウレタンマットレスで寝心地の良さを求める人におすすめの厚さです。ウレタンマットレスであれば、底付きを感じることはないでしょう。

スプリングマットレスの場合、この厚さでは寝心地に満足できないことがあります。スプリングの硬さが直接背中に伝わらないよう調整するためのクッションとなる素材が十分でないことが考えられるからです。

注意点としては、この厚さになってくると収納や持ち運びに不便なマットレスもあります。収納や持ち運びが可能かどうか、用途や使う場所をよく検討してから購入しましょう。

 

20~24cmのマットレス|寝心地を追求したウレタンマットレスで寝たい人におすすめ

ウレタン素材のマットレスの場合は、寝心地にこだわったマットレスが多くあります。寝心地を追求した多層構造のマットレスには、さまざまな種類の素材が使われており、20cm程度の厚みになることが多いからです。

この厚さのスプリングマットレスは、比較的お手頃な製品が多いでしょう。

寝心地の良いウレタンマットレスで寝たい、またスプリングマットレスを安く購入したいという場合におすすめです。

 

25〜29cmのマットレス|高品質なマットレスを求めるならこれ!

厚さが25〜29cmになってくると、ほとんどが高品質なマットレスと言えるでしょう。ウレタンマットレス、スプリングマットレス、ラテックスなどを問わず、高品質のマットレスではこの厚さが主流です。

注意点として、重量を考えるとロフトや二段ベッドでの使用は難しいということ。また、価格も高くなり、10万円以上の予算を見積もる必要があります。

最高級に近い品質のマットレスを求めている人におすすめの厚さです。

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30cm以上のマットレス|最高級の寝心地を体感できる

30cm以上の厚さがあるマットレスは、トップクラスの寝心地が期待できます。この価格帯のマットレスは、高品質なウレタンやポケットコイルなど、さまざまな素材を組み合わせた多層構造で作られており、寝転んだときの心地よさに加え、抗菌防臭、速乾性など多くの機能を備えているのが特徴です。

価格は安くても10万円、高級なものは20万円以上となります。

ただし、非常に重いため、お手入れや移動の際、簡単に持ち上げたり運んだりできないことに注意しておく必要があります。

最高級の寝心地を求めるなら、ぜひおすすめしたい厚さです。

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【注意点】ベッドフレームとの相性(高さ・重量)も確認しておこう

マットレスをベッドフレームに置いて使う場合は、ふたつの製品の相性もチェックする必要があります。ここでは、マットレスの厚さを選ぶときに注意したいポイントを2つご紹介します。

 

①二段ベッドからの転落することのないマットレスの厚さ

一つは、ベッドからの転落を防ぐことができる厚さを選ぶことです。これを無視すると、寝返りを打った際に落下してしまう危険性があります。

具体的には「[ベッドの柵の高さ] ー [マットレスの厚さ]」が「人の体の厚さ」以下であれば寝返りによる転落の危険性はありません。

体の厚さは標準的な体型で平均15cmです。二段ベッドの柵の高さは20〜30cmのものが一般的なので、マットレスの厚さが5〜15cmのものが適していることになります。

 

②ベッドフレームが耐えられる重さ

もう一つは「[マットレス] + [人] + [軽寝具(枕・掛ふとんなど)]」の重さを、「ベッドフレームの耐荷重」以下にすることです。

マットレスが分厚くなると、比例してマットレスの重量も増加します。その結果、ベッドフレームが重さに耐えられなくなる可能性があるのです。

軽寝具の重さは、重くても5kgほどです。それに「マットレスの重さ」と「自身の体重」をプラスして、ベッドフレームの耐荷重と比較しておきましょう。

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【マットレスの厚さ別】相性の良いベッドフレームを解説

前述したマットレスの厚さと重さの注意点をもとに、マットレスの厚さごとに相性の良いベッドフレームを紹介します。

 

【3~9cm】薄めのマットレス|ロフトや二段ベッドにおすすめ

厚みがなく、かつ重量も軽めであることから、ロフトや二段ベッドに適しています。

薄めのマットレスは、大人が使う場合、あまり寝心地を期待できませんが、体重の軽い子どもであれば問題なく眠れるでしょう。

 

【10~19cm】中程度のマットレス|ロフトや二段ベッドでは注意

中程度の厚さのマットレスは、独立したベッドフレームに適しています。収納の付いたベッドフレームや、すのこベッドなどであれば問題なく使えるはずです。

ただし、ロフトや二段ベッドでは注意が必要です。10〜19cmの厚さのマットレスでは、ベッドフレームの柵が45cmほど必要になり、これだけの高さのあるベッドフレームは少数です。高さが足りない場合は、転落防止用のベッドフェンスを活用するなどして対策しましょう。

 

【20~35cm】分厚いマットレス|ローベッドなどにおすすめ

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分厚いマットレスは、耐荷重や設置の問題からロフトや二段ベッドで使うことは難しくなります。

すのこベッドやローベッドなど、床に近いタイプのベッドであれば問題なく使えるでしょう。

ただし収納付きのチェストベッドなどでは、構造的に重さに耐えられない製品もあるため、マットレスの購入前にベッドの耐荷重を確認しておくことをおすすめします。

 

まとめ:自分に合った厚さのマットレスを使って快適な寝心地を手に入れよう

適切な厚さのマットレスを使う必要がある理由は、薄すぎるマットレスを使っていると、腰や背中の痛みにつながる可能性があるからです。

(*睡眠中に腰や背中に痛みを感じている場合は、専門医の指導を受けることをおすすめします)

マットレスは厚いほうがいいというわけではなく、厚さによって使用できるベッドフレームに制限もあります。どのような用途で使いたいのか、引っ越しや模様替えなどを予定しているかなど、多角的に検討してマットレスの厚さを決める必要があるのです。

体に合ったマットレスを使うと、毎日のパフォーマンスも向上します。ぜひご自身にぴったりの厚さのマットレスを見つけて、快適な睡眠環境を整えてください。