睡眠コラム by 本多 洋介2025年9月24日読了目安時間: 8

睡眠の質を上げる食べ物10選を紹介!

本多 洋介
Myクリニック本多内科医院院長

群馬大学医学部卒業。
伊勢崎市民病院、群馬県立心臓血管センター、済生会横浜市東部病院(いずれも循環器内科)を経て、Myクリニック本多内科医院院長。

  • 免許・資格

総合内科専門医、循環器内科専門医、日本心血管インターベンション学会専門医、軽カテーテル的大動脈弁植え込み術指導医(Sapienシリーズ、Evolutシリーズ)

不眠というほどではなくても、「ぐっすり眠った気がしない」「寝入るまでに時間がかかる」といった、睡眠の質に悩みを抱える人も多いのではないでしょうか。

実は、毎日の生活の中に「睡眠の質」を上げる方法があります。それが「食べ物」です。栄養や睡眠の専門家が長年にわたって食べ物と睡眠の関係解明に取り組んできた結果、近年ではぐっすり眠れるよう睡眠を促す食べ物があることがわかってきました。

そこで本記事では、上級睡眠健康指導士でコアラマットレス社員の松本が、睡眠の質を上げる食べ物について詳しく解説します。睡眠の質を上げたい人は、ぜひ参考にしてください。

 

睡眠の質の重要性

睡眠の質が低いと、日中にやる気が出なかったり、不注意でミスをしたりするといった経験は誰しもあるのではないでしょうか。最近では、睡眠データを記録できるスマートウォッチも登場しているため、睡眠の質を体感に頼るのではなく、データで確認できるようになっています。

そもそも睡眠は、健康を維持するうえで主に2つの重要な役割を果たしています。

 

・睡眠は体を修復する

睡眠中は、体が細胞と筋肉の修復をおこなっています。

・睡眠時は脳も休んで修復する

睡眠中には、精神的な疲労によって出た脳内の老廃物も運び出されています。

つまり十分な睡眠が得られないと、細胞レベルの修復に時間が取れず、心身の健康に悪影響が及んでしまうのです。

 

ではいったい、どんな睡眠が「質が高い睡眠」なのでしょうか。

睡眠中には、約90分周期でノンレム睡眠とレム睡眠が交互に訪れ、この周期が一晩に3~5回繰り返されます。眠りのゴールデンタイムは入眠後90分間といわれ、この間に成長ホルモンの分泌がもっとも活発になるとされています。成長ホルモンは筋肉の疲労を回復し、組織を修復するのに必要なホルモンです。

一方、脳の修復と老廃物の運び出しは、2021年の研究で、レム睡眠中におこなわれていることがわかってきました

 

レム睡眠 脳は起きていて、体は眠っている状態のため、眼球が動いたり、鮮明な夢を見ることも。急速眼球運動(Rapid Eye Movement)があることから、レム睡眠(REM)と呼ばれる。 脳が回復する時間

  • 脳の毛細血管の血流が上昇
ノンレム睡眠 脳が眠っている状態のこと。夢はほとんどみず、筋肉は働いている。眠りの深さは4段階に分類され、浅い眠りから深い眠りへと続き、その後浅い眠りからレム睡眠へと移行する。 体が回復する時間

  • 成長ホルモンが上昇
  • ストレスホルモンを抑える

 

つまり、「質が高い睡眠」とは、レム睡眠とノンレム睡眠、この2つがきちんとある睡眠を指すため、ただ睡眠時間が長いほうがいいというわけではありません。体にとって大事なメンテナンスの時間である睡眠の質の低下が長期に及ぶと、健康上の問題につながる可能性があります。

また、夢を見たときの睡眠の質が気になる人も多いのではないでしょうか。それについては、「毎日夢を見るのは睡眠の質が低い?レム睡眠と深い眠りの関係を徹底解説」の記事で詳しく解説しています。

 

睡眠に効果的な栄養素

睡眠に効果的な栄養素

では、どのようにして食べ物で睡眠の質を上げるのでしょうか。そのカギを握る栄養素が「トリプトファン」です。あまりなじみのない名前ですが、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニン、自然な入眠を促す睡眠ホルモン「メラトニン」の原材料というと理解しやすいかもしれません。

 

トリプトファン

睡眠の質を上げるのに重要な睡眠ホルモン「メラトニン」が体内でつくられるには、3つのステップが必要です。

  1. トリプトファンを摂取する
  2. トリプトファンから体内で「セロトニン」がつくられる
  3. 「セロトニン」が夜までに「メラトニン」に変化する

 

トリプトファンは食品からしか摂取できない必須アミノ酸で、精神の安定や睡眠の質に深く関わる「セロトニン」の原料となる成分です。乳製品、大豆製品、バナナ、米、小麦、ごま、ピーナッツ、卵などに多く含まれていて、体内に取り込まれたあと、セロトニンを経由して「メラトニン」に変化します。

 

そのほかにも、睡眠の質に関わる栄養素には、グリシン、GABA、マグネシウムといったものがあります。

 

グリシン

グリシンもアミノ酸の一種で、深い眠りに入るのを助ける成分です。グリシンは、体の末端部分の血行量を増やして深部体温を下げる働きがあります。深部体温の低下は、睡眠の質を上げることにつながります。ゼラチン、えび、大豆製品、うなぎ、鶏肉、ピーナッツなどに多く含まれています。

 

GABA(γ-アミノ酪酸)

GABAもアミノ酸の一種です。交感神経が活発になるのを抑えて、睡眠に入るのを助ける働きがあります。心理的なストレスを軽減する機能、血圧低下効果などがあるとされています。素材としては発芽玄米などの穀物、じゃがいも、トマト、なす、キムチなどに含まれていますが、GABAを配合したチョコレートやサプリメントになじみが深いかもしれません。

 

マグネシウム

トリプトファンと同様に、マグネシウムは睡眠の質の向上に関連する必須ミネラルです。メラトニンがつくられる過程で必要になる栄養素でもあります。たとえば、ほうれん草、ナッツ、アボカド、黒豆などに豊富に含まれています。

 

また、睡眠の質を上げる飲み物も多くあります。たとえばハーブティーなどは代表的な例といえるでしょう。下記の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

他関連記事:眠くなる方法10選と眠くなりやすい体をつくる4つの習慣

手に入れやすい!睡眠の質を上げる食べ物10個

睡眠の質を上げやすい食べ物

睡眠に効果的な栄養素を解説しましたが、睡眠の質を上げるには「トリプトファン」を摂取するだけではなく、夜にメラトニンが体内にできるようリズムを整えていくことが重要です。

・トリプトファンの摂取量:1日で体重1kg当たり2mgくらい

体重60kgの人であれば、120mg以上のトリプトファンを摂取しましょう。

・摂取のタイミング:朝食にトリプトファンを取り入れる

トリプトファンはできるだけ朝に摂取し、トリプトファン→セロトニン→メラトニンの変化がスムーズに起こるようにしましょう。とはいえ、すべてを朝食でまかなう必要はありません。

おすすめの食品のトリプトファン含有量を表にまとめてみました。

食品名 100g当たりの含有量 1食可食部当たりの含有量
バナナ 15mg 15mg(100g、1本)
牛乳 41mg 82mg(200g)
180mg 108mg(60g)
牛肉 160mg 160mg(100g)
豚ロース 230mg 230mg(100g)
鶏むね肉 220mg 220mg(100g)
カツオ 300mg 300mg(100g)
マグロ 300mg 300mg(100g)
そば 120mg 144mg(120g)
大豆 520mg 104mg(20g)

*文部科学省「食品成分データベース」を基に独自に算出

 

バナナ

スーパーやコンビニで通年購入でき、値段も手ごろなバナナは、睡眠の質を上げるのにぜひ摂取したい食品です。乳製品やナッツなどと合わせやすく、朝食にも適しています。

 

牛乳

牛乳離れが進んでいるともいわれますが、睡眠の質を上げるという視点から考えると、牛乳も優れた食品です。ミルク(液体)である必要はないので、「牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする」という人は、ヨーグルトやチーズなどでもかまいません。

 

栄養の王様ともいえる卵も、通年で、どこでも手に入れやすい優れた食品です。朝食の定番メニューに加えてみましょう。

 

牛肉

ランチや夕食で取り入れるのがおすすめです。なるべく脂肪の少ない赤身の部位を選びましょう。

 

豚ロース

豚ロースも手に取りやすい食品です。とんかつだけではなく、しゃぶしゃぶサラダなど、ヘルシーな調理法でもおいしく食べられます。

 

鶏むね肉

ワークアウトやダイエットをしている人にはなじみ深い食品であり、大パックで販売されていることも多くあります。サラダチキンにしたり冷凍保存できたりと活用しやすい食品です。

マグロ

初セリの値段が数百万円でニュースにもなる本マグロですが、最近はもっと手ごろな価格のマグロが手に入るようになってきました。メバチマグロ、ビンチョウマグロなどは回転寿司でネタとしてよく利用されています。

 

カツオ

カツオは、通年で手に入れやすい手頃な値段の魚といえるでしょう。缶詰、冷凍食品などの保存食品も豊富にあります。カツオのたたきは冷凍食品で流通しているものも多いため、1つストックしておくと便利です。

 

そば

そばは他のトリプトファンを含む食材と組み合わせやすいおすすめの素材です。乾麺の場合、そば粉含有量が高いものを選びましょう。

 

大豆

大豆そのものだけではなく、納豆、豆腐、豆乳などさまざまな形状の大豆製品は通年手に入りやすく、取り入れやすい食品です。

睡眠の質を上げる食べ物10選

そのほかにも、睡眠の質を上げるために手軽に入手できる食材には、ヨーグルトやはちみつなどがあります。効果的な食べ方などについては、下記の記事で詳しく解説しています。

 

また、食事のタイミングも睡眠の質にかかわる重要なポイントです。寝る前の食事は基本的におすすめできませんが、仕事などで帰宅が遅くなり、やむを得ず食事を取る場合もあります。寝る前の食事については、「寝る前の食事は良くないの?食べて良いおすすめの料理や食材を紹介」の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。

本多洋介 医師
本多洋介 医師
眠りの“質”は、体と脳の修復に直結します。難しいことを考えるより、まずは毎日の食事を見直しましょう。朝はトリプトファンを意識して、牛乳・ヨーグルト・卵・大豆・魚・バナナなどを。えびや大豆のグリシン、発芽玄米やトマトのGABA、ほうれん草やナッツのマグネシウムも助けになります。就寝前の重い食事は避け、カフェインと深酒は控えめを意識しましょう。朝の光・規則的な生活・自分に合う寝具で環境も整えるとより良い眠りの”質”につながります。眠れない日が続く場合は、我慢せず内科にご相談ください。

睡眠の質を上げる食べ物でつくるおすすめ料理

ここでは、よく眠れるようになる食べ物でつくる「おすすめ料理」を紹介します。日々の献立のヒントに、ぜひ役立ててみてください。

 

[朝食:オーバーナイトオーツ] トリプトファン摂取量:75mg~

オーバーナイトオーツ 健康的な食材として注目されるオートミール。「オーバーナイトオーツ」は、前夜に準備できる時短の朝食です。

 

材料 <1人前>

  • オートミール 大さじ2
  • 水またはフルーツジュース 大さじ2程度
  • 牛乳またはヨーグルト 100ml
  • バナナ 1本または 2本
  • ごま、アーモンド、ナッツなどを砕いたもの 大さじ1
  • お好みではちみつ

 

作り方

  1. ふたの閉まる瓶に大さじ2杯程度オートミールを入れ、少量の水でふやかします。甘さがほしい場合は、少量のフルーツジュースを代わりに使用してください。
  2. その後、牛乳もしくはヨーグルト100mlを入れます。これを冷蔵庫に入れて一晩寝かせます。
  3. 食べる直前にバナナを輪切りにして入れ、ごま(白ごまでも黒ゴマでもOK)または砕いたナッツを振ります。甘さがほしい場合ははちみつを足してください。

ポキ丼

[ランチ:海鮮丼またはアヒポキ丼] トリプトファン摂取量:150mg~

外食が多くなるランチでは、マグロやカツオなどの魚を使った海鮮丼やアヒポキ(ハワイ風の魚のどんぶり、多くは刺身+アボカド+ナッツ+豆類)で、カロリーを抑えつつトリプトファンを摂取するのがおすすめです。もしごはんの種類も選択できるなら、白米ではなく発芽玄米を混ぜたごはんを選択すると、摂取量が上がります。

 

材料 <1人前>

  • ごはん(できれば発芽玄米) 150g
  • 刺身(マグロまたはカツオ) 80g~
  • アボカド ½個
  • プチトマト 1個(半分に切る)
  • ねぎ(細切り) 適量
  • ドライパックの豆もしくは納豆 大さじ2
  • 焼肉のたれ 適量
  • ごままたはナッツ 適量
  • お好みでコチュジャン、チリソースなど

 

作り方

  1. ごはんをどんぶりによそう。
  2. 刺身を焼肉のたれで和える。
  3. すべての材料を1のどんぶりに盛りつける。
  4. お好みでコチュジャン、チリソースを添える。

豚しゃぶ

[夕食:豚しゃぶ] トリプトファン摂取量:230mg~

調理が簡単な冬の手軽な食事として登場回数が多い鍋物ですが、豚しゃぶもお手頃なメニューです。たれにごまやナッツが入っているものを選ぶと、よりトリプトファンを摂取できます。締めの炭水化物を食べたい場合は「そば」を選んでみてください。

 

材料 <1人前>

  • 豚肉 100g~
  • 片栗粉 小さじ1
  • 砂糖 小さじ1
  • 白菜など野菜 適量
  • しゃぶしゃぶのたれ、お好みのもの 適量
  • 生そば 0.5人前

 

作り方

  1. 調理30分以上前に豚肉を冷蔵庫から出して置く(肉を硬くしないため)。
  2. 鍋に800ml程度お湯を沸かす。沸いたら砂糖と片栗粉(水溶きにする)を加え、弱火に落とす。
  3. しゃぶしゃぶにする。
  4. 締めにそばをそのまま入れてゆでる。

 

このほかにも、「眠りさそう料理 2025秋」の記事で睡眠の質を上げる料理を紹介しています。特に秋は食材も豊富なため、旬な食材をおいしく取り入れながら、良質な睡眠を得ることができる機会です。ぜひ試してみてください。

 

睡眠の質を上げる食べ物をとって快眠を

睡眠の質を上げるには、実は難しいことをする必要はありません。ただ毎日の食事で「トリプトファンを適量摂取すること」と、「朝食からトリプトファンが入った食べ物を食べること」を意識してみてください。

また、より良い睡眠のためには、食事に気を付けるほかにも、寝心地を向上できるようなマットレスを選んだり、照明や音などの環境を整えたりすることも大切です。睡眠環境の整え方については、下記の記事で詳しく解説しています。

 

元気に毎日を過ごすには、睡眠の質がとても大切です。無理なく取り入れられる食事の工夫や、自分に合った寝具を整えることで、質の高い睡眠を手に入れましょう。

 

お客様の声

 

理想の睡眠環境をパーソナライズ「コアラマットレスプラス PLUS

 

6日前

いい感じ

固さが選べて、自分にちょうどよかったみたい。睡眠の質がよくなりました。

 

1週間前

まるでホテルで目覚めたような最高の寝心地体験。

今まで三つ折りの薄いマットレスを使っていたのですが、睡眠の質を考えてコアラマットレスにチェンジしました。

最初は硬いかな?と思っていたのですが、慣れてくるともう他のマットレスには戻らない!と思うほど

快眠出来るようになりました。

今までは朝起きた瞬間から

(なんだか怠いし、身体が重い、スッキリしない)

と思っていたのが、明らかにスッキリ目覚められるようになりました!

いいマットレスは最大の自己投資だと思います。

 

1週間前

最高です!

睡眠が人生の半分と聞いてからマットレスって大事だなと思いコアラマットレスを購入しました!

コアラマットレスで寝る様になってから、寝起きの腰の痛さが全くなくなりました!

仕事が力仕事ということもあり腰痛に悩んでいましたが、腰痛で目覚めることなく朝までぐっすり眠れています。これからも愛用させていただきます!!

 

理想の睡眠環境をパーソナライズ「コアラマットレスプラス PLUS