寝具コラム by Koala Sleep Japan2024年4月9日読了目安時間: 11

【上級睡眠健康指導士監修】マットレスが柔らかすぎる場合の対処法について解説|トッパーは効果がない!?

「最近新しく買ったマットレスが柔らかすぎて寝心地が悪い」「マットレスが柔らかすぎて、腰や背中が痛い」、という悩みを抱えていませんか?

マットレスが柔らかすぎると、身体に痛みを引き起こす場合があるため、迅速な対策が必要です。マットレスの上に置く「マットレストッパー」を使う方法も考えられますが、問題点もあるため、推奨できるのはマットレスの買い替えです。

本記事では、上級睡眠健康指導士でコアラマットレス社員の石川が、その理由などについて詳しく解説します。マットレスが柔らかすぎるとお悩みなら、ぜひ参考にしてください。

 

柔らかすぎるマットレスによる3つの悪影響

本来なら爽快な朝の目覚めですが、使用中のマットレスが柔らかすぎると、毎朝起きたときに違和感を覚えているかもしれません。
また、柔らかすぎるマットレスを使い続けていると、このような悪影響が引き起こされます。

【柔らかすぎるマットレスによる悪影響】

  • 「腰の痛み」につながる
  • 「肩こり」につながる
  • 「いびき」につながる

「腰の痛み」につながる

理想的な寝姿勢は、頭からお尻にかけて背骨が緩やかなS字カーブを描いています。しかし、柔らかすぎるマットレスを使っていると、腰が沈み込んだ寝姿勢になってしまいます。

このような不自然な寝姿勢では、腰に負担がかかってしまい、腰痛の原因となりかねません。

 

「肩こり」につながる

同様に、マットレスが柔らかすぎると肩こりにつながる場合もあります。

睡眠中、身動きせず常に同じ寝姿勢でいると、一定の箇所に圧力がかかり、血流が悪くなります。ひどい場合は床ずれや褥瘡(じょくそう)の原因となります。

それを防ぐために、私たちは睡眠中、無意識に寝返りを打っています。

しかし柔らかすぎるマットレスを使っていると寝返りを打ちづらく、必要な回数の寝返りを打つことができず、結果として肩こりにつながることがあります。

 

「いびき」につながる

柔らかすぎるマットレスを使うと、枕によって頭は支えられているものの、胴の部分はマットレスに沈み込んでしまうため、頭と胴との高さに差ができてしまいます。

このような寝姿勢では、気道がふさがれるため、眠りを妨げる「いびき」の原因になります。

いびきを放置すると、日常生活にさまざまな症状を引き起こす睡眠時無呼吸症候群にもつながる可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群とは「睡眠中に呼吸が頻繁に停止してしまう疾患」です。高血圧や心不全などの合併症につながることもあるため、たかが「いびき」と侮ることは要注意です。

 

マットレスが柔らかすぎる場合の2つの対処法とその問題点

マットレスが柔らかすぎる場合の対処法として、以下の対策が推奨されていることがあります。

【マットレスが柔らかすぎる場合の一般的な対処法】

  • 硬い板をマットレスの下に敷く(ベニヤ板・プラスチック版)
  • 硬めのマットレストッパーを上に重ねる

ただし、これらの対処法にはいくつか問題点があり、積極的におすすめできる方法ではありません。以下で問題点も合わせて詳しく解説します。

 

マットレスの下に硬い板を敷く(ベニヤ板・プラスチック版)


一つは「マットレスの下にベニヤ板やプラスチック板などの硬い板を敷いて、硬めの寝心地に調整する」という方法です。

硬い板を敷くという方法には、以下のような問題があります。

【硬い板を敷く方法の問題】

  • 就寝中の蒸れにつながる
  • カビの発生につながる

 

問題点①:就寝中の蒸れにつながる


私たちは就寝中にコップ1杯程度の汗をかきます。汗がマットレスに浸透すると内部に湿気が溜まります。

そのため、湿気対策としてマットレス内部に空気の通り道を作って湿気を放出する設計になっている製品も多くあります。

マットレスの下に板を敷いてしまうと、空気の通り道が遮断され、湿気を逃がすことができず就寝中の蒸れ感につながります。

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問題点②:カビの発生につながる

マットレスの湿気対策は、カビ予防対策でもあります。

カビは湿度が60%を超えた環境を好むため、なるべく通気性の高いマットレスを使うことは、カビ対策にもなるのです。

マットレスの下に板を敷いてしまってはカビ対策という観点からも悪影響があり、カビの発生につながりやすくなると言えます。

 

硬めのマットレストッパーを上に重ねる

もう一つは「硬めのマットレストッパーを上に重ねる」方法です。

マットレストッパーは、マットレスの硬さや寝心地を調整するためのアイテムです。マットレスが柔らかすぎる場合、硬めのマットレストッパーを上に重ねることで、よりしっかり硬い寝心地にすることができます。

ただし、硬めのマットレストッパーを重ねる方法には、以下のような問題点があります。

【マットレストッパーを使う方法の問題点】

  • マットレスの沈み込みを抑えられないことがある
  • マットレスを買い替えたほうがコストパフォーマンスがよい場合がある

 

問題点①:身体の沈み込みを抑えられないことがある

マットレスが柔らかすぎる場合、硬めのマットレストッパーを重ねれば寝心地のいい硬さになるはず、と試してみてもあまり効果が出ないケースもあります。

マットレストッパーは、マットレス表層の肌ざわりを変えることができますが、マットレスそのものの「身体を支える力(弾力性)」を高めることはできません。

つまり、マットレストッパーだけは身体の沈み込みを完全に抑えることができないのです。

マットレス表面の感触が少し柔らかい程度なら、マットレストッパーが効果を発揮する場合もありますが、「柔らかすぎる」マットレスに対しては効果の見込みは薄いといえます。

 

問題点②:マットレスを買い替えたほうがコストパフォーマンスがよいこともある

コストパフォーマンスの観点からも、マットレスを買い替えてしまったほうがよい場合があります。

以下は、マットレストッパーとマットレスのコストパフォーマンスを算出した表です。

【コストパフォーマンスの比較】

価格 保証期間
(寿命)
コストパフォーマンス
(価格/保証期間)
A社のマットレストッパー 38,500円 3年 12,833円/年
B社のマットレストッパー 24,980円 1年 24,980円/年
C社のマットレストッパー 29,800円 1年 29,800円/年
オリジナルコアラマットレス 69,900円 10年 6,990円/年

上記のとおり、長い目で見れば質の良いマットレスに買い替えたほうがコストパフォーマンスも、また睡眠の質という点からも優れています。

まだ使えるからもったいない、という気持ちになってしまうかもしれませんが、睡眠は生活の質や仕事のパフォーマンスに大きく影響します。健康のためにも、マットレスの柔らかさが気になる場合は買い替えを検討してもいいかもしれません。

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柔らかすぎないマットレスの選び方|「弾力性」に着目を

ここからは柔らかすぎないマットレスの選び方について解説します。

現在お使いのマットレスをもとに、より自分に合ったマットレスを選ぶために役立ててください。

マットレスが柔らかすぎる原因のひとつに、「弾力性」が足りないことが挙げられます。

弾力性とはマットレスの硬さを表す指標の一つで、弾力性が足りないと「柔らかすぎる」と感じることがあります。

【マットレスの弾力性(素材別)】

素材 弾力性
ウレタン 低反発ウレタン
高反発ウレタン
一般ウレタン
ハイブリッド(低反発+高反発)
コイル ボンネルコイル
ポケットコイル
樹脂 高反発ファイバー
ラテックス

※ この表はあくまで目安です。製品によって差があることをご了承ください。

 

上記のとおり、「低反発ウレタン」は弾力性が低いマットレス素材です。もしマットレスが柔らかすぎると感じているなら、低反発ウレタンマットレスかもしれません。

マットレスを新しく購入する際には、より弾力性のあるマットレスを選びましょう。

マットレスの選び方についてさらに詳しく知りたい場合は「寝心地がよい快適なマットレスの選び方とは?タイプやサイズ別に徹底解説!」の記事を参照してください。

【今すぐ腰の痛みに対処したいなら】タオルで腰の沈み込みを抑えよう

柔らかすぎるマットレスを使っていて、すでに腰に痛みが出ているなら、マットレスの買い替えなど、早急な対策が必要です。

とはいえ、注文したマットレスが届くまでの間、どうすればいいか悩んでしまう人もいるかもしれません。

そんな場合、応急処置として考えられるのが、タオルを使った対処法です。

タオルを用意して、腰に巻き付けるか、またはマットレスと腰の間にタオルを差し込んでみてください。こうすることで、腰の沈み込みを抑えられます。

ただし、この対処法はあくまで一時的な処置です。根本的な解決ではありませんので、なるべく早く、マットレスの買い替えなどの対策を講じてください。

もしも腰の痛みにより、日常生活に支障がある場合は、なるべく早く専門医を受診することをおすすめします。

 

まとめ:マットレスが柔らかすぎる場合は買い替えの検討を

マットレスが柔らかすぎて寝心地が合わないと感じたなら、マットレスの買い替えも検討しましょう。

現在使用中のマットレスに対策する方法もありますが、下記のような問題点があるため注意が必要です。

【柔らかすぎるマットレスへの一般的な対策とその問題点】

柔らかすぎるマットレスへの対策 問題点
マットレスの下に硬い板を敷く
  • 就寝中のムレ感につながる
  • カビの発生につながる
硬めのマットレストッパーを上に重ねる
  • 身体の沈み込みを抑えられないことがある
  • マットレスを買い替えたほうがコストパフォーマンスがよい場合も

睡眠は一日のうち3分の1の時間を占める大切な時間です。眠りの質は日中の仕事のパフォーマンスにも大きく影響するので、睡眠環境については、長期的な視野で考えることが大切です。

なお、マットレスを処分する場合は、「マットレスの処分方法7パターンについて解説!処分しやすいマットレスも紹介」を参照してください。

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お客様からのメッセージ

 

2024年3月29日
★★★★★
柔らかいけどしっかりしてる
以前から気になっていたコアラマットレス。昔、体験会で寝そべったことがあり、気持ち良いけど腰痛持ちの自分には柔らかすぎるかな?と思って購入を見送ってました。その後、硬めと言われるエマスリープのマットレスを購入しましたが、逆に硬すぎて背中の床ずれのような痛みで夜中に目覚めてしまうこともあり、今回コアラを購入してみました。寝そべった感じはやはりフワーと柔らかいのですが、沈み込みすぎることなく体にフィットするので、腰への負担は全く感じません。今後睡眠の質への変化を感じられるようになるか、期待です!

2024年3月27日
★★★★★
大満足です○
悩みの腰痛は改善しました!
腰が痛かった頃は辛かったですが、今は寝るのが楽しみです。

 

2024年3月28日
★★★★★
良いです♪
最初はなんか柔らか過ぎて不安だったが あらら不思議… 気がつくと朝までぐっすり眠れている 愛犬にベットを占領される為シングルからセミダブルに変更したくてマットをいろいろお探し中に、コアラマットレス 経験者の息子の勧めもあり先ずはお試しで購入しましたが大正解でした。但し夏は密着度が高く暑いのではと若干心配あり

 

監修者

石川 恭子
リテールスペシャリスト / 上級睡眠健康指導士

コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。

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