寝具コラム by Koala Sleep Japan2025年1月29日読了目安時間: 8

硬め?柔らかめ?自分に合ったマットレスの硬さで質の高い眠りを

石川 恭子
リテールスペシャリスト / 上級睡眠健康指導士

コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。

「腰痛がある人はマットレスは硬めがいい」という話をよく耳にします。でもどのくらいの「硬め」がいいかって、結局その人がどう感じるかだから、選ぶのが難しいと思いませんか?

 

身近なところで例を挙げると、博多ラーメン。麺の硬さは通常「やわ」から「粉落とし」まで6段階、「硬め」だけでも4段階もの違いがあり、店によっても差異があります。ラーメンなら好みの硬さと違ったとしても、次回の注文を変えるだけで済みますが、何年も使用するマットレスではそうはいきません。

 

上級睡眠健康指導士でコアラマットレス社員の石川が、「硬めのマットレス」とは何なのかを詳しく解説します。

 

硬めのマットレスとは?

多くの人が「硬め」だと感じるマットレスを、ずばり表現してみます。

 

硬めマットレスの特徴

・寝そべった時に腰が沈みこまず、負担がからない

・無理なく正しい寝姿勢をサポートし、適度に寝返りできる

・通気性と耐久性がある

 

この3つの条件を満たしているマットレスを「硬めのマットレス」と感じる人が多いようです。単に表面の硬さだけではなく、通気性まで関係しているとは驚きですよね。

 

「硬め」と感じる寝心地には、その人の体重や好みなど複数の要素が絡み合っており、数値化できません。だからこそ、マットレス自体の硬さの指標を当てはめるだけでは、使う人にとって「硬めのマットレス」だとは言い切れないのです。

 

たとえば、ウレタンマットレスの硬さを表す指標、「ニュートン」を挙げてみましょう。消費者庁は110ニュートン以上を「かため」と表記するよう義務づけていますが、110ニュートンでは「少し柔らかい」程度にしか感じられない人も多く、実感とずれがあると言われています。

 

参考 マットレスの硬さはニュートンだけでは決まらない?

 

硬めのマットレスかどうかは、マットレスの中身素材も関係しています。

 

・ボンネルコイル

・高密度スプリング

・高反発ウレタン

・ファイバーマットレス

 

の4つが、硬めのマットレス素材とされています。それぞれの特徴をまとめてみました。

中身素材 つくり 特徴
ボンネルコイル 複数のコイルをつなぎ合わせて土台にし、面で身体を支える ・横揺れが伝わりやすい
・体圧分散性があまりない
高密度スプリング 一本の銅線を緻密に編み上げた、継ぎ目のない中空構造のスプリング ・理想的な寝姿勢を作る
・通気性、耐久性〇
高反発ウレタン 体重がかかると反発して身体を押し返すウレタン素材 ・お手頃価格で種類も豊富
・硬めで寝返りしやすい
・身体が沈み込まない
ファイバー プラスティックの繊維(ファイバー)を編み上げてある ・体圧分散性があまりない
・通気性◎
・水洗いできるものが多い

これ以外のマットレスの特徴については、詳しくはこちらの記事を参考にしてみてください。

 

硬めのマットレスと柔らかめのマットレスの違い

では、硬めのマットレスとその寝心地について、もう少し深堀りしていきましょう。わかりやすいよう、柔らかめのマットレスと比べてみます。

硬めのマットレス 柔らかめのマットレス
メリット ・身体が沈みこまない
・寝姿勢が崩れにくい
・通気性がよい
・フィット感がある
・身体のラインに沿いやすい
デメリット ・体圧分散性に劣る場合がある ・反発力が弱い場合がある
・暑いと感じる人もいる
・寝返りがうちにくい
体重 体重が重めの人に合う 体重が軽い人に合う
向く寝姿勢 仰向け寝の人 横向き寝の人

「体圧分散性」とは、マットレスが身体にフィットするかどうかを指します。背骨はゆるやかなS字カーブを描いているため、体圧分散性に劣るマットレスの場合、マットレスと腰の間にすき間が開き、腰が反る=腰痛につながる場合もあります。

 

一方、「反発力」とは、身体を支える力のことです。反発力が弱いとマットレスに身体が沈み込み、腰に負担がかかります。

硬めのマットレスが合う人・合わない人

上の表でちらっと「硬めのマットレスは体重が重めの人に合う」と書きましたが、どんな人に硬めのマットレスが合うのでしょうか。

 

硬めのマットレスが合う人

硬めのマットレスが合うのは、こんな人です。

硬めマットレスが合う人

・腰痛持ちの人

・仰向け寝が中心の人

・寝返りをよく打つ人

・体重が重めの人

 

特に気になるのが「腰痛持ちの人」という項目かと思います。腰痛が気になる人に硬めのマットレスがよくおすすめされるのは、腰痛の原因とマットレスに次のような関連性があるからです。

腰痛の原因 マットレスの問題点
マットレスと腰の間に空間がある 体圧分散性が足りない
腰が沈み込んでいる マットレスの反発力が足りない、もしくはマットレスがへたっている
寝返りを打ちづらい マットレスの反発力が足りない
マットレスに底付き感がある マットレスの反発力と厚みが足りない

硬めのマットレスは反発性が高いので、上に挙げたマットレスの問題点をほぼ改善できる、というわけです。

 

硬めのマットレスが合わない人

逆に、硬めのマットレスが合わないのはこんな人です。

 

硬めのマットレスが合わない人

・横向き寝の人

・柔らかい寝心地を好む人

・体重が軽い人(硬すぎると感じる場合があるため)

 

横向きになった姿勢の場合、背骨がまっすぐ一直線になるのが理想的とされています。硬めのマットレスを使っていると、肩や腰など体の突出した箇所が沈み込まないために背骨が曲がり、不自然な寝姿勢になってしまいます。横向き寝の人の場合、柔らかいマットレスを使えば、肩や腰が適度に沈み込み、背骨が一直線に伸びた理想的な寝姿勢に近づきます。

 

硬めのマットレス選びのポイント

では、硬めのマットレスを選ぶ際に気を付けるべき8つのポイントをご紹介します。マットレスは、硬さだけを見るのではなく、反発力や保証内容などをチェックし、総合的に見て、「自分に合っているかどうか」を判断することが重要です。

1. 硬さ

理想の硬さのマットレスを選ぶ際、自分の体重や体型に合った硬さを選びましょう。マットレスが硬すぎると、腰や背骨に負担が生じることも。また、体重と合わないと正しい姿勢で寝れなかったり、冬場は寒いと感じる場合もあります。その上で、寝そべった時に次の3つをチェックする必要があります。

マットレスと腰の間にスペースがない状態か 硬い床の上に横たわると、肩や腰など体の突出した部分だけが床に触れており、背中はアーチ状に浮き上がっていますが、これが体圧が正しく分散されていない状態でNGす。体圧を適切に分散するためには、ある程度柔らかいマットレスを使う必要があります。
腰が沈み込まないか(背骨が自然なS字カーブ) 正しい寝姿勢は、立っている姿勢そのまま横になった状態。寝そべった時にその姿勢になっているでしょうか?
適度に寝返りできるか 睡眠時には体のうっ血を防ぐため、適度な寝返りが必要です。

2. 素材・構造

マットレスは大きく分けて7種類あります。それぞれの特徴は以下のとおりです。それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分の好み、予算やライフスタイル(たとえば引っ越しが多い、数年で買い替えを予定、など)も考慮しましょう。

メリット デメリット
低反発ウレタン 沈み込んで身体にフィット 反発力が少なく、寝返りがうちにくい
高反発ウレタン 硬めでサポート力にすぐれる 体圧分散性が高くない
低反発と高反発のハイブリッド 上部に低反発を使ってフィット性を高め、下層にサポート力の高い素材を使用して沈み込みを抑える 両方のデメリットをカバーするが、ある程度の値段はする
高反発ファイバー 通気性にすぐれる 体圧分散性が高くない
ラテックス ダニ対策に有効 通気性が悪い
ボンネルコイル 面全体で支える フィット感がない
ポケットコイル 身体にフィットして支える 重い、高価格帯が多い

3. サイズ

購入するマットレスのサイズを考える際には、次のことを検討するのが大事です。

 

・寝る人数:シングル、ダブルなど

・体のサイズ :「身体の幅+30cm」という基準を当てはめて考える

・睡眠スタイル:親子や夫婦で寝る場合、就寝/起床時間のずれはないか、など

 

一緒に寝る人と睡眠スタイルが違っている場合、ダブルサイズではなくシングルサイズを2つつなげること、揺れが少ない中身素材のマットレスにすることも考えてみてください。

 

以下はマットレスのサイズ表です。幅を考える際に参考にしてみてください。

サイズ 寸法
セミシングル:SS 幅85cm×長さ195cm
シングル:S 幅97cm×長さ195cm
セミダブル:SD 幅120cm×長さ195cm
ダブル:D 幅140cm×長さ195cm
クイーン:Q 幅160cm×長さ195cm
キング:K 幅180cm×長さ195cm
ロングサイズ 幅97~180cm×長さ207cm

 

マットレスのサイズの選び方について、詳しい情報はこちら

4. 反発力

マットレスの「反発力」とは、マットレスが身体を支える力のことを指します。低反発と高反発のマットレスにどのような違いがあるか、下の表をご覧ください。

低反発 高反発
身体へのフィット感
身体の沈み込みにくさ
寝返りの打ちやすさ

身体へのフィット感とは、「体圧分散性」(何度か出てきた言葉ですね)です。フィット感が高いと身体の凸凹に沿うため、身体にかかる圧力を前進にバランスよく分散させることができるため、寝心地が快適になります。

 

一方、反発力が高いと寝返りがスムーズになります。

参考低反発と高反発の違いについて、さらに詳しくはこちら

5. 通気性

マットレスを選ぶ際には、「通気性」も非常に重要です。夏にソファーで寝落ちしたことがある人ならわかると思うのですが、ソファーに触れている部分がやたらと暑くて汗だくになり、目が覚めた経験、ありませんか?

 

人は一晩でコップ一杯もの汗をかきます。通気性が低い睡眠環境だと、蒸れて快適に過ごせないのです。それだけではなく、カビやダニの温床となる可能性もあります。

 

通気性はマットレスの中身素材、マットレスカバーの素材、側面の構造で変わります。

通気性のよいマットレスについて、さらに詳しくはこちら

6. 耐久性

マットレスはすぐにヘタるものから10年使えるものまで、寿命はさまざまです。実は、マットレスの寿命は中身の素材で決まります。

素材 寿命(耐久年数)
ウレタン
低反発ウレタン 3~5年程度
高反発ウレタン 6~8年程度
一般ウレタン 1~3年程度
ハイブリッドウレタン(低反発+高反発) ~10年程度
コイル
ボンネルコイル ~8年程度
ポケットコイル ~10年程度
樹脂素材
ファイバー 6~8年程度
ラテックス 6~8年程度

これはあくまで目安ですがぜひ参考にしてください。

参考 現在お使いのマットレスの寿命を判断する方法について、詳しくはこちら

7. 衛生加工

衛生加工とは、マットレス自体に防ダニ・抗菌などの加工を施すことです。マットレスは定期的に干す、掃除をするなどのメンテナンスを行わないと、カビや虫の温床となってしまうこともあります。衛生加工を施しているマットレスでは、マットレスの衛生状態を保ちやすいため、マットレスを長く使うことができます。長い目で見るとお得です。

 

たとえば、「コアラマットレスプラス PLUS」で使用されているウレタンフォーム「クラウドセル™」にはバクテリアやカビ、微生物などの繁殖を抑制する効果がある竹炭が配合されています。また、カバーを外して洗濯できるためいつも清潔に使用できます。

マットレスに衛生加工が施されているかどうかを確認してみましょう。

 

竹炭でバクテリアやカビを抑制する衛生加工のマットレス

 

8. 品質・保証期間

マットレスを長く快適に使うためには、品質の良さと、その品質がどのくらいの期間保証されるのか、ということも重要です。理想の「硬め」のマットレスに出会って購入、でも1年後にはマットレスがへたってやわやわになったのに、保証期間が終わっていた……ということだってあり得ます。保証期間がしっかりしているマットレスを選びましょう。

 

メーカーが示す「保証期間」は、いわば購入時の状態がどのくらい保てるか、というメーカーの自信の表れとも言えます。たとえば、コアラマットレスの保証は10年もの長期間です。

マットレスを10年保証、その中身とは

 

硬さで迷ったら「マットレスの硬さ調整可能」なマットレスがおすすめ

ここまで「硬めのマットレス」について説明してきましたが、どんなマットレスが「硬め」で心地よいかを決めるのは、最終的には使う人の体感です。

硬さ調整可能なマットレスの魅力

自分に合った硬めのマットレスの購入が難しいのは、

 

・身体に接する家具であること

・睡眠という健康上重要な活動を左右すること

 

と共に、

・実際そのマットレスが身体に合っているかどうか、数週間使ってみないとわからないこと

という点があります。冒頭で博多ラーメンの例を挙げたので、再度ラーメンに置き換えてみると、

「バリカタが気に入ったと思って使っていたが、毎日使ってると身体の疲れがとれないので、実は普通の硬めのほうが良かったかも…」という感じでしょうか。

 

そんなことにならないためにおすすめなのが、一台で複数の硬さを試せるマットレスです。これは、マットレスの中身を入れ替えられるようになっているもので、ライフスタイルや好みの変化、体調に合わせてカスタマイズが可能です。

 

自分好みの硬さに調整可能:コアラマットレスプラスがおすすめ

マットレスの中身を入れ替えて、好みの硬さにカスタマイズできるマットレスに、「コアラマットレスプラス」があります。このマットレスは取り外しのできるカバーの中に複数のマットレスがセットされており、「かため」の裏面が「ふつう」なっているため、好みに合わせてひっくり返して使うことができます。

 

自分好みの硬さに調整できる至福のマットレス

 

「自分に合った硬めのマットレス」で質の高い眠りを

腰痛など、身体にいいとされる硬めのマットレスについて説明してきました。

 

硬めのマットレスとは次のようなマットレスです。

硬めのマットレス

・寝そべった時に腰が沈みこまず、負担がからない

・無理なく正しい寝姿勢をサポートし、適度に寝返りできる

・通気性と耐久性がある

 

硬めのマットレスの効用は 腰痛軽減や寝姿勢サポートに最適 という点ですが、マットレス自体の硬さだけではなく、素材やサイズを重視して選ぶことが大事です。まとめると、「硬めのマットレス」にはさまざまな要素があるが、「硬め」かどうか使う人が感じることであり、その体感を大事にして自分に合ったものを選ぶことです。

 

お客様の声

 

2025年1月27日

★★★★★

腰痛がへりました!

ヘルニアの腰痛持ちです。今まで寝てても腰が痛くて起きる事も多くありましたが、それが減りました。端っこで寝てもへたる事もなく、ストレスなく夫婦で寝ることができています。

これからも愛用させて頂きたいと思います。

 

2025年1月25日

★★★★★

至福の眠りを叶える最高のマットレス

「このマットレスに出会えて本当に良かった!」と心から思える商品です。

まず、寝心地の良さが圧倒的。体がスッと沈み込みつつも、しっかり支えられる感覚は、まさに夢のようです。「ふつう」「かため」と自分好みの硬さに調整できるので、一人ひとりの体に合った快適な睡眠が叶います。

取り外せるカバーは、季節に応じて使い分けられるリバーシブル仕様。夏にはひんやり爽やかな肌触りが心地よく、冬にはふんわりと温かな感触に包まれる贅沢さを楽しめます。

また長年腰痛に悩まされてきましたが、このマットレスに変えてから驚くほど改善しました。朝起きたときの体の軽さに感動し、夜の眠りが深くなったことを実感しています。

 

2025年1月23日

★★★★★

包まれるような寝心地

以前店頭で試し1番ふかふかのものを選んだのですが、柔らかすぎたため使用するうちにところどころが沈んでしまい、不眠に悩まされ更に腰を痛めてしまいました。それからというものマットレスが信じられなくなり、布団で寝た時期を経て、最近はかなり硬めのマットレスを使用していました。

コアラマットレスのことを知り、今回思い切って購入させていただいたところ、元々硬めを使用していたため、私には硬さは全く感じず、包まれるような寝心地で、久しぶりに幸せな感覚です。この寝心地で、さらに皆さんおっしゃるように全く沈まず、腰の調子も良いので、本当に嬉しいです。

 

自分好みの硬さに調整できる至福のマットレス