寝具コラム by Koala Sleep Japan2025年4月23日読了目安時間: 12

ベッドの向きで変わる快眠術!窓際配置から風水まで総合ガイド

目次

監修者

石川 恭子
リテールスペシャリスト / 上級睡眠健康指導士

コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。

ベッドの向きを決めるとき、最後の瞬間に気になりませんでしたか、「北枕」のこと。縁起が悪いとされるベッドの向きのことを思い出して「アッ!」となる人、意外と多いのです。

また風水など昔から伝わってきた文化からみると、今のベッドの配置はどうなのか……調和や運気的に見ていい位置なのか、どのくらい影響するのか、気になりますよね。

そこで上級睡眠健康指導士でコアラマットレス社員の石川が、ベッドの向きについて徹底解説。誰もが気になっているけど知られていない、ベッドの向きとその影響、位置によるメリット・デメリット、配置例、風水の活用方法など、睡眠のプロならではの視点で取り上げます。

ベッドの向きが与える主な影響

ベッドの向きが生活や睡眠に及ぼす影響について、科学的検証はまだ始まったばかりです。しかし、たとえばGoogle Earthの画像を比較検討した2008年の研究で、牛や鹿などの動物は眠るときになぜか南北軸に沿って寝る体勢を取ることが判明しています。動物には地球の磁場を感知できるという能力が備わっているとわかってきており、寝るときに「好ましい」方角を選んでいる、というわけです。古代インドのヴァーストゥ・シャーストラなど、世界のさまざまな地域の伝統には「人間にもこの本能がある」という説もあります。

同じ部屋に寝ていたとしても、どの方向を向いて寝るかで、睡眠環境は変わります。ベッドの向きや方角が変われば、光や音、空気の流れも変わり、睡眠の質や健康はその影響を受けるのです。

ベッドの向きが与える影響について、知っておくべきことは「窓やドア近くに頭が来るのは避けたほうがいい」「風水によると北枕はリラックス効果がある」「向きによっては睡眠妨害にもなる」の3つです。それぞれ説明します。

窓やドアに頭を向けたときに起こりやすいトラブル

枕の位置がガラス窓やドア近くになるようベッドを配置するのを避けたほうがいい理由。それは、窓やドアは寝室外の温度に影響されやすいため、そのすぐ側に頭を置いて寝ていると冷えてしまうことが多いから。睡眠時、頭は衣服や布団に覆われていないため、周囲の気温の影響を受けやすいのです。

プロスポーツ選手が飛行機に乗る際に通路側の席を好み、フード付きのジャケットを着ていることが多い理由と同じです。上空の外気温はマイナス40度にもなる中、いくらエアコンが効いていても窓のすぐ側は冷えるから避け、頭部から熱が逃げるのを防ぐためにフードを被る、というわけです。

また、窓のすぐ側に頭があると朝日の影響を受けやすいこと、ドアのすぐ側に枕があると開閉音などにより睡眠が浅くなることも挙げられます。

風水・方位学から見るベッド配置の基本

風水とは中国の環境哲学であり、その基本は「気の流れ」を良くすることにあります。ベッドの向きは、良い気を取り込むために吉方位に頭を配置するのが基本です。

風水で万人におすすめとされているのが「北枕」です。北枕が良いとされている理由は、地球の磁場の流れと関係があります。地球の磁場は北から南に向って流れているため、北枕にすると、頭から脚の方向へと気が流れ、良い気を取り込むことができる、というわけです。北枕は健康運、金運、恋愛運がアップする、とされています。

冒頭で動物も南北軸に沿って身体を休めるという科学的研究結果をご紹介しましたが、風水の考え方も、これとちょっと関係がありそうですよね。

こういった風水の考え方とは異なり、日本では、亡くなった方の頭を北向きにして寝かせる独自の風習があるため、北枕は縁起が悪いとされてきました。北枕をどう捉えるかは、考え方次第、ということです。

快眠を妨げる光や音の対策

心地よく寝ていたのに新聞配達のバイクの音で目が覚めた、自動点灯する廊下のライトがまぶしくてつい起きてしまった、など、快眠を妨げる要素がある場合、ベッドの配置を変えることで軽減できるかどうかも考えてみましょう。外から壁へと伝わる音の対策としては、ヘッドボードを備えたベッドを選ぶこともおすすめです。窓やドアに厚手の遮光カーテンをかけておくと、遮光・防音性だけでなく、断熱性も高まるため、冷暖房費の節約にもなります。

窓際にベッドを置くメリット・デメリット

さて、「窓やドアに頭を向け」てベッドを配置した時に起こりやすいトラブルについて触れましたが、実際問題、日本の住環境だと、ベッドを部屋の真ん中にどーん!と置くのはなかなか難しく、ベッドを窓際に寄せて置かざるを得ない場合も多々あります。では、窓際にベッドを置く際のメリットとデメリットにはどんなことがあるのでしょうか?

メリット:開放感と部屋のスペースを有効利用できる

ベッドを窓際に置くと、部屋の真ん中に広いスペースを確保できるため、開放感があります。また空いたスペースに別の家具を置くなどして、有効に利用できるのも魅力です。

ベッドを窓際に配置すると自然光が入りやすくなるため、「朝日が目覚まし代わりになる」という体験ができます。

デメリット:室内湿気・カビのリスクと騒音・光の影響

窓際にベッドを置くデメリットとして挙げられるのは、湿気によりマットレスのカビのリスクが高まることと、騒音・光の影響による睡眠妨害です。

雨の日に車内のガラスが曇ってしまう現象を思い起こしてみましょう。あれは、空気中の水蒸気が冷やされて水滴(結露)になることが原因です。同じようなことが、窓際にベッドを置いた際にも起こります。というのも、人は寝ている間にコップ1杯もの汗をかきます。ベッドが窓際の場合、人から生じた湿気が窓ガラスで冷やされて結露となりやすいのです。結露を放置しておくとカビが生じやすくなります。

また、窓の外からの騒音や光により睡眠が妨害されるという影響も考えられます。光は自然光だけではなく、外を通過する車のヘッドライトやその反射光など、部屋の中に直接差し込んでくる光にも注意が必要です。光源の明るさを示す単位として「ルーメン」がありますが、車のヘッドライトは1,500ルーメン以上の明るさがあります。これは一人暮らしの部屋の照明に必要な約600ルーメンの倍以上の明るさなので、一瞬入ってきたヘッドライトの光がまぶしすぎて目が覚めてしまう理由もわかりますね。

したがって、寝室の窓には遮光・断熱・防音性に優れたカーテンやブラインドを設置することをおすすめします。

朝日を活かした自然な目覚めと遮光のバランス

寝室には遮光・断熱・防音が必要……とはいえ、朝日を浴びて自然に目覚めると体内時計がリセットされるため、一日の始まりのリズムが整います。この効果、実は絶大です。

・睡眠の質が向上:メラトニンがきちんと分泌されるようになり、睡眠リズムが整う

・ストレス軽減:幸せホルモン「セロトニン」が分泌され、精神的な安定感が得られる

・健康状態の向上:睡眠リズムが整うことで健康状態が上向きになる。

つまり、遮光で睡眠環境を保つことと、朝日による自然な目覚めの効果を両立するのがベスト、ということになります。たとえば、平日は就寝時に透けるカーテンや角度を調節できるブラインドで朝日を取り込み、ゆっくり眠りたい休日はその内側に遮光性の高いカーテンをひけるようにしておく、などの工夫をしてみるのもおすすめです。

窓側にベッドを配置する際の注意点と対策

 窓際は外気温の影響を一番受けやすい場所です。窓ガラスは外気に直接さらされているため、たとえばエアコンの室内温度を22度に設定していても、外気温が低い場合、窓際の温度は14度前後になることもあります。したがって、窓際にベッドを配置する場合、秋冬にはエアコンの風向きを調整するなどして、寒くならないような工夫が必要です。

それでは、窓側にベッドを配置する場合、デメリットである温度・湿気・光と騒音をどのように解決すればいいでしょうか。その具体的な対策を説明していきましょう。

湿気対策:寝具素材と通気性の確保

そもそも、同じ部屋の中でも、窓際の湿度は高いのです。暖かく湿った空気が冷やされて水蒸気が発生するためなのですが、窓側にベッドを置く場合、寝ている間に人がかく汗の水分も加わって、寝具がより多くの湿気を含みやすくなります。湿気はマットレスの大敵です。したがって、通気性に優れた寝具素材を選ぶことがマットレスのカビ対策の第一手です。

おすすめはベッド床がすのこ状になったすのこベッド。寝ている人から生じる湿気をうまく逃がしてくれます。また、汗をマットレスに染み込ませないため、肌に触れるシーツなどの寝具には吸湿性に優れた素材の選択も重要です。吸湿性に優れた素材としては、麻やコットン、テンセルなどの天然素材があります。

マットレスは週に1回風を通すようにし、月に1回は天日干しにするなど、湿気対策を行いましょう。

カーテン・ブラインド選びと室内温度管理

窓際は、同じ部屋の中でもとにかく外の気温や音の影響を一番受けやすいエリアです。窓際にベッドを配置するなら、季節に応じ、遮光・断熱効果のあるカーテンやブラインドを選択しましょう。

断熱はコスト面でも効果があります。近年、燃料費の高騰に伴って電気代やガス代の値上げが起こる中、一日の約三分の一の時間を過ごす寝室の窓の断熱ができると、冷暖房費削減にもつながります。窓は家の改装工事を行わなくても断熱効率をアップできる、と言われています。建築家などのプロが薦めているのは、ハニカム構造のブラインドやシェードを使うことです。ハニカム構造とは、ミツバチの巣のような六角形の筒を集合させた構造のことを言い、中に断熱層となる空気を含むことができます。

また室内の温度ですが、夏は25〜26℃、冬は22〜23℃に設定し、エアコンの風が直接身体に当たらないような設定にしましょう。

窓との距離を適切に保つレイアウトの工夫

窓際にベッドを置く場合、窓側の壁にベッドをべったりくっつけないようにするのがベストです。これには2つ理由があります。

  1. ベッドと窓の間にすき間を作ることで通気性をよくする
  2. 防犯上のリスクヘッジ。警視庁の発表によると、令和5年に発生した戸建て住宅への侵入経路の55.8%が窓からの侵入のため、窓から少し距離を置くことで安全性を高める。

できれば、ベッドと窓の間にベッドサイドテーブルを置くなど、レイアウトを工夫してみてください。

部屋の広さ別に見るベッド配置例

ベッドを部屋に配置する際、まず部屋の大きさと推奨されるベッドサイズの関係をチェックしておく必要があります。

サイズ 最適な部屋の広さ 使用人数
セミダブル 6畳~7畳
基本1人用、時々なら2人も可
ダブル 8畳~9畳 1人~2人用
キング 10畳以上 2人+子ども1人

ここからは具体的にどのようにベッドを配置すればよいか、イラストで見ていきましょう。6畳、8畳にセミダブルベッド、10畳以上にダブルベッドを配置したレイアウトをご紹介します。

6畳:限られた空間でもゆとりを作るコツ

6畳という限られたスぺースの部屋でも、セミダブルベッドを置くことができます。コツは、「ホテルルームのように、コンパクトでミニマムな家具にすること」です。

置く家具を最小限にして壁沿いにまとめることで、ドア~ベッド~窓へとつながる生活動線を確保します。ベッドと窓の間には隙間があったほうがいいものの、できるだけ端に寄せ、ベッドの対角部分に広いスペースを確保すると、圧迫感をあまり感じないレイアウトになります。

6畳の広さに置けるベッドの大きさとレイアウトについて、詳しくは次の記事も参考にしてみてください。

6畳部屋にダブルベッドは可能?配置アイデアと広く見せるコツ

6畳の部屋にセミダブルベッドを置くコツとレイアウト術を解説

8畳:回遊できる動線を確保、開放感を得るレイアウト

一人暮らしのワンルームとして一般的な8畳の部屋にセミダブルベッドを置いた場合のレイアウト例です。このくらいの広さがあれば、ドアからベランダの掃き出し窓、窓からソファ、クローゼットへと部屋の中を回遊できる生活動線を確保できます。

ソファと組み合わせて寝室兼リラックススペースというレイアウトにしてみたのが下の例です。この場合も、ドアからつながる主な動線部分に十分な余裕ができるよう、壁沿いに家具を配置しています。

10畳以上:ゆとりを活かしたインテリアとベッド配置

10畳以上の部屋にダブルベッドを配置したレイアウト例を考えてみました。右をベッドスペース、左をリラックススペース(ソファとテレビなどを配置)とし、シェルフで2つの空間を仕切っています。ダブルベッドの両端に通路を確保し、コーナーにサイドテーブルを配置。ベッドの足元にデスクを置いて、ワークスペースとしています。

部屋を家具で目的別エリアに分ける、ゆとりを活かしたインテリア例です。

風水を活用したベッドの向きと寝室づくり

風水は環境を整えることで「気」の流れを整える、という環境哲学ですが、家の中では玄関、台所(キッチン)、寝室が住む人の運気にかかわる、とされています。

中でも寝室は、家の中での位置だけではなく、ベッドの方向や睡眠環境が重視されていますが、それは、人は睡眠時に悪い気を吐きだして良い気を取り込む、という考え方から。睡眠環境が整っていないと、風水で一番大事な気の流れに影響が出る、というわけです。

基本は「気の流れを滞らせないようにする」という考え方なのですが、睡眠環境を整えるという観点とも一致している部分も多々あります。寝室のインテリアやベッドの方向を風水の考え方に沿って見直してみると、新しい発見があるかもしれません。

運気を高める方角の考え方

ベッドの方向(頭がどの方角にあるのがいいか)を決めるにあたり、絶対にダメ、という方角はありません。唯一デメリットがないのが「北枕」なのですが、それ以外の方角にはメリット・デメリットがあります。簡単に表にまとめてみました。

方角 メリット デメリット
・太陽が昇る方角なので、物事の始まりや発展を意味する。北に次ぐ吉方位。
・モチベーションがアップ。
・太陽のエネルギーに満ちているので落ち着かない。
西 ・太陽が沈む方角なので、実りと収穫を意味する。
・財運や金運と関係が深い。
・穏やかで安定。
・成長がない。
・エネルギーが強いため、風水的にはあまり吉方位ではないが、行動力・社交力がアップ。
・インスピレーションが得られる。
・睡眠にあまり適していない。
・風水では最も吉方位。
・健康運、金運、恋愛運がアップ
・デメリットがない。

*あくまで風水の一般的な考え方です

枕元や足元を整えるインテリアのポイント

何度か言いましたが、風水は生活環境の「気の流れ」を整えることで、生活を向上する術です。したがって、基本中の基本として「掃除」と「空気の入れ替え」が大事です。ベッド周りで気を付けることを挙げてみます。

  1. ベッドの枕元や足元はシンプルに整理整頓。散らかった部屋や乱雑な部屋は流れが阻害されるため、良くないとされています。枕元にぬいぐるみをたくさん置くのはNGです。
  2. 寝具の入れ替えや掃除、換気がしやすいレイアウトに。ベッド周りには余裕を持ち、シーツの取り換えや掃除がこまめにできるようにしておきましょう。また換気は風水の基本です。
  3. 自然のエレメントである観葉植物を置くと、良い運気を引き寄せると言われています。「葉が上向き」で室内でもよく育つ、モンステラやサンスベリアなどがおすすめ。

ワンルーム・小さな部屋でのベッドレイアウト

ワンルームや1DKなどの小さな部屋でベッドをレイアウトするには、確かに工夫が必要です。生活動線や扉の位置を考えると、ベッドの向きを選ぶ余裕がないことが多いはず。「ベッドを置くならここしかない」「いや、そもそもベッド置けなくない?」となりがちです。

確かに、シングルベッドのサイズは畳1畳分より大きいです。しかし和ふとんにしたところで、今度はふとんの毎日の上げ下ろしや収納スペースに困ることになります。ベッドは確かに大型家具ですが、収納を備えたベッドを選び、生活動線を考えた向きに整えることで、ぐっと使いやすい部屋になります。

収納とのバランスを優先した配置手法

ベッドは置きたい、でも収納家具も必要……となった時の解決策は、ずばり「収納機能付きのベッド」を選択することです。

収納機能付きのベッドには

・通常の高さのベッド(ベッドそのものに収納が付いている場合と、ベッドの脚の高さを調整して市販の収納をセットできる場合がある)

・ロフトベッド

があります。ベッド下は通気性を確保する上で大事な部分なので、いずれのベッドの場合も荷物の詰め込みすぎには注意が必要です。

ロフトベッドは寮などに導入されていることが多いため「学生」的なイメージが強いかもしれませんが、収納力は豊富です。大人のおしゃれ感を出したい場合は脚の高さを調節できる「MIRAIKUSTOM ミライカスタムベッドフレーム」のようなタイプがおすすめです。

三段階に高さを調整、ライフステージに寄り添うベッドフレーム

ドアや窓の動線を意識して空間を広く見せる

ワンルームでよくある6畳の広さにシングルベッドを置く場合、ドア~窓への動線を確保してその中心を広く保てるよう、コーナーにベッドを置き、その対角線上にテーブルなど大き目の家具をおけば、部屋の真ん中に広めのスペースを確保できます。このように、部屋の中心に広めのスペースをキープできると、部屋全体にゆとりがあるように見えます。下のイラストを見てください。

また、テレビ台を置くとその分収納が確保できますが、場合によってはテレビを壁掛けタイプやプロジェクタータイプにすると、その分広くなります。

快眠のためのベッド周辺環境づくり

ベッドの向きで睡眠環境は変わるため、ベッドの位置をどう決めるか、という話をここまでしてきました。では、ベッドの向き以外で、心地よい眠りが得られるように睡眠環境を整える話をしましょう。ベッド周辺の環境づくりはとても重要です。

照明や香り、観葉植物などをうまく活用すれば、心の底からリラックスできる寝室環境を作ることができます。

照明・香り・観葉植物でリラックス空間を演出

まず、寝室の照明は家の他の場所よりも暗い照明にしましょう。JISで定められている寝室の明るさは20ルクス。キッチンは100ルクス、リビングは50ルクスなので、その半分以下の明るさでいいのです。また電球の色は一番暖色系である「電球色」がおすすめです。この色はリラックスする色、とされています。

快眠に繋がる香りの定番として、おすすめの一番は「ラベンダー」です。ラベンダーの香りが苦手な人にはグレープフルーツやレモンなどのオレンジ系、呼吸を整える作用のあるペパーミント、ユーカリなども。

風水のところでも触れましたが、観葉植物という身近な自然を寝室に取り入れると、リラックス効果が高まります。合わせて、寝室のインテリアの色もナチュラルカラーやグリーン系など、穏やかな色遣いを選んでみましょう。

音の侵入を防ぎ室内を快適に保つ工夫

睡眠の途中で目覚めてしまう要因として「音」への対策も行いましょう。寝室が道路に近く、音が気になる場合は防音機能を備えたカーテンをおすすめします。遮光カーテンは防音性能も謳っていることが多いようです。タペストリーは壁掛けの織物ですが、厚手のものが多いため、ベッドに一番近い壁にかけておくと、音による振動がベッドに伝わるのを防ぐ効果もあります。

また、音は窓や壁だけではなく床に響いて伝わるもののため、フローリングの場合は床にカーペットを敷くのも、同様に効果が見込めます。

ベッド選びで変わる寝室の快適度

ベッドフレームもどのような形状のものを選ぶかで、寝室の快適度が変わります。通常とは違うベッドフレームの種類とその特徴を表にまとめてみました。

ベッドフレームの種類 特徴
すのこベッド
通気性に優れている
ロフトベッド/宮付きベッド
部屋のスペースを有効活用できる
ベッド下収納付きベッド
ベッド下を収納スペースにできる
ヘッドレス/ヘッドボード付きベッド
ヘッドレスは部屋を広々と使える/ヘッドボード付きは防音効果も

すのこベッドで湿気対策を強化

よくある勘違いなのですが、「すのこ+マットレス」と「すのこベッド」はまったく別ものです。詳しくはこちらの記事「すのこにマットレスってどうなの?下に敷くおすすめも紹介」に記載していますが、すのこ+マットレスだと、床からの高さがあまりないため通気性が悪く、マットレスがカビてしまうことがよくあります。一方、すのこベッドは、すのこの通気性と湿気対策効果を備えているため、マットレスも快適な状態を保つことができるのです。

じめじめと不快な梅雨や、暑い日本の夏に真価を発揮するのがすのこベッド。その快適性を保つために、ベッド下の収納もほどよくすき間を開けること、ベッド周りに人が入れるスぺースを確保して、週に1度は掃除を行うこと、マットレスも月に一度程度は太陽光を当てて干すメンテナンスを行いましょう。

ロフトベッド・宮付きベッドのメリットと注意点

 「宮付きベッド」とは、ベッドの頭の部分に当たるボードに棚や扉、引き出しなどの収納スペースがついているタイプのことを指します。ロフトベッドはロフト上になった上の部分が就寝スペースで、下の部分に収納家具などがついているベッドのことです。ロフトベッドでかつ宮付き、というタイプのベッドもあります。

こういった収納容量が大きいベッドは、狭い空間でのスペース活用に非常に効果がある、という最大のメリットがあります。一方、ベッドが高い位置にあるため昇り降りの際に落下のリスクがある点と、天井との距離が近いため背の高い人はうっかり天井や梁に頭をぶつけてしまうこともある点が注意すべき点です。

高さやヘッドボードの形状で雰囲気を変える

壁と平行しているベッドの頭部分についているパーツがヘッドボードですが、ヘッドボードがついていないベッドも「その分部屋のスペースが広くなる」として最近は人気があります。ただ、ヘッドボードには役割があることも知っておきましょう。寝ている間に頭がベッドから落ちるのを防ぐ、ベッドがこすれて壁にへこみや傷をつけるのを防ぐ、外壁に面した壁の場合、断熱効果がある、などです。

ヘッドボードにはその高さによりロータイプとハイタイプがあり、また形状もシンプルな板状からモスクのような曲線、素材も金属やファブリックなどさまざまです。ホテルなどでは、ベッドとは別にヘッドボードだけを壁に取り付けている場合もあります。ヘッドボードはかなり目立つインテリア要素なので、部屋の雰囲気や、自分の生活スタイルに合うものを選びましょう。

たとえば、ベッドに座って本を読んだり動画を見たりする人は、ハイタイプのヘッドボードで、かつファブリック素材のものを選択すると、もたれかかってソファー替わりに使うこともできるので、おすすめです。

よくある質問(Q&A)

ベッドの向きや配置に関する一般的な疑問とその解決方法について紹介します。

Q1. 窓際にベッドを置くと本当にカビや湿気が心配?

窓際にベッドを置くデメリットを説明すると、心配になってしまうようですが、ご安心ください。デメリットを知ったからこそ、対策できます。窓際は外気との気温差により結露しやすいことに加え、睡眠中の人は一晩にコップ1杯分の汗をかくことから、その湿気対策をどうするか、ということがポイントとなります。「窓側にベッドを配置する際の注意点と対策」で詳しく説明していますが、すのこベッドのような通気性に優れたベッドフレームを選ぶこと、吸湿性に優れた寝具を使うこと。これに加え、マメに換気を行うこと、結露防止テープの活用、除湿器を活用することで、不必要な湿気を逃がすことができます。

Q2. 北向きにベッドを置くと安眠できるというのは本当?

冒頭部分で触れた通り、ある種の動物は睡眠時に地球の磁気、つまり南北軸に沿って体制を整えるのは科学的事実です。風水の考え方でもこの「磁気の流れに沿って」頭から脚へと磁気が流れるよう、北枕にするのが良いとされています。しかし、人間の快眠効果については個人差が大きく、また科学的実証もこれからです。

Q3. ワンルームでドアのそばにベッドを置くのは問題ない?

ドアの側にベッドを置くのはメリットもありますが、デメリットもあります。メリットとしては、スペースを有効活用できることですが、デメリットとしては安全・防犯上の懸念、ドアを開けたらベッドが見える、ドアも窓同様部屋の温度が逃げる場所なので、身体が冷えてしまう、などがあげられるでしょう。これらを防ぐには、ベッドとドアの間に仕切りを置いたり、カーテンを引いたりするのがおすすめです。

まとめ

ベッドの向きやその配置について説明してきましたが、思っていた以上に重要だということが見えてきたかと思います。

・同じ部屋でもベッドの向き次第で睡眠環境はがらりと変わる。

・窓際にベッドを置くとスペースを有効活用しやすいが、湿気とカビのリスクが高まる。しかし、朝日で目覚めることによる健康増進効果が非常に高い。

・窓際にベッドを置く際には、窓からややスペースを取ってベッドを配置する。部屋の中の湿気対策、室内温度管理、光と音への対策を行って睡眠環境の悪化を防ぐ。

・「北枕」は風水では最高の方角。不吉とされるのは日本の古い言い伝え。

・快眠のために、ベッドの向き以外に照明や香り、観葉植物、防音で睡眠環境を整えるのがおすすめ。

風水や環境要素など、気になる点を再チェックし、自分の理想的な寝室づくりに役立てていただければ嬉しいです。

もし、ベッド選びに関しても風水でいう「気の流れ」が気になる場合、「気の流れ」を整える際に大事なのは換気と掃除。「MIRAIKUSTOM ミライカスタムベッドフレーム」は、ベッド床がすのこ状になっているため通気性に優れているベッドフレームです。ベッドの脚も三段階に調節できるので、ベッド下にロボット掃除機が無理なく入れる高さにできます。

シンプルな機能美を追求したベッドフレーム

お客様の声

★★★★★

しっかりしています。

デザインは本当にシンプルですが、質感がしっかりしたものが欲しかったので満足しています。

脚は高い方で設定しています。マットレスを置くとかなりボリュームが出ます。

床から高さがあるからなのか、寝心地もとても良いです!

 

★★★★★

シンプルで十分な機能

ヘッドボードのないシンプルなベッドフレームを探していました。組み立てしやすく、機能も十分です。足の長さは三段階から選択可能で、使わない足は本体下へ収納できるのもポイント高いです。木目も美しく、ナチュラル系やシンプルなインテリアとの相性抜群だと思います。

 

★★★★★

組み立て簡単で、見た目もおしゃれ!

スムーズに組み立てられました。木の質感も高級感があり、インテリアとしても満足度が高いです。マットレスとの相性も抜群で、きしみ音もなく快適に眠れています。

組み立て簡単、ライフステージに寄り添うベッドフレーム