目次
監修者

石川 恭子
コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。
眠りたいのに、寝付けない夜はとても長くて辛いですよね。
世界で最も睡眠不足な国と言われている私たち日本人は、眠るのが下手なのでしょうか。いいえ、そんなことはありません。質の高い睡眠は、今日からできるちょっとした工夫や習慣の積み重ねで、手に入れることができるものです。
この記事では、快眠習慣のヒントになる以下のポイントを詳しくお伝えします。
ぐっすり眠るために知っておきたい睡眠の仕組み
私たちが「ぐっすり眠る」ためには、睡眠の仕組みを理解することが大切です。睡眠は単なる休息ではなく、心身の健康を保つために欠かせません。睡眠の基本的なメカニズムと、質の高い眠りを得るために知っておきたいポイントを解説します。
不眠や浅い眠りを引き起こす7つの原因
「なかなか寝つけない」「夜中に何度も目が覚めてしまう」「ぐっすり眠った気がしない」こうした眠りの悩みはなぜ起こるのでしょうか。辛い不眠や浅い眠りを引き起こす主な原因を詳しくお伝えします。ぜひご自身の生活習慣と照らし合わせながら、読んでみてください。
1. ストレスや精神的な要因
日々の暮らしの中で、一つもストレスがないという方はあまりいないでしょう。特に現代の社会生活は仕事のプレッシャーや人間関係の悩み、将来への不安など多くのストレス原因が存在します。あまりにも大きなストレスや長く続くストレスは、私たちの自律神経を乱し、睡眠の質低下や不眠を引き起こしやすいのです。
2,自律神経の不調
交感神経と副交感神経という2つが入れ替わり、私たち人間の活動と休息を自動的にコントロールしているのが自律神経です。自律神経は、交感神経と副交感神経のどちらか片方が優先的に働く仕組みになっています。交感神経は活動モード、副交感神経はリラックスモードの担当です。
項目 | 交感神経(こうかんしんけい) |
副交感神経(ふくこうかんしんけい)
|
主な働き | ・活動モード担当 |
・リラックスモード担当
|
優先される状況 | ・運動中や緊張時に働く ・ストレスがある時 ・不安な時 ・強い光や刺激を受けた時 ・カフェイン摂取後 |
・休息や消化時に働く
・深呼吸時 ・ぬるめのお風呂に入っている時 ・暗い場所にいる時 ・寝ている時 |
身体への影響 | ・心拍数・血圧の上昇 ・呼吸が速く浅くなる ・筋肉が緊張する |
・心拍数・血圧の低下
・呼吸がゆっくり深くなる ・消化機能が活発化する |
睡眠への影響 | ・脳が覚醒状態になる ・入眠しにくくなる ・夜間に目が覚めやすくなる |
・脳や身体がリラックス状態になる
・入眠を促す ・睡眠の質が向上しやすい |
この表を見ると、心配事やストレスが不眠の原因になるのが理解できるのではないでしょうか。
3.乱れた生活習慣やリズム
人間の体には、約24時間周期の「体内時計」が備わっています。体内時計が正しく働くと、夜自然に眠くなり、朝はすっきり目覚めることができます。しかし不規則な生活を続けると体内時計を狂わせ、睡眠に悪影響が出てくるのです。
4.寝室環境(温度・音・光)の影響
睡眠の質に大きく関わるのに見落とされがちなのが、寝室の環境です。
以下の3つは、睡眠の質にとても悪影響を及ぼします。※1
- 温度:暑すぎたり寒すぎたりする寝室では、ぐっすり眠ることができません。
- 音:うるさい場所で眠りにくいのはわかりやすいと思います。実は寝ている間も脳は音を聞いているので、騒音は睡眠の質を著しく下げてしまうのです。
- 光:副交感神経は暗い場所で優先的に働くため、明るい寝室は眠りを浅くします。
5.快適ではない寝具
睡眠中に使う寝具も、睡眠の質を左右します。体に合わない枕やマットレスは、寝れないばかりか肩こりや腰痛など体の不調につながる可能性もあります。
6.カフェイン・アルコール・タバコの影響
コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるカフェインには覚醒作用があり、交感神経を活動させるため眠気を遠ざけてしまいます。入眠の助けに使われることもあるアルコールですが、飲みすぎると利尿作用も手伝って中途覚醒(夜中に目が覚めること)が増え、睡眠の質の低下につながりやすいです。そしてタバコも要注意です。タバコに含まれるニコチンには覚醒作用があり、カフェインのように副交感神経を働きにくくしてしまいます。
7.スマホ・タブレットなどのブルーライトの影響
ベッドでスマートフォンやタブレットを使うのは要注意です。これらの画面が発するブルーライトは、人間が感知できる光の中で最も強く、太陽のように脳を覚醒させる作用があるのです。※2
質の高い睡眠のために見直すべき生活習慣
質の高い睡眠を得るためには、日中の過ごし方や寝る前の習慣、そして睡眠の環境がとても大切です。毎日の生活習慣を少し見直すことで、睡眠の質を上げる効果が期待できます。おすすめの生活習慣をご紹介します。
朝一番に太陽の光を浴びる
朝起きたらすぐにカーテンを開けて、太陽の光を浴びましょう。
夜に眠気を作ってくれるメラトニンというホルモンがあります。メラトニンは、起きて太陽の光を浴びてから14~16時間後に作られます。これを利用して、眠る時間の14~16時間前に太陽の光を浴びて、入眠時間に眠くなるように体内時計を調整するのがおすすめです。※3
日中の適度な運動をする
適度な運動は睡眠の質を良くするという研究結果があります。反対に、就寝前や夕方以降に負荷が高い運動をすると、睡眠の質を下げる結果も出ています。日中に、疲れない程度の負荷の運動をするのがお勧めです。散歩やジョギングなど、軽い有酸素運動を行ってみてはいかがでしょうか。※4
自分に合った寝具(枕やマットレス)を選ぶ
毎日使う寝具は睡眠と切っても切り離せない存在です。体に合わない寝具は、肩こりや腰痛の原因にもなりかねません。辛い不眠に悩んでいる読者様は、快適な睡眠環境を整えることを意識してみるのも良いかもしれません。また、枕選びで重要なのは高さです。仰向けで寝た場合、首が5〜15度ほど前方に傾くと、首の痛みや疲れが軽減されるとされています。
マットレスを選ぶ際は、体圧を分散させたいか寝る姿勢を保ちたいかのどちらを優先するかで適したマットレスが異なります。好みが分かれるので、可能なら店頭で試して選びましょう。購入後に一定期間試せる商品から探すと安心ですね。
ぐっすり睡眠を促す具体的な入眠テクニック6選

夕食後は間接照明で過ごす
眠気を遠ざけてしまう明るい照明や、パソコン作業が必要な仕事などから解放されて過ごし、心と体を緊張から解放しましょう。
ぬるめのお風呂に全身浴する
38℃から40℃程度のお湯で、15分から20分ほど全身浴を行う方法がおすすめです。私たちの体は、上がった体温が下がる時に自然と眠くなります。全身浴は、しっかりと体の芯を温めますし、浮力とマッサージ効果が副交感神経の働きを促進します。ただし、熱いお湯に長くつかると交感神経が活発になり逆効果ですので気をつけてください。※5
米軍式やアリス式などのユニークな睡眠法
- 米軍式スリープメソッド(漸進的筋弛緩法+イメージ法)
- ベッドに横たわり、顔→肩→腕→脚の順で 5 秒力を入れ、10 秒かけて脱力。
- 全身が温かく感じたら、湖に浮かぶボートなど安心できる情景を 10 秒ほど想像。
- 頭が静かになったら「今は眠る時間」と1回だけ宣言する。
- アリス式睡眠法
「頭から足先まで階段を一段ずつ降りる」自己催眠法。数字を逆に数えるにつれ、脳波がα波(リラックス時に出る脳波)からθ波(浅い睡眠時に出る脳波)へ移行しやすいと考えられている。
4-7-8呼吸法で一気にリラックスする
- 4 秒吸う(鼻からゆっくり)
- 7 秒止める(肺を風船のように保ち、横隔膜を意識)
- 8 秒吐く(口から細く長く)
深い呼吸で副交感神経の働きを促進する方法です。
ツボ押しとストレッチで身体をほぐす
- 快眠のツボ3選
- 失眠(かかとの中央):両手の親指で10回ずつゆっくり押圧します。
- 神門(手首小指側のくぼみ):左右同時に30 秒軽く揉みます。
- 百会(頭頂部のくぼみ):深呼吸しながら5 秒押して、ゆっくり5 秒かけて離します。
音楽・アロマで五感を刺激し心地よい眠りへ
好きな音楽やアロマなどを使って、特別なリラックスタイムを設けるのもおすすめです。副交感神経の働きを促進してくれる深呼吸をゆっくり繰り返すような軽いストレッチをしながら、心地よい音楽やアロマの香りに身を委ねてみてはいかがでしょうか。
まとめ:継続できる快眠習慣で毎日の睡眠をアップデート
不眠の原因から睡眠の質を下げる改善したい生活習慣、寝具と寝室の環境を整えるポイントに加えて、入眠テクニックとしておすすめのナイトルーティンをご紹介しました。
大切なのは読者様自身がリラックスを感じることです。お好きな方法でストレスフルな毎日を過ごして、ご自身の心と体にリラックスタイムをプレゼントしてあげてください。忙しい時こそ、短い時間でも良いのでセルフケアの時間を作ることが、翌日のパフォーマンスの質を上げる効果をもたらしてくれるはずです。読者の皆様がぐっすり眠るために、この記事が少しでも役立つことを心から願っています。
参考
- ※1 柳沢 正史(監修).(2024)「快眠法の前に今さら聞けない睡眠の超基本」朝日新聞出版
https://publications.asahi.com/product/24969.html
- ※2、※3 片野 秀樹(2024)「# 休養学―あなたを疲れから救う」.東洋経済新報社
https://str.toyokeizai.net/books/9784492047484/
- ※4 身体運動が睡眠に及ぼす効果についての総合的研究
https://waseda.repo.nii.ac.jp/record/21870/files/Gaiyo-5808.pdf
- ※5 小林 麻利子(2020).「入浴の質が睡眠を決める」カンゼン