睡眠コラム by Koala JP•2026年1月14日•読了目安時間: 5 分

【医師監修】冬に布団をかけると暑い、かけないと寒い…その原因と今すぐできる対処法

本多 洋介
Myクリニック本多内科医院院長

群馬大学医学部卒業。
伊勢崎市民病院、群馬県立心臓血管センター、済生会横浜市東部病院(いずれも循環器内科)を経て、Myクリニック本多内科医院院長。

  • 免許・資格

総合内科専門医、循環器内科専門医、日本心血管インターベンション学会専門医、軽カテーテル的大動脈弁植え込み術指導医(Sapienシリーズ、Evolutシリーズ)

読者の皆様こんにちは♪

今回の記事では、「布団をかけると暑いのに、外すと寒い」
この多くの人が経験している“睡眠中のモヤモヤ問題”について、原因と今日からできる対処法を、できるだけやさしく解説します。

夜中に暑くて布団を蹴飛ばし、しばらくすると寒くて目が覚める。
「結局どうすればいいの?」と半ばあきらめている方も多いのではないでしょうか。

実はこれ、あなたの体や感覚がおかしいわけではありません。
原因はとてもシンプルで、「部屋」ではなく布団の中の環境にあります。

なぜ「暑い」と「寒い」が同時に起きるのか

多くの人が勘違いしやすいのですが、
私たちが寝ているときに感じている暑さ・寒さは、室温そのものではありません。

ポイントは「寝床内環境(しんしょうないかんきょう)」

寝床内環境とは、
**体・寝間着・布団に囲まれた“布団の中の空間”**のこと。

この空間には、快適とされる目安があります。

  • 温度:32〜34℃前後
  • 湿度:50%前後

ここからズレると、体は一気に不快を感じやすくなります。

起こりがちな悪循環

  1. 布団をしっかりかける
  2. 体の熱がこもる
  3. じんわり汗をかく
  4. 布団の中の湿度が上がる
  5. 「ムワッ」と暑く感じる
  6. 無意識に布団をはねのける
  7. 汗が冷えて、今度は寒くなる

これが、
「かけると暑い → 外すと寒い」現象の正体です。

部屋の温度が原因とは限らない

「じゃあエアコンをつければいい?」
と思いがちですが、それだけでは解決しないことが多いです。

室温は“寝具込み”で考える

睡眠環境では、

  • 部屋の温度
  • 寝間着
  • 掛け布団・毛布

これらをセットで考える必要があります。

一般的には、寝具を使う前提で
室温13〜29℃程度の幅でも、
布団の中が快適に保たれていれば問題ないとされています。

つまり、
「部屋は少し涼しいけど、布団の中は快適」
という状態が理想なのです。

布団・毛布の素材で「ムレやすさ」は大きく変わる

同じ部屋、同じ温度でも、
「暑くて眠れない人」と「ちょうどいい人」がいます。

その差を生む大きな要因が、素材です。

暖かさよりも大事なポイント

それは
「湿気を逃がせるかどうか」

  • 吸湿性:汗を吸う力
  • 放湿性:湿気を外に逃がす力
  • 通気性:空気が通る力

これらが弱いと、
布団の中はすぐにムレて暑くなります。

特に化学繊維が多い寝具は、
軽くて扱いやすい反面、
湿気がこもりやすい傾向があります。

本多洋介 医師
本多洋介 医師
「布団をかけると暑い、外すと寒い」というお悩み、よく理解できます。記事で解説されているように、この問題の核心は寝床内環境(布団の中の温度32?34℃、湿度50%前後)のバランスにあります。
特に重要なのは、室温よりも「湿気のこもりやすさ」です。化学繊維の寝具は軽くても湿気が逃げにくく、体温で温められた空気がムレて不快感を生みます。
今夜からできる対策として、薄い寝具を重ねて使い、暑ければ1枚外す調整法をお勧めします。また、首・胸・背中は熱がこもりやすいため、首元を少し開けるだけでも快適さが変わります。
完璧な環境を目指す必要はありません。「調整できる状態」を作ることが、実は良質な睡眠への近道です。小さな工夫から始めてみましょう。

布団を買い替えなくてもできる対処法

ここからが一番大切なパートです。
高い寝具を買わなくても、今夜からできる工夫はたくさんあります。

①「全部かける」をやめる

  • 足元だけ掛ける
  • お腹だけ掛ける
  • 上半身は軽く、下半身を重点的に

体は、首・胸・背中がこもると暑く感じやすいです。
逆に、足元は冷えやすい。

「全身均等」より「部分調整」を意識しましょう。

② 薄い寝具を重ねる

  • 分厚い布団1枚 → ✕
  • 薄い毛布+薄い掛け布団 → ◎

重ねておくと、
暑いときは1枚外すだけで調整できます。

コアラマットレスの「ウルトラライト掛け布団」は空気のように軽く布団の中を涼しく保ちます。

他の布団はこちら

③ 首元を密閉しない

首元をぎゅっと覆うと、
熱と湿気が逃げ場を失います。

  • 首元を少し開ける
  • フェイスタオルをクッション代わりに使う

これだけでも、体感はかなり変わります。

実は「暑さ」の正体は湿度かもしれない

「暑い」と感じているのに、
温度計を見るとそこまで高くない。

そんなときは、湿度を疑ってみてください。

目安は40〜60%

  • 湿度が高い → ムレて暑い
  • 湿度が低すぎる → 冷えやすい・喉が痛い

特に冬場の加湿しすぎは、
「寒いのに暑い」という矛盾を生みやすくなります。

まずは湿度計で、
今の状態を知ることが第一歩です。

体質による違いも大きい

家族と同じ布団なのに、自分だけつらい」
それも珍しくありません。

末端冷え性の人の場合

  • 手足が冷える
  • 放熱がうまくいかない
  • 体の中心に熱がこもる

この場合、
全身を温めるより、手足を温めるほうが効果的です。

  • レッグウォーマー
  • 薄手の靴下
  • 足元用ブランケット

「快適」を目指しすぎなくていい

最後に、とても大切なことをお伝えします。

睡眠環境は、
毎日100点である必要はありません。

  • 暑くなったら調整できる
  • 寒くなったら戻せる

この「揺らぎに対応できる状態」こそが、
実は一番眠りやすいのです。

冬に布団をかけるときによくある質問

ここでは、冬に布団をかけて暑かったり寒かったりする場合によく寄せられる質問にお答えします。

Q1. 布団をかけると暑い、外すと寒いを夜中に繰り返すのはなぜですか?

寝床内の温度や湿度のバランスが、その人に合った快適な範囲を少し外れていることが多いからです。布団をかけて寝ると、体温と汗によって熱と湿気がたまり、次第に暑く感じて布団を外したくなります。

しかし布団を外すと、汗で湿った肌が外の空気で急に冷やされ、今度は寒く感じてしまうというサイクルが起こります。原因は布団の保温力だけではなく、汗を逃しにくい素材や寝間着、室温の高さなど、湿度が上がる要素が関係している場合も少なくありません。

Q2. 羽毛布団で夜中に暑くて目が覚めるのはなぜですか?

羽毛布団は保温力に優れている反面、内側の温度が高くなり過ぎると湿気を外に逃がしきれず、熱がこもりやすくなります。

羽毛そのものが直接の原因というより、室温が高すぎたり、寝間着が厚手すぎたり、敷きパッドの通気性が低い素材だったりと、いくつかの条件が重なることで暑さを感じやすくなります。そのため、室温を18〜20度程度に下げる、薄手の綿のパジャマに替える、敷きパッドを通気性の良い素材にする、といった工夫を試してみるのがおすすめです。

Q3. 布団に熱がこもらないようにする工夫はありますか?

保温性と通気性のバランスを取ることが大切です。たとえば、次のような方法があります。

  • 湿気を逃しやすい綿や麻、薄手のウールなどの素材を敷きパッドやシーツに使う
  • 掛け布団は厚手一枚でなく薄手を重ねて調整しやすくする
  • 首元をしっかり密閉しすぎず少し空気の通り道を残す
  • 寝室の湿度を50〜60%程度に保つ

すべて一度に変える必要はありません。特に不快に感じる「一番下の層」から薄手の素材に替えることから始めると、より快適な睡眠環境に近づくでしょう。

まとめ

  • 問題は布団そのものではない可能性も
  • 鍵は「寝床内環境(温度+湿度)」
  • 部分調整・重ね使い・湿度管理が効果的
  • 自分の体質に合う形でOK

「またうまく眠れなかった…」
そんな夜があっても大丈夫。

今日できる小さな工夫から、
少しずつ自分に合う形を見つけていきましょう。

 

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