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監修者
松本 恭
「健康の秘訣はぐっすり眠ること」がモットーで、これまでウォーターベッド、ウッドスプリングベッド、西式健康枕、ハンモックなどさまざまな寝具の寝心地を追求してきた睡眠マニア。偶然出会ったコアラマットレス®︎の快適さに感銘を受け、メンバーとして参加。上級睡眠健康指導士としての知識を通して、より多くの人に快眠を届けたいと願っている。
寝室のカーテンを買い替えようとして、何色を選べばよいか決めかねていませんか。落ち着いた雰囲気にしたい場合はベージュやブラウン、グレー、静かで涼しげな印象を求めるならブルーやグリーンなど、さまざまな選択肢がありますね。
ただし、カーテンが担うのは部屋の印象を整えることだけではありません。外から入る光や熱、音、視線をどれだけ抑えられるかという、眠る環境そのものを左右する役割もあります。
本記事では、上級睡眠健康指導士の資格を持つコアラマットレス社員の松本が、色ごとに受けやすい印象を整理したうえで、壁や床との合わせ方、遮光性の選び方、風水の扱い方まで、寝具ブランドのコアラマットレスが睡眠と寝室環境の視点から解説していきます。
寝室のカーテンが担う役割
まず大きいのが、外から入る光を調整する働きです。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、良質な睡眠のための環境づくりとして、寝室をできるだけ暗くして寝ること、できるだけ静かな環境で眠ることが挙げられています。※1
一方、朝は起きたらカーテンを開けて自然の光を取り込むことがすすめられています。※2
夜は暗さをつくり、朝は光を入れるという切り替えを担うのが、寝室のカーテンです。
ほかにも、窓から伝わる暑さや寒さを抑える働きや、外からの音と視線をやわらげる働きがあります。さらに、窓の大部分を覆う面積の大きさから、寝室の印象を左右するインテリアとしての役割も見逃せません。夜間に街灯や車のライトが入る部屋なら遮光性、外気温の影響を受けやすい部屋なら遮熱性や断熱性というように、住まいの環境に合った機能を確認しながら選ぶことが大切です。
色別に見る寝室のカーテンの印象
カーテンは室内のインテリアエレメントの中でも面積が大きいため、色を変えるだけで寝室から受ける印象は大きく変わります。寝室で選ばれることの多い5系統の色について、どのような印象になりやすいのかを見ていきましょう。
ベージュ・ブラウン|温かみと落ち着きが出やすい
ベージュやブラウンは、木製家具やフローリングになじみやすく、寝室を温かみのある落ち着いた印象に見せやすい色です。壁や床と近い色を選ぶとカーテンだけが目立つことはなく、部屋全体に統一感が出ます。
同じ系統でも、濃淡によって見え方は変わります。明るいベージュは軽やかで広がりのある印象になり、濃いブラウンは重厚で落ち着いた印象になります。部屋が狭い場合や日当たりが控えめな場合は明るめを、広さや明るさに余裕がある場合は濃いめを選ぶというように、部屋の条件も加味しながら選びましょう。
ホワイト・アイボリー|明るく清潔感のある印象になる
温かみのある色に対して、明るさを優先したいときに選びやすいのがホワイト系です。
ホワイトやアイボリーは寝室を明るく清潔感のある印象に見せやすく、壁紙や寝具の色にも合わせやすい色です。壁紙が白い部屋であれば、窓まわりが壁に溶け込んで、部屋を広く感じさせる効果も期待できます。
ただし、白一色では単調に感じたり、安っぽさが強調されて生活感が出やすくなったりする場合があります。そのようなときは、生成りやオフホワイトなど、わずかに黄味を含んだ色を選ぶとグラデーションのような状態になり奥行きが出ます。生地自体に凹凸がある織り素材を選ぶ方法も有効です。
ブルー・ネイビー|静かで涼しげな印象になる
明るさよりも静けさを大切にしたい場合は、寒色系が候補に入ります。
ブルーは寝室を静かで涼しげな印象に見せやすい色で、淡いブルーは軽やかさを、濃いネイビーは落ち着きと静けさを感じさせます。夏場は、見た目の涼しさを取り入れられる点も魅力です。
気をつけたいのは面積です。濃い色を広い面積に使うと、部屋全体が暗く感じられる場合があります。壁や床が明るい寝室に合わせる、寝具に明るい色を取り入れるなどの工夫によって、カーテンが室内のアクセントになるようコントラストをつけると、重たくなりすぎません。
グリーン|自然を感じる穏やかな印象になる
暖色と寒色どちらにも属さない「中間色」の代表格であるグリーンは、穏やかな印象にまとめたいときに向いています。
自然を感じさせるため、土の色ともいえる茶色と相性がいいです。フローリングや木製のベッドフレームとなじみやすく、ナチュラルな雰囲気の寝室に仕上がります。
選ぶ際は彩度(色の鮮やかさの度合い)に注目してください。セージグリーンやモスグリーンのように彩度が低いくすんだ色は落ち着いた印象に、エメラルドグリーンのように彩度が高い鮮やかなグリーンは主張が強い印象になりやすいです。寝室に取り入れるなら、くすみのある色味や淡い色味のほうが合わせやすいでしょう。
グレー|ほかの色と合わせやすい
色味を足さずに整えたい場合は、無彩色のグレーが扱いやすい選択肢になります。
グレーは無彩色のため、壁紙や寝具、家具の色を選ばずに合わせられる色です。ライトグレーは軽やかで明るい印象に、チャコールグレーは深みと品格を感じさせる印象になりやすいです。夫婦で好みの色が分かれるときにも、中立的な色として話がまとまりやすい色です。
一方で、コンクリートなどを想像させる色でもあり、部屋全体が無機質に見えてしまう可能性があります。木製家具やオフホワイトの寝具など、温森を感じさせる色を組み合わせると、冷たい印象がやわらぎます。
関連記事:ベッドを部屋の真ん中に配置|ホテルライクな寝室を作る実践レイアウト術
寝室のカーテンを選ぶ3つのポイント
寝室のカーテンは色の印象だけで決めず、部屋全体との調和、夜間や朝の光の入り方、寝室に必要な機能という3つの視点で確認すると失敗しにくいです。順番に見ていきましょう。
1. 壁・床・寝具に合う色を選ぶ
色選びで迷ったときは、部屋の中で面積の大きいものを基準にしてください。壁や床など、面積の大きい部分と同系色または近い色を選ぶと、カーテンだけが浮きにくくなります。また、寝具と同じ色や近い色に揃えると、カーテンだけが浮くことがなく室内全体に統一感が生まれます。
赤やオレンジのような鮮やかな色が好きでカーテンに取り入れたい場合は、寝具やラグを同系色にして部屋のテーマカラーとして見せる方法がおすすめです。ただし、鮮やかな色は部屋の印象を強力に印象づけてしまう側面があるため、カーテンではなくクッションや小物など小さい面積で取り入れるとアレンジしやすいです。また、色みは変わりますが、彩度を抑えた同系色にする方法もよいでしょう。
カーテンは面積が大きく毎日目に入るものですから、夫婦で好みが分かれるなら、二人とも落ち着くと感じる色を選び、それぞれの好きな色を小物で楽しむという形にすると折り合えます。
なお、寝室の印象は寝具の色や質感にも大きく左右されます。カーテンと合わせて寝室全体を整えたい場合は、コアラマットレスのマットレスやベッドリネンのカラー展開も参考にしてみてください。
2. 光の入り方に合わせて遮光性を選ぶ
睡眠ガイド2023では、寝ている間は低い照度の光でも中途覚醒の時間を増やし、睡眠の効率を下げることが報告されています。幹線道路沿いなど、夜間も車の照明が入る立地環境なら、遮光機能があるカーテンに取り換え、寝床を窓から遠ざけることで眠りが改善する可能性があるとも説明されています。※1
ここで基準になるのが遮光等級です。
日本インテリア協会では、遮光率99.99%以上を遮光1級、99.80%以上99.99%未満を遮光2級、99.40%以上99.80%未満を遮光3級としています。1級は人の顔の表情を識別できないレベル、2級は人の顔や表情がわかるレベル、3級は人の表情はよくわかるものの事務作業には暗いレベルが目安です。※3
外灯や車のライトが入る場合や、夜勤などで日中に眠る人が使う場合は1級が適しています。ただし、朝の光には体内時計を整える働きがあるため※2、朝日で自然に目を覚ましたい人は2級や3級のほうが合うかもしれません。
気をつけたいのは、遮光性が生地の色の濃さで決まるとは限らないという点です。生地に黒糸を織り込む、裏面を加工する、裏地を付けるといった構造によって遮光性は変わります。また、等級の高い生地を選んでも、上部や左右に隙間がある、丈が短いといった状況だと、光が漏れてしまいます。
窓に合ったサイズを測り、左右は数センチずつ長めの記事幅にする、レール上部をトップカバー(カーテンレールカバー)で覆う、カーテンフックの位置を調整してカーテン生地の位置を上げるなど、仕立て幅や取り付け方を工夫しましょう。
3. 遮熱・防音など必要な機能を確認する
遮光以外にも、寝室の環境に応じて確認しておきたい機能があります。
睡眠ガイド2023では、夏に寝室の室温が上がると睡眠時間が短くなり、睡眠効率が低下することが報告されており、冬についてはWHOの住環境ガイドラインが室温を18℃以上に保つことを推奨していると紹介しています。※1
さらに、夜間の屋外騒音を40dB未満とする欧州WHOの推奨にも触れられています。※1
外の暑さや寒さ、音は窓ガラスを透過して室内に入りやすいため、遮熱性や断熱性、道路や線路に近い部屋では防音性や遮音性のある生地がおすすめです。
ただし、カーテンレールに吊って使うという特性上、カーテンはどうしても窓ガラスとの間に距離ができます。そのため、カーテンでシャットアウトできる熱や冷気・音は限定的です。本格的に対策したい場合は、窓交換など窓自体の性能を高めることを検討してください。
日中に外からの視線が気になる部屋では、ミラー加工のレースカーテンを組み合わせる方法もあります。ただし、光の反射を利用して視線をカットする性質上、光量が少ない曇りや雨の日、光量がない夜間は外から室内が透けて見える点に注意してください。
こうした機能は、日本インテリア協会が定める機能性表示マークを手がかりに確認できます。※4
加えて、手入れのしやすさも確認しておきましょう。洗濯機で洗えるウォッシャブル仕様かどうかは、寝室を清潔に保つうえで扱いやすさに直結します。また、高さ31mを超えるおおむね11階建て以上の高層建築物では、居住するフロアに関係なくカーテンに防炎物品を使うことが義務づけられています。※5
集合住宅にお住まいの方は、購入前に建物の階数を確認しておくと安心です。
風水で寝室のカーテンの色を選ぶときの考え方
風水には、
ただし、こうした色の割り当ては、特定の色が睡眠や運気に与える効果を科学的に確認したものではありません。風水を取り入れる場合は、色選びを楽しむための参考として扱い、最終的には本人が落ち着くと感じるか、壁や寝具になじむかを基準に判断するとよいでしょう。
方角に合う色と好みの色が一致しないときは、カーテン本体を落ち着いた色にして、小物で気になる色を取り入れる方法もあります。毎日眠る場所ですから、自分が心地よいと感じられるかどうかを優先して構いません。
関連記事:和室を寝室にする魅力とは?畳の科学的効果と快適な睡眠環境づくりのポイント
まとめ:寝室のカーテンは色と必要な機能を合わせて選ぼう
寝室のカーテンを選ぶときは、色と機能を切り分けて考えると迷いにくくなります。色が決めるのは主に部屋の印象で、ベージュやブラウンは温かみ、ホワイトやアイボリーは明るさ、ブルーやネイビーは静けさ、グリーンは穏やかさ、グレーはコーディネートのしやすさというように、それぞれ特徴があります。壁や床、寝具など面積の大きいものとのバランスを考えて選べば、大きく外すことはありません。
一方で、眠りに直接関わるのは光の入り方や室温、音の環境です。夜はできるだけ暗く静かに保ち、朝は光を取り込めるようにするという視点で、遮光等級や遮熱性、防音性を確認してください。※1※2※3
風水は色選びを楽しむための参考とし、最後は自分が落ち着けるかどうかで決めましょう。
カーテンとあわせて、体に合う寝具へと見直しを図るるのもおすすめです。カーテンをお気に入りの色にして寝室を整え、安心して眠れる場所になりますように。
参考文献
※1 健康づくりのための睡眠ガイド2023 | 厚生労働省
※2 快眠と生活習慣 | 厚生労働省 e-ヘルスネット
※3 インテリア用語「遮光カーテン」 | 一般社団法人日本インテリア協会
※4 インテリアファブリックスの機能性表示マーク | 一般社団法人日本インテリア協会
※5 よくあるご質問 | 公益財団法人日本防炎協会











