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監修者
石川 恭子
コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。
一日中立ちっぱなしだった日や、いつもより長く歩いた日の夜に、布団へ入っても足の重さやだるさが気になって寝つけないことはありませんか。さすってみたり足を高くしてみたりしても落ち着かず、この状態が続くのは何かの病気ではないかと心配になる方もいらっしゃいます。
足が疲れて眠れない夜の背景には、日中の筋肉疲労やむくみといった一般的な原因のほかに、むずむず脚症候群のように医療機関での相談が必要になる病気が隠れている場合もあります。
本記事では、上級睡眠健康指導士の資格を持つコアラマットレス社員の石川が、寝具ブランドのコアラマットレスが、足のだるさが生じる仕組みと今夜できる対処法、そして受診を考えたい症状の見分け方を順番に解説していきます。
足が疲れて眠れない原因
足の疲れは、特別に激しい運動をした日にだけ起こるわけではありません。立ち仕事や長い距離の歩行、あるいは座ったままの姿勢が続くといった日中の過ごし方が積み重なると、夜になってから足の重さやだるさを感じるようになります。多くの方に当てはまりやすい2つの原因を見ていきましょう。
1. 立ち仕事や歩きすぎによる筋肉疲労
接客業や調理、介護、保育のように一日中立って動く仕事では、体重を支えるふくらはぎや太もも、足裏の筋肉を長時間使い続けます。その結果、筋肉がこわばって張ったように感じられたり、重さやだるさが夜まで残ったりすることがあります。
いつもより長い距離を歩いた日や、慣れない靴で出かけた日も同じです。ふだん使っていない部分に負担が集中すると、翌日にかけて筋肉の張りや痛みが出やすくなります。日中に体を動かしたという心当たりがあり、休んでいるうちに少しずつ軽くなっていく場合は、こうした一般的な筋肉疲労と捉えやすい状態です。
2. 長時間の同じ姿勢によるむくみ
一方で、あまり動いていないのに足が重いという場合もあります。デスクワークや長距離の移動、レジ前での立ち仕事のように同じ姿勢のまま足を動かす時間が少ない状態が続くと、夕方から夜にかけて足のむくみや重だるさを感じやすくなります。
ふくらはぎの筋肉は、収縮と弛緩を繰り返すことで下半身の血液を心臓へ送り返す働きを担っています。足を動かさない時間が長引くとこの働きが十分に発揮されにくくなり、足首やすねに水分がたまって、靴下の跡が残る、靴がきつく感じるといった変化が現れます。歩きすぎた日の筋肉疲労とは原因が異なるため、対処のしかたも分けて考えたほうが的確です。
関連記事:【医師監修】専門医監修の不眠症チェック!睡眠の質を見直そう
脚の不快感で眠りが妨げられる「むずむず脚症候群」とは?
マッサージや足上げを続けても寝つけない夜が繰り返される場合には、日中の活動によるだるさに加えて、別の可能性も知っておきたいところです。
その一つが、むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)です。むずむず脚症候群は、安静にしているときに手足、とくに下肢へ「むずむず」「ざわざわ」「ひりひり」「虫が這う」といった不快な感覚が生じ、脚を動かさずにいられない衝動に駆られる病気です。※1
夕方から夜間にかけて症状が強くなるという日内変動があり、脚を動かしたり不快な部分に刺激を与えたりすると症状は軽くなりますが、動くのをやめると再び現れます。眠気はあるのに寝つけない状態になりやすく、寝つきの悪い不眠症と間違われることも少なくありません。※1
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、中年以降の方、男性より女性、鉄欠乏性貧血や人工透析を受けている方に多いという報告があると紹介されています。※2
睡眠薬では改善しにくく、専門の医療機関での検査と治療が必要になる点も、一般的な足の疲れとの大きな違いです。一般的な疲れによるだるさとの見分け方を、次の表にまとめました。
| 比べる点 | 一般的な疲れによるだるさ | むずむず脚症候群 |
| 感じ方 | 重い、張る、痛だるいという筋肉寄りの感覚 | むずむず、ざわざわ、虫が這うような不快な感覚 |
| 安静にしたとき | 横になって休むと落ち着いてくることが多い | じっとしているほど不快感が強まりやすい |
| 動かしたとき | 動かしても大きくは変わらない | 動かすとやわらぐが、やめると再び現れる |
| 出やすい時間帯 | 活動量が多かった日の夕方から夜 | 夕方から夜間にかけて強まる日内変動がある |
| 眠りへの影響 | 気になりつつも眠れる日が多い | 眠気があっても寝つけず、不眠につながりやすい |
表の右側に近い状態が続いているようでしたら、疲れとして片づけずに医師へ相談しましょう。
関連記事:【医師監修】ストレスと睡眠の関係は? ― ストレス性不眠を解決するための5つのセルフケア習慣
足が疲れて眠れない夜の対処法
日中の活動による足のだるさであれば、足そのものへのケアと、眠りに入りやすい状態づくりの両方から整えていく方法があります。どれも強い力や長い時間は不要ですので、痛みのない範囲で、心地よいと感じるものから取り入れてみてください。
1. 足を少し高くして休む
横になったときに足が重く感じられるようでしたら、クッションや丸めたタオル、たたんだ毛布などでふくらはぎをゆるやかに支えてみる方法を試してください。かかとだけを一点で持ち上げるのではなく、ふくらはぎ全体を面で支えると、脚の力が抜けやすいです。
高さは、楽に感じられる程度にします。高くしすぎると膝の裏や腰に負担がかかり、かえって落ち着かなくなる場合があるため注意しましょう。あくまで楽に感じるときの選択肢として、無理のない範囲でお試しください。
2. 足首を動かしてふくらはぎを伸ばす
足を支えて落ち着いてきたら、次は軽く動かしてみます。あお向けや座った姿勢のまま、足首をゆっくり曲げ伸ばししたり、大きく円を描くように回したりして、ふくらはぎに軽い伸びを感じる程度に動かしてみてください。
大切なのは、反動をつけないことと、痛みが出るところまで伸ばさないことです。息を止めずに、気持ちよいと感じる範囲でゆっくり動かしてください。回数にこだわらず、落ち着いてきたと感じたところでやめていただいて構いません。
3. 腫れや痛みがなければやさしくほぐす
手で触れてケアしたい場合は、まず腫れや赤み、熱感、押したときの強い痛みがないことを確認しましょう。一つでも当てはまる場合は、触らずに本記事後半でご紹介する注意したい症状を確認してください。
問題がなさそうであれば、手のひらを添えて、足首からひざのほうへ向けてやさしくなでる程度にとどめます。強く揉みほぐしたり、痛みを感じるほど押したりする必要はありません。湿布や着圧ソックスについては、体質や状態によって向き不向きがありますので、使用を検討される場合は薬剤師や医師に相談すると安心です。
4. 入浴して体を温める
足への直接のケアとあわせて整えたいのが、寝つきに関わる体温の変化です。人の深部体温は日中に上がり、就寝前に手足の皮膚から熱が放散されて深部体温が下がり始めると、入眠しやすい状態になります。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、就寝の約1〜2時間前に入浴して体を温めてから寝床に入ると入眠しやすくなるとされています。※1
注意したのは、極端に湯温が高いと交感神経の活動が高まり、かえって入眠を妨げる可能性がある点です。※1
熱すぎるお湯や長すぎる入浴は避け、ぬるめのお湯にゆったり浸かってください。眠りに入りやすい状態をつくる助けになります。
足の疲れで注意したい症状
ここまでご紹介したケアは、あくまで一般的な疲れによるだるさを想定したものです。足の症状のなかには、疲れとは異なる原因が関わっている場合もあります。ご自身に病名を当てはめるためではなく、セルフケアを続けてよいか、それとも相談に進んだほうがよいかを判断する材料として読み進めてください。
1. 片足だけに急な腫れ・赤み・痛みが出る
もっとも判断を急ぎたいのが、片方の足だけに突然現れる腫れと痛みです。日本血管外科学会は、深部静脈血栓症について、片方の足全体やふくらはぎが急に赤黒く腫れあがり、痛みがあらわれると説明しています。※3
数日かけてゆっくり進むこともあり、腫れが続くと皮膚が茶色く変色したり、崩れて潰瘍になったりする場合もあるようです。※3
このとき最大のリスクとされているのが、血栓が肺の血管に詰まる肺塞栓症です。早期の適切な治療が、肺塞栓症や後遺症の予防につながる疾患であるため、片足だけに急な腫れや赤黒い変色、強い痛みがある場合は速やかに医療機関へ相談しましょう。呼吸が苦しい、胸が痛いといった症状を伴うときは、至急受診してください。
2. 血管の浮き出しや皮膚の変色がある
急な変化ではなく、足の血管がこぶのように浮き出て見える、重苦しい感じやだるさ、むくみ、痛みが続くといった変化が少しずつ出ているなら、下肢静脈瘤の可能性があります。※4
下肢静脈瘤は、静脈にある逆流防止の弁の働きが悪くなることで起こります。高齢の方や女性に多く、家族内での発症や立ち仕事との関わりが強いです。※4
進行すると、皮膚の色が黒っぽくなる色素沈着や、皮膚が硬くなる皮膚硬結、静脈の炎症、皮膚潰瘍が生じることもあり、放置すると少しずつ悪化していくため、気になる変化があれば見た目だけで自己判断せず、血管外科などの医療機関で相談してください。
3. だるさやしびれが長く続く
はっきりした腫れや血管の浮き出しがなくても、休んでも足のだるさが繰り返す、しびれや痛みを伴う、眠りへの影響が続くという場合も、疲れと決めつけないほうが安心です。
睡眠ガイド2023では、ガイドに書かれた内容を実践しても十分に眠れない、睡眠で休養感が得られない、日中の眠気が強いといった症状が続き、日常生活に影響している場合は速やかに医師に相談するようすすめられています。※1
どこに相談すればよいか迷うようでしたら、まずは内科やかかりつけの医師に、いつから、どちらの足に、どのようなときに症状が出るのかを伝えてください。必要に応じて、血管外科や睡眠を扱う診療科へ紹介してもらえます。
眠りやすい寝室環境を整える方法
受診の必要がなさそうな夜であっても、足の不快感が残っていると眠りは浅くなりがちです。寝具や寝室環境が足の疲れそのものを治すわけではありませんが、気になる感覚があっても休みやすい状態に近づけることはできます。
まず見直したいのは寝姿勢と寝返りのしやすさです。
足を高くして休む場合も、眠りに入るときは脚に力を入れずに支えられる自然な姿勢に戻せるようにしておきましょう。沈み込みが大きすぎるマットレスでは腰やお尻が落ち込んで寝返りに力が必要になり、硬すぎる場合は体の出っ張った部分に圧力が集中しやすいため、背骨のラインが自然に保たれ、無理なく寝返りが打てるかどうかを目安にしてください。
寝床のなかの温度も、眠りやすさを左右します。
睡眠ガイド2023では、寝室を暑すぎず寒すぎない温度に保ち、リラックスできる寝衣と寝具で眠ることが良い睡眠につながるとされています。※1
夏はエアコンで涼しく保つことが重要とされ、冬は十分に寝具を用いて寝床内が暖かく保たれていれば睡眠への影響は少ないようです。足元が冷えて落ち着かない夜は、厚着で調整するよりも掛け寝具で整えましょう。
最後に調整を意識したいのは、就寝前の明かりです。
同ガイドでは、就寝の約2時間前から睡眠を促すメラトニンの分泌が始まり、それ以降に強い光を浴びると分泌が抑制されて入眠が妨げられると報告されています。※1
寝室にスマートフォンやタブレットを持ち込まず、できるだけ暗くして寝ることが推奨されますので、足が気になる夜は明かりを落とした環境で休みましょう。
寝返りのしやすさを見直したいときは、体を支える土台となるマットレスから確認してみるのも一つの方法です。コアラマットレスでは、寝返りのしやすさと体圧の分散に配慮した寝具をご用意しています。
まとめ:足が疲れて眠れない夜は症状に合わせて対処しよう
足が疲れて眠れない夜は、まず原因を切り分けるところから始めてみてください。立ち仕事や歩きすぎによる筋肉疲労と、長時間同じ姿勢でいたことによるむくみであれば、足をゆるやかに支えて休む、足首を動かしてふくらはぎを伸ばす、腫れや痛みがなければやさしくなでる、就寝の約1〜2時間前に入浴して体を温めるといった方法を、心地よい範囲で試していただけます。※1
一方で、安静にしているときほど脚がむずむずし、動かすと楽になり、夕方から夜にかけて強まるようであれば、むずむず脚症候群の可能性が高いです。※1※2
片足だけの急な腫れや赤黒い変色、血管の浮き出しや皮膚の色素沈着、長く続くだるさやしびれがある場合も、早めに医療機関へご相談ください。※3※4
そのうえで寝室の温度と明かり、寝返りしやすい寝具を整えていけば、だるさを翌日に持ち越しにくい夜に近づきます。あなたの脚が、安心して休める夜になりますように。
参考文献
※1 健康づくりのための睡眠ガイド2023 | 厚生労働省
※2 レストレスレッグス症候群/むずむず脚症候群 | 厚生労働省 e-ヘルスネット
※3 深部静脈血栓症って? | 日本血管外科学会
※4 下肢静脈瘤って? | 日本血管外科学会











