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監修者
松本 恭
「健康の秘訣はぐっすり眠ること」がモットーで、これまでウォーターベッド、ウッドスプリングベッド、西式健康枕、ハンモックなどさまざまな寝具の寝心地を追求してきた睡眠マニア。偶然出会ったコアラマットレス®︎の快適さに感銘を受け、メンバーとして参加。上級睡眠健康指導士としての知識を通して、より多くの人に快眠を届けたいと願っている。
夜中に突然ふくらはぎに激痛が走り、パニックになりながら目が覚めた経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。特に立ち仕事が続いた日や寒さの厳しい季節には、足がつるトラブルに悩まされやすいと言われています。
実は私自身も、過去に何度も夜中の激しい足のつりに襲われ、恐怖で眠れなくなる日々を過ごした経験があります。当時はただの疲れだと思い込んで放置していましたが、水分補給や足元の冷え対策を見直したところ、驚くほど症状が落ち着き、朝までぐっすり眠れるようになりました。
寝ているときに起こる足のつりには明確な理由があり、日々の生活習慣を少し見直すだけで防ぐことができます。そこでこの記事では、上級睡眠健康指導士の資格を持つコアラマットレス社員の松本が、専門的な知見と日々の寝具開発のノウハウを交えながら、足がつる原因と効果的な予防法について詳しく解説します。
足がつる具体的なメカニズムや、就寝中に症状が起こりやすくなる背景について分かりやすく解説します。水分やミネラルの不足、筋肉の疲労、冷えによる血行不良といった日常的な要因から、今日からすぐに実践できるストレッチや寝具の工夫、頻繁に症状を繰り返す場合に注意したい病気のサインや、適切な医療機関の選び方について網羅しました。
足がつるとはどんな状態?
足がつるという状態は、医学的には「こむら返り」や「有痛性筋痙攣」と呼ばれ、筋肉が自分の意思とは関係なく強く収縮し、けいれんを起こした状態を指します。※1
最も起こりやすいのはふくらはぎですが、太ももやすね、足の裏などにも同じような症状が現れることがあります。突然の強い痛みとともに筋肉が硬く盛り上がり、数十秒から数分ほど収縮が続くのが特徴です。多くの場合は一時的なもので時間の経過とともに自然に治まりますが、頻繁に繰り返すときは生活習慣の見直しや、場合によっては医療機関への相談が必要になることもあります。
足がつるおもな原因
代表的な3つの原因を紹介します。
1. 水分とミネラルの不足
汗を多くかいたときや水分摂取が不足しているときは、体内の電解質のバランスが崩れやすくなっています。電解質とは、ナトリウムやカリウム、カルシウム、マグネシウムといったミネラルのことで、神経から筋肉への伝達に深く関わっています。体内の電解質のバランスが乱れると、神経の指令が正しく伝わりにくくなり、筋肉が異常に収縮しやすくなると考えられています。
例えば、マグネシウムは体内で300種類以上の酵素の働きを支えており、不足すると筋肉のけいれんが起こりやすくなるとされていますが、令和元年の調査では日本人のマグネシウムの平均摂取量は247.1mgにとどまり、推奨量を下回っていることが分かりました。※3
水分やミネラルの不足だけが足のつりの原因とは限りませんが、適量の水分や塩分の摂取が対策の一つとして重要であると言えます。
2. 筋肉の疲労と冷えによる血行不良
運動のしすぎや立ち仕事による筋肉の使いすぎも、足がつる原因のひとつです。筋肉を酷使すると疲労がたまりやすくなり、通常であればスムーズに働く神経と筋肉の連携が乱れやすくなるのです。加えて、体が冷えると血管が収縮し、血行不良によって筋肉へ酸素や栄養が届きにくくなることも、つりの発生に関わっていると考えられています。※2
運動をする方はもちろん、長時間立ち仕事をする方や、冷房の効いた環境で長時間過ごす方は、筋肉の疲労と冷えの両方に注意しましょう。
3. 加齢や生活習慣による影響
年齢を重ねると筋肉量が徐々に減少し、筋肉が疲労しやすくなったり血行が悪くなったりする傾向があります。運動不足によって筋力が低下することも、足がつりやすくなる一因です。※2
また、アルコールやカフェインには利尿作用があるため、飲みすぎると体内の水分が失われやすくなり、間接的に足のつりを招くことがあります。高齢の家族が繰り返し足をつらせている場合は、加齢による筋肉量の低下や日々の生活習慣が影響しているかもしれません。
寝ている時に足がつりやすいのはなぜ?
就寝中は寝汗によって体内の水分が失われやすく、電解質のバランスが乱れやすい状態になりやすいうえに、布団の中であっても眠っている間は体温が徐々に下がっていくため、ふくらはぎの血流が滞って筋肉がけいれんを起こしやすい状態になるためではないかと考えられています。※2
さらに、長時間同じ姿勢で眠り続けることで血行が滞りやすくなることに加え、寝ている間は足首が自然に伸びた状態になりやすく、ふくらはぎの筋肉が縮んだ姿勢が続くことも、つりやすさにつながる可能性があります。就寝中特有の体の変化が重なることで、夜中や明け方に足がつる方が多くなるのです。
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足がつったときの対処法
代表的な2つの方法を紹介します。
1. つった筋肉をゆっくり伸ばす
ふくらはぎがつったときは、座った姿勢でつま先をつかみ、すねの方へゆっくりと引き寄せるようにして筋肉を伸ばすと痛みが和らぎやすいです。※4
このとき急に強く伸ばすと筋肉を傷めるおそれがあるため、痛みのない範囲で少しずつ伸ばしてください。立てる場合は、壁に手をついて片足を後ろに引き、かかとを床につけたまま体重を前にかけることで、ふくらはぎをじっくり伸ばしましょう。いずれの場合も、呼吸を止めずにゆっくりと伸ばすよう意識してください。
2. 温めて血行を促す
つった筋肉が少し落ち着いてきたら、蒸しタオルやカイロ、入浴などで温めて血行を促すことも効果的です。※4
冷えによって縮こまった筋肉を、じんわりと温めてゆるめていくイメージで行うと、こわばりが取れやすくなります。あわせて、ふくらはぎ全体をさするイメージで優しくマッサージすると、血流がさらに促されて筋肉がゆるみます。
強く揉みすぎると筋肉を傷めることがあるため、痛みが強いときは無理をせず、やさしい力加減で行いましょう。
足がつるのを予防する方法
就寝前や日中に、ふくらはぎとアキレス腱をゆっくり伸ばすストレッチは、筋肉の柔軟性を保ち、就寝中のつりを防ぎやすくなる方法ですから、習慣にするとよいでしょう。※5
あわせて就寝前に入浴で体を温めておくことも効果的です。湯船にゆっくりとつかり、血行を促しましょう。就寝時には、膝の下に薄いクッションや枕を入れて、膝を軽く曲げた姿勢で眠ると、ふくらはぎの筋肉が縮みすぎるのを防げます。※5
食事の面では、ナトリウムやカリウム、カルシウム、マグネシウムといったミネラルを、特定の栄養素に偏らずバランスよく摂ってください。こまめな水分補給も心がけましょう。汗をかきやすい季節や運動後は特に意識して水分を補うと、足のつりの予防につながります。
繰り返し足がつる人が注意すべきサイン
しかし、頻繁に繰り返す場合や、しびれ、足の変色、長引く痛みを伴う場合は注意が必要です。こうした症状の背景には、糖尿病や下肢静脈瘤、腰の病気、甲状腺や肝臓の病気などが隠れていることもあるからです。※1※6
片側だけに繰り返し起こる場合や、安静にしていても痛みが治まらない場合は、自己判断で様子を見続けず、かかりつけ医に相談してください。整形外科や内科、症状によってはペインクリニックでの相談が有効です。
足がつる原因に関するよくある質問
ここまで紹介した内容と関連して、読者の方からよく寄せられる質問にまとめてお答えします。
Q1. 足がつるのは何不足が原因?
水分や、マグネシウム・カルシウム・カリウムといったミネラルの不足が関わっていることが多いとされています。神経から筋肉への伝達や筋肉の収縮にも関わっているマグネシウムが不足すると、筋肉のけいれんが起こりやすくなると考えられています。※3
ただし、冷えや疲労、加齢など複数の要因が重なっていることも多いため、原因を一つに特定できないケースも少なくありません。
Q2. 繰り返し足がつる場合は何科を受診する?
足がつる症状が頻繁に繰り返される場合は、まず内科や整形外科を受診することをおすすめします。腰の病気や神経の圧迫が疑われる場合は整形外科が、糖尿病や甲状腺、肝臓の病気などが疑われる場合は内科が適しています。※6
また、足の血管の状態が気になる場合や下肢静脈瘤が疑われる場合には、血管外科という選択肢も検討しましょう。どの科を受診すべきか迷うなら、まずかかりつけ医に相談し、必要に応じて専門の診療科を紹介してもらう方法も安心です。
まとめ:足がつる原因を理解して対策を考えよう
足がつる原因には、水分やミネラルの不足、筋肉の疲労や冷えによる血行不良、加齢や生活習慣の影響など、複数の要因が重なっていることがわかりました。特に就寝中は、寝汗による水分の減少や体の冷え、長時間同じ姿勢による血行不良が重なりやすく、夜中や明け方に足がつりやすくなります。
ストレッチや入浴で体を温める習慣、バランスのよい食事とこまめな水分補給、そして体を冷やさない寝具選びといった小さな工夫を積み重ねることで、日々の予防につなげることができます。頻繁に足がつる場合やしびれを伴う場合は、病気のサインである可能性も否定できないため、かかりつけ医に相談してください。
足のつりを改善し、安心して眠れる毎日を整えていきましょう。
・参考
※1 日本医師会 健康ぷらざNo.462「こむらがえり」
※2 札幌中央整形外科「寝ている時の足のつり(こむら返り)を予防する方法」
※3 健康長寿ネット「マグネシウムの働きと1日の摂取量」
※4 長野中央病院 健康ブログ
※5 徳島県医師会 ドクターコラム「こむらがえり」
※6 鳥取県医師会「夜間および早朝の下肢有痛性筋痙攣」











