亜鉛の効果とは?働きや多く含む食べ物、摂取のポイントを解説
睡眠コラム by 石川 恭子2026年7月26日読了目安時間: 5

亜鉛の効果とは?働きや多く含む食べ物、摂取のポイントを解説

石川 恭子
リテールスペシャリスト / 上級睡眠健康指導士

コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。

亜鉛は体にいいと聞くものの、具体的にどのような効果があるのか、いまひとつわからないという方も多いのではないでしょうか。亜鉛は体内でつくることができない必須ミネラルの一つであるため、このように日々の食事から意識してとる必要があります。

実は私も、以前にどれだけ休んでも疲れが抜けず、鏡を見るたびに肌のくすみが気になって悩んでいた時期がありました。当時は単なる寝不足だと思い込んでいましたが、食生活を振り返ると完全に栄養が偏っており、必須ミネラルである亜鉛が不足していたことに気づきました。食事に少しずつ亜鉛を取り入れるようになってからは、日々のコンディションが安定し、体の内側から整う感覚を実感しています。

本記事では、上級睡眠健康指導士の資格を持つコアラマットレス社員の石川が、専門的な知見と日々の寝具開発のノウハウを交えながら、亜鉛が持つ健康や美容への効果だけでなく、質の高い睡眠や疲労回復をサポートするための効率的な摂取方法について詳しく解説します。

亜鉛とは?

亜鉛は、体内でつくることができないため食事から補う必要がある必須ミネラルの一つです。※1

体の中には数百種類ともいわれる酵素が存在しますが、亜鉛はこのうち多くの酵素の構成成分として働き、細胞の新陳代謝やたんぱく質の合成を支える基盤的な役割を担っています。新しい細胞がつくられる過程やDNAの合成にも亜鉛が関わっているため、皮膚や粘膜、血液など体のあらゆる組織で亜鉛が必要です。※2

厚生労働省が示す食事摂取基準では、成人男性で1日9.0mgから9.5mg、成人女性で7.5mgから8.0mg程度が推奨量の目安とされており、日々の食事から継続してとることが基本になります。※3

亜鉛に期待できる主な効果

石川 恭子
石川 恭子
亜鉛が持つ、日常生活と関わりの深い効果について紹介します。とくに注目しておきたい5つの効果をピックアップしました。

1. 免疫の維持を助ける

亜鉛は、免疫にかかわる細胞がつくられる過程や、細胞同士が情報をやり取りする働きに関与しているとされています。体内の亜鉛が不足すると免疫の働きが十分に発揮されにくくなり、風邪をはじめとする感染症にかかりやすいのだそうです。※1※2

季節の変わり目に体調を崩しやすいと感じる方や、疲れがなかなか抜けないと感じる方は、日々の食事で亜鉛が不足していないか見直してみるとよいでしょう。免疫の働きは亜鉛だけで決まるものではありませんが、必須ミネラルの一つとして意識しておくといいかもしれません。

2. 味覚を正常に保つ

舌の表面には、味を感じ取る味蕾(みらい)と呼ばれる細胞の集まりがあります。この味蕾細胞は新陳代謝のサイクルが早く、常につくり替えられていますが、その過程で亜鉛が重要な役割を果たしているのだそうです。※1

体内の亜鉛が不足すると味蕾細胞の入れ替わりがうまく進まず、食べ物の味を感じにくくなる味覚障害につながる可能性があります。外食や単身生活で食事が偏りがちな男性にも見られやすい変化であり、「最近、食事の味が薄く感じる」「濃い味付けを好むようになった」といったサインを感じたら、亜鉛を含む食品を意識してとることも一つの対策になるでしょう。

3. 肌・髪・爪の健康を支える

亜鉛は細胞分裂やたんぱく質の合成に深く関わっており、肌のターンオーバーや、髪や爪を構成するケラチンというたんぱく質の合成にも関与しているとされています。肌の新陳代謝がうまく進まないと肌荒れや傷の治りにくさにつながることがあり、髪や爪についてもハリやツヤが失われやすくなるそうです。※2

美容面での変化を実感しやすい栄養素でもあるため、肌や髪、爪の調子が気になる方は、日頃の食事内容を振り返ってみるとよいでしょう。

4. 成長・発育を支える

細胞分裂やたんぱく質の合成に関わる亜鉛は、体が成長していく過程でも欠かせない栄養素です。成長期の子どもで亜鉛の摂取が不足すると、成長遅延につながる可能性があることが報告されています。※1

成長期はもちろんのこと、体づくりの基盤となる栄養素であるという点は大人にとっても変わりません。新しい細胞をつくり続ける体にとって、亜鉛は年齢を問わず日々の食事から継続してとりたいミネラルの一つといえるでしょう。

5. ホルモンや生殖機能に関わる

亜鉛は、男性ホルモンであるテストステロンの合成や、精子の形成に関わる栄養素としても知られています。妊娠中は、胎児の発育のためにも通常よりも意識してとることが望ましいそうです。※2

生殖機能やホルモンバランスは加齢やストレスなど多くの要因が影響するため、亜鉛をとれば必ず改善するというものではありません。ただし、体づくりの土台となる栄養素として、日々の食事の中で不足させないようにすることが大切です。

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亜鉛を多く含む食べ物と効果的なとり方

石川 恭子
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亜鉛の効果を実感するためには、まず日々の食事から必要な量をとることが基本になります。

亜鉛を多く含む代表的な食べ物と、吸収を高めるための食べ合わせについて紹介しますので、無理なく続けられる方法から取り入れてみてください。

亜鉛を多く含む食べ物

亜鉛は、魚介類や肉類を中心に多く含まれています。特に牡蠣は亜鉛を豊富に含む食品として知られており、可食部100gあたり14.0mgの亜鉛が含まれています。そのほか、豚レバーや牛の赤身肉、うなぎ、ごまなどにも比較的多く含まれています。※1

食品名(可食部100gあたり) 亜鉛の含有量の目安
牡蠣(生) 14.0mg
豚レバー 6.9mg
牛肩ロース(赤肉) 5.7mg
ごま(いり) 5.9mg
うなぎ蒲焼(1串100gあたり) 2.7mg

毎日牡蠣を食べ続けるのは難しくても、牛肉や卵、うなぎ、カニなどの魚介類、大豆製品といった普段の食事に取り入れやすい食品から少しずつ亜鉛を補うことも可能です。

吸収を助ける食べ合わせ

亜鉛は、単体でとるよりも組み合わせる食品によって吸収率が変わる栄養素です。ビタミンCや、肉・魚などの動物性たんぱく質と一緒にとると、亜鉛の吸収が高まりやすいです。※2

たとえば、牡蠣にレモンを絞って食べる、肉料理に野菜を組み合わせるといった工夫が取り入れやすいでしょう。

一方で、穀類や豆類に多く含まれるフィチン酸や、加工食品に使われる一部の添加物は、亜鉛の吸収を妨げる可能性があるため、効果を期待するあまり特定の食品や成分をとりすぎるのは避けたいところです。

亜鉛が不足するとどうなる?

石川 恭子
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亜鉛は体の中に蓄えておける量が限られているため、日々の食事でとる量が不足すると、比較的早く体にさまざまな変化が現れやすい栄養素です。

不足したときに起こりやすい症状と、特に不足しやすい人の特徴を紹介します。

亜鉛不足で起こりやすい症状

亜鉛が不足すると、前述したような味覚の異常のほか、肌荒れや髪のパサつき、爪がもろくなるといったトラブルが起こりやすくなります。また、免疫の働きが十分に発揮されにくい、感染症にかかりやすい、傷の治りが遅い、慢性的な下痢や食欲不振、疲れやすさを感じるといった症状も出てきます。※1※2

亜鉛不足は臨床の現場でも一つの疾患概念として扱われており、日本臨床栄養学会も亜鉛欠乏症に関する診療指針を公表しています。※4

気になる症状が続くときは自己判断せず、医療機関に相談しましょう。

不足しやすい人の特徴

亜鉛は動物性食品に多く含まれる一方、穀類や野菜が中心の食生活では不足しやすい栄養素です。ダイエットなどで食事の量そのものを制限している人や、外食・加工食品に偏りがちな人は、知らないうちに亜鉛が不足している可能性があります。

また、激しい運動を習慣的に行っている人は、汗とともに亜鉛が失われやすいため、通常より多くの亜鉛を必要とするとされています。妊娠中や授乳中の女性も、胎児の発育や母乳のために亜鉛の必要量が増えるため、意識して食事の内容を見直すことが大切です。※1※2

亜鉛のとりすぎに注意

石川 恭子
石川 恭子
亜鉛は不足だけでなく、とりすぎにも注意が必要な栄養素です。

サプリメントなどで亜鉛を大量に摂取し続けると、体内での吸収が妨げられ、銅欠乏症を引き起こすことがあります。銅が不足すると、貧血や骨の異常、白血球の減少といった症状につながる可能性が報告されているため、注意が必要です。※1

厚生労働省の食事摂取基準では、健康な成人が過剰摂取による健康障害を起こさないための目安として、耐容上限量が設定されています。成人男性ではおよそ40mgから45mg、成人女性ではおよそ35mgが1日あたりの上限の目安です。※3

通常の食事だけでこの量を超えることはほとんどありませんが、サプリメントを併用する場合は注意しましょう。

亜鉛はあくまで食事からとることが基本であり、サプリメントは不足分を補う位置づけとして考えてください。サプリメントを利用する際は、パッケージに記載された用量を守り、複数のサプリメントを併用して思わぬ過剰摂取にならないよう気をつけましょう。持病がある方や薬を服用している方は、事前に医師や薬剤師に相談しておくと、いざという時に安心です。

亜鉛と睡眠の関係

亜鉛は、免疫や肌、味覚だけでなく、睡眠や疲労回復とも関わりがあるといわれる栄養素です。体内でつくられる神経伝達物質やホルモンの合成には多くの酵素が関わっており、亜鉛はこうした酵素の働きを支える成分の一つとされています。栄養バランスの乱れが続くと体の回復力が落ち、疲れが取れにくくなったり、寝つきに影響が出たりすることも考えられます。

ただし、亜鉛をとりさえすれば睡眠の質がすぐによくなるというわけではありません。睡眠の質は、食事だけでなく、就寝前の過ごし方や寝室の温度・湿度・明るさ、日中の活動量など、さまざまな生活習慣が積み重なって決まるものです。亜鉛をはじめとする栄養素は、こうした生活習慣を整えたうえで、体の土台を支える一つの要素として捉えるとよいでしょう。

疲れがなかなか抜けない、寝つきが悪いと感じる場合は、亜鉛を含むバランスのよい食事を心がけながら、寝室環境や生活リズムも合わせて見直してみることをおすすめします。

亜鉛の効果に関するよくある質問

最後に、亜鉛の効果やとり方について、よく寄せられる質問に回答します。サプリメントの利用を検討している方は、参考にしてみてください。

Q1. 亜鉛のサプリメントはいつ飲むと効果的?

亜鉛は基本的に食事からとることが望ましい栄養素ですが、食生活で補いきれない場合はサプリメントを活用する方法もあります。空腹時に亜鉛のサプリメントをとると胃に負担がかかることがあるため、食後に摂取すると胃への負担を抑えやすいです。製品によって推奨されるタイミングが異なる場合もあるため、パッケージに記載された用法・用量に従って摂るようにしましょう。

Q2. 亜鉛の効果が出るまでどれくらいかかる?

亜鉛の効果を感じるまでの期間には個人差があり、体質や不足の程度、生活習慣によっても変わってきます。亜鉛は体の中に蓄えにくい栄養素であるため、まずは数週間から数か月程度継続してみましょう。

すぐに変化を感じられなくても、亜鉛を含むバランスのよい食事を続けることが、長期的な体調管理につながります。焦らず、日々の食生活の一部として取り入れていきましょう。

まとめ:亜鉛の効果を食事から上手に取り入れよう

亜鉛は、免疫の維持や味覚の正常化、肌・髪・爪の健康、成長、ホルモンや生殖機能など、体のさまざまな働きを支える必須ミネラルです。体内でつくることができないため、牡蠣や豚レバー、牛の赤身肉、うなぎなどの食品から日々の食事で継続して摂取するのがおすすめです。

不足すると味覚の異常や肌荒れ、疲れやすさなどにつながる可能性がある一方、サプリメントなどでとりすぎると銅の吸収を妨げてしまうこともあるため、成人の耐容上限量の目安を踏まえたうえで、まずは食事からのバランスのよい摂取を心がけましょう。あわせて、睡眠や疲労が気になる方は、栄養面だけでなく生活習慣や寝室環境も見直しながら、無理のない範囲で体づくりを続けていくことをおすすめします。

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・参考

※1 健康長寿ネット「亜鉛の働きと1日の摂取量」
※2 厚生労働省 eJIM「亜鉛[サプリメント・ビタミン・ミネラル]」
※3 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)策定検討会報告書」
※4 日本臨床栄養学会「亜鉛欠乏症の診療指針」