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監修者
石川 恭子
コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。
「赤ちゃんとの添い寝はいつからできるのだろう」「一緒のベッドで寝ても大丈夫だろうか」と迷う新米パパやママはとても多いです。夜泣きや夜間授乳が続く毎日のなかで、そばで眠れたらどれほど楽だろうと感じる場面も多いのではないでしょうか。
本記事では、上級睡眠健康指導士の資格を持つコアラマットレス社員の石川が、専門的な知見と日々の寝具開発のノウハウを交えながら、赤ちゃんの安全を守るためのマットレスの選び方や、家族みんなが安心して熟睡できる正しい寝床環境の整え方について詳しく解説します。
赤ちゃんとの添い寝はいつからできる?
赤ちゃんと保護者が同じ布団やベッドで一緒に眠る添い寝は、赤ちゃんのかわいい寝顔をそばで見守ることができる一方で、窒息やSIDS(乳幼児突然死症候群:健康に見えていた乳児が眠っている間に突然亡くなってしまう状態)のリスクが指摘されています。※1
少なくとも1歳頃までは赤ちゃん専用の布団やベビーベッドなど、別の寝床で眠らせることが安全とされています。※2
| ガイドライン | 推奨されている眠り方の目安 |
| 米国小児科学会(AAP) | 少なくとも生後6ヶ月間は同室・別床(添い寝はいかなる状況でも非推奨) |
| 日本の目安(消費者庁・こども家庭庁) | 1歳になるまではあおむけで、ベビーベッドなど別の寝床 |
ただし、添い寝についての考え方は国や専門機関によって少しずつ異なります。
米国小児科学会(AAP)は、少なくとも生後6ヶ月間は保護者と同じ寝室で、しかし乳児用に設計された別の面で眠らせる「同室・別床」を推奨しており、どのような状況であっても同じ寝具で眠る添い寝は勧められないと明言しています。※4
日本小児科学会は掛け布団を使用しない期間として生後2〜3ヶ月から12〜13ヶ月頃までを目安とする提言を行っています。※1
つまり、添い寝そのものが一律に禁止されているわけではなく、どのガイドラインも「安全に眠れる環境を整えること」を重視しているのです。
赤ちゃんと添い寝するメリット
添い寝には、赤ちゃんと保護者の双方にとって嬉しい効果があるといわれています。添い寝は数あるスキンシップのひとつとして紹介されており、正しい知識を持ったうえで取り入れれば、日々の育児の助けになる場面も多いでしょう。
1. 安心感が高まり寝つきやすくなる
赤ちゃんは親、特に母親のぬくもりや呼吸、匂いといった気配を感じることで安心し、心地よく眠りにつきやすくなるといわれています。特に生まれたばかりの乳児期は、親がそばにいることで安心し、スムーズに眠れることが多いです。夜泣きが続く時期に添い寝を取り入れると、赤ちゃんが落ち着きを取り戻しやすくなるケースもあるでしょう。
ただし安心感を得られるかどうかには個人差があるため、赤ちゃんの様子を見ながら無理のない範囲で試すことが大切です。
2. 夜間の授乳やお世話がしやすい
添い寝をしていると、赤ちゃんがすぐそばにいるため、夜間の授乳やおむつ替え、様子の確認がしやすくなります。ベビーベッドで別々に眠る場合と比べて、夜中に何度も起き上がって移動する手間が減り、親の身体的な負担が軽減しやすいです。
特に新生児期は授乳の間隔が短く、夜間のお世話が頻繁になりやすいため、赤ちゃんの気配をすぐに察知できる添い寝が助けになる家庭も少なくありません。ただし後述するように、授乳中にそのまま寝落ちしてしまうと窒息などのリスクが高まるため注意が必要です。
3. スキンシップで愛着が育まれる
肌と肌が触れ合うスキンシップは、親子の信頼関係や愛着形成を支えるとされています。添い寝によって赤ちゃんの体温や表情、寝息の変化を近くで感じられると、親も赤ちゃんの体調の変化に気づきやすくなるという意見もあります。眠っている間に赤ちゃんがふと笑う様子を見守れることも、添い寝ならではの時間といえるでしょう。
赤ちゃんと添い寝するデメリット・リスク
添い寝には嬉しい面がある一方で、見過ごせないリスクも存在します。消費者庁やこども家庭庁は、乳児の睡眠中の事故について繰り返し注意を呼びかけており正しく理解したうえで対策を取ることが欠かせません。※2※3
窒息や圧迫の事故の可能性がある
添い寝で最も注意したいのが窒息のリスクです。消費者庁は、生後5ヶ月の赤ちゃんが柔らかいマットの上で寝返りをした際に顔がマットへ完全に埋もれてしまった事例や、生後1ヶ月の赤ちゃんが授乳後にうつぶせの状態になっていた事例を報告しています。※3
米国小児科学会(AAP)によると、ソファや柔らかい椅子の上で添い寝をした場合、乳児の睡眠関連死のリスクが最大67倍に高まるというデータもあるのだとか。※4
柔らかい寝具への顔の埋もれや、大人の寝返りによる圧迫、掛け布団のかぶりすぎには、日頃から十分な注意が必要です。
ベッドからの落下・転落する
大人用のベッドで赤ちゃんと添い寝をしていると、赤ちゃんが寝返りを打った拍子にベッドから転落してしまう危険があります。特にハイタイプのベッドは落下時の衝撃が大きくなりやすいため、注意が必要です。対策としては、マットレスを床に直接置く、低めのローベッドを使う、ベッドガードやクッションを設置して転落を防ぐなどがあります。赤ちゃんが寝返りを覚え、活発に動くようになる時期は特に注意し、目を離す際には安全な場所に寝かせるよう心がけましょう。
親の睡眠が妨げられる
添い寝では、赤ちゃんの寝返りや物音、夜間授乳のたびに親が目を覚ましやすく、睡眠の質が下がってしまうことが少なくありません。慢性的な睡眠不足は、日中の育児や仕事のパフォーマンスだけでなく、心身の健康にも影響を及ぼします。
赤ちゃんの安全を守ることはもちろん大切ですが、親自身がしっかり休息を取れているかどうかも、育児を続けていくうえで見過ごせないポイントです。眠りが浅くなりすぎると感じる場合は、添い寝の時間帯や方法を見直すことも検討してみましょう。
安全に添い寝するための環境づくり
消費者庁やこども家庭庁が呼びかけている注意点をもとに、今日から実践できる4つの工夫を紹介します。※2※3
マットレス・寝具を見直す
やわらかすぎるマットレスや敷き布団は、赤ちゃんの顔が沈み込みやすく窒息のリスクを高めてしまいます。こども家庭庁は、身体が沈み込まない硬めで平らな寝具を使うよう呼びかけています。※2
添い寝を行う場合でも、赤ちゃん用に硬さのある敷き寝具やベビー布団を別に用意しましょう。あわせて見直しておきたいのが、親自身が使っているマットレスです。大人用のマットレスがやわらかすぎると、寝返りの際に赤ちゃんの方へ身体が沈み込みやすくなり、圧迫のリスクにつながるため、事前に大人用マットレスの状態を確認してください。
顔まわりに物を置かない
枕やぬいぐるみ、厚みのある掛け布団を赤ちゃんの顔の近くに置いていると、寝返りをした際に口や鼻をふさいでしまう恐れがあります。こども家庭庁は、1歳になるまでは掛け布団の使用を避け、代わりにスリーパーや空調で温度を調整するよう呼びかけています。※2※3
日本小児科学会も、掛け布団を使用しない期間として生後2〜3ヶ月から12〜13ヶ月頃までを目安とする提言を行っています。※1
添い寝をする際は、赤ちゃんの顔の周りに柔らかいクッションやタオルを置かないようにし、大人用の掛け布団が赤ちゃんの顔にかからないよう注意しましょう。
寝室の温度・湿度を調整する
添い寝は保護者の体温が伝わりやすいため、暑すぎる寝室では赤ちゃんが汗をかきすぎたり、体温調節がうまくいかなくなったりすることがあります。厚着をさせすぎたり布団をかけすぎたりすると、体温がこもりやすくなる点にも注意が必要です。赤ちゃんが心地よく眠れる室温・湿度を保ち、寝汗をかいていないか、手足が冷えすぎていないかなど、こまめに様子を確認しながら調整するとよいでしょう。快適な寝室環境は、赤ちゃんだけでなく保護者自身の眠りの質を守ることにもつながります。
飲酒後の添い寝は避ける
米国小児科学会(AAP)によると、親が飲酒や薬物を使用したあとに添い寝をすると、乳児の睡眠関連死のリスクが10倍以上に高まるのだそうです。飲酒後や過度な疲労時は、深く眠り込んでしまい、赤ちゃんの動きに気づきにくくなるためです。※4
晩酌をした日や強い眠気があるときは、添い寝を避けてベビーベッドなど別の寝床で眠らせるようにしましょう。早産児や低出生体重児の場合も同様にリスクが高まるとされているため、体調や状況に応じて添い寝の可否を判断することが大切です。※4
関連記事:【医師監修】睡眠退行とは?赤ちゃんの睡眠リズムへの影響と対策
赤ちゃんとの添い寝に関するよくある質問
最後に、添い寝についてよく寄せられる質問に答えていきます。判断に迷ったときの参考にしてください。
Q1. 添い寝と一人寝、どちらがいい?
添い寝にも一人寝にも、それぞれメリットとデメリットがあります。大切なのはどちらか一方が絶対的に正しいということではなく、安全な環境を整えたうえで、家庭の状況や赤ちゃんの様子に合わせて選ぶことです。夜間のお世話のしやすさを重視するなら添い寝、保護者の睡眠の質を優先するなら一人寝というように、それぞれの家庭に合った形を見つけましょう。
Q2. 新生児から布団で添い寝してもいい?
新生児期は体力がなく、睡眠中の変化に気づきにくいため、特にリスクが高い時期とされています。こども家庭庁や米国小児科学会(AAP)も、少なくとも生後6ヶ月頃までは赤ちゃん専用の寝床で眠らせることを基本としています。※2※4
どうしても添い寝をしたい場合は、授乳が終わったら赤ちゃんを元の寝床に戻す、保護者が眠り込んでしまわないよう注意するなど、安全面への配慮を忘れないようにしましょう。
Q3. 子どもとの添い寝はいつまで続く?
添い寝を終える時期に、明確な決まりはありません。1歳を過ぎて安全面のリスクが下がってきたあとも、家庭によっては数年間、添い寝を続けるケースがあります。一人寝への移行は、保育園や幼稚園への入園、きょうだいの誕生などをきっかけに進むことが多いようです。無理に卒業を急ぐ必要はなく、子どもの様子を見ながら、少しずつ一人で眠る時間を増やしていくペースで進めると安心です。
まとめ:赤ちゃんとの添い寝は安全な環境を整えて楽しもう
添い寝は、赤ちゃんに安心感を与え、夜間のお世話をしやすくする一方で、窒息や転落、保護者の睡眠不足といったリスクも伴います。国内外の専門機関の見解を見ても、添い寝そのものを一律に禁止しているわけではなく、少なくとも1歳頃までは硬めの寝具を使い、顔まわりに物を置かず、あおむけで眠らせるといった安全対策を徹底することが共通して重視されています。※1
添い寝にするか一人寝にするか、あるいは時期によって使い分けるかは、家庭ごとの状況に合わせて選んで構いません。
大切なのは、危険か安全かの二択で不安になるのではなく、正しい知識をもとに我が家に合った安全な睡眠環境を整えることです。今回紹介したポイントを参考に、赤ちゃんと保護者がともに気持ちよく眠れる添い寝の形を見つけてみてください。
・参考
※1 日本小児科学会「乳児の安全な睡眠環境の確保についての見解」
※2 こども家庭庁「赤ちゃんが安全に眠れるように」
※3 消費者庁「就寝時の窒息事故に注意しましょう」
※4 American Academy of Pediatrics(HealthyChildren.org)「A Parent’s Guide to Safe Sleep」











