SNSや雑誌を眺めれば、限られたスペースを有効に活用するための、おしゃれなインテリアのアイデアが溢れています。特に居住スペースが限定されている都市部では、ミニマルなライフスタイルが人気です。
コンパクトな暮らしを実現するために、たとえばソファベッドなど、複数の用途に使い回せる家具が人気です。では、マットレスをソファとして活用するというアイデアはどうでしょう。これは一見魅力的に思えますが、実際にはいくつかのデメリットがあり、おすすめはできません。
この記事では、上級睡眠健康指導士でコアラマットレス社員の石川が、マットレスをソファ代わりに使うことのデメリットを説明し、狭い部屋のスペースを有効に活用できるソファベッドのメリットについて紹介、おすすめのスタイルを提案します。
ベッドマットレスをソファとしても使うのはNG!その理由とは?
マットレスを日常的にソファとして活用することは、実はマットレス自体にダメージを与え、耐久性や機能性を損なう可能性があり、おすすめできません。また、寝姿勢にもよくない影響があります。
寝心地に悪影響をおよぼす
日常的にマットレスをソファ代わりに使っていると、いつも座っている部分が凹んでしまいます。
本来マットレスは、体の正しい寝姿勢を保つように設計された寝具ですが、凹みによって正しい寝姿勢を保てなくなり、寝心地が悪くなってしまいます。よくない寝姿勢で寝ていると、腰痛が引き起こされかねません。
劣化が早まる
マットレスは座る用途を想定してつくられた家具ではありません。そのため、日常的にマットレスに座り、1か所に集中した負荷がかかるといった使いかたをすると、ヘタりやへこみが発生します。さらに、いったん凹んでしまったマットレスを元に戻すことはできません。
凹んだマットレスは寝姿勢を崩し、体の痛みにつながることがあります。このため、マットレスを買い替える必要もあり、想定しなかった出費が発生します。
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「意外と手軽!ウレタンマットレスのオススメお手入れ方法5選」
【どうしてもマットレスをソファー代わりに使いたい場合】クッションや背もたれを使う
とはいえ、スペースの都合上、どうしてもマットレスをソファーとして使いたいという場合もあるでしょう。
そのようなケースでは、クッションや背もたれを使う方法があります。壁沿いにクッションや背もたれを配置することで、ソファーのようにくつろいで座ることができます。
このとき注意するのは、1か所にずっと座り続けないということです。マットレスはソファーのような用途を想定していないので、集中して負荷がかかるとヘタりの原因となります。
しかし、マットレスをソファーとして使用することは、マットレスにダメージを与え、ひいては睡眠環境を悪化させる可能性があります。あくまでも、この方法は暫定的な対策と考えたほうがいいでしょう。
部屋のスペースを効率的に使うには?|OK&NGな方法をそれぞれ解説
では、「ベッドとソファの両方を置くスペースがないけれど、快適な空間づくりは諦めたくない」という人に向けて、部屋のスペースを有効に使う方法を解説します。
【推奨】ソファベッド
一番オススメな方法はソファベッドを使うことです。
ソファベッドとは、その名の通りソファとベッドが一体になった製品です。日中はソファとして使い、就寝時だけベッドとして使用するため、狭い部屋のスペースを効率的に活用できます。
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これについては、本記事の「ソファベッドとは?メリットや種類について解説」でさらに詳しい内容を解説します。
【非推奨】デイベッド
ソファベッドに似た製品としてデイベッドという製品もあります。ソファベッドが、ソファとしての使用をメインとして想定されているのに対し、デイベッドは主にベッドとしての用途を想定して作られています。
ただ、デイベッドは商品数が限られ、選択肢が少ないため、あまり現実的ではありません。
【NG】三つ折りマットレス
三つ折りマットレスをソファ代わりに使うことはNGです。
就寝時に使用しているマットレスをソファに転用することがおすすめできない理由は、すでに説明したとおりです。一度凹んでしまうと元には戻らないため、新たなマットレスを買い直す必要があります。
ソファベッドとは?メリットや種類について解説
「部屋が狭い」「来客のためのベッドがほしい」という悩みを抱えているなら、導入をおすすめしたいのがソファベッドです。
ここでは、ソファとベッドの両方の機能を備えたソファベッドについて、詳しく解説します。
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ソファベッドのメリットとは?
ソファベッドを使うメリットは、以下の3つです。
①部屋のスペースを有効活用できる
②来客用のベッドとしても使える
③費用を削減できる
以下で詳しく解説していきます。
①部屋のスペースを有効活用できる
ワンルームなどの狭い部屋に、ソファとベッドの両方を配置すると、部屋のスペースが狭くなり圧迫感があります。
多機能なソファベッドなら、狭い部屋をゆったり使えるというのが最大のメリットでしょう。
②来客用のベッドとしても使える
家族や友人が遊びに来て宿泊する場合にも、ソファベッドは便利です。
通常はソファとして使うけれど、来客が泊まる場合にはベッドとして活用できるため、かさばるマットレスや敷き布団を用意する必要がないためです。
また、一定の価格帯以上のソファベッドであれば、緊急時でも快適な睡眠環境を確保できます。
③費用を削減できる
一つで二役を果たすソファベッドは、ソファとベッド両方を購入するよりもコストを抑えられるというのもメリットです。通常、ベッドの購入にはマットレスとフレームが必要ですが、ソファベッドを選べば、ソファ、マットレス、ベッドフレームの3種類の家具を揃えるかわりに、ソファベッドを購入するだけで済むので、限られた予算を節約できます。
ソファベッドは3種類|用途に合わせて選ぼう
ソファベッドは大きく3種類に分けられます。それぞれ、使い方や特徴に違いがあるため、用途に合わせて選ぶようにしましょう。
①リクライニングタイプ:普段はソファ、来客用にベッドとして使いたい場合
②折りたたみ式タイプ:部屋のスペースを効率的に使いたい場合
③収納付きタイプ:枕や掛ふとんを収納したい場合
下記で、それぞれ詳しく解説します。
①リクライニングタイプ|背もたれを倒すだけでOK
背もたれを倒すだけでベッドとして使うことができるのが、リクライニングタイプのソファベッドです。比較的簡単にベッドとソファを切り替えることができるので、体力に自信のない人にもおすすめできます。
ただし、ベッドとして寝るときに、背もたれと座面の間のへこみが気になることもあるかもしれません。その場合、薄手のマットレスやパッドを敷いて対策する必要があります。
②折りたたみ式タイプ|狭い部屋におすすめ
座面や背もたれを、折りたたんだり広げたりして変形させて使います。
一人用のソファベッドの場合、ソファとして置いたときにスペースを取りづらいため、一人暮らしの狭い部屋で使うのにおすすめのタイプです。もちろん、カップルや親子など、複数で使用できるサイズもあります。
このタイプは、ソファとベッドを同じくらいの頻度で使いたい場合におすすめですが、ベッドに切り替える際、ある程度の力を加える必要がある製品もあるので注意が必要です。
③収納付きタイプ|部屋をスッキリ見せられる
座面の下に収納スペースがあるソファベッドもあります。
ソファベッドの下にゆったりとした収納スペースがあれば、枕や掛け布団などの寝具も収納できます。散らかりがちな子どものおもちゃを片付けておくのにもいいでしょう。収納付きのソファベッドなど、必要なシーンに合わせて収納を活用することができます。
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【失敗しない】ソファベッドを選ぶ際のポイントとは?
ここからは、ソファベッド選びに失敗しないための、選び方のポイントについて解説していきます。
ポイントは、大きく分けて下記の3つです。
①サイズをしっかり確認
②座り心地より寝心地を優先
③切り替えのスムーズさを確認
①サイズ選びはこの2つがポイント
サイズに関しては、以下の2つが重要なチェックポイントです。
- ベッドとして使うのに十分なサイズ
- ソファとして使う際にコンパクトなサイズ
【寝返りのために】ベッドとして十分な大きさがある
寝返りのために、ベッドとして使うのに十分なサイズを確保することをおすすめします。横幅が狭いベッドで寝ていると、必要なだけ寝返りを打つことができず、心地よい目覚めが期待できません。
特に、日常的にベッドとして使うことを想定している場合、サイズも気にしましょう。
ソファベッドのサイズの目安は、一人用であればマットレスのシングルサイズです。
- 縦幅:195〜200cm
- 横幅:100cm
【スペースが限られている場合】ソファのサイズがコンパクト
とくに、狭い部屋で使うことを想定するなら、ソファとして使うときのサイズも考慮しましょう。
リクライニングタイプは横幅が大きいために、狭い部屋には不向きなものが多いでしょう。一人暮らしで狭い部屋に置きたい場合、コンパクトなサイズにできる折りたたみタイプがおすすめです。
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②座り心地より寝心地を優先する
ソファベッドを検討する際、座ったときの心地よさよりも寝心地を優先すべき理由は、睡眠が日中のパフォーマンスに大きく影響するからです。
寝心地の悪いベッドを使っていると、じっくり熟睡することができず、日中の疲れや眠気、集中力の低下につながる可能性があります。
ソファベッドの寝心地を左右するのは、主に表面素材と中身に使われている素材です。
表面素材は主に3種類
表面素材は大きく分けて「布地(ファブリック)」「合皮(合成皮革)」そして「本革」の3種類です。
ファブリックは温かみがあり、色や模様の自由度が高く、カーテンやベッドリネンなど、インテリアとコーディネートできる楽しさがあります。また通気性に優れ、夏場でもムレにくく快適に眠ることができます。ベッドとしての用途がメインの場合、とくにおすすめの選択肢です。
合皮のソファベッドは汚れがしみ込みにくく、食べこぼしも拭き取れるのがメリットです。通気性が低いため、夏は汗がベタつくなど蒸し暑さを感じることがあるでしょう。合皮のソファベッドで眠る場合、シーツや敷きパッドなどを使って通気性を高めるとよいでしょう。
高級感があるのは、本革のソファベッドです。重厚感があり、心地よい肌ざわりは、所有の喜びを満たしてくれます。本皮のソファベッドは、合成皮革のものにくらべ、通気性や吸湿性に優れています。夏でも快適に使えるのが特徴ですが、風合いを保つためには適切なお手入れが必要です。
中身素材は4種類
中身素材は種類によって通気性や硬さが変わってきます。以下に、特徴を簡単にまとめました。
Sバネ(鋼線) | ・主にソファとして使いたい人におすすめ ・軽い ・弾力性(反発力)があまりない |
ウレタン | ・ソファ、ベッドどちらの用途にもおすすめ ・体圧分散性に優れ、寝心地にすぐれる ・通気性はあまり高くない |
ボンネルコイル | ・主にベッドとして使いたい人におすすめ ・通気性、耐久性にすぐれる ・かための寝心地 |
ポケットコイル | ・主にベッドとして使いたい人におすすめ ・体圧分散性にすぐれ、身体にフィット ・機能性が高いため高価格 |
Sバネのソファベッドは他の素材のソファベッドに比べ、寝心地はすぐれていません。時折、来客のためにベッドとして使用するなら問題ありませんが、日常的にベッドとして使いたいなら、ウレタン・ボンネルコイル・ポケットコイルのいずれかから選ぶことをおすすめします。
これら3種類の素材はマットレスでも使われているものなので、一定の寝心地が期待できます。
③ソファとベッドの切り替えがスムーズかどうか
ソファとベッドの切り替えの使い勝手も確認したいポイントです。あまり力をかけることなく、ひとりでも簡単に切り替えられるソファベッドがおすすめです。
背もたれを倒すだけでベッドになるリクライニングタイプなら、誰でも簡単に使いこなせるでしょう。
【寝心地も追求】コアラマットレスのソファーベッド
毎日の睡眠は、日中の活動のパフォーマンスに大きく影響します。このため、ソファーベッドの購入を検討する際も、ポイントとなるのはベッドとしての使い心地です。マットレスメーカーとしての経験やノウハウを取り込んだのが、コアラのソファーベッドです。
快適な睡眠環境を追求しながらも、インテリアを格上げするスタイリッシュなソファーベッドをご紹介します。
コアラは、「CUSHY」と「BOXY」の2種類のソファーベッドラインを展開しています。また、デイベッドとしても使えるソファーとして人気の高いのが「Chillax(チラックス)」です。
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ソファとして使う場合3人掛け、ベッドとして使うならダブルサイズと、ゆったりしたサイズ感が特徴です。
液体が染みにくい特殊なファブリックを表面素材に使用しているため、飲み物をこぼしても、拭き取ることができます。元気な子どもたちが遊んでも安心です。
また、中の芯材にはコアラマットレスと同じウレタン素材を使用しています。睡眠中も、心地よく体がサポートされ、まるでベッドで寝ているような快適な寝心地が期待できます。
来客時などに、大きめのソファーベッドがほしいという人におすすめです。
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コアラソファーベッド CUSHY|折りたたみ式タイプ
2人掛けソファー(セミダブル)と3人掛けソファー(クイーン)の2つのサイズを展開しています。
このソファーベッドの特徴は、なんといっても寝心地の良さです。コアラマットレスと同じ、ウレタンフォームの3層構造となっているため、まるでマットレスに寝ているかのような上質な寝心地が味わえます。座り心地も快適で、長時間座っても疲れにくい設計です。
BOXYと比べるとコンパクトなので、ワンルームなど、限られたスペースにソファーがほしいという場合におすすめです。
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コアラソファー CHILLAX|デイベッドとしても使えるソファー
リビングなどプライベートな時間を過ごす空間で、寝転んだり座ったり、ラグを敷いた床でリラックスしたりと自由自在に使うことができるのが、このCHILLAXです。ソファ内部にはスプリングを使用しており、ほどよい硬さと反発力が特徴です。
ソファーとしての使用がメインで、ときには仮眠やリラックスのために寝転んだりしたいという用途にぴったりです。
座っても、横になっても。いつでもリラックスできるスペース。
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まとめ:部屋のスペースを有効活用したければソファベッドを選ぶのがおすすめ!
睡眠環境を追求するなら、ソファベッドは最適な選択肢とは言えません。ソファとベッドの機能は異なっており、理想的には個別の商品を選んだほうが、快適な眠りを得られるからです。
とはいえ「部屋が狭いため、どうしてもベッドとソファを兼ねて使いたい」というケースもあります。そのような場合におすすめしたいのがソファベッドです。ソファベッドにもさまざまな種類があり、ベッドとしての使用を重視するのか、主にソファーとして使いたいのかによっても、選択肢は異なってきます。
またソファベッドは、来客用のベッドとしてとても便利なアイテムです。普段はソファとして使い、来客時には臨時のベッドに切り替えることができます。来客用のマットレスや布団を用意しなくてもいいのは、大きなメリットです。
この記事では、ソファベッドが活用できるさまざまなケースを想定し、詳しく解説しました。お気に入りのソファベッドを見つけるために役立ててください。