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監修者
松本 恭
「健康の秘訣はぐっすり眠ること」がモットーで、これまでウォーターベッド、ウッドスプリングベッド、西式健康枕、ハンモックなどさまざまな寝具の寝心地を追求してきた睡眠マニア。偶然出会ったコアラマットレス®︎の快適さに感銘を受け、メンバーとして参加。上級睡眠健康指導士としての知識を通して、より多くの人に快眠を届けたいと願っている。
「会議中に突然、顔から汗が吹き出して止まらない」
「夜中に汗だくで目が覚めて、パジャマを着替える日が続く」
「更年期だから仕方ないと言われるけれど、いつまで続くのだろう」
更年期に汗だくになりがちなのは、エストロゲンという女性ホルモンが閉経に向けて減少するのが原因です。
更年期障害の症状は、程度や続く期間が人によって異なります。「みんなが通る道だから」と我慢する必要はありません。
この記事では、更年期に汗だくになる原因と日中と夜それぞれの対処法、医療機関で受けられる治療について解説します。
寝具や寝室の見直しで寝汗を軽減する方法もまとめているので、夜のつらさが続いている方はぜひ最後までご覧ください。
更年期に汗だくになるのはなぜ?
更年期の発汗は、卵巣機能の低下にともない、女性ホルモンである「エストロゲン」が揺らぎながら減っていくことが主な原因です。
更年期とは、閉経の前後約5年ずつ、合わせて10年ほどの時期を指します。日本人女性の平均閉経年齢は50歳前後のため、一般的な更年期の期間は45〜55歳頃です。※1
この時期に増えるのが、ほてりやのぼせ、ホットフラッシュなど、汗だくになるほどの発汗をともなう症状です。これらは、血管が開いて熱を放出するときの症状(血管運動神経症状)に分類されます。※2
ただし、原因はホルモンの変化だけではありません。以下の要因も複合的に関わっている可能性があります。
- 加齢による体の変化
- 心理的な負担
- 家庭や職場などの社会的な状況 など
発汗の症状があること自体より、生活への影響を判断の目安にしましょう。
更年期の汗の特徴
更年期の発汗は「日中に突然起こるホットフラッシュ」と「睡眠中の寝汗」の2つに分かれます。
それぞれの現れ方を見ていきましょう。
1. 日中に突然汗が吹き出るホットフラッシュ
ホットフラッシュとは、顔や上半身が急に熱くなり、のぼせて汗が止まらなくなる症状です。気温に関係なく突然現れ、しばらくするとおさまることがあります。
ホットフラッシュが現れる回数や強さには、個人差があります。1日に何度も繰り返す人もいれば、季節によって波がある人もいるでしょう。
また、ホットフラッシュには動悸や冷え、頭痛などをともなうこともあります。※2
医師への相談を考えている方は、起こる頻度と一緒に現れている症状の両方を確認しておいてください。
2. 夜中に汗だくになる寝汗
夜の発汗は、睡眠そのものを妨げます。厚生労働省「e-ヘルスネット」でも、のぼせや発汗、動悸などがきっかけとなり、深く眠れないことが多いとしています。※3
パジャマや寝具がぬれる、汗だくになって不快感で目覚めるという状態が続くと、朝に休めた感覚を得にくくなってしまうでしょう。
一方で、涼しい環境でも寝具がぬれるほどの寝汗が繰り返す場合や、発熱、咳、原因不明の体重減少をともなう場合は、他の原因も考えられますので、一度医療機関へ相談してみてください。
更年期の汗はいつまで続く?
更年期による発汗が続く期間には個人差があり、目安はありません。更年期が閉経前後の約10年間だからといって、その間ずっと汗が出続けるわけではないからです。
症状が始まる時期や頻度、続く長さは人によって違います。「閉経すれば治る」と考えて、更年期が終わるまで我慢する必要はありません。
生活に支障が出ているなら、期間にかかわらず医師に相談しましょう。生活に支障が出るような「更年期障害」であれば、婦人科で相談できます。※1
いつまで続くかを気にするより、いま困っている度合いで判断するのがポイントです。
更年期の汗や寝汗が気になるときの対処法
更年期に汗だくになるのを一時的に止める対処法は、以下の4つです。
- 涼しい場所へ移動して不快感を和らげる
- 脱ぎ着しやすく洗いやすい服装を選ぶ
- 寝室と寝具を調整して寝汗に備える
- 症状が起きた時刻や頻度を記録する
1. 涼しい場所へ移動して不快感を和らげる
ホットフラッシュが起きたら、可能であれば涼しい場所へ移動してください。扇風機やうちわ、冷たいタオルなどを使って、過ごしやすい環境をつくりましょう。
ただし、これはほてりや発汗の不快感をやわらげるのが目的で、ホットフラッシュそのものを止める方法ではありません。もし職場でホットフラッシュが起きたときは、席にハンディファンや冷却タオルなどの対策グッズを置いておくと、症状の緩和に役立ちます。
2. 脱ぎ着しやすく洗いやすい服装を選ぶ
急なほてりに対応できるよう、薄手の衣類を重ねて着るのもおすすめです。暑くなったら1枚脱ぐ、落ち着いたら羽織るという調整ができれば、臨機応変に対応できます。
汗だくになっても交換しやすいインナーや洗濯しやすい衣類を選ぶと、不快感を軽減しやすくなります。替えのインナーを持ち歩くのも、有効な方法です。
服の素材については、綿や機能性素材なら必ず発汗が抑えられるというものではありません。肌触りと乾きやすさで選び、実際に着てみて自分が楽なものを見つけてください。
3. 寝室と寝具を調整して寝汗に備える
夜寝るときは、汗をかいても途中で起きにくい寝室環境をつくることが大事です。エアコンなどで寝室を涼しく保ち、寝床は薄手の掛け寝具を用いて調整しましょう。
寝具に求められるのは、吸った湿気を逃がす力です。日本ふとん協会によると、羽毛は吸湿性・放湿性ともに優れる一方、綿わたは放湿性がやや劣るとされています。※4
また、寝汗が多い時期には、寝具の洗いやすさも重視しましょう。パジャマやシーツ、敷きパッドは、すぐ交換・洗濯できるものを選ぶのがおすすめです。
寝具を替えて発汗自体がおさまるわけではありませんが、不快感は減らせます。枕の洗い方については、以下の記事をぜひ参考にしてください。
関連記事:枕の汗染みと臭いの落とし方は?洗い方・予防のコツと原因を解説
4. 症状が起きた時刻や頻度を記録する
ホットフラッシュや就寝中の発汗がいつ、どれぐらいの頻度で出たかを書き留めておくと、自分の傾向がつかめます。
記録したいのは、以下の5項目です。
- 症状が起きた時刻と回数
- 続いた時間
- 一緒に現れた症状
- 月経周期
- 服用中の薬
上記は原因を特定するためではなく、医療機関で相談するときの材料として活用できます。スマホのメモでも十分なので、なるべく記録しておきましょう。
生活習慣やサプリメントで更年期の汗は改善する?
生活習慣を整えても、ホットフラッシュや寝汗が改善するとは限りません。ただし、以下の4つを徹底することは、体調を改善するための土台にはなります。
- 規則的な生活
- 無理のない運動
- 十分な休養
- バランスのよい食事
また、サプリメントについても同じです。厚生労働省「eJIM」では、大豆イソフラボン含有サプリメントなど多くの天然由来製品について、更年期障害への有効性を示す根拠はほとんどないとしています。※5
大豆製品は、通常の食事として取り入れる分には問題ありません。更年期障害への効果を期待しすぎないようにしましょう。
更年期の汗に対して医療機関で受けられる治療
生活に支障があるほど汗だくになってしまう方は、婦人科や更年期外来に相談しましょう。
主な治療の選択肢は「ホルモン補充療法(HRT)」と「漢方薬」の2つです。どちらも薬物療法にあたり、症状や既往歴、検査結果を踏まえて医師と一緒に決めます。
1. ホルモン補充療法(HRT)
「ホルモン補充療法(HRT)」は、減少したエストロゲンを補う治療法です。ほてりやのぼせ、ホットフラッシュといった、更年期の症状に対して有効な方法となります。※2
ホルモン補充療法が使えるか、どの薬が使えるかは子宮の有無や既往歴、症状によって変わります。すべての人に適しているわけではないため、自分が受けられるかどうかは、実際に婦人科で相談してみてください。
2. 漢方薬
漢方薬を用いた薬物療法では、医師と相談しながら症状や体質に合ったものを選びましょう。日本産科婦人科学会が提示している症状と漢方薬の組み合わせ例をまとめました。※2
| 体質・症状 | 主な漢方薬 |
| 体力が弱く冷え症の傾向がある | 当帰芍薬散 (とうきしゃくやくさん) |
| 不安や不眠がある | 加味逍遙散 (かみしょうようさん) |
| のぼせがある | 桂枝茯苓丸 (けいしぶくりょうがん) |
なお、市販の漢方薬やサプリメントを使う場合は、服用中の薬との相互作用に注意が必要です。自己判断では選ばず、購入前に薬剤師や医師へ確認してください。
更年期の汗で医療機関へ相談したい目安
汗だくで仕事や外出、睡眠などに支障が出ているなら、受診を考えるタイミングです。セルフケアだけでは対応しきれないと感じた時点で、婦人科や更年期外来へ相談してください。※1
また、次の症状をともなう場合は、更年期以外の病気も考えられます。
- 動悸や体重減少、手の震えがある
- 発熱や強い倦怠感がある
- 涼しい環境でも、寝具がぬれるほどの寝汗が続く
- 更年期を大きく過ぎてから、急に寝汗が始まった
上記の症状の背景には、甲状腺の病気や感染症が隠れている可能性があります。ホットフラッシュに似た症状が起きても、年齢だけで更年期と決めつけないでください。
何科にかかるか迷うときは、まず婦人科か、かかりつけ医へ相談するのがおすすめです。
まとめ:更年期の汗は我慢せず、対処と相談を進めよう
更年期に汗だくになる、寝汗が多いなどの症状が起こるのは、女性ホルモンの揺らぎや減少が主な原因です。
まずは以下の3つの対処法を試し、汗そのものを止めるのではなく、不快感と生活への影響を減らすところから始めましょう。
- 日中は涼しい場所へ移動し、脱ぎ着しやすい服装にする
- 夜は寝室を涼しく保ち、洗いやすい寝具に替える
- 症状が起きた時刻と頻度を記録しておく
更年期のホットフラッシュは、生活習慣やサプリメントだけで改善するとは限りません。仕事や睡眠に支障が出ているなら、期間にかかわらず婦人科や更年期外来へ相談してください。
なお、寝汗で夜中に目が覚める日が続いているなら、コアラマットレス公式サイトも参考にしてみてください。対象商品には120日間のトライアル制度があるので、寝床の環境を変えたときの違いを、日をまたいで確かめられます。
・参考
※1 厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト|更年期」
※2 公益社団法人日本産科婦人科学会「更年期障害」
※3 厚生労働省 e-ヘルスネット「女性の睡眠障害」
※4 一般財団法人日本ふとん協会「用途・素材の特性」
※5 厚生労働省eJIM「更年期障害と補完療法について知っておくべき4つのこと」











