寝ながらスマホの悪影響を徹底解説|首・目・睡眠への健康被害と今すぐできる対策法
睡眠コラム by 石川 恭子2025年12月1日読了目安時間: 6

寝ながらスマホの悪影響を徹底解説|首・目・睡眠への健康被害と今すぐできる対策法

石川 恭子
リテールスペシャリスト / 上級睡眠健康指導士

コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。

寝る前に布団へ入ると、ついスマホに手が伸びてしまい、「少しだけ」と思いながら気づけば日付が変わっていたという経験を、私自身も何度もしてきました。

横になってタイムラインや動画を眺めている瞬間はリラックスできたように思える一方で、翌朝の首の重さや目の乾き、頭のぼんやりした感覚が続いたとき、ようやく「寝ながらスマホ」が確実に体へ負担をかけていると実感しました。

特に30代を過ぎたあたりから、うつむいた姿勢を続けたあとの首のこわばりや、夜遅くまでブルーライトを浴びた日の寝つきの悪さがはっきり感じられて不安を覚えるようになりました。

近年は、就寝前のスマートフォン利用がさまざまな弊害を生み、首や目・睡眠など複数の領域へ悪影響を与える可能性が指摘されています。

本記事では、上級睡眠健康指導士でコアラマットレス社員の石川が、こうした「寝ながらスマホ」がなぜ首・目・睡眠にとって負担になるのかを、私自身の体験と医学的な知見を交えながら整理します。

スマホを完全に手放さなくても、今日から現実的に取り入れられる具体的な対策を分かりやすく解説しますので、翌朝の目覚めや首・肩の軽さの変化をぜひ体感していきましょう。

寝ながらスマホが引き起こす5つの重大な健康被害

スマホが出す短波長光を含む光刺激はメラトニンの分泌を下げやすく、入眠のしづらさや途中覚醒の増加につながる可能性が指摘されています。※1

枕元での至近距離視聴は調節や輻輳の負担を押し上げやすく、若年層で観察される内斜視の増加と関連して検討される場面も増えているのだそうです。※2

長時間のうつむき保持は頸肩部の筋活動を高め、血行の滞りやこわばりにつながりやすく、作業姿勢や休憩に関するガイドラインでも留意点が整理されました。※3

このような影響は、光・距離・姿勢という要素が重なる夜になるほど表れやすいです。寝ながらスマホが引き起きやすい流れと深刻化のサインについて、5つのテーマに分けて具体的に解説します。

1. 睡眠障害:ブルーライトがメラトニン分泌を阻害

夜間の強い光が網膜を介して体内時計へ働きかけると、メラトニン生成が下がりやすくなり、入眠のタイミングや眠りの深さにマイナスの影響を与えることがあります。※1。

日中の眠気や注意の散漫さ、判断のキレの低下が仕事や学習のパフォーマンスに波及する懸念も高まっています。国内の就労者大規模調査では、就寝前スマホ利用が多い層ほど睡眠の自己評価が低く、年間の推計経済損失に大きな差が生じたと報告されました※4。

睡眠時間が6時間未満の人が一定割合にのぼる現状を踏まえると、寝ながらスマホによる睡眠の質の阻害は軽視できないと言えます。※5

2. ストレートネック(スマホ首):20代の56%が発症とされる報告

スマホを見る時間が長いと、首の自然な前弯が浅くなり、頸椎や靭帯、筋群への負担が大きくなります。AI姿勢解析の報告では、20代の約55%に頭部前方位・ストレートネック傾向がみられたとのことです。※6

頸部への負荷が高まるほど肩こりや頭痛、めまいといった症状が表れやすくなり、習慣化によって椎間板へのストレスが積み重なってしびれや可動域の狭さにつながるのが深刻な懸念点と言えるでしょう。

3. 視力低下と急性内斜視:13〜16歳で発症リスク最大

至近距離で長時間画面を見続けると、眼筋の緊張が高まって焦点の合わせにくさを自覚しやすくなります。全国規模の調査では、若年者の後天共同性内斜視が中高生で多い傾向が示され、視聴時間を減らすと改善しやすい人の特徴も述べられています。※2

30cm未満の近い距離で、暗い室内と明るい画面という高コントラストの状態を長時間続けると、目の乾きや眼精疲労といった不快感を増やし、学習やスポーツのパフォーマンスに影響しかねません。

4. 肩こり・首こり:筋肉の緊張と血行不良の悪循環

仰向けでも横向きでも、スマホを持ち続ける腕と首が同じ角度で固定されると、僧帽筋上部線維などの血行が滞りやすくなります。同一姿勢を避け、短い休憩とストレッチを織り込む方法により、眼精疲労と筋骨格負担の双方で負担が軽減されると労働衛生のガイドラインでも述べられています。※3

さらに、こわばりが連日続いて可動域の狭さを自覚しやすくなり、眠りの浅さや朝のだるさにも結びついてしまうのです。

5. 自律神経の乱れ:頸性神経筋症候群のリスクに配慮

首の過緊張が続くと、頭痛やめまい、ドライアイや口渇、寝つきの悪さなど多彩な不調が同時に現れやすくなります。背景にある筋緊張や姿勢ストレス、睡眠不足や心理的負荷が重なると、自律神経の切り替えがうまく進みにくくなり、症状がより強く出やすいです。

更年期症状と似た訴え方になる場合もあり、専門的な治療が必要になる場合も珍しくありません。

年齢別・状況別の寝ながらスマホのリスクと影響

年齢別・状況別の寝ながらスマホのリスクと影響

「寝ながらスマホ」の影響は、年齢や発達段階によって現れ方が異なります。乳幼児期は脳の発達、学齢期は学習と生活リズム、成人期以降は睡眠の質や筋骨格の負担など、それぞれに注意すべきポイントがあるのです。

WHOのガイドラインや国内の調査データを踏まえると、スクリーンタイムは年齢に応じて明確に制限する必要があるとしています。※7※8※9

家族全体でルールを共有し、子どもから大人まで一緒に「デジタルとの付き合い方」を見直すことが、長期的な健康維持につながります。

乳幼児(0〜4歳):WHOが警告する発達への深刻な影響

乳幼児期は脳が急速に発達し、視覚や言語、感情の土台が形成される大切な時期です。

WHOは2019年のガイドラインで「1歳未満のスクリーンタイムは非推奨、2〜4歳では1日1時間未満」を推奨しています。※7

この理由は、スクリーンを見続けることで運動や対話の時間が減り、前頭前野の血流低下が学習能力や情緒の発達に影響を与える懸念があるためです。日本の調査では、1歳児の約41.8%、2歳児の約56.0%がスマートフォンなどのデジタル機器を日常的に使用しているという報告があり、国際的な推奨値との乖離が大きいことがわかっています。※8

スマホ使用を控えて、親子の直接的なコミュニケーション中心の遊びを増やすことが、スクリーン依存の予防につながるでしょう。

小中高生:学習能力低下と24時間行動バランスの崩壊

成長期の子どもは、学習・運動・睡眠のバランスが心身の健康を支える柱となります。

神戸大学と琉球大学の共同研究では、「睡眠8〜10時間」「身体活動60分以上」「スクリーンタイム2時間未満」の3条件を満たした中学生が、最も健康状態が良好だったと報告されています。※9

一方で、内閣府・こども家庭庁の調査によると、小中高生の平均インターネット利用時間は年々増加し、特に夜間の動画視聴やSNS利用が長時間化する傾向が見られました。※8

睡眠不足や集中力の低下、学業成績への影響が指摘されており、保護者を含めた「24時間行動バランス」の意識改革が必要です。

成人・高齢者:慢性的な健康被害と生産性低下

大人世代は、仕事や情報収集のために長時間スマートフォンを使う機会が多く、睡眠の質低下やストレートネックの慢性化を訴える人が増えています。

日本の平均睡眠時間はOECD加盟国の中でも最短レベル(約7時間22分)とされており、慢性的な睡眠不足が日中の集中力や判断力に影響する可能性が示されています。※6※10

ブレインスリープ社の調査によると、就寝前にスマホを頻繁に使用する人は、そうでない人に比べて睡眠の質が低く、経済的損失は年間76万円にのぼるとされています。※4

さらに、加齢による筋肉量の低下は首や肩の支えを弱め、ストレートネックのリスクを高めまる点も注意が必要です。

今すぐ実践できる寝ながらスマホ対策5つの方法

今すぐ実践できる寝ながらスマホ対策5つの方法

「寝ながらスマホを完全にやめるのは難しい」と感じる人でも、少しの工夫で体への負担を軽くし、睡眠の質を上げられます。完璧を目指して挫折するよりも、小さな改善を続けていく方が継続しやすいですね。

今日から取り入れやすい5つの対策を紹介します。

1. スマホとの適切な距離と角度を保つ

スマホを近づけすぎると、視力低下や首・肩の緊張につながる場合があります。目から30cm以上離し、首の角度を15度以内に保つことが負担軽減に役立ちます。画面を目線に近づけることで前傾姿勢を防ぎ、頸椎への圧を抑えられるというわけです。※11

また、「20-20-20ルール」を取り入れると、目の負担を和らげやすくなります。「20-20-20ルール」とは「20分ごとに20秒間、20フィート(約6m)先を見る」という目の筋肉疲労を和らげる体操の一種です。※11※12

そのほか、寝室ではスマホスタンドを使い、腕や首の固定姿勢を減らす方法も有効です。

2. 就寝前のデジタルデトックス習慣

就寝前のスマホ使用は脳を覚醒させ、入眠のタイミングに影響が出やすいです。厚生労働省のe-ヘルスネットでは、就寝1時間前の強い光や刺激の多いコンテンツを控えるよう推奨しています。※13

寝室にスマホを持ち込まないようにして、無意識のチェック癖を抑える方法は効果的です。アナログ時計を目覚ましに使うことで、スマホに触れずに起床することも可能です。

3. ブルーライト対策とナイトモード活用

夜間のブルーライトは睡眠ホルモン・メラトニンの分泌に影響し、眠りの深さが得られにくい場合があるといわれています。※1

スマホのナイトモード(Night Shift等)を活用して色温度を下げ、刺激をやわらげましょう。ただし、日本眼科医会はブルーライトカット過信への注意も示しているため、画面輝度の調整や利用時間の短縮を組み合わせる方が現実的です。※11

特に21時以降は明るさを落とし、目への負担を減らす意識が大切です。

4. 首・肩のストレッチとセルフケア

長時間のうつむき姿勢は首や肩の筋肉を緊張させやすく、血行不良を引き起こしかねません。1〜2時間ごとに肩甲骨や首を動かすだけでも、筋疲労が和らぎやすいとされています。※3

ストレートネックに関連する不調を感じやすい人は、胸を開くストレッチや、首のゆっくりした前後左右の動作が役立つでしょう。短時間でもこまめにセルフケアを取り入れれば、筋肉の緊張の蓄積を防げます。

5. 睡眠環境の最適化と寝具の見直し

睡眠の質を整えるには、環境づくりも欠かせません。厚生労働省e-ヘルスネットでは、枕の高さや寝室の温湿度が睡眠の深さに影響する可能性があるとしています。※13※14

首の自然なカーブを保てる枕は負担を軽くし、マットレスも硬すぎず柔らかすぎないバランスが重要だそうです。※14

さらに、寝室内の明るさや温度(18〜22℃前後)を整え、就寝前にスマホを見なくてもゆったり過ごせる環境をつくるとよいでしょう。

まとめ:寝ながらスマホの悪影響から健康を守るために

ここまで見てきたように、寝ながらスマホは睡眠の質、首や肩の筋肉、視力や眼の調節機能、自律神経の働きなど、複数の領域に広く負担をかける可能性があります。どれか一つだけが大きな原因というより、複数の原因が重なることで不調が進行してしまうのです。

こうした影響は急激に表れる場合もあれば、ゆっくりと表れる場合もあります。どちらにしても寝ながらスマホの習慣が続くほど回復に時間がかかる傾向があるため、まずはできる範囲から環境と行動を整えましょう。生活習慣をすべて変えるというよりも、今日からできる小さな工夫を積み重ねていくという意識が大切です。

長く続く首こりや睡眠のトラブルなど、問題を抱えている場合は、寝具が影響している可能性があるかもしれません。枕やマットレスを見直すことで姿勢の安定や快適さが保たれ、寝ながらスマホの誘惑そのものを減らせる場合もあります。

睡眠の質を整えたいと感じている方は、コアラマットレスの製品ページも参考にしてみてください。

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参照

※1 メラトニン | e-ヘルスネット(厚生労働省)
※2 若年者の後天共同性内斜視の特徴 | 国立成育医療研究センター/浜松医科大学
※3 情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン | 厚生労働省
※4 2024年版 有職者10,000人の睡眠調査結果報告~睡眠の質のいい人と悪い人では年間経済損失額の差は76万円~ | 株式会社ブレインスリープ/PR TIMES
※5 健康づくりのための睡眠ガイド2023 | 厚生労働省
※6 20代にストレートネックの傾向あり 2400人の日本人の姿勢トレンド | Archelis/Sapeet 姿勢解析レポート
※7 Guidelines on Physical Activity, Sedentary Behaviour and Sleep for Children under 5 Years of Age | World Health Organization
※8 未就学児等のICT利活用に係る 保護者の意識に関する調査報告書 | 総務省
※9 青少年の24時間行動ガイドラインの達成と主観的健康 | 神戸大学・琉球大学 共同研究
※10 日本人の平均睡眠時間と国際比較(Average Sleep Duration by Country) | OECDデータ/Mainichi English
※11 児童生徒の健康に留意してICTを活用するためのガイドブック | 文部科学省
※12 眼精疲労対策(20-20-20ルール) | 古川中央眼科
※13 快眠と生活習慣 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
※14 よく眠るために必要な寝具の条件と寝相・寝返りとの関係 | e-ヘルスネット(厚生労働省)