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Kyo 「健康の秘訣はぐっすり眠ること」がモットーで、これまでウォーターベッド、ウッドスプリングベッド、西式健康枕、ハンモックなどさまざまな寝具の寝心地を追求してきた睡眠マニアの上級睡眠健康指導士 |
上級睡眠健康指導士で、寝ることが何より好きなKyoが、眠りのお悩みに答えます！今回は、コアラ社員Mipoの「最近、早朝の冷え込みで目が覚めてしまう」というお悩みです。
次第に寒さが深まる季節になりましたが、朝までぐっすり眠れていますか？秋から冬に移り変わる時期は、早朝の冷え込みで、目が覚めてしまったり、風邪を引いたりしかねません。そんな季節でもしっかり快眠できる、快適な睡眠環境づくりをアドバイスします。
寒い季節になってから、毎朝、明け方に目覚めてしまうように。今までは朝までぐっすり眠れていたのに、どうしたらいいの？
Kyo’s 快眠アドバイス その1💡手足を冷やさない！
私たちは、約24時間周期で体温やホルモン分泌が変化するサーカディアンリズム*に従って活動しています。日中活動しているときの体温は高めですが、夜になると次第に体温が低下し、眠くなってきます。眠気をもたらすホルモンが、睡眠ホルモンとも呼ばれるメラトニンです。夕方になると脳の松果体からメラトニンが分泌されます。このホルモンは体をリラックスさせて血流を促進し、眠りに向けて体温を下げていきます。このとき、体の中心部から手足など体の先端部分に向けて血液が集まるため、手足がぽかぽかと暖かくなるのです。夜になっても手足が冷たい状態のままだと、睡眠のための大切な条件である深部体温の低下が起こらず、眠気が引き起こされません。リラックスして眠気を促すには、たとえば部分的に体温を上げる足湯などがおすすめです。なお、靴下を履いたまま眠ると、足からの放熱が妨げられ、睡眠の質が低下する可能性があります。どうしても冷えが気になるなら、足先の開いたレッグウォーマータイプを選びましょう。
＊ 約24時間周期で体温やホルモン分泌、睡眠サイクルを調整する体内時計のこと
Kyo’s 快眠アドバイス その2💡寝室全体を暖める
伝統的に、木造建築が多い日本の住宅では断熱性が悪いことから、寝室全体を暖めるのではなく、コタツや分厚い布団などで体のまわりだけを暖める文化が根付いていました。近年、夏は睡眠時に冷房を使うことが一般的になりましたが、冬場は寝室に暖房を使わないというケースもまだ多いようです。しかし、睡眠という観点では、寝室は冬でも適度な温度に調整することをおすすめします。深部体温が適度に低下することが良質な睡眠の条件なので、汗ばむほどの暖房は推奨できませんが、寒すぎても体が冷えてリラックスできません。ほどよく体温を放散して深部体温を下げる室温の目安は、16〜20℃程度といわれます（夏の目安は26℃前後）。冷え込んだ寝室で眠ると、夜間のトイレなどのタイミングでヒートショックによる健康被害が起こりかねないため、適度に暖房を使用したいものです。
Kyo’s 快眠アドバイス その3💡適度な湿気も大切
空気が乾いた冬にエアコンを使うと、室内の空気がカラカラに乾燥します。乾燥した空気は、肌トラブルや咳の原因となるだけでなく、ウイルスが浮遊しやすいため、風邪やインフルエンザのリスクが高まります。
また、乾燥した空気と湿気のある空気を比べると、肌の水分が蒸発するため乾燥した空気のほうがより寒く感じます。暖房効率を高めるためにも加湿器などを使用して50〜60％程度の湿度に調整するのが快眠のコツと言えます。
Kyo’s 快眠アドバイス その4💡冬の寝汗対策も！
冬、寝室が寒いからといって寝具をたくさん使ったり、パジャマを重ね着したりすると、布団の中の温度が上昇し、冬の寝汗に悩まされてしまいます。また、寝汗が原因で風邪を引くこともあります。寝汗に悩まされず、さらりと快適な睡眠環境のために、寝具などを見直してみましょう。
- 寝具を見直す
通気性のよいマットレスや布団を使うことで、不快な熱や湿気がこもらず快適に眠ることができます。
- シーツや枕カバーの素材にこだわる
シーツや布団カバーに、ウールやテンセル™、コットン、リネン等、吸湿速乾性の高いベッドリネンを使えば、寝汗をかいてもすぐに吸収して爽やかに眠れます。ポリエステルやアクリル、ナイロンなどの合成繊維は汗がこもる傾向があります。
- 寝室の温度を見直す
冬の寝室が寒すぎるのも眠りの質を損ないますが、暖めすぎないことも大切です。室温が20℃より高くなると寝汗をかきやすくなるといわれます。
Kyo’s 快眠アドバイス その5💡電気毛布は寝る前に使う
寒い冬の夜に、布団の中を心地よく温めてくれる電気毛布や湯たんぽは便利なものですが、使い方にコツがあります。ポイントは寝る前に布団を温めておくこと。暖かいベッドに入ると、リラックスして深部体温を下げやすくなり、スムーズな入眠が促されるのです。
いっぽう、一晩中ずっと電気毛布を使い続けると深部体温が下がらず、睡眠が浅くなってしまう可能性があるため、寝る前に使うことをおすすめします。
Mipoのコメント
睡眠のための大切な条件である深部体温の低下についてはあまり知らなかったので参考になりました。
私はとても寒がりで、末端冷え性なので、足先まで温めるために靴下を履き、暖房を切って寝ていました。それでも早朝に手足の冷えで目覚めてしまっていました。
アドバイスを元に出来ることからいくつか試しました！温度計と湿度計を寝室に置き、使用しているコアラマットレスプラスPLUSのトッパーカバーを冬用ウォーム面に切り替え、寝具をウルトラライト掛け布団からコアラ掛け布団に変更。シーツも冬仕様に変えました！さらに、今年のお気に入りはコアラ掛け布団。これまで使っていた実家の羽毛布団よりも軽いのですが、とても暖かく、ぬくぬくです。
快眠のために室温を一定に保つというアドバイスにより、寝る時につけていた暖房を一度切り、早朝に暖房器具がオンになるようタイマーを設定して寝るようにしました！また、布団の中をあらかじめ温めておくことも心掛けています。
おかげで早朝に目覚めづらくなりました！上質な睡眠は、毎日を元気に暮らすための基本だと痛感しています。仕事のパフォーマンスが向上するのはもちろん、休日を思いっきり楽しみ、効率的にオンオフを切り替えることができると実感しています。これからも睡眠の質＝スリパ（スリープパフォーマンス）を高めることができるルーティンを追求していきます！
参考：『健康・医療・福祉のための睡眠検定ハンドブック up to date』全日本病院出版会（2022年）
