
後平 泰信
医療法人徳洲会札幌もいわ徳洲会病院(名称変更) 病院長 現職。
【研究分野】睡眠全般、睡眠時無呼吸症候群、内科全般、循環器内科、スポーツ医学、遠隔医療、地域医療
明るくハキハキとした話し方で、専門的な内容もわかりやすく伝える。特に睡眠医療の分野で多数の講演・メディア出演歴があり、CPAP治療やいびき・睡眠負債など、広く深い見識から生活に密着したあらゆる話題にも柔軟に対応。寝具などスリープテック領域の開発や監修にも多数関わった実績あり。
こんにちは♪
今回の記事では、新年度・春シーズンに急増する睡眠トラブルの原因と対策についてお伝えします。
「入社したばかりで毎日緊張しているのに、夜は逆に眠れない」「転勤してから生活リズムが狂ってしまった」――4月という季節は、変化とストレスが重なる特別な時期です。
なぜ4月に眠れなくなるのか
4月は環境の変化が集中する月です。入学・入社・転勤・異動など、多くの人が慣れない状況に身を置くことになります。これらの変化はストレスホルモンである「コルチゾール」の分泌リズムを乱すことがあります。
コルチゾールは本来、朝に多く分泌されて体を活動モードに切り替え、夜になると下がるホルモンです。しかし、強いストレスや緊張が続くと夜間もコルチゾールが高い状態が続き、「頭は疲れているのに眠れない」という状態が生まれます。
また、春は昼夜の長さが急速に変化する季節でもあります。日照時間が伸びることで体内時計の調整が追いつかず、入眠のタイミングがずれやすくなることも知られています。
「5月病」の前兆として4月の睡眠サインを見逃さない
「五月病」はよく知られていますが、その種まきは4月にされています。4月に無理をして頑張り続けた結果、ゴールデンウィーク明けに気が緩んだタイミングで一気に症状が表面化するケースが多く見られます。
以下のような症状が続く場合は、睡眠リズムの乱れが始まっているサインです。
- 布団に入っても30分以上眠れない日が続く
- 朝、疲れが取れていない感覚がする
- 日中の集中力が著しく低下している
- 休日に極端に長く眠ってしまう(平日との差が2時間以上)
※ 睡眠の悩みが2週間以上続く場合は、心療内科・睡眠専門医への相談をお勧めします。
今夜からできる3つの対策
① 就寝・起床時刻を「固定」する
体内時計を安定させるうえで最も重要なのは、毎日同じ時間に起きることです。週末に「寝だめ」をしてしまうと体内時計がリセットされにくくなるため、休日も平日と1時間以上ずれないよう意識しましょう。
② 寝室を「休むための空間」に整える
新生活で引越しをした方は、寝室環境を整えることを優先してください。光・音・温度がポイントです。
- 遮光カーテンを使用し、朝の光で早く目覚めないようにする(または起床時間に合わせてカーテンを開ける)
- 室温は18~22℃を目安に調整する
- スマートフォンを枕元に置かない
③ 「入眠儀式」を作る
入浴後や就寝前のルーティンを決めることで、脳に「もうすぐ眠る時間」と信号を送ることができます。ストレッチ、読書、深呼吸など、自分に合ったものを見つけてみてください。
まとめ
新年度の睡眠トラブルは身体の自律神経が環境変化に適応しようとしている自然な反応です。自分を責めず、睡眠環境を整えることから始めましょう。Koala Mattressは、あなたの「眠れる環境づくり」を応援しています。
【参考資料】
・厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
・マイナビニュース「8割が悩む春の眠気を医師が解説」(2026年3月)



