睡眠コラム by 石川 恭子2026年8月27日読了目安時間: 6

腰痛にはどんなマットレスがおすすめ?硬さ・タイプ別の選び方を解説

石川 恭子
リテールスペシャリスト / 上級睡眠健康指導士

コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。

「朝起きると腰が痛い。マットレスが合っていないのかもしれない」
「腰痛には硬いマットレスがいいと聞くけれど、本当だろうか」
「高反発と低反発、どちらを選べばいいのかわからない」

腰痛が気になる方のマットレス選びでは「硬いほど腰によい」とは限りません。硬すぎると肩やお尻に圧力が集中し、柔らかすぎると腰が深く沈んで寝返りを打ちにくくなる可能性があります。

大切なのは、適度に体圧を分散しながら、腰や骨盤を支えられる硬さを選ぶことです。体格や寝姿勢によって適した寝心地は異なるため、実際に横になって確かめる必要があります。

そこでこの記事では、腰痛が気になる方が自分に合うマットレスを見極められるよう、硬さの考え方と実際に試すときの判断ポイントを解説します。素材ごとの特徴や、現在のマットレスを調整・買い替える目安もあわせて確認していきましょう。

腰痛の人がマットレスを選ぶ4つの基準

腰痛の方がマットレスを選ぶときは、以下の4点を確認しましょう。

  1. 硬すぎず柔らかすぎないものを選ぶ
  2. 体圧分散性と支持性の両方で選ぶ
  3. 無理なく寝返りを打てるものを選ぶ
  4. 底付きを感じにくい厚みを選ぶ

1. 硬すぎず柔らかすぎないものを選ぶ

最初に試したいのは、硬すぎず柔らかすぎない「中程度の硬さ」です。

慢性的な非特異的腰痛がある人313人を対象とした比較試験では、硬いマットレスより中程度の硬さのマットレスを使用した群のほうが、90日後の寝床での痛みと日常生活上の支障について良好な結果を示しました。一方、90日時点の起床時痛には、両群の明確な差が確認されていません。※1

複数の研究をまとめたレビューでも、中程度の硬さのマットレスは、快適性や睡眠の質、脊柱のアライメントを考えるうえで有力な選択肢とされています。※2

また、日本ふとん協会は、敷き寝具について、硬すぎず柔らかすぎない適度なクッション性のあるものが好ましいと説明しています。※3

ただし、中程度の硬さがすべての方に合うわけではありません。体重が軽い方には硬く、体重が重い方には柔らかく感じられる場合があります。

あくまで中程度の硬さを目安として、腰の沈み込みや肩・お尻の圧迫感を実際に確かめながら選ぶことが大切です。

2. 体圧分散性と支持性の両方で選ぶ

腰まわりの寝心地を考えるなら「体圧分散性」と「支持性」のバランスが重要です。

  • 体圧分散性:肩やお尻など、一部に圧力が集中していないか
  • 支持性:腰や骨盤が深く沈み込まず、無理のない寝姿勢を保てるか

体圧を分散できても、腰が沈みすぎるマットレスでは寝返りを打ちにくくなる場合があります。反対に、支持性が高くても、表面が硬く肩やお尻に強い圧迫を感じるものは適していません。

実際に横になることで、出っ張った部分の当たりと腰まわりの沈み方は確認できます。

3. 無理なく寝返りを打てるものを選ぶ

軽い力で寝返りを打てるかどうかも、マットレス選びの重要な基準です。体が深く沈むと、向きを変えるために余計な力が必要になります。一方、表面が硬すぎる場合は、肩やお尻の圧迫感から同じ姿勢を保ちにくいです。

実際に試すときは、普段の寝姿勢から左右へ寝返りを打ってみましょう。次のような感覚がある場合は、硬さや反発力が体に合っていない可能性があります。

  • 腰やお尻が沈み、体を持ち上げないと動けない
  • 寝返りのたびに腰へ強く力が入る
  • 横向きになると肩や腰骨が強く当たる

寝返りのしやすさと、同じ姿勢で休んだときの圧迫感をそれぞれ確かめることが大切です。

4. 底付きを感じにくい厚みを選ぶ

仰向けや横向きになったとき、腰やお尻に床やベッドフレームの硬さを感じないものを選びましょう。底付きするかどうかは、マットレスの厚さだけでは決まりません。体重のほか、中材の密度や内部構造、マットレスを載せる面の硬さによっても変わります。

また、床へ直接敷いて使う方は、以下の点も確認しておくと安心です。

  • 直置きに対応した製品か
  • 湿気を逃がしやすい構造か
  • 陰干しなどの手入れができるか

厚さだけを比較せず、実際に横になったときの感覚で判断してください。

腰痛が気になる人向け|マットレスのタイプ別特徴

マットレスは、同じ素材でも硬さや層構造によって寝心地が変わります。特定のタイプを「腰痛向け」と決めつけず、構造上の特徴と、自分が確認すべきポイントを比べてください。

タイプ 構造・寝心地の傾向
高反発ウレタン 押し返す力を感じやすい
低反発ウレタン 体の形に沿って沈みやすい
ポケットコイル 独立したコイルが体の凹凸に沿いやすい
ボンネルコイル 連結したコイルが面で体を支える
ファイバー 通気性が高く、反発を感じやすい

ここからは、それぞれタイプ別に特徴を解説します。

1. 高反発ウレタンマットレス

「高反発ウレタンマットレス」は、沈み込んだ体を押し返す力を感じやすく、寝返りを打ちやすい傾向があります。

一方、表面が硬すぎたり、体の凹凸に十分沿わなかったりすると、肩やお尻に圧迫感が生じる場合があります。とくに体重が軽い方や横向きで寝る方は、表面の硬さを感じやすいため注意が必要です。

「高反発だから腰痛にならない」わけではありません。仰向けと横向きの両方を試し、腰が沈みすぎないことに加え、肩やお尻に負担がかかっていないかも確かめてください。

2. 低反発ウレタンマットレス

「低反発ウレタンマットレス」は、体の形に沿ってゆっくり沈み、包まれるような寝心地が特徴です。肩やお尻の圧迫感を抑えやすい傾向があります。ただし、体格や製品によっては腰が深く沈む点に注意してください。

沈み込みが大きいと、寝返りにも力が必要なため、低反発素材の厚さだけでなく、その下にある支持層を含めた全体構造を確認しましょう。沈み込みすぎる低反発ウレタンマットレスを使うと、腰痛を悪化させるおそれがあります。

ウレタンマットレスを選ぶ際は、ぜひ以下の記事を参考に、メリット・デメリットを理解したうえで比較してみてください。

関連記事:ウレタンフォームマットレスのメリット・デメリットを解説

3. ポケットコイルマットレス・ボンネルコイルマットレス

「コイルマットレス」は、コイルの連結方法によって支え方が異なります。

  • ポケットコイル:一つひとつのコイルが独立している構造
  • ボンネルコイル:複数のコイルが連結している構造

ポケットコイルは体の凹凸に沿いやすく、隣で寝る方の動きが伝わりにくい傾向があります。一方、ボンネルコイルは面で体を支えるため、比較的しっかりした反発を感じやすくなっています。

ただし、寝心地や腰痛の起こりにくさを左右するのはコイルだけではありません。表面に使われるウレタンや詰め物の厚み、硬さも確認・比較してください。

関連記事:【上級睡眠健康指導士監修】ボンネルコイルマットレスはどのような人におすすめ?ポケットコイルとの違いについても解説!

4. ファイバーマットレス

「ファイバーマットレス」は、細い繊維を立体的に絡ませた構造で空気が通りやすく、熱や湿気がこもりにくいのが特徴です。適度な反発力もあり、体が深く沈み込みにくいため、寝返りを打ちやすい傾向があります。通気性と寝返りのしやすさを重視する方に向いているでしょう。

ただし、硬さには製品差があるので、横向きで寝ることが多い方は、肩や腰骨への当たりも確認してください。

なお、ファイバーマットレスの特徴や選び方は、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:ファイバーマットレスの特徴とは?メリットデメリット、選び方を解説

今のマットレスが腰に合っていない可能性があるサイン

買い替える前に、現在のマットレスで次のような状態が起きていないか確認しましょう。

  • 腰やお尻だけが深く沈む
  • 寝返りを打つときに強く力を入れる必要がある
  • 肩や腰骨など、特定の部分に圧迫感がある
  • 腰やお尻に底付き感がある
  • 中央部分に戻らないへこみがある

同じ製品でも、使用年数や使い方によって状態は変わります。寝る位置を変えてもへこみが戻らない場合は、マットレスがへたっている可能性があります。

ただし、マットレスだけが腰痛の原因とは断定できません。日中も痛みが続く場合や、症状が悪化している場合は、寝具の調整だけで済ませず医療機関へ相談してください。

マットレスの調整・買い替えで確認する3つのポイント

今のマットレスが合っていないと感じたら、以下3つのポイントを踏まえつつ、調整または買い替えを検討してください。

  1. 硬い場合はトッパーで調整する
  2. 店頭やトライアル期間で寝心地を試す
  3. へたりが戻らない場合は買い替えを検討する

1. 硬い場合はトッパーで調整する

表面の硬さによって肩やお尻に圧迫を感じる場合は、マットレスの上に敷く「トッパー」という調整アイテムでクッション性を加える方法があります。ただし、トッパーが適しているのは、主にマットレスが硬すぎるケースです。腰がすでに深く沈んでいる場合や本体にへこみがある場合は、上から重ねても支え方を改善できるとは限りません。

トッパーを検討する際は、現在の問題が「硬さ」と「沈み込み」のどちらなのかを、先に見極めましょう。

2. 店頭やトライアル期間で寝心地を試す

マットレスを試すときは、店頭では普段の寝姿勢になり、腰の沈み込みや圧迫感、寝返りのしやすさを確認しましょう。自宅で試せる制度がある場合は、普段使っている枕や寝具と組み合わせられるため、より実際に近い条件で判断できます。

購入前には、以下の条件も確認してください。

  • トライアル期間があるか
  • 返品条件があるか
  • 返送料や手数料がかかるか
  • 対象地域が限定されていないか

試せる日数だけでなく、返品に関する内容まで把握しておくことが大切です。

自宅でじっくり寝心地を確かめたい方は、コアラマットレスも選択肢のひとつです。一部の商品を除き、商品到着日から120日間試せるトライアル制度が用意されています。普段の睡眠環境で腰の沈み込みや寝返りのしやすさを確かめてから判断したい方は、ぜひコアラマットレス公式サイトをご覧ください。

3. へたりが戻らない場合は買い替えを検討する

現在のマットレスが以下のような状態であれば、調整より買い替えが適しています。

  • 中央部分のへこみが戻らない
  • 寝る位置によって硬さが大きく異なる
  • 腰やお尻に底付き感がある
  • 内部のコイルや中材に違和感がある

マットレスの寿命は、素材や構造、使用状況によって変わります。「購入から何年たったか」だけでなく、実際のへたりや寝心地から判断してください。

上下や表裏を入れ替えられる製品なら、定期的に向きを変えることで負荷の偏りを抑えられます。ローテーションの可否は、メーカーの取扱説明を確認しましょう。

腰痛が続くときは整形外科へ相談する

腰痛の原因は、マットレスだけとは限りません。次の症状がある場合は、寝具の調整や買い替えだけで様子を見ず、速やかな整形外科の受診を勧めます。※4

  • 安静にしていても痛みが軽くならない
  • 痛みが次第に強くなっている
  • 発熱をともなう
  • 脚にしびれや力の入りにくさがある
  • 尿漏れなど、排尿に異常がある

マットレスは睡眠環境を整えるものであり、腰痛を治療するものではありません。強い症状があるときは、原因を確認してから寝具を見直しましょう。

腰痛が気になる人は硬さだけでなく体との相性を確認しよう

腰痛が気になる方のマットレス選びでは、普段の寝姿勢で横になり、腰の沈み込みや体への圧迫感、寝返りのしやすさを確認しましょう。

購入前には、以下の点も確認してください。

  • 中程度の硬さを基準にする
  • 腰だけが深く沈んでいないか確認する
  • 肩やお尻に強い圧迫感がないか確かめる
  • 力を入れずに寝返りを打てるか試す
  • 底付きや戻らないへたりがないかを見る

素材名だけで決めず、普段の寝姿勢で横になって判断してください。また、敷布団と迷っている方は、それぞれの構造や使い方を比較した記事も参考にしましょう。

関連記事:腰痛には敷布団とマットレスのどっちがいい?違いと敷布団の選び方

マットレスの硬さは、短時間の試寝だけでは判断しにくいものです。自宅でじっくり確かめたい方は、トライアル制度の有無も比較しましょう。

コアラマットレスでは、一部を除く対象商品を、商品到着日から120日間自宅で試せるトライアル制度を用意しています。普段の寝姿勢で、腰の沈み込みや体への圧迫感、寝返りのしやすさを確認してから判断したい方は、ぜひコアラマットレス公式サイトをご覧ください。

・参考

※1 Kovacs FM, et al.「Effect of firmness of mattress on chronic non-specific low-back pain: randomised, double-blind, controlled, multicentre trial

※2 Caggiari G, et al.「What type of mattress should be chosen to avoid back pain and improve sleep quality? Review of the literature

※3 一般財団法人日本ふとん協会「ふとんの選び方

※4 公益社団法人日本整形外科学会「腰痛