睡眠コラム by Koala Sleep Japan2026年2月16日読了目安時間: 3

【医師監修】疲れやすい原因とは?睡眠・栄養・ストレスから考える本当の理由と改善法

五藤 良将
竹内内科小児科医院 院長

千葉県立東葛飾高校卒、防衛医科大学校医学部卒。その後に自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどの勤務を経て2019年9月に継承開業に至る。

  • 免許・資格

医師免許、日本抗加齢医学会専門医、日本内科学会認定医、日本旅行医学会認定医、日本医師会産業医、スポーツドクター、日本美容内科学会評議員

読者の皆様こんにちは♪

今回の記事では、「疲れやすい」と感じる原因を、睡眠・栄養・ストレス・ホルモンの観点から整理し、科学的根拠に基づく改善方法までわかりやすく解説します。

「前より疲れやすくなった気がする」
「しっかり寝ているはずなのに、だるさが抜けない」
「年齢のせいなのかな?」

こうした声はとても多く聞かれます。しかし、“疲れやすい”という状態は単なる気合不足でも、加齢だけの問題でもありません。

実は疲労にはいくつかのタイプがあり、その背景には睡眠の質、自律神経の乱れ、栄養不足、ホルモン変動、さらには隠れた病気が関係している場合もあります。

本記事では、「なぜ疲れやすいのか?」を構造的に整理し、今日からできる対策まで丁寧に解説していきます。

1. なぜ「疲れやすい」と感じるのか?疲労の3タイプ

疲労は大きく分けて3つに分類できます。

① 身体的疲労

筋肉や代謝の消耗による疲労です。
運動後や長時間労働後のだるさがこれにあたります。

通常は休息や睡眠で回復しますが、睡眠不足が続くと回復力が低下します。

② 精神的疲労

ストレスや感情の消耗による疲れです。
強い緊張状態が続くと、自律神経が乱れ、常に“戦闘モード”になりやすくなります。

その結果、休んでもリラックスできず、疲れが抜けにくくなります。

③ 脳疲労

現代特有の疲れです。
情報過多、スマホの長時間使用、マルチタスクなどにより前頭前野が酷使されることで起こります。

睡眠不足になると、感情を調整する前頭前野と扁桃体の連携が弱まり、感情が過敏になりやすいことも研究で示されています(米カリフォルニア大学研究)。

「体はそこまで動いていないのに疲れる」という人は、脳疲労の可能性が高いでしょう。

脳を休める具体的な方法については、
👉 「脳を休める方法」の記事も参考にしてください。
https://koala.com/ja-jp/blog/sleep/brain-rest-methods/

2. 最も多い原因は「睡眠の質」

厚生労働省「睡眠ガイド2023」によると、20〜59歳の約35〜50%が6時間未満睡眠と報告されています。

成人の目安は概ね6〜8時間ですが、重要なのは“時間”だけではありません。

■ 睡眠の質が悪いと回復しない理由

  • 夜中に何度も目が覚める
  • 寝つきに時間がかかる
  • 朝スッキリしない

この状態では、深い睡眠(ノンレム睡眠)が不足し、成長ホルモンの分泌が十分に行われません。

成長ホルモンは身体修復のカギです。

「寝ても疲れが取れない」と感じる場合は、こちらの記事も参考になります。
👉 https://koala.com/ja-jp/blog/sleep/sleep_fatigue/

■ 疲れているのに眠れない?

ストレスが強いと交感神経が優位になり、体は疲れていても脳が覚醒状態になります。

「疲れているのに眠れない」という悩みは意外と多いものです。
詳しくは以下も参考にしてください。
👉 https://koala.com/ja-jp/blog/sleep/cant_sleep_though_tired/

3. 女性に多い「疲れやすい」の背景

女性はホルモン変動の影響を強く受けます。

■ 鉄不足

月経のある女性は鉄不足になりやすく、貧血の前段階でも強い疲労感が出ることがあります。

  • 立ちくらみ
  • 動悸
  • 集中力低下

があれば、血液検査を検討しましょう。

■ 更年期と自律神経

更年期はエストロゲン減少により自律神経が不安定になります。

  • のぼせ
  • 動悸
  • 不眠

が重なることで疲労が慢性化します。

40代女性の疲労については、こちらの記事で詳しく解説しています。
👉 https://koala.com/ja-jp/blog/sleep/40s_female_fatigue/

更年期と不眠の関係については、
👉 https://koala.com/ja-jp/blog/sleep/menopause-insomnia/

4. 病気が隠れている可能性は?

以下の場合は医療機関を受診しましょう。

  • 半年以上続く強い疲労
  • 息切れや動悸
  • 急激な体重変化
  • 強い抑うつ

■ 甲状腺機能低下症

  • 寒がり
  • むくみ
  • 体重増加
  • 便秘

がある場合は要注意です。

■ 睡眠時無呼吸

いびきや呼吸停止が指摘されている場合、日中の強い眠気や集中力低下につながります。

■ 慢性疲労症候群(ME/CFS)

6か月以上続き、休んでも回復しない疲労は専門医の評価が必要です(CDC定義)。

五藤良将 医師
五藤良将 医師
「疲れやすい」は、気合や年齢だけで片づけられない“体からのサイン”です。多くの場合、睡眠の質・自律神経の乱れ・栄養不足・ホルモン変動が重なって起こります。
まずは睡眠を整えることから始めて、食事と軽い運動で回復の土台を作りましょう。

そして、疲労が長引く/息切れ・動悸/体重変化/強い落ち込みなどがある場合は、無理に我慢せず医療機関へ。原因が見えると、対策は必ず立てられます。今日できる小さな一歩から、体の調子を取り戻していきましょう。

5. 今日からできる改善方法

① 睡眠を整える

  • 毎日同じ時刻に起床
  • 就寝90分前の入浴
  • 寝室の光を最小限に

② 栄養を見直す

  • 鉄分(赤身肉・レバー)
  • ビタミンB群
  • タンパク質

③ 軽い運動

1日20分のウォーキングでも自律神経が整います。

④ 脳を休める時間をつくる

  • スマホ断ち時間
  • 5分間の深呼吸
  • 何もしない時間

まとめ

「疲れやすい」という状態は、体からの重要なサインです。

多くの場合、背景には

  • 睡眠の質
  • 自律神経の乱れ
  • 栄養不足
  • ホルモン変動

が関係しています。

まずは睡眠を整えること。
そして、必要なら医療機関に相談すること。

原因を知ることで、疲れは必ず改善の方向へ向かいます。

あなたの体の声に、少しだけ耳を傾けてみてください。

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