睡眠コラム by Koala Sleep Japan2025年7月31日読了目安時間: 7

【医師監修】分割睡眠でも日中パフォーマンスを落とさない方法と寝具環境の最適解

育児や介護、夜勤、時差のある場所との会議など、毎日本当にお疲れ様の働き盛り世代。夜間にまとまった睡眠が取れなくて、疲労感が抜けなかったり昼間も眠気で効率が上がらなかったりしていませんか?

そんな人に朗報です!まとまった時間の睡眠が取れなくても、「分割睡眠」で睡眠不足を補うことができるのだとか。実際、変則的なシフトで働いている人を対象に行った調査では、夜勤中に分割睡眠を取ることでストレスが軽減された、という報告がされています。また、NASAの研究でも飛行機のパイロットが長距離便の運航中に26分間の仮眠をするだけで、飛行中に居眠りをしなくなったという研究もあるそうです。※1

ただし、眠気を吹っ飛ばす分割睡眠にはコツがあります。たとえば広島大学の研究では、120分の仮眠を取るよりも、90分+30分の分割睡眠を取った方がいいと裏付けられています。※2

科学的根拠に裏付けられた分割睡眠の最適解を、上級睡眠健康指導士でコアラマットレス社員の松本が解説します。

分割睡眠の基礎知識と科学的エビデンス

分割睡眠とは、一度にまとまった時間ではなく、複数回に分けて睡眠をとる方法のことです。「それって昼寝ってこと?」と思ったあなたは鋭い!昼寝も分割睡眠の一部です。たとえば、夜6時間まとまった睡眠を取って、昼1時間昼寝するのをまとめて「分割睡眠」または「二相睡眠」と呼びます。逆に、夜に6〜8時間連続して眠るのは「単相性睡眠」と表現します。

睡眠をハンバーガーに例えると、仮眠や昼寝といったサイドメニューは単品ではなく、あくまでハンバーガーセットの一部である、という考え方です。

分割睡眠の定義と歴史的背景

それにしても「分割睡眠」とは耳慣れない言葉ですよね。この言葉は英語の「segemented sleep」を日本語に訳したものであり、昔から使われていた言葉なのですが、2001年にアメリカの歴史学者ロジャー・エキルチが「中世から近世のヨーロッパにおいて、人々は一晩に『2つの睡眠』、つまり二相睡眠を取っていた」という画期的な研究成果を発表し、広く世界に広まりました。エキルチは歴史的文献や日記、裁判記録、文学作品内の表現に「第一睡眠」と「第二睡眠」という表現が頻出していることに気が付いたのです。※3

確かに、ナポレオンのような歴史的人物のことを考えてみても、この説はうなずけますね。ナポレオンは夜3時間しか寝なかった、という超ショートスリーパー伝説がありますが、昼に複数回短い仮眠を取っていた=分割睡眠を行っていたのだとか。他にもサッカー選手のクリスティアーノ・ロナウドやスティーブ・ジョブズなども分割睡眠を取り入れていたと言われています。

赤ちゃんが一日に何度も寝たり起きたりしているのは自然なことですが、実は成熟した大人も、生物学的には一度に長時間寝るより数回に分けて眠る方が自然という説が有力です。産業革命でガス灯が発明され、夜も起きて活動することができるようになったため、人間の睡眠習慣が夜一度に長時間寝るようなものに変わった、とも言われています。

そう考えると、スペインのシエスタのように、昼間に2時間程度の仮眠をとる文化が脈々と続いているのも納得ですね。

科学が示す分割睡眠のメリット

分割睡眠のメリットを示す上で最も強力なのは、冒頭でもご紹介したアメリカ航空宇宙局(NASA)の研究データです。NASAは運行上の安全を考える上で、宇宙飛行士や航空機パイロットの睡眠研究に世界でも最も早くに着手した機関としても知られています。パイロットの58%が疲労により運航中に意図せず居眠りをしてしまう瞬間があり、それがヒューマンエラーに繋がっている点に着目したNASAは、研究で次のような結果を得ました。

 

安全に保護された環境で26分という短時間の分割睡眠を取り、再び業務に復帰するまで20分、睡眠からの回復時間を取ることで、劇的に仕事のパフォーマンスが回復し、安全性が向上する。

 

しっかり管理された分割睡眠はとても有用ということになりますね。

健康リスクと対策(尿中L-FABP研究)

仮眠やパワーナップが健康にいいのは別の記事でもお伝えしてきました。

関連:パワーナップの効果とその正しい取り方とは?

パワーナップは、分割睡眠の研究でもストレス解消にとても役立つという科学的エビデンスがあります。夜勤で働く人がどのくらいストレスを抱えているかを示す指標として知られる尿中のL-FABP値を調べた結果、夜勤中に分割睡眠を取らなかった人は分割睡眠を取った人と比べ、明らかにこの値が上昇していたのです。※4

尿中のL-FABP値は疲労・睡眠不足・炎症などで上昇しやすい数値として知られています。この数値が高いということは疲労ストレスを抱えたままであることを示しており、生活習慣病や慢性腎臓病、心臓血管疾患リスクの増大など、将来の健康上のリスクも考えられるのです。

効果的な分割睡眠スケジュールの組み立て方

ここまでで分割睡眠がとてもいいことがわかってきましたが、夜間に分割睡眠を取る場合、どのようなスケジュールで分割睡眠を取るのがいいのでしょうか。たとえば、赤ちゃんが夜泣きして起きてしまう場合など、どうしても睡眠が細切れになりがちですよね。

冒頭でもご紹介した広島大学の研究をここで解説します。

夜勤時の看護師を想定して効率的な仮眠方法について研究した論文によると、

  • 分割仮眠(90+30分)は、120分まとめて寝るよりも早朝の眠気・疲労をより効果的に抑える。
  • 夜勤中に仮眠の取り方を工夫することで、作業効率と安全性が向上しやすい。

という結論が出ています。この点についてもう少し詳しく見ていきましょう。

90分+30分分割仮眠の実験結果

下の表は、夜間の分割睡眠として120分連続の睡眠と、90分(前半)+30分(後半)の睡眠を取った際に、起床後の疲労感と眠気を数値化したものです。※2

120分の連続する仮眠 前半(90分の分割睡眠) 後半(30分の分割睡眠)
眠気 0.482 0.250 0.589
疲労感 0.560 0.370 0.378

120分連続して仮眠を取った場合は疲労感が増加している一方で、90分(前半)+30分(後半)の睡眠を取った場合は後半で眠気が増加しているものの、疲労感は増加していません。120分まとめて眠った方がぐっすり眠れるイメージですが、実際は分割して眠った方が睡眠効率がよくなるのです。

生活リズム別モデルスケジュール例

それでは、夜勤仮眠、育児仮眠、リモートワーク睡眠について、分割睡眠を効率よくとるにはどうすればいいか考えてみました。「ポイント」の項目を参考にしてください。

状況 生活スタイル 主睡眠 補助睡眠(仮眠) ポイント
夜勤の人

(例:16:00〜翌9:00勤務)

交代勤務(看護師など) 10:00〜14:00

(4h)

(帰宅後すぐ)

22:30〜0:00

(90分)

+ 3:00〜3:30

(30分)

昼に深く寝て、夜勤中に分割仮眠。

可能なら分割仮眠が最も効果的

育児中の親

(夜泣きで分断される)

睡眠が夜間に分断されがち 21:30〜0:30

(3h)

+ 2:30〜5:00

(2.5h)

午前中 or 午後に30〜60分の仮眠(赤ちゃんの昼寝と合わせる) 夜中は授乳・おむつで中断しやすいため、合計6時間を分けて確保する意識が大切
夜間会議があるリモートワーカー(例:米国と会議) 昼〜夜に業務が拡散 2:00〜7:30(5.5h) 13:30〜15:00

(90分仮眠)

(昼食後に実施)

夜会議に合わせて遅寝遅起き型+昼寝で調整。

朝型への固定はあえて避ける

仮眠前後の光・食事・運動ルーティン

ランチ後に仮眠を取った後、妙にけだるくてなかなか仕事に戻れないという経験をしたことがある人は多いと思います。これは睡眠科学では「睡眠惰性」と呼ばれている現象です。NASAも「仮眠から覚めた後は20分間の覚醒タイムを取ること」とはっきり勧めています。

仮眠からの目覚めをよくするには、次のことを行うと効果的です。

  • 仮眠に入る前にコーヒーを飲む。カフェインの力を借りて目覚めを良くする方法です。
  • 窓からの光やブルーライトに当たらない場所で眠る。
  • 食事の後は入眠しやすいので、軽食を取ってから仮眠をとる。
  • 仮眠から起きた後、できればすぐに窓際で太陽の光を浴びる。
  • 起床後すぐに仕事に戻ろうとしないで、必ず20分間のベンチタイムを取る。
  • 起床後軽いストレッチをして覚醒を促す。
五藤良将 医師
五藤良将 医師
夜にまとまって眠れない状況は、それ自体が「失敗」ではありません。ポイントは、総睡眠量を“分割で確保しつつ”、眠気と作業ミスを最小化する設計に切り替えることです。
実務的には、夜勤や育児などの場面では 「長め1回」より「90分+30分」のような分割仮眠のほうが、早朝の眠気・疲労を抑えやすい可能性が示されています。 さらに、短い仮眠(約26分)+起床後の回復時間がパフォーマンスを押し上げる、という報告もあります。
加えて、変則勤務で睡眠不足や不眠が続くと、ストレス関連の生体指標(尿中タンパク成分など)にも影響し得るため、「仮眠の取り方」と「睡眠環境」への投資は、日中の効率だけでなく健康面でも合理的です。

今日からは、①仮眠を“戦略的に割る”、②起床後は20分ほどの立ち上がり時間を取る、③暗さ・温湿度・静けさ・寝具(体圧分散と温度調節)を整える――この3点だけでも、分割睡眠は十分“武器”になります。

分割睡眠でも深く眠る寝室環境づくり

睡眠の質は「時間」ではない、ということがわかってきました。理想の7時間睡眠に満たない分割睡眠でも、ぐっすり眠れるようにするには、睡眠環境づくりが重要です。たとえば室温、湿度、遮光、防音といった寝室の項目について、世界保健機構、環境省による推奨値があるのですが、これに準拠する形で環境を整えてみませんか。

室温・湿度・光環境の最適値

次の表は世界保健機構(WHO)と環境省が推奨する、寝室の理想的な環境を数値化したものです。睡眠効率を上げるには、寝室の環境をできるだけ下の数値に近づけるようにしてみましょう。たとえば、夏場に節約第一で考えエアコンの設定温度を28℃にしている人は、26℃まで下げてみると、入眠しやすくなるはずです。

明るさについては、照らされている場所の明るさを指す「ルクス」を参考にしてください。50ルクスは読書などができる程度の明るさ、1ルクスはほぼ真っ暗の状態です。寝るときに真っ暗だと不安という人は、暗めのアンダーライトをナイトテーブルの下に設置するなどして、寝ている時に照明の光が目に入らないように工夫するのがおすすめです。

 

推奨値・範囲 出典
室温推奨 18〜26℃(夏)

16〜22℃(冬)

環境省「快適な睡眠のための室内温度管理」

※寝具や衣服で調整可能

湿度推奨 40〜60% 環境省・厚労省(熱中症予防、感染症対策)
照度(明るさ)推奨 寝る直前:50ルクス以下

就寝時:1ルクス未満

WHO

※1ルクス以下がメラトニン分泌を妨げない基準

防音・遮光・香りで深眠トリガー

人は眠るとき、最初の90分で最も深い眠り(ノンレム睡眠ステージ3)に入ります。この時に身体回復機能が働いてスムーズに入眠できるようにすることはとても大事です。

次のような「深眠トリガー」を準備しておきましょう。

  • 防音:入眠途中で覚醒しないよう音で目が覚めない工夫をしておく。他室の音が気にならないようドアを閉める、防音カーテンを使用する、スマホの設定をミュートにする、など。
  • 遮光:寝室の照明はできるだけ暗くする。窓には遮光カーテンを設置し、朝や昼間に寝る場合でも寝室が暗くなるようにしておく(※ただし体内時計の調整に朝日の光は必須なため、自分に合うかどうかを確認してください)。
  • アロマ:好みの香り=睡眠というルーティンを作っておく。入眠しやすいと言われているラベンダーなど。

寝具選びの科学的チェックリスト

良質な睡眠のために必要な条件の最後を飾るのは、寝具、つまりマットレスです。質の高い睡眠を得るには、

  • 睡眠中に身体の不快感で目覚めることがない
  • 適度に寝返りを打てる
  • 寝ている間にかくコップ1杯の汗で発生する湿気をうまく逃がしてくれる

などの機能を持つ寝具が必要です。これらの条件を満たすには、寝具選びの際に次の点をチェックしてみてください。

  • 体圧分散:仰向けに寝転がった時に身体が沈み込みすぎて腰などに負荷が集中していないか?きちんと身体を支える反発力があり、底付き感がないか?
  • 温度調節:マットレスにずっと寝ていると接触している部分が暑くなってこないか?きちんと放熱されているか?
  • 抗菌性:高温多湿な日本の環境では、カビやダニといった問題が起こりがち。マットレスに抗菌機能は備わっているか?

コアラマットレスPLUSで短時間でも深く眠る

上のチェックリストに挙げた条件をすべてクリアするのが、「コアラマットレスPLUS」です。どのように他のマットレスと違うのか、詳しく見てみましょう。

クラウドセル™フォーム20%増量の秘密

「コアラマットレスPLUS」には、中身素材として独自開発素材のクラウドセル™が使用されているのですが、通常のコアラマットレスに比べて20%増量されています。下がクラウドセル™です。

一般的な低反発ウレタン素材に比べ、すぐれた通気性により熱を最大40%排出し、入眠に適した温度に調整するという調査結果があります。寝ている間に人はコップ一杯分の汗をかきますが、通気カットがあるためその汗による蒸れでマットレスが底冷えすることもなく、快適な温度で過ごせます。

2段階硬さ×5ゾーンで体圧分散

コアラマットレスプラス PLUS はまた、硬さを「ふつう」と「かため」の2種類から選べる嬉しい設計となっています。リバーシブルになったマットレスカバーのファスナーを開けてコンフォートレイヤーをひっくり返すだけで、いつでも好みの寝心地にセット完了です。

また、単にマットレスがレイヤー構造になっているだけではなく、コンフォートレイヤー、バランスの取れたサポートを実現する中間層、耐久性にすぐれたベース層の3層構造です。体の重みがかかる腰部は適度な硬さに、肩や脚の部分は体圧をやさしく受け止めるよう柔らかめに設計された竹炭配合の5ゾーンサポートが、心地よい眠りを届けます。

利用者レビューと120日トライアル

実際に購入した人の95%が「コアラマットレスPLUS」に★★★★以上を付けています。そのコメントをちょっと覗いてみましょう。

 

★★★★★

寝心地が良いです

コアラマットレスプラスのSDサイズを購入しました。寝返りをうっても、どんな寝相でも心地よい反発力で朝までぐっすりです。

 

★★★★★

とても良かった

セミダブル購入しました。二人で寝た際に、自分が起きて動いてしまっても相手を起こすことがなくなって、気兼ねなく寝れるようになりました。仰向け寝派なので、硬さもちょうど良く、睡眠の質が上がりました。

 

★★★★★

寝心地最高!

実際にお店に行ってマットレスの種類を選びましたがこれにして正解でした!

一緒に寝ている人が起きても気づかなく、寝てられるというのが最高です!

 

コアラのほとんどの商品は120日間のお試しができる上、1年間の保証がついています。120日間トライアルは次のような手順で行います。

  1. ご注文・お支払を行う:オンラインや公式店舗、正規販売店で商品を購入します。
  2. 商品を受け取る:お客様が指定した住所(沖縄・離島を除く)で配送された商品を受け取ります。
  3. 120日間じっくりお試し:商品到着日から120日間、実際に使用しながらお試しします。
  4. 合わない場合、返品申請:商品到着後120日以内に返品申請を行います。返送は無料です。

120日間トライアルについて、詳しくは以下のページで確認できます。

おうちでしっかり納得するまで120日間お試し!

 

分割睡眠を味方につける3ステップ

不規則な睡眠でも、エビデンスに裏打ちされた「分割睡眠最適化メソッド」を使えば、より深く、良質な睡眠が得られるという話をしました。また、分割睡眠でも深く眠れるよう、仮眠のスケジュールを見直し、睡眠環境やマットレスの質を向上させれば、日中のパフォーマンスも向上し、眠気を退散させることができるはずです。

 

  • 120分仮眠よりも90分+30分の仮眠を
  • パイロットに推奨されているパワーナップは26分の仮眠+20分の覚醒時間
  • 人類はそもそも二相睡眠・多層睡眠だったので、分割睡眠は生物として理にかなっている
  • 最初の90分が最も深い睡眠なので、すっと入眠できる工夫を
  • 睡眠環境を整える最後の決め手は「マットレス」

 

上で挙げた内容をおさらいして、短い時間でもぐっすり眠れるようになれますように。

参考

※1 パワーナップ(積極的仮眠)で人生のパフォーマンスが上がる

https://www.philips.co.jp/a-w/about/news/archive/standard/about/blogs/healthcare/20190301-blog-powernap-for-good-sleep.html

※2 広島大学大学院医系科学研究科基礎看護開発学 折山早苗

【研究成果】夜勤時の覚醒水準の維持と疲労感の低減を可能とする仮眠のとり方 ~90分間と30分間の分割仮眠と120分間の単相性仮眠の効果~

https://www.hiroshima-u.ac.jp/news/79681

※3 At Day’s Close

https://wwnorton.com/books/9780393329018

※4 変則夜間勤務就労者における短時間睡眠 および不眠が尿中蛋白成分に与える影響

https://plaza.umin.ac.jp/j-jabs/43/43.140.pdf