睡眠中のカロリー消費は300kcal!睡眠時間別・体重別の消費量と痩せる眠り方
睡眠コラム by Koala Sleep Japan2025年12月29日読了目安時間: 10

【医師監修】睡眠中のカロリー消費は300kcal!睡眠時間別・体重別の消費量と痩せる眠り方

目次

監修者

中路 幸之助 医師
日本消化器病学会専門医・指導医

【経歴】1991年に兵庫医科大学を卒業後、 兵庫医科大学、獨協医科大学を経て、1998年 医療法人協和会に所属。 2003年から現在まで、医療法人愛晋会中江病院の内視鏡治療センターで臨床に従事している。 専門分野はカプセル内視鏡・消化器内視鏡・消化器病。

【研究分野】カプセル内視鏡、消化器内視鏡、消化器病

「睡眠中のカロリー消費は300kcal」と聞いても、正直なところ半信半疑になる方は多いのではないでしょうか。

私自身も、以前は忙しくて運動の時間が取れないことを言い訳にしながら、「寝ているだけで痩せるなんて都合が良すぎる」と思っていました。ところが、睡眠時間が短い日が続いた時期に限って食事量を減らしてもなぜか元に戻らない経験をきっかけに睡眠と体重の関係を真剣に調べたところ、睡眠中でも基礎代謝によって一晩で約300kcalが消費されていることを知りました。

本記事では、上級睡眠健康指導士でコアラマットレス社員の松本が、睡眠中にカロリーが消費される仕組みを科学的根拠とともに整理し、睡眠時間別、体重別、年齢別の消費量の目安や、痩せやすい体をつくるための眠り方について詳しく解説します。

睡眠中に消費されるカロリーは一晩で約300kcal

睡眠中に消費されるカロリーは一晩で約300kcal

睡眠中は体も頭も休んでいるように感じますが、実際には体内では多くのエネルギーが使われ続けています。心臓は止まることなく拍動し、呼吸は無意識のうちに繰り返され、体温も一定に保たれています。こうした生命維持のために消費されるエネルギーが基礎代謝です。

厚生労働省や日本医師会の資料によると、私たちが1日に消費する総エネルギーのうち、約60%は基礎代謝によるものとされています。※1

つまり、活動量が少ない睡眠中であっても、体は一定量のカロリーを確実に消費しているのです。

日本医師会が示す年齢・性別別の基礎代謝基準値をもとに「基礎代謝量 × 睡眠時間 ÷ 24」という考え方で計算すると、一般的な成人が7〜8時間眠った場合の消費カロリーは一晩あたりおよそ300kcal前後です。※2

肥満外来の専門医も「一晩ぐっすり眠るだけで約300kcalを消費し、白ご飯約1.5杯分、あるいはランニング40分程度に相当する」と解説しています。※3

このように、睡眠中のカロリー消費は感覚的な話ではなく、基礎代謝のデータから裏付けられた現実的な数値です。では、そのエネルギーは睡眠中にどの程度の割合で使われているのでしょうか。

睡眠時のカロリー消費は基礎代謝の約90%

睡眠中のエネルギー消費は、完全に低下するわけではありません。研究や公的資料では、睡眠時の代謝量は、覚醒して安静にしている状態のおよそ90%程度に保たれているとされています。※1

その理由は、睡眠中であっても心拍、呼吸、体温調節といった生命維持活動が継続しているためです。特に体温を一定に保つための熱産生は、睡眠中も途切れることはありません。また、レム睡眠とノンレム睡眠が周期的に切り替わるなかで、脳や自律神経の活動量が変化し、レム睡眠の時間帯にはエネルギー消費がやや増えることも報告されています。

睡眠は単なる「何もしない時間」ではなく、体が回復と調整を行いながらエネルギーを使い続ける重要な時間なのです。

体重50〜70kgの成人で250〜350kcalを消費

睡眠中に消費されるカロリーは、体重や筋肉量によっても変わります。基礎代謝量は体格が大きいほど高くなる傾向があるため、睡眠中の消費カロリーにも個人差が生じます。

目安として、体重50kg前後の成人では一晩あたり約250kcal程度、体重60kg前後では約300kcal、体重70kg前後では約330〜350kcalほどが消費されると考えられます。※2 

自分の体重をもとに睡眠中の消費カロリーをイメージできるようになると、「寝ているあいだもエネルギーは確実に使われている」という事実をより具体的に捉えやすくなるでしょう。

300kcalはご飯1.5杯分・ランニング40分相当

300kcalと聞いても、数字だけでは実感が湧きにくいかもしれません。食事に置き換えると、白ご飯でおよそ1.5杯分に相当します。※3

運動に換算すると、体重60kgの人がゆっくりとしたペースでランニングを40分程度行った場合の消費カロリーとほぼ同じ水準です。ウォーキングであれば1時間以上、自転車であれば30〜40分ほどに相当します。※3

忙しくて運動時間が取れない日であっても、質の高い睡眠を毎晩しっかり確保すればこれだけのエネルギー消費が自然に積み重なっていくということが分かります睡眠は休息であると同時に、体にとって重要な「消費活動」でもあるのです。

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中路 幸之助 医師
中路 幸之助 医師
多忙な日々のなかで十分な運動時間を確保できない場合でも、私たちの身体は睡眠中にも代謝活動を継続し、着実にエネルギーを消費しています。
「睡眠中に300kcalも消費する」という話に半信半疑であった方も、基礎代謝やホルモン分泌、さらには睡眠時間と健康リスクの関連データを踏まえて考えると、睡眠こそが毎晩行われる生理的な「代謝の時間」であることをご理解いただけるでしょう。
ダイエットというと、「活動量を増やす」「摂取量を減らす」といった努力に意識が向きがちですが、まず「睡眠の質を整える」ことが代謝改善の基盤を築きます。
特に、7?8時間前後の質の高い睡眠は、一晩で約300kcalのエネルギーを消費するとともに、食欲関連ホルモンのバランスや自律神経機能を整えることが知られており、費用対効果に優れた健康への投資行動といえます。
睡眠不足が続くと、食欲抑制作用をもつレプチンが低下し、食欲を刺激するグレリンが増加することで、空腹感や甘味嗜好が高まりやすくなると報告されています。
今夜から実践できる取り組みとしては、夕食を早めに済ませる、寝室環境を静かでやや涼しい温度に保つ、就寝前のスマートフォン利用を10?15分でも控えるなど、日常生活の小さな修正が有効です。
「減量のために睡眠時間を削る」のではなく、「睡眠を整えて代謝しやすい身体をつくる」という発想の転換が、健康的な体重管理の第一歩となるでしょう。

【年齢・性別】睡眠時カロリー消費量の計算方法

【年齢・性別】睡眠時カロリー消費量の計算方法

続いて、睡眠中にどれくらいのカロリーを消費しているのかを把握するための計算方法を解説します。睡眠中のカロリー消費は、特別な測定機器がなくても、基礎代謝量をもとに概算することが可能です。

厚生労働省が公表している基礎代謝基準値を使って、年齢や性別に応じた現実的な数値を出してみましょう。計算の考え方を理解しておくことで、自分の生活習慣や体の変化を客観的に見直すヒントにもなります。まずは、睡眠時カロリー消費量を求める基本的な計算式から確認していきましょう。

基礎代謝基準値×体重×0.9×睡眠時間÷24

まず、基礎代謝基準値に体重を掛けて1日あたりの基礎代謝量を算出します。基礎代謝基準値は厚生労働省が年齢階級・性別ごとに定めている数値で、「体重1kgあたり、1日にどれくらいのエネルギーを消費するか」を示したものです※2※3。

次に、睡眠中は覚醒安静時の約90%の代謝量になるとされているため、基礎代謝基準値に0.9を掛けます。続いて、睡眠時間が1日のうちどれくらいの割合を占めるかを反映させるため、睡眠時間を24時間で割って計算します。

この計算式を使うことで、年齢や性別、体重、睡眠時間といった個人差をある程度反映した睡眠時カロリー消費量を把握できます。

20〜30代は男性300〜320kcal、女性240〜260kcalが目安

20〜30代は、一般的に筋肉量が多く、基礎代謝が最も高い年代です。厚生労働省の基礎代謝基準値をもとに、標準的な体重と7〜8時間の睡眠を想定すると、男性では一晩あたり300〜320kcal前後、女性では240〜260kcal程度が目安になります※2※3。

体力があり活動量も多い年代だけに、基礎代謝の高さが睡眠中のカロリー消費にも反映されやすいですが、睡眠不足が続くとホルモンバランスが乱れ、せっかくの高い基礎代謝を活かせず、脂肪が蓄積しやすくなることも指摘されています。

若いからといって睡眠を軽視せず、十分な睡眠時間を確保することが、体重管理や健康維持の土台になります。

40〜50代は男性280〜300kcal、女性230〜250kcalが目安

40〜50代になると、加齢に伴って筋肉量が少しずつ減少し、基礎代謝も緩やかに低下していきます。その影響を受けて、睡眠中の消費カロリーも20〜30代と比べるとやや少なくなります。

標準的な体重と睡眠時間を前提とした場合、男性では一晩あたり280〜300kcal前後、女性では230〜250kcal程度が目安です。e-ヘルスネットによると、同じ体重であっても、20代と50代では基礎代謝量に大きな差が生じることが示されています。※1・※3

また、この年代は更年期によるホルモンバランスの変化や眠りの浅さ、夜中の覚醒などが起こりやすく、同じ睡眠時間でもエネルギー消費効率が下がる点に注意が必要です。睡眠の「長さ」だけでなく「質」を意識することが重要になってきます。

60歳以上は男性250〜270kcal、女性200〜220kcalが目安

60歳以上になると、基礎代謝の低下に加えて睡眠時間そのものが短くなる傾向があり、睡眠中に消費される総カロリー量は若年層や中年層よりも少なくなります。目安としては、男性で一晩あたり250〜270kcal程度、女性では200〜220kcal前後が想定されます※2※3。

数値だけを見ると少なく感じるかもしれませんが、自然な加齢変化によるものです。

ただし、消費カロリーが減るからといって、睡眠の重要性が下がるわけではありません。むしろ、高齢期ほど睡眠の質を高めることで、体調管理や生活習慣病の予防、体重の安定に良い影響が期待できます。量よりも質を重視した睡眠習慣が、健康維持の鍵です。

関連記事:寝る前の白湯で睡眠の質が変わる?効果的な飲み方と温度・タイミングを解説

睡眠時間別のカロリー消費量と最適な睡眠時間

睡眠時間別のカロリー消費量と最適な睡眠時間

睡眠時間が長くなれば、その分だけ睡眠中に消費されるカロリーも増えていきます。しかし、カロリー消費の面にだけ注目して「長く寝れば寝るほどよい」と考えるのは適切ではありません。睡眠時間と健康リスクの関係は、単純な比例関係ではなく、一定の範囲を外れると逆に不利になることが分かっています。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、睡眠時間が短すぎても長すぎても、肥満や生活習慣病、死亡リスクが高まる傾向があり、両端が高く中央が低くなるU字型の関係が示されています。※4 

つまり、睡眠中のカロリー消費量と健康の両方を考えた「ほどよい睡眠時間」を確保することが重要です

睡眠時間ごとに消費されるカロリー量の目安と注意すべきポイントについて見ていきましょう。

5時間睡眠では約180〜200kcalで肥満リスクが上昇

5時間程度の短時間睡眠では、睡眠中に消費されるカロリーの目安は一晩あたり約180〜200kcal程度にとどまります。消費量が少ないこと自体も問題ですが、それ以上に大きいのが、睡眠不足による体の反応です。

睡眠時間が短い状態が続くと、食欲を増進させるホルモンであるグレリンが増加し、満腹感をもたらすレプチンが減少することが知られています。※6

その結果、無意識のうちに食事量が増え、1日あたり数百kcal規模で摂取エネルギーが増える可能性があると報告されています。睡眠による消費カロリーの減少よりも食欲増加の影響を大きく受けやすく、肥満リスクが高まるのです。※6

厚生労働省も、慢性的な短時間睡眠は健康リスクを高める要因として注意を促していることから、5時間前後の睡眠が常態化している場合は早めに見直す必要があるといえます。※4

6時間睡眠では約220〜240kcalだが理想には不足

6時間睡眠では、睡眠中のカロリー消費量の目安は一晩あたり約220〜240kcal程度まで増えます。日本人の平均的な睡眠時間とも重なっており、「これくらい眠れていれば十分」と感じている人も少なくありません。

しかし、健康やダイエットの観点から見ると、6時間睡眠は最低限のラインに近い位置づけです。厚生労働省の関連情報でも、6時間以上の睡眠確保が一つの目安とされている一方で、睡眠不足の影響を完全に避けられる時間とは言い切れないとされています※2。

消費カロリーは確かに増えますが、人によってはホルモンバランスや自律神経の回復が十分でない場合も多く、日中の活動効率や代謝の質が下がる可能性があります。ダイエットや体調管理を意識するのであれば、もう一段階余裕を持った睡眠時間を目指したほうがよいでしょう。

7〜8時間睡眠では約280〜320kcalで最も効率的

7〜8時間の睡眠をとった場合、睡眠中の消費カロリーの目安は一晩あたり約280〜320kcal程度になり、カロリー消費量と健康リスクのバランスが最も取れます。

過労死等防止調査研究センターの研究では、睡眠時間と死亡リスクの関係を調べた結果、平日・週末ともに6〜7時間台の睡眠をとっている群で死亡リスクが最も低いことが示されました。この結果は、睡眠ガイド2023で示されているU字型の関係とも一致しています。※5

7〜8時間睡眠では、カロリー消費量が十分に確保されるだけでなく、ホルモンバランスや代謝リズムも整いやすいため、肥満になりにくい状態を維持しやすいです。目的がダイエットであっても健康維持であっても、この時間帯を安定して確保するとよいでしょう。

9時間以上は消費は多いが健康リスクの可能性も

では睡眠時間は長ければ長いほどよいのでしょうか。

実は9時間以上の長時間睡眠になると、睡眠中の消費カロリー自体はさらに増加はしますが、長時間睡眠の常態化は健康的とは言えないという研究結果が出ています。過度に長い睡眠時間は過眠傾向や睡眠障害、あるいは基礎疾患が背景にある可能性が示唆されているのです。※1※3

睡眠中の消費カロリーが多くなれば体重管理や健康維持にも比例して有利に働くとは限らず、むしろ長時間眠らないと体調が回復しないサインであるケースも否めません。

睡眠時間を増やせばいいと考えず、質の高い睡眠を安定して取れる睡眠時間を目指すことが重要です。睡眠の長さと質、リズムのバランスを整えれば、カロリー消費と健康の両面にも良い影響を与えると考えましょう。

睡眠不足が太る3つの科学的理由

睡眠不足が太る3つの科学的理由

ここまで、睡眠時間とカロリー消費量の関係を見てきました。睡眠不足が太りやすさにつながる理由は、単に「消費カロリーが減るから」だけではありません。実際には、体の中で起こるホルモン変化や代謝の質の低下、日中の行動変化が重なり合って太りやすい状態が作られていきます。

次は、睡眠不足が肥満リスクを高めるメカニズムについて、科学的なデータをもとに3つの視点から整理していきます。

食欲ホルモンの乱れで過食しやすくなる

睡眠不足が続くと、食欲をコントロールするホルモンのバランスが大きく崩れます。先ほども述べたように、空腹感を高めるグレリンが増加し、満腹感を伝えるレプチンが減少することが分かっています。※2

このホルモン変化によって「まだ食べられる」「何か甘いものが欲しい」といった感覚が強まり、無意識のうちに食事量が増えてしまいます。実際、睡眠不足の状態では、1日あたりの摂取カロリーが平均で約385kcal増加したというメタ解析も報告されています。※7

注目すべき点は、本人が食べ過ぎていると自覚していなくても、ホルモンの影響で自然と摂取量が増えてしまうことです。睡眠不足は、意志の問題ではなく、体の仕組みそのものを通じて過食を招く状態だといえます。

日中の基礎代謝が低下し痩せにくくなる

睡眠不足になると、日中の代謝が落ちるため脂肪が燃焼しにくい体へと変わっていきます。ただし、ここで誤解しやすいのが「睡眠時間を削ると単純に消費カロリーが減る」という考え方です。

花王と大学による共同研究では、十分に眠った場合と睡眠時間を短縮した場合とで、48時間トータルで見た総エネルギー消費量は大きく変わらなかったという結果が出ました。※8

つまり、数値上の消費カロリーだけを見ると、睡眠不足でもあまり差が出ない場合があるということです。

しかも、エネルギーの使われ方に注意が必要です。睡眠不足の状態では、食欲抑制に関わるホルモンPYYが低下し、代謝の調整機能が乱れます。その結果、同じカロリーを消費していても、脂肪よりも筋肉が分解されやすくなったり、脂肪が蓄積しやすくなったりする状態になってしまいます。

つまり、睡眠不足は「消費量」よりも「代謝の質」を低下させ、結果として痩せにくい体を作る要因になるのです。

疲労で活動量が減り消費カロリーが減少する

睡眠不足による慢性的な疲労感は、日中の行動にもはっきりと影響します。眠気や集中力の低下によって、自然と体を動かす量が減り、運動や外出を避ける傾向が強まります。

この変化は、意識的に運動をしないというだけでなく、通勤時に歩く距離が短くなったり、階段を使わなくなったりといった日常動作の変化にもつながります。その結果、1日の総消費カロリーは少しずつ確実に減っていくのです。

睡眠不足によって食欲が増え、代謝の質が落ち、さらに活動量まで減ると、摂取と消費のバランスは一気に崩れます。この悪循環が続けば「食事量はそれほど変えていないのに体重が増える」という状態に陥りやすくなります。

このように、睡眠不足は複数の仕組みを通じて太りやすさを高めます。睡眠不足の問題を後回しにすることは、ダイエットや体重管理をより非効率にすると言えるでしょう。

カロリー消費を最大化する5つの睡眠改善法

カロリー消費を最大化する5つの睡眠改善法

睡眠中のカロリー消費を高めるためには、単に睡眠時間を確保するだけでなく、睡眠の質を意識した生活習慣づくりが重要です。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、睡眠時間と同時に「睡眠休養感」や体内リズムを整えることの重要性が示されています。※4

今日から実践しやすく、睡眠の質を高めることでカロリー消費を効率化できる方法について、順を追って見ていきましょう。

就寝3時間前までに夕食を済ませる

就寝直前の食事は、消化活動によって体が内側から温まり、深部体温が下がりにくい状態をつくります。その結果、入眠が遅れたり、眠りが浅くなったりしやすいです。

内科・婦人科領域の解説でも、夕食は就寝の3時間以上前に済ませることが理想とされており、この間隔を確保すると深部体温がスムーズに低下し、深い睡眠に入りやすくなると説明されています※9 

深い睡眠中には成長ホルモンの分泌が促され、脂肪燃焼や体の修復が効率よく行われます。忙しい日は食事量を軽めにしたり、消化の良い内容にしたりして、睡眠の質への悪影響を最小限に抑えましょう。

寝室を18〜22度の適温に保つ

人は眠りに入る際、深部体温がゆるやかに低下することで自然な眠気が生じます。そのため、寝室の温度が高すぎると体温調節がうまくいかず、入眠や深い睡眠が妨げられます。

厚生労働省の「Good Sleepガイド」では、寝室は暗く、静かで、心地よい温度に保つことが推奨されています。※10 

一般的な目安としては、18〜22度程度のやや涼しめの室温が、深部体温を下げやすく質の高い睡眠につながる環境とされています。

快適な温度環境を整えると夜間の覚醒が減り、結果として成長ホルモンの分泌やカロリー消費の効率が高まります。こうした環境づくりは、睡眠改善の土台となります。

22時から2時の時間帯に深い睡眠を確保する

いわゆる「ゴールデンタイム」と呼ばれる22時から2時の時間帯は、成長ホルモンの分泌が活発になるとされてきました。近年では、「何時に寝るか」よりも「入眠後早い時間帯に深い睡眠をとれているか」が重要だと考えられています。

この時間帯に深い睡眠が確保できると、脂肪分解や筋肉の修復、代謝の調整が効率よく行われます。必ずしも22時に布団に入る必要はありませんが、就寝時刻が遅くなりすぎないように意識し、最初の睡眠周期でしっかり深く眠れる状態を作ることが大切です。

就寝前のスマホやPCを控える

スマートフォンやパソコンの画面から発せられるブルーライトは、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌を抑制すると言われています。メラトニンの分泌が妨げられると、寝つきが悪くなり、睡眠の質も低下します。

厚生労働省の睡眠関連資料でも、寝床ではデジタル機器の使用を避けることが勧められています。※2 

就寝前に画面を見る時間が長いほど、深い睡眠に入りにくくなり、結果として睡眠中のカロリー消費効率も下がってしまうのです。

寝る前は照明を落とし、リラックスできる行動に切り替えましょう。自然な眠気を引き出しやすくなり、安定した睡眠につながります。

毎日同じ時間に起床する

睡眠の質を安定させるうえで、就寝時刻以上に重要なのが起床時刻です。週末に寝だめをするよりも、平日と同じ時間に起きるほうが体内リズムは整いやすくなります。

「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、生活リズムを一定に保つことが、良質な睡眠につながる基本として示されています。※4 

起床時間が安定すると、夜の眠気も自然に訪れやすくなり、深い睡眠が得られやすいです。

また、毎晩の睡眠を支える環境として、寝具の快適さも無視できません。体圧分散や寝姿勢を適切に支えるマットレスを選ぶと、夜中の覚醒が減って睡眠の質が高められるでしょう。

睡眠でカロリー消費を味方につけるポイント

睡眠でカロリー消費を味方につけるポイント

睡眠は、一晩で約300kcalを消費できる、誰にとっても公平なダイエット習慣です。特に7〜8時間の質の高い睡眠を安定して確保できれば、ランニングを40分程度したのと同等のエネルギー消費を毎日積み重ねることができます。

重要なのは、睡眠時間だけでなく夕食のタイミングや寝室環境、就寝前の行動、起床リズムといった生活習慣全体を整えることです。こうした工夫によって、睡眠中のカロリー消費効率は高まり、痩せやすい体の土台が作られていくのです。

運動の時間を確保するのが難しい忙しい日々だからこそ、無理なく続けられる最も効率的なダイエットのひとつとしてまずは眠りを見直してみましょう。

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・参考

※1 加齢とエネルギー代謝 | 厚生労働省 e-ヘルスネット
※2 『日本人の食事摂取基準(2020年版)』エネルギー | 厚生労働省
※3 基礎代謝とエネルギー消費量 | 日本医師会
※4 健康づくりのための睡眠ガイド2023 | 厚生労働省
※5 睡眠時間と死亡率|過労死等防止調査研究センター
※6 睡眠不足と肥満の関係 | eHealth Clinic
※7 睡眠が不十分だと太ります | 京都産業保健総合支援センター
※8 睡眠時間の短縮が肥満リスクを増加させるメカニズム | 花王
※9 夜遅い食事の摂り方 | 西梅田シティクリニック
※10 こころの耳「良質な『睡眠』をとる」 | 厚生労働省