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監修者

石川 恭子
コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。
「また雨かぁ……なんだか眠くてやる気が出ない……」そんな風に感じたことはありませんか?雨の日に突然襲ってくる強烈な眠気やだるさ、頭痛や気分の落ち込み。実はいずれも“気のせい”ではありません。低気圧や気圧の変化、光量不足などが関係するれっきとした生理的反応であり、天気痛や気象病としても知られています。
この記事では、雨の日に眠くなるメカニズムやその他の体調不良の原因をわかりやすく解説し、自宅でできる対処法やセルフケアのコツもご紹介します。この記事を読めば、憂うつな雨の日を少しでも快適に過ごせるヒントが見つかるかもしれません。
雨の日に眠くなる3つの主な原因
1. 低気圧が引き起こす自律神経の乱れ
雨の日は気圧が低下し、身体がリラックスモードに入りやすくなります。これは副交感神経が優位になるためで、眠気が強くなる要因のひとつです。
また、血管が拡張することで血流のバランスが乱れ、脳への酸素供給が一時的に低下するため、眠気や集中力低下の原因になります。自律神経がうまく働かず、交感神経とのバランスが崩れることで、気力や体力の低下を感じやすいのです。
2. 日光不足とセロトニン低下
雨の日は太陽光が遮られ、日光量が大幅に減少します。日光不足は脳内での「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンの分泌が減少しやすいです。セロトニンは心の安定や覚醒に関与しており、不足すると眠気や気分の落ち込み、抑うつ症状を引き起こす原因となります。
新しいAPA Healthy Mindsの月次世論調査では、アメリカ人の約40%が冬に気分の低下に直面していることがわかりました。※1
3. 気圧変化による睡眠リズムの乱れ
低気圧はまた、体内時計(概日リズム)にも影響を及ぼすことが知られています。日光が少なくなることでメラトニンの分泌が乱れ、夜の睡眠の質が低下しやすいのです。その結果、夜間にしっかり眠ったにもかかわらず日中の眠気やだるさが増すという悪循環に陥ることがあります。
実際、睡眠研究の分野では「天候が睡眠の質やパターンに影響を与える」ということが複数の研究で報告されています。※2
雨の日に起きやすいその他の不調
頭痛・片頭痛など「天気痛」の症状
雨の日に起こる頭痛や片頭痛、耳鳴りなどは「天気痛」と呼ばれ、内耳にある気圧センサーが敏感に反応することで起きると考えられています。特に片頭痛持ちの方は、気圧の低下によって症状が悪化する傾向が強いです。
また、湿度の変化によって首や肩の筋肉がこわばり、緊張型頭痛につながることもあるため注意が必要です。
だるさ・めまい・うつ気分の可能性
気圧の変動は自律神経系を刺激し、めまいや倦怠感、集中力の低下を引き起こします。さらに、脳内ホルモンのバランスが崩れることで気分の落ち込みを感じる人も少なくありません。
このような症状が出た場合は無理に頑張りすぎず、ゆったりとした休息を意識することが大切です。
雨の日のメリットと快適に暮らすヒント
ネガティブに感じがちな雨の日ですが、実は身体や心にとって良い効果もあるのをご存じでしょうか。
- 空気中の塵や花粉が洗い流され、外気がきれいになる
- 雨音がホワイトノイズとしてリラックス効果をもたらす
- 湿度が上がり、喉や肌が潤う(乾燥肌や風邪予防にも◎)
少し視点を変えるだけで、雨の日が快適な時間に変わるかもしれません。つらい症状がないときは、雨の日でも軽く散歩をしてみると良い気分転換になるでしょう。
雨の日の眠気対策:生活習慣とセルフケア
1. こまめなストレッチや軽い運動で血行促進
屋内でできるストレッチやヨガ、軽い体操は、血流を促進し交感神経を活性化させるのに効果的です。1〜2時間おきに数分程度でも体を動かすだけで、血行が良くなり眠気やだるさがすっきりすることもあります。
2. 耳や首・肩のマッサージでリラックス
「耳まわし体操」や首・肩のマッサージは、自律神経を整えるカンタンな方法といえるでしょう。耳まわし体操とは文字通り、両方の耳たぶを軽くつまんで優しく前まわり・後ろまわりに動かすだけ。耳には迷走神経が通っており、優しく刺激することで副交感神経の過活動を抑え、血流を促進する効果が期待できます。
3. 食事や飲み物でスッキリ目を覚ます
カフェインを含む飲み物(コーヒー、緑茶)や、ビタミンB群・鉄分を含む食材(ナッツ、バナナ、レバーなど)は、脳を目覚めさせ集中力アップに有効です。ただし、カフェインは摂りすぎると逆に自律神経を乱すため注意しましょう。多くてもティーカップ3~4杯までにし、特に寝る前の6時間は摂取を避けてください。
4. 短時間の仮眠で集中力を取り戻す
どうしても眠気がひどいときは、お昼時間の前後に15〜20分程度の仮眠を取るのがおすすめです。脳をリセットして、午後からのパフォーマンスを回復させる効果があります。ただし、数時間も昼寝すると睡眠リズムを崩す原因になるので、仮眠時間には注意しましょう。
子どもが感じる雨の日の眠気と注意点
雨の日の眠気や体調変化は、子どもにも起こりうることをご存知ですか?成長期の子どもは大人より自律神経が未熟なため、気圧や湿度の影響を受けやすいのです。
特に、
- 登校時に機嫌が悪い
- 日中の集中力が続かない
- 食欲不振や長引く倦怠感がある
こうした様子が見られたら、まずは無理をさせないことが大切です。そして、1週間以上そのような状態が続くようであれば、小児科や耳鼻科で相談することも検討しましょう。
専門家に相談したほうが良い症状とは?
雨の日でも生活の質を保つことは可能ですが、次のような症状がある場合は、自己判断せず専門機関に相談してください。
- 激しい頭痛や嘔吐、視界の異常を伴う場合
- 立っていられないほどのめまい
- 心拍の異常な上昇や急激な血圧低下
- 症状が天気にかかわらず1週間以上続く、またはどんどん悪化している
これらは自律神経失調症やメニエール病、うつ病の初期症状である可能性も考えられます。少しでも不安を感じたら、早めに内科や耳鼻科、精神科の受診を検討してみましょう。
まとめ
雨の日に眠くなるのは、気圧の変化・日光不足・ホルモンバランスの乱れといった複数の要因が絡み合って起こります。「気象病」や「天気痛」として認知されつつあり、誰にでも起こりうる自然な反応です。
それでも、雨の日対策をして日々のパフォーマンスや快適さを向上させることも不可能ではありません。
- ストレッチやマッサージで血行促進
- カフェインや栄養で脳を刺激
- 短時間の仮眠でリフレッシュ
- 雨の音や湿度を味方につけてリラックス
こうしたセルフケアを取り入れつつ、体調変化が長引くときは必要に応じて専門家へ相談すると、雨の日をもっとラクに心地よく過ごせるかもしれません。自分に合った方法で、雨の日を乗り切ってくださいね。
参考
※1 American Psychiatric Association Nearly 4 in 10 Americans Experience Declining Mood in Winter, APA Poll Finds
https://www.sciencedirect.com/journal/sleep-health
※2 Sleep Health Journal, 2021
https://www.sciencedirect.com/journal/sleep-health