赤ちゃんを抱いて見守る母親
睡眠コラム by 石川 恭子•2026年10月26日•読了目安時間: 5 分

赤ちゃんがまとまって寝るのはいつから?睡眠時間の目安とまとまって寝るためにできること

石川 恭子
リテールスペシャリスト / 上級睡眠健康指導士

コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。

夜に何度も起きて授乳や寝かしつけをしていると、「まとまって寝るのはいつからだろう」と気になりますね。ほかの赤ちゃんが朝まで眠ったと聞くと、うちの子だけなのかと不安になることもあるでしょう。

まとまって眠るようになる時期には個人差があり、何時間を「夜通し」と呼ぶかも一定ではありません。夜の連続睡眠と、昼寝を含む1日の睡眠量は分けて考えます。

本記事では、上級睡眠健康指導士の資格を持つコアラマットレス社員の石川が、研究で見られた変化と、ご家庭でできる工夫、授乳や体調の確認について解説します。

赤ちゃんがまとまって寝るのはいつから?

夜に長く続けて眠る子は、生後3か月ごろから増えてきます。ただし、全員が同じ時期に変わるわけではなく、必要な授乳で起きる子もいます。

Hendersonらは、健康で発達が通常の経過にある乳児75人を1年間追い、毎月6日間の保護者の睡眠日記と動画による確認を用いて、夜の睡眠を調べました。生後1〜4か月に連続睡眠が大きく伸び、午前0時〜5時を自力で眠る基準では、生後3か月で達成確率が50%に達した一方で、午後10時〜午前6時という基準で50%に達したのは生後5か月でした。※1

月齢

研究や資料で示される変化

生後1か月

授乳などで短い睡眠を繰り返し、その後の数か月に連続睡眠が伸びていく

生後2か月

午前0時〜5時の基準を満たす確率が大きく増える時期

生後3か月

午前0時〜5時の基準を満たす確率が50%

生後4か月

午後10時〜午前6時の基準を満たす確率が大きく増える時期

生後5か月

午後10時〜午前6時の基準を満たす確率が50%

同じ研究でも、基準によって「いつから」の答えが変わります。表は研究で見られた変化で、月齢ごとの達成課題ではありません。生後5か月までに必ず朝まで眠ると期待せず、必要な授乳や体調を見ながら、その子の経過を見守ってください。

「まとまって寝る」は何時間のこと?

「まとまって寝る」に共通の時間の決まりはありません。研究では、特定の5時間帯を眠る、6時間続けて眠る、8時間続けて眠るなど、異なる基準が使われています。家族の就寝から起床まで眠ることとも、必ずしも同じではありません。

Pennestriらは乳児388人について、保護者の報告から生後6か月と12か月の最長連続睡眠を調べました。6時間または8時間の基準を使うと、年齢と基準の組み合わせによって、27.9〜57.0%が基準を満たしていませんでした。※2

1歳でも、長く続けて眠らない子は珍しくありません。この研究では、基準の達成と、認知・運動面の発達や母親の気分に有意な関連は見られませんでした。ただし、睡眠量の不足や体調を見る必要がなくなるわけではありません。連続時間だけで良し悪しを決めず、1日の睡眠と日中の状態も確認しましょう。

赤ちゃんがまとまって寝るためにできること

連続睡眠を無理に伸ばすより、落ち着いて眠れる環境と、月齢に合う習慣を整えます。すべてをまとめて変える必要はありません。ご家庭で続けられることを選び、必要な授乳やケアを続けながら試しましょう。

1. 毎晩同じ順番で寝る準備をする

着替え、おむつ替え、短い絵本や穏やかな触れ合いなど、毎晩続けやすい順番で準備します。寝る前には照明を落とし、興奮する遊びを控えて、静かな時間へ切り替えましょう。未就学児の睡眠指針も、寝床につく前に明るい光を浴びないよう注意することを案内しています。※3

大切なのは、たくさんの手順をこなすことより、赤ちゃんが落ち着いており、ご家族も無理なく続けられることです。入浴の時刻がずれた日は、着替えと声掛けだけにするなど、簡単な流れでもかまいません。

準備が終わっても眠らない場合は、まだ眠くないのか、空腹や不快感があるのかを見ます。習慣どおりに行ったから必ず寝ると考えず、赤ちゃんの様子に応じてください。

関連記事:【医師監修】寝かしつけは何歳まで?子どものペースに合わせた卒業の目安と対策

2. 昼間に外の光を浴びる

日中はカーテンを開け、自然光が入る部屋で過ごします。体調と天候が合う日は、散歩などで外の明るさに触れる時間も作れます。

Harrisonの観察研究では、健康な満期産児56人を生後6・9・12週にそれぞれ3日間調べ、夜によく眠る赤ちゃんほど、午後の早い時間に多くの光を浴びていたという関連が見られました。※4

これは、散歩を長くすれば必ず眠れるという証明ではありません。日中の光と夜の暗さに違いをつけながら、外出は無理のない範囲にします。直射日光や暑さを避け、眠くなったら休息を優先してください。夜に寝かせるために、日中の眠りを我慢させる必要はありません。

3. 眠そうなうちに布団に寝かせる

生後4か月以降は、眠そうでもまだ起きているうちに寝床に寝かせ、そばで見守る方法を検討できます。米国小児科学会は、この月齢以降の方法として紹介しています。

Burnhamらが80人を調べた研究では、起きた状態で寝床へ入ることと、自力で再入眠する傾向に関連がありました。ただし、泣いたまま待つ方法を新生児に行う根拠や、寝床に寝かせれば必ず寝るという証明ではありません。※5

空腹や不快感には応じ、寝つけない日は抱っこなどで眠りを助けてかまいません。体調が悪いときは練習よりケアを優先します。眠る場所は硬めで平坦な専用の寝床にし、あおむけで寝かせ、顔を覆う物を置かないことが基本です。※6

4. 夜中は部屋の明るさと音に気をつける

夜の授乳やおむつ替えは、顔色や手元が見える程度の明かりで行います。声、テレビ、スマートフォンの音などを控え、必要な対応が済んだら静かに寝床へ戻しましょう。

夜に起きたとき、遊びを始めないこともポイントです。ただし、暗く静かにすることと、泣いている赤ちゃんへの対応をしないことは違います。空腹や汚れたおむつには応じます。

長く眠らせるために授乳を減らすかどうかを、月齢や連続睡眠の時間だけで決めないでください。個別の授乳指示がある場合は、それに従います。

いったん眠りがまとまった後の変化については、睡眠退行を扱う記事でも解説しています。

関連記事:【医師監修】睡眠退行とは?赤ちゃんの睡眠リズムへの影響と対策

赤ちゃんの睡眠で注意したいサイン

長く眠ったときにも、起こしたときの反応、飲み方、おむつの濡れ方を確認します。ぐったりして起こしにくい、飲めない、尿が減ったなどの変化があれば、医療機関に相談してください。

呼吸が苦しそう、顔色や唇が青い・灰色に見える場合は、速やかに医療機関へ連絡します。呼吸がない、反応がない場合は119番に救急要請し、指示に従ってください。※7

生後3か月未満で38℃以上の発熱がある場合も、すぐに相談する目安です。

緊急の変化がなくても、睡眠の悩みや家族の疲れが続く場合は、記録を持って小児科や保健師に相談できます。「よく寝るようになったから」と、体調の変化を見逃さないことも大切です。

赤ちゃんがまとまって寝るときのよくある質問

赤ちゃんが急に長く眠るようになると、授乳のために起こすか、胸の張りにどう対応するかも気になりますね。眠りの変化と授乳は、赤ちゃんと授乳する人の両方の状態を踏まえて考えましょう。

Q1. 急にまとまって寝たら起こして授乳する?

生後まもない時期や、体重の増えがゆっくりな場合には、授乳のために起こすことがあります。健康で、体重が順調に増え、十分飲めている子は、毎回起こす必要がない場合もあります。

ただし、個別に授乳の間隔や起こし方の指示を受けている場合は、それに従ってください。長く眠ったということだけで、夜間の授乳が不要になったとは判断できません。

迷うときは、最近の授乳や尿、体重の経過を助産師や小児科に伝えて相談します。起こしても飲まない、反応が弱い場合は、授乳の予定の相談だけでなく、体調の確認が必要です。

Q2. まとまって寝るようになって胸が張るときは?

夜の授乳間隔が変わって胸が張るときは、赤ちゃんの飲み方とご自身の状態を助産師に伝え、対処方法を相談してください。眠りを長くするために授乳回数を急に減らすことは避け、母子の状態に合う授乳を続けます。授乳について個別の指示を受けている場合は、その指示を優先してください。※8

赤み、熱感、発熱などがある場合や、対処しても改善しない場合は、助産師や医療機関に相談します。

赤ちゃんの睡眠が変わると、授乳する人の体も調整が必要になることがあります。我慢し続けず、胸の状態や授乳の経過を伝えて、ご自身に合う対応を確認しましょう。

まとめ:赤ちゃんがまとまって寝るのは生後3か月ごろから

赤ちゃんが夜にまとまって寝るようになる時期には幅があり、生後3か月ごろから変化が見られる子が増えます。ただし、研究の「夜通し」は基準によって異なり、全員が朝まで眠るという意味ではありません。

寝る前の穏やかな流れや昼夜の違いを取り入れ、必要な授乳と体調への対応を優先しましょう。親子の負担が大きいときは、支援者に相談してかまいません。

ご家族が休みやすい大人の寝床を考える際は、コアラマットレスも参考にできます。赤ちゃんの安全な専用の寝床と、ご家族の休息をそれぞれ大切にしてください。

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参考文献

※1 Sleeping through the night: the consolidation of self-regulated sleep across the first year of life | Pediatrics/PubMed

※2 Uninterrupted Infant Sleep, Development, and Maternal Mood | Pediatrics/PubMed

※3 未就学児の睡眠指針 | 未就学児の睡眠・情報通信機器使用研究班

※4 The relationship between daytime exposure to light and night-time sleep in 6–12-week-old infants | Journal of Sleep Research/Wiley

※5 Nighttime sleep-wake patterns and self-soothing from birth to one year of age: a longitudinal intervention study | Journal of Child Psychology and Psychiatry/PubMed Central

※6 赤ちゃんが安全に眠れるように ~1歳未満の赤ちゃんを育てるみなさまへ~ | こども家庭庁

※7 小児科Q&A | 兵庫医科大学 小児科学教室

※8 授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版) | 厚生労働省

 

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