監修者
石川 恭子
コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。
「夏になると寝つきが悪く、夜中に何度も目が覚める」
「朝までエアコンをつけるべきか、タイマーで切るべきか迷う」
「暑さ対策を調べても情報が多すぎて、何から手をつければいいかわからない」
夏の睡眠の質は、暑さだけでなく、湿度や日照時間も関係しています。そのため、個別の対策グッズを買う前に、原因から逆算して対処していくことが大事です。
この記事では、夏に睡眠の質が下がる理由を踏まえ、寝室環境・生活習慣・寝具の整え方を順番に解説します。
夏の睡眠時間が変化しやすい理由にも触れるので、ぜひ最後までご覧ください。
夏は睡眠が浅く短くなりやすい
夏は、眠りの「深さ」と「長さ」の両方が影響を受けやすい季節です。夏の眠りが浅く、短くなる原因は、以下の3つに整理できます。
| 夏に強まる要因 | 眠りへの影響 |
| 暑さ | 深部体温が下がりにくい |
| 湿度 | 汗が蒸発しにくく熱が逃げない |
| 日照時間 | 体内時計がずれる |
上記を踏まえて、以下2つの項目を順に見ていきましょう。
- 夏は睡眠時間が短くなりやすい
- 高温多湿で眠りが妨げられやすい
1. 夏は睡眠時間が短くなりやすい
夏は日照時間の長さから、ほかの季節より睡眠時間が短くなる傾向があります。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、睡眠時間は夏より冬のほうが10〜40分程度長いと報告されています。※1
ただし、これは平均的な傾向であり、必要な睡眠時間には年齢や体質などによる個人差がある点を把握しておきましょう。
睡眠時間とあわせて確認したいのが、朝起きたときに十分休めたと感じられるかを示す「睡眠休養感」です。※1
夏も必要な睡眠時間を確保し、日中に眠気や疲労が残っていないかまで含めて判断してください。
2. 高温多湿で眠りが妨げられやすい
高温多湿の寝室では、体の熱が逃げにくくなります。睡眠中に下がるはずの深部体温も下がりきらず、眠りが浅くなります。健康な男性7人を対象にした小規模な実験では、35℃・湿度75%の環境で眠ったとき、29℃の条件と比べて覚醒が増え、深い睡眠が減少しました。※2
参加人数の少ない研究のため、そのまま誰にでも当てはまるとは言えません。それでも、暑さと湿気が眠りを妨げる方向に働くことは押さえておきましょう。
加えて、夏は日が長く、夜まで明るい環境で過ごしがちです。日照時間は体内時計に影響するため、睡眠時間そのものが変わる要因になります。
つまり夏の睡眠は、暑さ・湿度・光の3方向から影響を受けています。これらに対する対策を、次の項目から考えていきましょう。
夏の寝室環境とエアコンの使い方
最初に手をつけたいのが、寝室の温度・湿度を整えることです。以下3つの対策を、それぞれ解説します。
- 室温は実測し、湿度もあわせて確認する
- エアコンで寝室を涼しく保つ
- エアコンの風が苦手なら扇風機や除湿を併用する
1. 室温は実測し、湿度もあわせて確認する
環境省は熱中症予防として、室温が「28℃」を超えないようにすることを目安に挙げています。※3
ここで注意したいのが、設定温度と実際の室温は一致しないという点です。同じ設定温度でも、部屋の広さや断熱性によって室温は変わります。
寝室に温湿度計を置いて、実測値を確かめましょう。目指すのは「暑さで目が覚めず、かといって冷えすぎない」状態です。
数値はあくまで基準として、自分が快適に眠れる温度を肌感覚で見つけてください。
2. エアコンで寝室を涼しく保つ
就寝中も寝室が暑くならないよう、エアコンで涼しい状態を保ちましょう。また、風が体へ直接当たらないよう、風向きをやや上向きにし、寝床の位置も調整しておいてください。
もし、タイマーが切れたあとに暑さで目が覚めるという方は、運転の切り方を見直しましょう。無理に止めず、冷えすぎない温度で朝まで継続運転するのがおすすめです。
それでも明け方に肌寒さを感じる場合は、設定温度を上げるか薄手の毛布などを足しましょう。
3. エアコンの風が苦手なら扇風機や除湿を併用する
冷房の風が気になる場合は、エアコンを止めるよりも冷気を循環させると効果的です。扇風機やサーキュレーターで空気の流れを作れば、体に風が直接当たりにくくなり、室内の温度ムラも抑えられます。
環境省の熱中症対策資料でも、温湿度の確認やエアコンと扇風機による空気の循環が勧められています。※3
蒸し暑さが残るときは、温湿度計で確認しながら、エアコンの除湿運転を使ってみてください。湿度が下がると汗が蒸発しやすくなるため、同じ室温でも暑さを感じにくくなります。
ただし、扇風機や除湿だけでは、室温を十分に下げられないことがあります。室温が高い夜は無理に我慢せず、風向きや風量を調整しつつエアコンを使ってください。
夏でも快適に眠るための生活習慣
次は日中から就寝前までの過ごし方を、次の4つを意識しつつ見直しましょう。
- 入浴は就寝の1〜2時間前にすませる
- 朝は太陽の光を浴びる
- 夕方以降のカフェインと昼寝を控える
- 寝る前のスマホと強い光を避ける
1. 入浴は就寝の1〜2時間前にすませる
就寝の1〜2時間前を目安に、ぬるめの湯で入浴すると寝つきやすくなります。※4
入浴で上がった体温が下がっていくタイミングで、眠気が訪れやすくなるためです。ただし、暑い日は無理に長湯をせず、体調に合わせて湯温と時間を調整しましょう。汗をかきすぎると、かえって寝つきにくくなります。
なるべく湯船に浸かるのが理想ですが、難しい日は、温かいシャワーで体を温める方法でもかまいません。
2. 朝は太陽の光を浴びる
起床後に日光を浴びると体内時計がリセットされ、夜の自然な眠気につながります。
夏は早朝から明るいため、光を取り入れやすい季節です。決まった時刻に起きてカーテンを開ける習慣をつくると、就寝時刻も安定しやすくなります。
また、休日に大幅な寝坊をすると、リズムが崩れやすくなります。平日との起床時間のずれは、なるべく1〜2時間以内にとどめておきましょう。
3. 夕方以降のカフェインと昼寝を控える
カフェインには覚醒作用があるため、夕方以降は控えめにしてください。コーヒーだけでなく、以下の飲み物も控えたほうが無難です。
- 緑茶
- 紅茶
- エナジードリンク
- コーラ飲料
また、夕方以降の長いうたた寝は夜の寝つきを妨げます。取るなら早めの時間帯に、20分程度の短い昼寝にとどめましょう。
4. 寝る前のスマホと強い光を避ける
就寝前はスマホ使用を控え、部屋の照明を暖色系の弱い光へ切り替えるのもよい方法です。
就寝前の強い光は、メラトニンの分泌や体内時計に影響し、寝つきを妨げます。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、寝る前にブルーライトを浴びない工夫を勧めています。※1
ついスマホを見続けてしまう方は、寝室にスマホを持ち込まない、充電場所を別の部屋にするといった工夫も有効です。最初はつらくても、習慣として仕組み化すると続けやすくなります。
夏におすすめの寝具・パジャマの選び方
環境と習慣を整えたうえで、最後に肌へ触れる寝具を合わせます。以下3つのポイントを押さえつつ、寝具を整えていきましょう。
- 掛け寝具は薄手で吸湿性のあるものを選ぶ
- 接触冷感シーツや敷きパッドを活用する
- パジャマは吸湿性と通気性で選ぶ
1. 掛け寝具は薄手で吸湿性のあるものを選ぶ
夏の掛け寝具は、寝室の温度や冷房の使い方に合わせて、薄手で汗や湿気を逃しやすいものを選びましょう。
冷房による冷えが気になる方には、適度な保温性がある肌掛け布団がおすすめです。一方、寝汗や蒸れが気になる場合は、タオルケットやガーゼケットが選択肢になります。
快適さは素材だけでなく、生地の厚みや織り方によっても変わります。通気性・吸湿性に加え、家庭で洗濯できるかも確認しておきましょう。
関連記事:夏布団はどうしてる?かけ寝具の種類と選び方をタイプ別に解説
2. 接触冷感シーツや敷きパッドを活用する
寝入りの暑さをやわらげたい方は、接触冷感のシーツや敷きパッドを取り入れてみましょう。体との接触面積が広いため、背中や腰まわりの熱が気になるときに使いやすいアイテムです。
ただし、接触冷感による冷たさが一晩中続くとは限りません。寝入りをよくするためのアイテムと考えるのが無難です。
夏は寝汗が付着しやすいため、家庭で洗えて乾きやすい製品を選ぶと、清潔な状態を保ちやすくなります。
3. パジャマは吸湿性と通気性で選ぶ
夏のパジャマには、汗を吸いやすく、熱や湿気を逃がしやすい薄手の生地が向いています。
パジャマは素材ごとにそれぞれ異なる特徴がありますが、素材名だけで快適さが決まるわけではありません。同じ素材でも、生地の織り方や厚み、乾きやすさによって着心地が変わるため、製品ごとに詳細を確認しましょう。
サイズは、体を締めつけず寝返りを妨げないものがおすすめです。汗をかいても肌に張り付きにくく、ゆったり着られるかどうかも選ぶ基準としてチェックしてください。
夏のパジャマの選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:夏に使うパジャマの生地は何がいい?素材の特徴と選ぶポイントを解説
夏の快適な睡眠のために環境・習慣・寝具を見直そう
夏の睡眠の質を上げるには、寝室環境と生活習慣、寝具を順に見直すのがポイントです。夏は暑さだけでなく、湿度や長い日照時間も睡眠の深さや長さに影響します。
また、必要な睡眠時間には個人差があります。睡眠時間を無理に増やそうとするより、朝の「快眠できた感覚」を目安に質を上げていきましょう。
すべてを一度に変える必要はありません。まずは今夜、寝室の温度と湿度を測り、自分が暑さと冷えのどちらで目覚めているのかを確かめるところから始めてみてください。
もし、寝室の環境や生活習慣を整えても、背中の蒸れや寝返りのしにくさが気になる場合は、マットレスの通気性や硬さが合っているかも確認してみましょう。
コアラマットレス公式サイトでは、マットレスなどの対象商品に120日間のトライアル制度を用意しています。まずは気軽に、自分に合うものがあるか確かめてみてください。
・参考
※1 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
※2 Okamoto-Mizuno K, et al.「Effects of humid heat exposure on human sleep stages and body temperature」
※3 環境省「熱中症環境保健マニュアル」
※4 厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」










