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監修者
石川 恭子
コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。
「少しの運動で大量の汗をかくのは、やっぱり多汗症?」
「代謝がいいからと言われるけれど、痩せる気配はない」
「痩せ型なのに人より汗が多いのは、どこか体が悪いのかな?」
運動中に汗が出るのは、上がった体温を下げるための自然な反応です。汗の量には個人差があるので、発汗が多いこと自体は問題ありません。
ただし、汗が運動量に見合わないほど多い、以前より急に増えた、運動していないときにも出るというケースでは、別の原因も考えられます。
この記事では、運動時の汗が人より多くなる5つの原因とその対処法、受診を考える目安を解説します。
汗が多いから代謝が高い、とは限りません。記事を最後まで読み、自分の発汗の原因を探ってみてください。
少しの運動で汗をかくのは自然な体温調節
運動中に体温が上がるのは、筋肉で熱が作られるからです。体はその熱を外へ逃がすため、皮膚の血流を増やして汗を出します。そして汗が蒸発するときに、皮膚の表面から熱が奪われ体温が下がります。発汗は、体温を一定の範囲に保つための重要なメカニズムです。
とくに温度が高い状況では、体温調整を発汗に頼る割合が大きくなります。周囲の温度が皮膚の温度を上回ると、逆に外から熱が入ってくるためです。※1
つまり、暑い日ほど汗が増えるのは、体が正しく働いている証拠でもあります。ただし、汗の量は脂肪の燃焼量や代謝の高さを直接示すものではない点も押さえておきましょう。
運動時の汗が人より多くなる主な原因
運動時の汗が多い人に当てはまる主な原因を、以下5つの項目から見ていきましょう。
- 気温・湿度と運動強度の影響
- 体格・体力・暑さへの慣れによる個人差
- 精神性発汗や更年期の発汗が重なっている
- 原発性・続発性の多汗症
- 甲状腺の病気や薬などの影響
1. 気温・湿度と運動強度の影響
気温や湿度が高い場所では、体に熱がたまりやすくなります。そのため、同じ運動量でも環境によって汗の量は変わります。とくに厄介なのは湿度が高い環境です。湿度が高いと汗が蒸発しにくいため、汗をかいていても体温が十分に下がりません。
また、運動強度は時間の長さではなく体にかかる負荷で決まります。同じ30分でも、慣れない動きであれば発汗は増えます。
2. 体格・体力・暑さへの慣れによる個人差
熱の作られ方と逃がしやすさを決めるのは、以下の4つです。
- 体格
- 体力
- 運動経験
- 暑さへの慣れ
ここで誤解されやすいのが「暑さへの慣れ」の要素です。環境省は、暑い環境での運動や作業を始めて3〜4日経つと汗がより早くから出るようになり、体温上昇を防ぐのが上手になるとしています。※1
つまり、暑いなかでの運動や作業に慣れた人ほど、汗はむしろ早く出るようになります。
ただし「運動不足だから汗が多い」「痩せ型なら汗は少ない」と単純には結びつけられません。あくまで個人差がある点を押さえておきましょう。
3. 精神性発汗や更年期の発汗が重なっている
運動による汗に「精神性発汗」が重なっていることもあります。精神性発汗とは、緊張や不安といった精神的な負荷で出る汗です。※2
精神性発汗は、人前で運動する場面などで、体温上昇による発汗と同時に出ることが多いです。そのため、本人が気づかないうちに汗の量が増えていることがあります。
また、更年期にはホットフラッシュによって、気温や運動量に関係なく突然ほてりや発汗が現れることがあります。※3
運動での発汗かを見分けるコツは、汗が運動中だけ出るのか、安静にしているときにも出るのかです。運動と無関係な場面でも汗が出ているなら、別の要因を考えてみてください。
更年期に汗だくになる原因について詳しく知りたい方には、以下の記事が参考になります。
関連記事:更年期に汗だくになるのはなぜ?ホットフラッシュ・寝汗の対処法
4. 原発性・続発性の多汗症
「多汗症」とは、必要以上に汗が出て日常生活に支障が生じる症状です。汗の量そのものより、生活への影響が判断の軸になります。汗が出る範囲と原因の有無で呼び名が変わります。※2
| 軸 | 種類 |
| 汗が出る範囲 | ・全身性多汗症:全身の発汗が増える ・局所性多汗症:手のひらや脇など一部の発汗が増える |
| 原因の有無 | ・原発性:明らかな原因がない ・続発性:病気や薬が背景にある |
汗の量が生活に支障をきたしている場合は、医療機関への相談が必要です。安静時にも汗が多い、衣服や持ち物がぬれるほど汗をかくなどの症状があれば、皮膚科などの受診を検討してください。
「運動すると汗をかく」だけなら自然な反応です。運動以外の場面でも困っているかを、切り分けの基準にしましょう。
5. 甲状腺の病気や薬などの影響
汗が増えることが、甲状腺の病気のサインであることもあります。バセドウ病のような内分泌・代謝疾患は、続発性多汗症の原因の1つです。※2
たとえば、代表的な甲状腺の病気である「バセドウ病」では、汗が増えるほかにも動悸や指の震え、暑がりといった症状が現れます。※4
また、薬に関連するものでは、低血糖による発汗もあります。とくに注意したいのは、インスリンなどの低血糖を起こしやすい糖尿病薬を使っている方です。糖尿病の治療を受けていない方が低血糖になることはまれですが、もし発汗に震えや動悸、意識の変化をともなう場合は医療機関へ相談してください。
大量に汗をかいたときの対処法
大量に汗をかいたときは、運動の負荷と暑さを下げ、脱水や熱中症を防ぐことを優先してください。
具体的には、以下4つの対処法を押さえておきましょう。
- 運動を中断して涼しい場所で休む
- 水分を補給し大量発汗時は塩分も補う
- 吸汗速乾の服装に替える
- 汗をかいた状況と症状を記録する
1. 運動を中断して涼しい場所で休む
大量に汗をかいて暑さや体調不良を感じたら、運動を中断してください。冷房の効いた室内や風通しのよい日陰へ移動し、衣服をゆるめて休みましょう。※5
発汗に頭痛や吐き気、めまい、強い倦怠感をともなう場合は熱中症の疑いがあります。無理に運動を再開せず、状況に応じて救急車を呼んでください。
体を冷やすときは、次の3か所に冷たいものを当てることで、体温を効率よく下げられます。※5
- 前頚部(首の前面)の両側
- 脇の下
- 脚の付け根
自己判断で無理に運動を続けることは、危険につながります。どうするか迷ったら、休憩を選択してください。
2. 水分を補給し大量発汗時は塩分も補う
水分補給は、自力で飲めるうちに行ってください。長時間の運動などで大量の汗をかいたときは、失われた水分と塩分を両方補える飲み物を選びましょう。※5
汗を減らそうとするあまり、水分を我慢するのは絶対にNGです。水分不足は、脱水症状や熱中症に直結します。
もし、吐き気があって自力で水を飲めないときは、無理に飲まずに救急車を呼んでください。※5
3. 吸汗速乾の服装に替える
熱や湿気がこもりにくく、汗を外へ逃がしやすい服装に替えるのも有効です。吸汗速乾をうたう素材のほか、通気性のよい編み方の衣類も選択肢になります。
衣服が汗で重くなったときや、肌に張り付くと感じたときは、可能なタイミングで着替えてください。替えのシャツを1枚持っておくだけでも、運動後の過ごしやすさが変わります。
衣服や汗対策グッズは、不快感を減らすための対策です。全身の発汗そのものを止める方法ではない点に注意してください。
4. 汗をかいた状況と症状を記録する
汗が多いと感じたときの状況を書き留めておくと、体質による発汗か病気かを判断する材料になります。
主に記録したいのは、以下の6項目です。
- 気温と湿度
- 運動の内容と時間
- 汗が出た部位
- 続いた時間
- 一緒に現れた症状
- 服用中の薬
とくに確認したいのは、運動していないときや睡眠中にも汗をかくかです。原発性多汗症では睡眠中に発汗が止まるとされているため、見分ける手がかりになります。※2
あらかじめ上の内容を記録しておけば、医療機関を受診する際にスムーズに状況を伝えられます。
汗の量が気になるときに医療機関へ相談したい目安
汗の量が気になる方は、以下3つの違和感が出たら医療機関へ相談してみてください。
- 以前より急に汗が増えた
- 運動していないときや睡眠中にも大量に汗をかく
- 発汗で衣服や持ち物がぬれて、日常生活に支障が出ている
相談先は、発汗に伴っている症状によって変わります。
| 症状・状態 | 相談先 |
| ・動悸、体重減少、手の震え、発熱をともなう ・全身の発汗が増えた |
内科※4 |
| 手のひら、足の裏、脇など特定の部位の発汗で生活に支障がある | 皮膚科※2 |
万が一、運動中に頭痛や吐き気が現れた場合は、熱中症の可能性があります。涼しい場所へ移動して応急処置を行い、改善が見られなければ医療機関を受診しましょう。意識がおかしい、呼びかけへの反応が鈍いといった場合は、ためらわずすぐに救急車を呼んでください。
急に汗が吹き出た際の原因や対処法については、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:急に汗が吹き出るのは自律神経の乱れ?原因別の対処法と受診目安
少しの運動で大量の汗をかくときのよくある質問
少し動いただけで汗が出る場合に多い疑問にお答えします。
Q1. 少しの運動で大量の汗をかくのは病気ですか?
発汗が多いというだけでは、病気とは判断できません。汗の量には個人差があり、気温・湿度や運動強度によっても増えるためです。
判断の材料になるのは、汗が出る場面と発汗に伴う症状です。安静時や睡眠中にも大量に汗をかく、急に汗が増えた、動悸や体重減少をともなうといった場合は、医療機関へ相談してください。
汗をかく場面が運動時に限られていて、生活にも困っていないなら、体質の範囲と考えてよいでしょう。
Q2. 子どもや高齢者の汗はどこを確認すればよいですか?
子どもや高齢者では、汗の量が体調のサインになりません。成人とは、体温調節の性質が異なるためです。
| 年代 | 体温調節の特徴 |
| 成人 | ・汗をかいて体温を下げる ・暑さやのどの渇きを感じ取れる |
| 思春期前の子ども | ・発汗機能が未発達で、頭や体幹の皮膚血管を広げて補う ・放熱する機能が未熟なので成人より体温が上がりやすい※6 |
| 高齢者 | ・暑さを感じにくく、発汗量や皮膚血流量の増加が遅れて量も減る ・のどの渇きも感じにくい※7 |
そのため、成人と同じ扱いをすると、思わぬ脱水症状や熱中症に見舞われることがあります。もし子どもや高齢者の様子に違和感があれば、以下の内容を確認してみてください。
- 顔色
- 体温
- 元気があるか
- 受け答えができるか
- 水分を自力で飲めるか
様子がおかしければ、汗の量にかかわらず涼しい場所へ移動させましょう。
Q3. 汗をたくさんかくとやせますか?
汗をたくさんかくだけでは、カロリーは消費されません。汗をかいた直後に体重が減るのは、体内の水分が失われたためです。水分補給をすれば、減った分の体重は戻ります。
「汗が多い=やせやすい」という説には、実は根拠がありません。体重を落としたいなら、汗の量ではなく運動と食事のバランスを整えるほうが重要です。
汗を減らそうとして水分を控えるのは、脱水症状のリスクを高めるだけなので絶対に避けましょう。
まとめ:運動時の大量の汗は原因と随伴症状を確認しよう
運動中の大量の汗は、体温を下げようとする自然な反応です。汗の量は個人によって違うので、運動中に発汗が増える程度であれば、気にする必要はありません。
また、暑い環境に慣れると、むしろ汗の出は良くなります。暑くて汗が止まらない方は無理に抑えようとせず、以下3つの方法で対応しましょう。
- 運動の負荷を下げる
- 涼しい場所で休む
- 水分と塩分を補給する
以前より急に汗が増えた、安静時にも大量に出る、動悸や体重減少をともなうという場合は、多汗症や病気も考えて医療機関へ相談するのがおすすめです。
判断の材料になるのが、運動していないときや睡眠中の汗です。まずは寝室の室温と湿度を整え、汗の出方が変わるかを見てみてください。
寝床の蒸れが残るようなら、寝具側にも原因があるかもしれません。コアラマットレス公式サイトの対象商品には120日間のトライアル制度があるので、発汗の状態を確かめられます。
・参考
※1 環境省「熱中症環境保健マニュアル Ⅲ-1 日常生活での注意事項」
※2 日本皮膚科学会「原発性局所多汗症診療ガイドライン2023年改訂版」
※3 公益社団法人日本産科婦人科学会「更年期障害」
※4 一般社団法人日本内分泌学会「バセドウ病」
※5 環境省「熱中症環境保健マニュアル Ⅱ-3 熱中症を疑ったときには何をするべきか」
※6 井上芳光「子ども(幼児・園児)の暑熱反応特性と熱中症予防策」(環境省 熱中症対策に係るシンポジウム)
※7 環境省「熱中症環境保健マニュアル Ⅲ-2 高齢者と子どもの注意事項」











