睡眠コラム by 松岡 雄治•2026年9月24日•読了目安時間: 5 分

生後7か月の赤ちゃんが寝ないのはなぜ?夜中に何度も起きる原因と対処法

生後7か月ごろになって、これまで眠れていた赤ちゃんが急に夜中に何度も起きるようになると、何が変わったのかと戸惑う方もいるのではないでしょうか。

生後7か月の赤ちゃんが寝ない背景には、体の動きや人への反応など、発達に伴う変化があります。ただし、夜中に起きる理由はひとつとは限らず、空腹や体調、寝る前の過ごし方も関係します。

この記事では、生後7か月ごろに起こる変化と、夜中に何度も起きる・抱っこでしか寝ない・昼寝をしない場合の対処法を解説します。睡眠時間の目安や相談先もあわせて紹介するので、赤ちゃんの様子に合わせて試せることを見つけたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

生後7か月の赤ちゃんに起こる変化

生後7か月ごろの赤ちゃんが寝なくなる背景には、ずりばいやおすわりの開始、人見知り、離乳食の回数の増加、歯の生えはじめなど、この時期に重なりやすい発達の変化があります。

ただし、すべてが同時に起こるわけではありません。これまでと同じ寝かしつけで落ち着かない日が続くときは、最近の赤ちゃんの様子と照らし合わせてみてください。

1. ずりばいやおすわりが始まる

生後7か月ごろは、ずりばいやおすわりなど体の使い方が変わってくる時期で、体を動かす遊びで気分が高まると、寝る時間になっても落ち着きにくいことがあります。寝床で動き回っているときは、直前までにぎやかに遊んでいなかったかを振り返ってみましょう。

なお、動きを覚える時期には個人差があります。こども家庭庁の調査では、生後7〜8か月未満でひとりすわりができる赤ちゃんは約66%、はいはいは約48%で、同じ月齢でもできる動きは異なります。

月齢よりも、動きが増えた時期と寝つきが変わった時期が重なっていないかを見てみましょう。

2. 人見知りが出はじめる

生後7か月ごろは、慣れない人を警戒する人見知りや、身近な人が離れると不安になる分離不安が表れはじめる時期で、この不安が寝つきや夜中の目覚めに表れることもあります。

たとえば、寝かしつけの途中で親が離れたり、夜中に目覚めてそばにいないと気づいたりすると、泣いて呼ぶことがあります。このような場合は、昼間にも姿が見えなくなると泣くなどの変化がないか見てみてください。

不安そうなときは、無理に一人で寝かせようとせず、落ち着くまでそばにいてあげましょう。

3. 離乳食の回数が増える

生後7〜8か月ごろは離乳食を1日2回へ進めていく時期で、1日の流れが変わるぶん、眠りのリズムも一時的にずれることがあります。新しい流れに慣れるまでは時間がかかるため、眠そうな様子を見ながら無理のない範囲で進めていきましょう。

この時期は、離乳食と合わせて母乳や育児用ミルクも必要です。食後にも授乳し、ほかの時間は母乳なら欲しがるままに、育児用ミルクなら1日3回程度を目安にあげます。

長く寝かせる目的で食事量を急に増やしたり授乳を減らしたりせず、食べ方と飲み方を見ながら進めましょう。

4. 歯が生えはじめる

乳歯は生後6〜8か月ごろに生えはじめることが多く、歯ぐきの違和感や痛みで落ち着かず、眠りにくくなることがあります。歯が生えるころには、次のような様子が見られます。

  • 歯ぐきの一部が赤くなっている
  • よだれがいつもより増えている
  • 物をかもうとすることが多くなっている

こうした変化とともに、普段より機嫌が悪くなる赤ちゃんもいます。ただし、生える時期には個人差があり、生後7か月で歯が見えていない赤ちゃんもいます。

また、発熱や下痢は歯が生えることで起こる症状ではないので、こうした症状があるときは小児科に相談してください。

 

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生後7か月の赤ちゃんが寝ないときの対処法

生後7か月の赤ちゃんが寝ないときは、夜中に何度も起きる、抱っこじゃないと寝ない、昼寝をしないなど、困っている場面ごとに試したい対応が変わります。一度にすべてを変えようとせず、今の暮らしの中で無理なく続けられる工夫から試してみましょう。

1. 夜中に何度も起きるケース

夜中に起きたときは、まず寝床の安全と赤ちゃんの様子を確かめましょう。動ける範囲が広がる時期なので、転落の危険や体が挟まるすき間がないかも見ておきます。

泣いているときは、空腹やおむつの汚れ、暑さなどがないかを確認し、親がそばにいない不安で泣いている場合は、穏やかに声をかけたり近くにいてあげたりすることで落ち着くことがあります。

授乳やおむつ替えを済ませ、苦しそうな様子もなければ、そばで少し様子を見て構いません。少し声を出しただけで毎回急いで抱き上げる必要はありませんが、泣き方が強まるときは応じましょう。

夜間の授乳やおむつ替えで照明をつける場合も、できる範囲で明るさを落としてください。部屋全体を明るくしたり遊びはじめたりすると再び寝つくまでに時間がかかるので、静かに済ませて、終わったら元の暗さに戻しましょう。

2. 抱っこじゃないと寝ないケース

抱っこでしか寝ないときは、入眠方法を急に変えるより、寝る前の流れを毎晩そろえてみましょう。たとえば、お風呂に入って着替え、授乳をしてから短い絵本を読む、というシンプルな流れでかまいません。

夕方以降、とくに寝る前は、強い光や激しい遊びを控えます。大きな声であやす遊びから静かに話しかける時間へ切り替え、抱っこ中も部屋の照明は落としておきましょう。

抱っこでの寝かしつけを、急にやめる必要はありません。眠そうな表情が出るまでに何をしていたかを振り返ると、落ち着きやすい過ごし方が見つかることがあります。親の負担が大きいときは、寝る前の流れから家族で分担してみましょう。

3. 昼寝をしないケース

昼寝をしない日があるときは、回数だけで判断せず、夜の眠りや日中の機嫌も合わせて見ましょう。生後6か月ごろの昼寝は2〜4時間を1〜2回が目安とされていますが、昼寝の長さや眠くなる時間には個人差があり、同じ赤ちゃんでも日によって変わります。

傾向をつかみたいときは、昼寝と夜に寝ついた時刻、日中の機嫌を数日記録してみると、夕方に昼寝した日は夜の寝つきが遅いといった気づきにつながります。すぐに昼寝を削るのではなく、あくびや目をこするしぐさが出る時間に、静かに休める場所へ移ってみてください。

予定した時刻に眠らせようと長く粘ったり、夜のために無理に起こし続けたりせず、その日の眠気に合わせて調整しましょう。

 

生後7か月で夜通し寝ないのは普通?

生後7か月で夜中に目を覚ますことは珍しいことではありません。夜通し眠れないのは自然なことなのでご安心ください。

厚生労働省の睡眠ガイドでも、こどもの睡眠の不安定さは睡眠が成熟する過程で一時的に現れることが多く、年齢とともに自然に消えていくケースがほとんどだとされています。まとまって寝る日が増えても、空腹や歯が生えるときの不快感などで再び目覚めることがあります。

睡眠時間の目安は、未就学児の睡眠指針では生後6か月ごろで1日13〜14時間、6〜8時間続けて眠るようになり、9か月ごろには睡眠の7〜8割を夜間にとるようになるとされています。

米国睡眠医学会も、生後4〜12か月の推奨睡眠時間を昼寝も含めて1日12〜16時間としており、いずれも一晩に続けて眠る時間ではなく、昼と夜を合計した目安です。

いつから夜通し眠るかは赤ちゃんによって大きく異なるため、昼寝も合わせてどのくらい眠っているか、起きているときに元気があるかを見てください。睡眠が少ない状態が続き、機嫌やミルクの飲み方など、気になる変化があれば、小児科で相談しましょう。

 

寝ない日が続いてつらいときはどうする?

寝ない日が続いてつらいときは、赤ちゃんの体調のことは小児科に、親自身の負担のことは家族や地域の相談先を頼りましょう。夜中の対応で親の睡眠が途切れ、余裕がなくなるのは自然なことで、一人で抱え込む必要はありません。

体調が気になるときは小児科で相談する

赤ちゃんが眠れない状態が続く場合や、体重の増え方が気になる場合は、かかりつけの小児科で相談してください。いびきや息が引っかかるような呼吸が続く、眠っている間に呼吸が止まることがあるといった様子も、早めに相談したい内容です。

受診時は、いつから寝にくくなったかに加えて、授乳や離乳食の進み方、日中の機嫌や遊んでいるときの様子もあわせて伝えましょう。

なお、元気がなくぐったりしている、呼吸が荒く苦しそう、顔色や皮膚の色が悪いといった様子があるときは、自己判断で様子を見ずにすぐに医療機関を受診しましょう。

夜間や休日など、受診すべきか悩ましいこともあります。そのような場合には、全国同一の短縮番号「#8000」が役立ちます。都道府県の相談窓口につながり、小児科医、看護師から対処法や受診に関するアドバイスを受けることができます。どうか一人で悩まず、お気軽にご相談ください。

※出典:厚生労働省「子ども医療電話相談事業(♯8000)について」

一人で抱え込まず人に頼る

夜泣きがひどくて睡眠時間が確保できないときは、夜間の育児を家族と助け合い、まとまって眠れる時間をつくりましょう。授乳は交代できなくても、おむつ替えや授乳後の寝かしつけだけをお願いする方法もあります。

頼れる家族が近くにいない場合は、自治体の保健センターや子育て相談窓口に今の負担を伝えてみましょう。自治体の一時預かりやベビーシッターを使って、親が一人で休む時間をつくるのもひとつの方法です。

泣き声を聞き続けてイライラしたら、赤ちゃんを安全な寝床にあおむけで寝かせ、その場を少し離れて構いません。泣きやませようと激しく揺さぶったり、口をふさいだりするのは危険です。

深呼吸をして気持ちを落ち着け、少ししたら戻って様子を確かめましょう。いったん離れて気持ちを整えることが、赤ちゃんを守ることにつながります。

 

まとめ:生後7か月の赤ちゃんが寝ないのは変化の時期のサイン

生後7か月ごろの赤ちゃんには、次のような変化が起こります。

  • ずりばいやおすわりの開始
  • 人見知りや分離不安
  • 離乳食の回数の増加
  • 歯の生えはじめ

こうした変化で1日の過ごし方や生活リズムが変わり、間接的に眠りにも影響することがあります。これまでと眠り方が違っても、寝かしつけの失敗と考える必要はありません。

夜中に起きたときは寝床の安全と赤ちゃんの様子を確かめ、授乳やおむつ替えはなるべく照明を落として静かに済ませるとよいでしょう。抱っこでしか寝ないときは寝る前の流れをそろえてみる、昼寝が少ないときは夜の睡眠や日中の機嫌も合わせて見てみるなど、場面に応じて試せることがあります。

体調が気になるときは小児科に相談し、親自身の休息もきちんと確保することが大切です。