睡眠コラム by 松岡 雄治•2026年9月24日•読了目安時間: 5 分

赤ちゃんが夜型になるのはなぜ?昼夜逆転が続く期間と生活リズムの整え方

赤ちゃんが夜型に見えるのは、昼と夜を区別する体内時計が発達の途中にあり、夜間も授乳が必要だからです。ただし、生まれたばかりの時期には自然なことで、成長につれて夜に眠る時間が延びていきます。

とはいえ、昼夜逆転がいつまで続くのか、自分の接し方を変えたほうがよいのかが気になる方もいるでしょう。

この記事では、赤ちゃんの睡眠の変化を踏まえながら、生活リズムを整えるための具体的な過ごし方を解説します。赤ちゃんの発達に合わせて、親自身も休める生活を考えたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

赤ちゃんが夜型になるのはなぜ?

生まれて間もない赤ちゃんは、昼夜を問わず短い周期で眠ったり起きたりを繰り返します。昼間はよく寝るのに夜は何度も起きる姿は、昼夜が逆転しているように見えます。

この時期の眠りを左右しているのが、まだ発達の途中にある体内時計と、数時間おきに必要になる授乳です。生活習慣の乱れではなく、生まれて間もない時期の自然な状態として、それぞれを順に見ていきましょう。

1. 体内時計が未発達

生まれたばかりの赤ちゃんは、昼に起きて夜に眠るリズムがまだできていません。眠る時間が夜にまとまらず、昼夜を問わず短い眠りと目覚めを繰り返すのが、この時期の特徴です。大人から見ると夜型でも、赤ちゃんにとっては昼夜を区別するリズムをこれから身につけていく段階です。

体内時計は、朝日などの光を手がかりに徐々に整い、昼夜の区別がついていきます。そのため、朝に光を浴びて夜は暗く過ごすといった家庭での環境づくりが、体内時計を整える助けになります。

2. 数時間おきの授乳が必要

新生児期には数時間おきの授乳が必要で、夜中もそのたびに目が覚めます。授乳で眠りが区切られるため、大人のように朝まで続けて眠ることは難しい時期です。授乳で起きることは、昼夜のリズムが乱れることとは分けて考えましょう。

授乳の進み方は赤ちゃんごとに異なるため、夜も欲しがるときに授乳できるようにし、必要な栄養をとれることを優先してください。回数や量について医師・助産師から個別の説明を受けている場合は、その内容に従いましょう。

 

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赤ちゃんの夜型・昼夜逆転はいつまで続く?

赤ちゃんの夜型は、生後数週間ごろから夜に眠る時間が少しずつ延び、生後3か月ごろから昼夜のリズムが整い始めます。夜中の対応が続くとまとまって眠れる日が待ち遠しくなるものですが、眠り方は月齢とともに変化していきます。

ただし、整う時期には個人差があります。月齢だけで期限を決めるのではなく、今の眠り方を理解するための目安として、月齢ごとの変化を見ていきましょう。

生後数週間で夜眠る時間が延びていく

生まれたばかりの赤ちゃんは1日に16〜20時間眠り、1〜4時間の睡眠と1〜2時間の目覚めを昼夜の区別なく繰り返します。生後数週間を過ぎるとここから徐々に夜に眠る時間が延び、昼間に起きている時間が長くなって、少しずつ大人の睡眠と目覚めのリズムに近づきます。

夜の眠りは一気にではなく少しずつまとまっていくもので、この時期は授乳のために途中で起きる日が続きます。夜間に起きた回数だけで判断せず、昼と夜にそれぞれどのくらい眠っているかに目を向けてみましょう。

生後3か月ごろから昼夜のリズムが整い始める

生後3か月ごろから続けて眠る時間が延び始め、生後6か月ごろにかけて昼夜の区別がはっきりしてきます。厚生労働科学研究班がまとめた「未就学児の睡眠指針」では、月齢に伴う睡眠の変化が次のように示されています。

月齢 眠り方の特徴
生後3か月ごろ 1日の睡眠は14〜15時間。3〜4時間続けて眠るようになる
生後6か月ごろ 1日の睡眠は13〜14時間。6〜8時間続けて眠り、昼夜の区別がはっきりしてくる
生後9か月ごろ 2〜4時間の昼寝を1〜2回とり、睡眠の7〜8割を夜間にとるようになる

これらは発達の経過を示す目安で、同じ月齢でも眠り方には個人差があります。その子のペースで変化を見守りましょう。また、夜の睡眠が延びたあとも昼寝は続くため、夜の長さだけでなく1日全体で睡眠が足りているかを確認してください。

 

赤ちゃんの夜型を整える1日の過ごし方

赤ちゃんの生活リズムを整えるには、朝は明るく夜は暗くと、日中と夜の過ごし方にはっきり違いをつけます。寝かしつけの時間だけを頑張るよりも、朝の光から就寝前の流れまで1日を通して考えるほうが、体内時計は整いやすくなります。

1. 朝は決まった時間にカーテンを開ける

朝は部屋を明るくする時刻を決め、カーテンを開けることから始めましょう。朝に光を浴びると体内時計がリセットされ、日中と夜の明るさに差がつくことで昼夜を区別しやすくなります。

家族が起きたときに赤ちゃんの部屋にも光を入れる形にすると、毎日続けやすくなります。新生児期は昼間にも睡眠が必要なので、夜に眠らせようと無理に起こし続けず、眠る様子に合わせて休ませてください。

昼夜のリズムが育ってからは、必要以上に長い昼寝が夜の寝つきを妨げることがあります。夜の寝つきが悪いときは、昼寝を少しずつ減らしてみましょう。

夜しっかりと寝てほしいから、昼間は無理にでも起こしておくべき?と悩む親御さんは多いです。しかし、これは逆効果になることがあります。疲れすぎることで脳が興奮し、夜の寝つきがさらに悪くなるおそれがあります。昼寝は無理に妨げず、しっかり休ませましょう。また、生活リズムをつけるための朝日に加えて。沐浴を毎日同じ時間帯(夕方など)に行うのも、夜への良い切り替えスイッチになります。

2. 寝るまでのルーティンを決める

寝る前に行うことを毎日同じ順番にすると、赤ちゃんは落ち着いて眠りに向かいやすくなります。一例として、次のような流れで寝る準備を進めてみましょう。

  • お風呂に入る
  • 授乳する
  • 静かに寝かしつける

ただし、順番どおりに進めることが目的ではありません。決めた流れを毎回守ろうとすると親のほうが疲れてしまうので、空腹で泣いているときは授乳を先にするなど、その日の様子に合わせて無理のない範囲で試してみましょう。

3. 夜は照明を落として静かに過ごす

夕方から就寝に向けて照明を落とし、夜は静かに過ごしましょう。子どもは大人より光の影響を受けやすいため、夜は部屋を暗くして明るい光を浴びない環境にしておくと、昼夜のリズムがつきやすくなります。

夜間の授乳やおむつ替えで照明をつける場合も、できる範囲で明るさを落としてみてください。部屋を明るくしたり動き回ったりすると、お世話のあとで再び寝つくまでに時間がかかることがあります。お世話がすんだら元の暗さに戻して、静かに寝かしつけましょう。すぐに寝つかなくても焦ることはありません。

睡眠環境の「安全性」も気になりますよね。ぜひ次のポイントについて意識してみてください。

赤ちゃんは体温調節が苦手なため、大人が少し涼しいと感じる程度の室温にし、温めすぎや着せすぎを防ぎます。

また、窒息や乳幼児突然死症候群(SIDS)を防ぐため、大人用のフカフカの布団は避け、顔が沈み込まない「硬めのベビー用マットレス・布団」を使用し、掛け物をせずに服で温度調整しましょう。

仰向けに寝かせた方がSIDSの発症率も低いため、できるだけ仰向けに寝かせることもポイントです。

 

赤ちゃんの夜型が直らないときにできる工夫

赤ちゃんの夜型がすぐに直らなくても、生活の工夫を続けながら、お世話をする側の休息を確保することが大切です。夜に何度も起きる日が続けば、親が疲れてしまうのは自然なことです。

うまく寝かせることだけを目標にせず、お世話の負担を家庭で続けられる範囲に調整していきましょう。

生後3ヶ月なのにまだ昼夜逆転している。発育に悪影響があるのでは?と心配になるケースがよくあります。でも安心してください。睡眠のリズムが整う時期にも個人差があります。赤ちゃんが夜寝ないのは「脳の発達途中の仕様」の場合がほとんどです。一人で抱え込まず、安心してご自身の体力の回復に努めてください。

1. 完璧を目指さない

赤ちゃんの生活リズムは、毎日予定どおりに整えようとしなくても問題ありません。発達とともに眠り方が変わる時期なので、1日の寝つきだけで取り組みの良し悪しを決めず、続けられるお世話の流れを大切にしましょう。

ただし、体重が順調に増え、よく飲んで機嫌よく過ごしているかは見ておきましょう。そうした様子が見られるなら心配はいりません。朝の光と昼夜のメリハリを続けながら、月齢が進むのを待ちましょう。

2. 家族で分担して親の睡眠を確保する

夜のお世話が続く時期は、赤ちゃんだけでなく親の睡眠時間もきちんと確保する必要があります。厚生労働省の睡眠ガイドでも、著しい睡眠不足や夜間に何度も目が覚める状態が続くと、産後うつのリスクが高くなると示されています。

育児を一人で抱え込まずに周囲と分け合うことは、母親の健康を守るうえでも赤ちゃんにとっても有益です。

夜の授乳は代われなくても、授乳後のおむつ替えや寝かしつけ、日中の見守りなど、任せられることはあります。ご自身の家庭に合った方法で、少しでも休める時間を確保できるよう工夫してみましょう。

3. 健診や相談窓口を活用する

赤ちゃんの眠り方やお世話に不安があるときは、一人で抱えず、乳幼児健診や自治体の相談窓口を頼ってください。健診では看護師・助産師などに相談でき、寝た時刻と授乳の様子を伝えると、生活に合わせた助言を受けやすくなります。

健診日が先なら、自治体の保健センターや子育て相談窓口にも相談できます。地域によっては助産師によるオンライン相談もあるため、お住まいの地域のホームページなどを確認してみましょう。

 

まとめ:赤ちゃんの夜型は朝の光と昼夜のメリハリで整えよう

赤ちゃんが夜型に見えるのは、体内時計がまだ発達の途中にあり、数時間おきの授乳で眠りが区切られるためです。

生後数週間ごろから夜に眠る時間が延び、生後3か月ごろから昼夜のリズムが整い始めますが、時期には個人差があります。月齢の目安を参考にしつつ、その子のペースを見守りましょう。

家庭では以下のような対策ができます。

  • 朝は決まった時間にカーテンを開けて光を入れる
  • 寝る前のお世話を同じ順番にする
  • 夜は照明を落として静かに過ごす

赤ちゃんの眠りが整うまで、親だけで頑張り続ける必要はありません。ご自身の家庭に合った形で休める時間を確保し、不安があるときは乳幼児健診や自治体の相談窓口を頼ってください。