寝具コラム by 松本 恭•2026年9月26日•読了目安時間: 5 分

腰にいいマットレスとは?腰への負担を考えた硬さと選び方を解説

松本 恭
コピーライター / 上級睡眠健康指導士

「健康の秘訣はぐっすり眠ること」がモットーで、これまでウォーターベッド、ウッドスプリングベッド、西式健康枕、ハンモックなどさまざまな寝具の寝心地を追求してきた睡眠マニア。偶然出会ったコアラマットレス®︎の快適さに感銘を受け、メンバーとして参加。上級睡眠健康指導士としての知識を通して、より多くの人に快眠を届けたいと願っている。

「朝起きたときに腰が重いのは、マットレスが合っていないから?」
「腰痛には硬いマットレスがいいと聞いたけれど、本当?」
「高反発がいいのか柔らかめがいいのか、種類も多すぎて決めきれない!」

腰に悩みを抱える人は、腰にいいマットレスを選ぶことが重要です。ただし、ちょうどよい硬さは体格や寝姿勢で変わるため、同じマットレスでも合う人と合わない人がいます。

この記事では、腰にいいマットレスの条件と硬さの考え方、いま使っているものが合っているかの見分け方、買い替えるときの選び方を解説します。

まずは、今のマットレスが自分に合っているかどうかを確認するところから始めましょう。

腰にいいマットレスの特徴

腰にいいマットレスは、以下の3つの特徴があります。

  1. 自然な寝姿勢を保ちやすい
  2. 体圧が腰だけに集中しにくい
  3. 力を入れずに寝返りを打ちやすい

1. 自然な寝姿勢を保ちやすい

腰にいいマットレスの主な判断材料になるのは「寝たときも背骨が自然な状態を保てるか」です。

私たちの背骨は後頭部から首・胸にかけてと、胸から腰にかけての2つのS字カーブを描いています。寝ているときに、このカーブが維持できるかが腰にいいマットレスの目安です。

e-ヘルスネットは、立ち姿勢での腰部のすき間は4〜6cm、寝た姿勢で体への負担がいちばん少ないのは2〜3cmとしています。※1

腰やお尻だけが深く沈む、腰が浮いて緊張するという状態であれば、マットレスが合っていない可能性が高いです。ただし、適切な沈み込み方は体格や寝姿勢で変わるので、一律の基準にとらわれないようにしましょう。

2. 体圧が腰だけに集中しにくい

マットレスの主な役割は、体を面で受け止めて、特定の部位に圧力が集中するのを抑えることです。体に合ったマットレスを選べば、肩や腰、お尻への負担を分散できます。

「柔らかいマットレスなら体圧を分散できる」とは限らないので注意してください。柔らかすぎるマットレスは腰が深く沈みすぎるので、かえって腰に負担が集中します。

整形外科の専門誌に掲載された47件の研究をまとめた論文でも、中程度の硬さのマットレスが、硬すぎる・柔らかすぎるものよりも体圧分散の面で有利であることを示しています。※2

体圧の分散性が高ければ腰痛が改善するということではありません。寝姿勢などとあわせて、改善に努めることが大事です。

3. 力を入れずに寝返りを打ちやすい

無理なく寝返りを打てるかどうかは、マットレスを選ぶうえで大事なことです。寝返りには、同じ部位が圧迫され続けて血液循環が滞るのを防ぎ、体の負担を和らげる役割があります。※1

マットレスが柔らかすぎると、寝返りに力が必要です。反対に硬すぎる場合も、体の一部に圧力が集中するため、寝心地を損なう可能性があります。

力を入れずに寝返りを打てるか、寝心地がどの程度か、できれば店頭で試しに横になって仰向けから横向きへの動きがスムーズか確かめるとよいでしょう。

3種類のコアラマットレスを比較

腰にいいマットレスの硬さは?

マットレスが柔らかすぎる、もしくは硬すぎるといずれも問題が起こります。以下の3項目で解説します。

  1. 柔らかすぎると腰が沈み込みやすい
  2. 硬すぎると肩やお尻に圧力が集中しやすい
  3. 硬さの数値だけでなく体格や寝姿勢も確認する

1. 柔らかすぎると腰が沈み込みやすい

柔らかすぎる低反発マットレスでは、体重の負担が大きい腰やお尻が深く沈みやすくなります。

マットレスに腰だけが沈んでいる状態では、寝返りにも力が必要です。加えて、自然な寝姿勢を保ちにくくなり、腰痛の原因となります。※1

ただし、柔らかい素材がすべて腰に合わないわけではありません。表面がやわらかくても内部で支える構造なら、沈み込みは抑えられます。

2. 硬すぎると肩やお尻に圧力が集中しやすい

硬すぎる高反発マットレスは、体の凹凸に沿った沈みがありません。結果、肩やお尻など出っ張った部分が強く当たり、腰まわりの筋肉が緊張する場合があります。

硬すぎる寝具は骨が当たって痛みを生じ、血流を妨げるため、熟睡できなくなる点もデメリットです。※1

「腰痛には硬いマットレスがよい」とは一律には言えないため、硬さが自分の体に合っているか確かめるには、やはり実際に寝てみる必要があります。

3. 硬さの数値だけでなく体格や寝姿勢も確認する

マットレスを、硬さの数値だけで決めるのは避けたいところです。自分の体格や寝姿勢に合ったものを選びましょう。

複数の研究で支持されているのは「硬すぎず柔らかすぎない」中程度の硬さです。24件の対照試験をまとめた論文は、中程度の硬さで自分に合わせて調整できるマットレスが、寝心地、睡眠の質、背骨の並びの面で最適だったとしています。※3

39件の研究をまとめた別の論文でも、中程度の硬さが快適さ、睡眠の質、背骨の配列を促すという結果が示されました。※4

ただし、中程度が最適といっても、合う硬さは人によって変わります。論文では、体格や年齢、性差、寝姿勢などもあわせて考えるべきだとしています。※2

数値はあくまで参考程度にし、最後は実際に寝てみて確かめましょう。

今のマットレスが腰に合っているかの見分け方

今のマットレスが合っているかどうかは、以下の3つの見分け方で確かめてみてください。

  1. 仰向けで腰だけが沈みすぎていないか確認する
  2. 力を入れずに寝返りを打てるか試す
  3. 起床時の腰の状態とマットレスのへこみを確認する

1. 仰向けで腰だけが沈みすぎていないか確認する

見るべきは、仰向けのときに腰やお尻だけが深く沈んでいないかです。普段使っている枕とマットレスの上に仰向けになり、立っているときに近い姿勢を保てているかを確かめます。

枕の高さでも寝姿勢は変わるので、必ず普段使っている枕で試してください。可能であれば、家族に横から見てもらうか、写真を撮ると判断しやすくなります。

ただし、腰の下のすき間だけでは判定できません。横から見た背骨と骨盤の位置、寝返りのしやすさなどもあわせて確認しましょう。

実際に試してみて、枕そのものが合っていないと感じた人は、ぜひ以下の記事も参考にしてみてください。

関連記事:高反発枕とは?メリット・デメリットと自分に合う高さ・素材の選び方

2. 力を入れずに寝返りを打てるか試す

マットレスの硬さを確認する際は、体を大きく持ち上げず、腕や脚で反動をつけずに寝返りを打てるかも見ます。仰向けから横向きへ、実際に姿勢を変えてみてください。

腰やお尻が深く沈んで力が必要な場合は、柔らかさや反発力が合っていない可能性があります。反対に、硬すぎて肩やお尻が痛いと、寝返りの回数が余計に増えてしまいます。※1

眠っているあいだの寝返りは無意識なので、起きているときの動きだけでは判断しきれません。翌朝起きたときの違和感も、セットで考えましょう。

3. 起床時の腰の状態とマットレスのへこみを確認する

朝起きたとき、腰の重さやこわばりが続いていないかも確認しましょう。起床時に腰痛やこわばりがあるなら、マットレスの支える力が足りていない可能性があります。※2

あわせて、マットレス中央にへこみが残っていないかを見てください。以前より腰が沈みやすくなっていれば、マットレスがへたり、支える力が落ちているサインです。

ただし、起床時の腰痛にはさまざまな原因があります。症状だけでマットレスが原因だとは決めつけないでください。

腰にいいマットレスを選ぶときのポイント

思い切ってマットレスを買い替えるときは、以下の3つのポイントを意識して選びましょう。

  1. 普段の寝姿勢に合うものを選ぶ
  2. 店頭やお試し期間で実際に寝て確認する
  3. 返品・交換条件と耐久性を確認する

1. 普段の寝姿勢に合うものを選ぶ

マットレスは、普段の寝姿勢に合ったものを選ぶことがもっとも重要です。

基準は、寝たときに背骨のS字カーブを保てるかどうかです。※1

仰向けと横向きで、それぞれ以下のポイントを確認しましょう。

普段の寝姿勢 ポイント
仰向けが多い 腰やお尻が沈みすぎていないか
横向きが多い ・肩や腰の出っ張りを受け止めているか
・背骨が横方向に大きく曲がっていないか

横向きが多い人が重視したいのは「肩が十分に沈むかどうか」です。肩が沈まないと、背骨は横に曲がりやすくなります。寝姿勢は一晩のうちに何度も変わるので、実際に寝るときは仰向けと横向きの両方で確かめましょう。

なお、敷布団とマットレスのどちらにするかで迷っている人は、以下の記事も参考にしてください。

関連記事:腰痛には敷布団とマットレスのどっちがいい?違いと敷布団の選び方

2. 店頭やお試し期間で実際に寝て確認する

マットレスは、短時間の試し寝だけでは自分に合っているか判断しにくいものです。店頭で確かめたうえで、自宅で数日試せるかどうかもチェックしましょう。

店頭で確認すべきは、以下の3点です。

  • 腰の沈み込み
  • 肩やお尻の当たり
  • 寝返りのしやすさ

枕の高さで寝姿勢は変わるため、普段使っている枕に近い高さで試してください。

体に合っているかどうかは、翌朝の腰の状態に出ます。自宅で試せる期間があるなら、複数日にわたって起床時の重さやこわばりを記録し、そのうえで判断しましょう。

自宅でじっくり試したい人は、コアラマットレス公式サイトもおすすめです。対象商品には120日間のトライアル制度があるため、自分に合っているかどうかを気軽に確かめられます。

3. 返品・交換条件と耐久性を確認する

マットレスにお試し期間があっても、返品できる条件は商品ごとに違います。

購入前には、以下の3点を確認しておいてください。

  • お試し期間の長さ
  • 返品や交換ができる条件
  • 返送料の負担

保証期間が長いと耐久性が高い、という意味ではありません。素材や構造、上下や表裏の入れ替えができるか、メーカーが案内する手入れ方法もあわせて見ておきましょう。

条件と手入れのしやすさは、買ったあとでは変えられません。価格や硬さと同じ目線で、購入前に見比べてください。

腰の痛みが続くときは医師に相談する

寝具を見直しても腰の痛みが続く場合は、マットレス以外に原因がある可能性を考えてください。

腰痛にはいろいろな原因があり、病態によって治療法が異なります。腰痛を改善するには、医師から正確な診断を受けることが大事です。

とくに、次の症状がある場合は、速やかに整形外科を受診するよう示されています。※5

  • 安静にしていても痛みが軽くならない
  • しだいに悪化する
  • 発熱している
  • 下肢がしびれる、力が入らない
  • 尿漏れがある

マットレスは、あくまで睡眠環境の一要素にすぎません。痛みが続くときは、寝具の買い替えよりも医療機関に相談しましょう。

まとめ:腰にいいマットレスは硬さと寝姿勢の相性で選ぼう

素材が硬いマットレスは、必ずしも腰にいいとは限りません。自分に合ったマットレスを選ぶには、以下の3点を重視してください。

  • 自然な寝姿勢を保てるか
  • 腰だけに体圧が集中しないか
  • 無理なく寝返りを打てるか

同じマットレスでも、感じ方は体格や寝姿勢で変わります。硬さの数値や素材名だけで決めず、最後は実際に寝て判断してください。

また、マットレスを整えても腰の痛みが続く場合は、整形外科へ相談しましょう。

なお、コアラマットレス公式サイトでは、対象商品に120日間のトライアル制度を設けています。マットレスも対象で、腰の沈み込みや寝返りのしやすさを、自宅でじっくり確かめられます。

興味がある人は、ぜひ詳細を確認してみてください。

・参考

※1 厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠のためのテクニック―よく眠るために必要な寝具の条件と寝相・寝返りとの関係」
※2 Caggiari G, et al.「
Mattress impact on lifestyle and back pain: a 25-year orthopedic literature review guideline」Journal of Orthopaedics and Traumatology, 2026
※3 Radwan A, et al.「
Effect of different mattress designs on promoting sleep quality, pain reduction, and spinal alignment in adults with or without back pain: systematic review of controlled trials」Sleep Health, 2015
※4 Caggiari G, et al.「
What type of mattress should be chosen to avoid back pain and improve sleep quality? Review of the literature」Journal of Orthopaedics and Traumatology, 2021
※5 日本整形外科学会「
腰痛」