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監修者
石川 恭子
コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。
暑さが本格化し始めると、冬用の分厚い羽毛布団をいつ片付けて夏用の掛け布団に切り替えるべきか、毎年のように頭を悩ませるものです。実は私も以前、5月の汗ばむような陽気に誘われて早々に夏物へと取り替えたところ、その日の夜中から朝方にかけて急激に冷え込み、寝冷えをして体調を崩しかけた苦い経験があります。逆に切り替えのタイミングを先延ばしにしすぎて、夜中に寝汗をかいて何度も目が覚めてしまい、睡眠不足に陥ったこともありました。5月や6月は日中の気温が高くても朝晩にグッと冷え込む日が多く、本当に判断が難しい季節。大切な眠りに関わることだからこそ、必要性と安全性の両方を正しく理解したうえで、慎重に判断したいところです。
本記事では、上級睡眠健康指導士の資格を持つコアラマットレス社員の石川が、専門的な知見と日々の寝具開発のノウハウを交えながら、夏用寝具の機能的な特徴や、季節の変わり目でも体温調節を損なわずにぐっすり眠るための環境づくりについて詳しく解説します。
夏用の掛け布団はいつから使うのが目安?
ただし、これはあくまで全国的な平均であり、実際の切り替え時期は地域差や住環境、冷房を使うかどうかによって前後します。
北海道や東北のように朝晩の冷え込みが長く続く地域と、九州や沖縄のように早い時期から気温が上がる地域とでは、適したタイミングが大きく異なります。マンションの高層階や日当たりのよい部屋では室温が上がりやすいため、平均的な月の目安よりも早めの切り替えが必要になることもあります。
そのため、月だけを基準にするのではなく、室温や体感を合わせて判断する方法がより実用的です。気象庁は、1日の最高気温が25度以上になる日を「夏日」、夕方から翌朝までの最低気温が25度以上になる夜を「熱帯夜」と定義しています。天気予報で夏日が増えてきたと感じたら夏用の掛け布団への切り替えを検討し、熱帯夜が続くようになったらタオルケットや冷房の併用も視野に入れると判断しやすいでしょう。※1
室温別の掛け布団の選び方
掛け布団を選ぶ際の目安として、寝室の室温別に適した種類を整理すると、次のようになります。
| 室温の目安 | 適した掛け布団 |
| 25度以上 | 夏掛け布団・肌掛け布団 |
| 15度から25度 | 合掛け布団 |
| 15度以下 | 本掛け布団 |
一般的な羽毛布団の使い分けの目安としては、室温15度以下では本掛け、または合掛けと肌掛けの2枚合わせ、室温15度から25度では合掛け1枚、室温25度以上では薄くて軽い肌掛けが適しているとされています。
重要なのは外の気温ではなく寝室内の室温を基準にすることです。同じ月でも住環境によって快適な掛け布団は変わるため、実際に寝てみて暑さや寒さを感じたら調整しましょう。
なお、秋に向けて室温が25度を下回り始める10月ごろは、夏用の掛け布団から合掛け布団へ戻す衣替えの目安にもなります。
室温だけでなく、日々の体調や眠りの状態からも切り替えのサインを読み取ることができます。次の項目で詳しく見ていきましょう。
関連記事:夏の疲れを乗り切る!快眠のための対策9選
夏用の掛け布団へ替えるサイン
寝具には保温性のほかに吸湿性や放湿性といった役割があり、これらのバランスが崩れると寝苦しさや蒸れにつながります。代表的な3つのサインを紹介します。
1. 朝起きたときに汗ばんでいる
起床したときに背中や首元が汗ばんでいる、布団の中が蒸れていると感じる場合は、現在使っている掛け布団の保温性が季節に対して高すぎる可能性があります。汗をかいたまま眠り続けると肌がべたつき不快感が強くなるだけでなく、体温調節がうまくいかず眠りが浅くなりかねません。寝汗が続くときは、より薄手で通気性のよい夏用の掛け布団への切り替えを検討しましょう。
2. 夜中に暑くて布団をはいでしまう
夜中に暑さで目が覚める、無意識のうちに布団をはいでしまう、寝返りの回数が増えるといった状態も、掛け布団を替えるサインのひとつです。ただし、布団をはいだまま眠ると、冷房の冷気や明け方の気温低下によって体が冷えすぎてしまうこともあるため、薄手であっても体をしっかり覆える夏用の掛け布団を用意しておくと、暑さと冷えの両方に対応しやすいです。
3. 湿度が高くて寝苦しい日が増えた
梅雨から夏にかけては、気温そのものよりも湿度の高さが寝苦しさの原因になることがあります。東京消防庁が紹介している事例では、気温27.1度、湿度76パーセントという、必ずしも猛暑とはいえない環境でもめまいなどの体調不良が起きたことが報告されています。※4
気温がそれほど高くなくても湿度が高いと布団の中が蒸れやすくなるため、吸湿性・放湿性のある夏用の寝具を選ぶことが快適な睡眠につながります。
夏用の掛け布団とタオルケットの違い
両者はどちらも夏向けの寝具ですが、向いているシーンには違いがあります。寝具には保温性・吸湿性・放湿性という3つの機能が求められており、この観点から比較すると使い分けがしやすいです。
夏用の掛け布団|冷房を使う夜に向いている
夏用の掛け布団は、冷房を使う夜に体を冷やしすぎずに眠りたい方に向いています。薄手であっても体をすっぽりと覆いやすく、寝返りを打ってもはだけにくいという特徴があるため、エアコンをつけたまま眠る家庭のニーズに対応しやすい寝具です。特に肌掛け布団やダウンケットは軽さと保温性のバランスがよく、冷房下でも快適に使いやすいでしょう。
タオルケット|汗をかきやすい夜に向いている
タオルケットは、パイル地による肌ざわりのよさと吸水性の高さから、汗をかきやすい夜や蒸し暑い時期に使いやすい寝具です。ただし、冷房を強めに使う場合や明け方に気温が下がりやすい環境では、タオルケット1枚だけでは肌寒く感じることがあります。そのようなときは、タオルケットと夏用の掛け布団を状況に応じて使い分けることで、季節や室温の変化に対応できます。
夏用の掛け布団の選び方
3つのチェックポイントを紹介します。
1. 吸湿性と放湿性
夏の寝具では、軽さだけでなく汗や湿気を逃がしやすいかどうかが重要です。吸湿性・放湿性にすぐれた素材や、通気性のよい構造の掛け布団を選ぶと、寝床内の環境を快適に保ちやすいです。
2. 洗いやすさと乾きやすさ
夏は寝汗をかきやすい季節のため、家庭で洗えるか、乾きやすいか、カバーを取り外しやすいかも確認しておきたいポイントです。汗や皮脂の汚れをそのままにしておくと、においや雑菌の繁殖につながるため、清潔に使い続けられるよう洗濯しやすい夏用の掛け布団を選んでください。汗やにおい、湿気による不快感が軽減します。
3. 冷房時の冷えにくさ
冷房をつけて眠る家庭では、薄すぎる寝具だと体が冷えすぎてしまうことがあります。政府広報オンラインでも、暑い時期には夜間を含めてエアコンを適切に使用することが推奨されています。※3
そのため、軽さと適度な保温性のバランスが取れた夏用の掛け布団を選ぶことが大切です。特に冷え性の方や明け方に寒さを感じやすい方は、タオルケットだけに頼らず、夏用の掛け布団もあわせて検討するとよいでしょう。
関連記事:上級睡眠健康指導士監修|夏用寝具について解説!涼しい素材選びからおすすめアイテムまで
夏の寝室を快適にする方法
夏用の掛け布団は、単体で使うだけでなく冷房や湿度管理とあわせて考えると、より快適な睡眠環境になります。
東京都のポータルサイトによると、室温28度、湿度70パーセントを超えると室内でも熱中症のリスクが高まるのだとか。※2
寝室の温度と湿度を意識することが、夏の睡眠環境を整えるうえで重要です。
1. 冷房を使う日は夏掛け布団で冷えを防ぐ
冷房を使う夜は、室温を下げるだけでなく体を冷やしすぎない工夫も必要です。東京都のポータルサイトでは、夜間もエアコンのタイマーを3時間以上に設定することが推奨されています。※2
エアコンを適切に使いながら、夏用の掛け布団で肩やお腹を軽く覆うようにすると、暑さと冷えの両方に対応しやすいでしょう。
2. 湿度が高い日は寝具の蒸れ対策をする
梅雨や熱帯夜が続く時期は湿度が高く、寝具の中が蒸れやすくなります。気温がそれほど高くなくても、湿度が高いだけで体調を崩すことがあるとも報告されています。※4
除湿や換気を行うとともに、吸湿性・放湿性のある夏用の掛け布団や、洗いやすいカバーを組み合わせると、寝床内の蒸れを抑えながら快適に眠りやすくなります。
冬用の布団をしまう前にやること
寝室環境を整えたら、最後に冬用の布団をどのように片づけるかも気になるところですね。夏用の掛け布団に切り替える際、冬用の布団をそのまま収納してしまうと、湿気や汚れ、においの原因になることがあります。収納前に行っておきたい3つのお手入れを紹介します。
1. 収納前に湿気を飛ばす
冬用の布団をしまう前には、カバーを外したうえで陰干しをし、4時間から6時間程度かけて湿気をしっかり飛ばしてください。直射日光に長時間当てると生地が傷むことがあるため、風通しのよい日陰で乾かすのがおすすめです。湿気を含んだまま収納すると、においやカビの原因になりやすいため、夏用の掛け布団へ替える前に必ず行っておきたい工程です。
2. カバーを洗って汚れを落とす
冬の間に使った布団カバーには、汗や皮脂の汚れが付着しています。布団本体をクリーニングに出すのとあわせて、カバーやシーツも丁寧に洗濯し、しっかり乾燥させておきましょう。布団本体を家庭で洗えない場合でも、カバー類を清潔にしてから収納しておくことで、次の季節に気持ちよく使い始めることができます。
3. 通気性のよい場所に保管する
布団を強く圧縮しすぎたり、湿気の多い場所に置いたりすると、ふくらみや使い心地に影響することがあります。不織布などの通気性のよい収納ケースを選び、上に重いものを載せずに平積みにしたうえで、押し入れの上段など湿気の少ない場所で保管しましょう。収納した後も時々状態を確認し、必要に応じて陰干しをすると、次のシーズンも気持ちよく使い続けられます。
まとめ:夏用の掛け布団は室温が25度くらいから使うのが目安
夏用の掛け布団を使い始める時期は、月の目安でいえば5月から6月ごろですが、最終的には室温・湿度・寝汗・冷房の有無から総合的に判断することが大切です。室温が20度前後まで上がってきたら夏用の掛け布団を準備しておき、25度前後に達したり、朝の汗ばみや夜中の寝苦しさを感じたりするタイミングで実際に切り替えるとよいでしょう。
あわせて、タオルケットとの使い分けや冷房時の冷えにくさ、収納前のお手入れも押さえておくと、季節を通して快適な睡眠環境を保てるでしょう。
・参考
※1 気温について | 気象庁
※2 熱中症対策ポータルサイト | 東京都
※3 熱中症特別警戒アラートとは?発表時の対策と熱中症予防のポイント | 政府広報オンライン
※4 日常生活での熱中症予防事例 | 東京消防庁











