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監修者

五藤 良将
千葉県立東葛飾高校卒、防衛医科大学校医学部卒。その後に自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどの勤務を経て2019年9月に継承開業に至る。
- 免許・資格
医師免許、日本抗加齢医学会専門医、日本内科学会認定医、日本旅行医学会認定医、日本医師会産業医、スポーツドクター、日本美容内科学会評議員
こんにちは♪
今回の記事では「疲労 回復 食材」をテーマに、なぜ疲れが抜けないのか、そしてどんな食材を選べば回復しやすくなるのかを、科学的な視点と日常生活に落とし込みやすい形で解説します。
「しっかり寝ているはずなのにだるい」「週末に休んでも疲れが取れない」——そんな感覚が続くと、気持ちまで沈んでしまいますよね。実はその疲労、食材選びのズレが関係しているかもしれません。この記事を読むことで、今日からできる疲労回復のヒントが見つかるはずです。
1. 疲労が回復しない本当の理由
疲労には「種類」がある
一口に疲労といっても、原因はさまざまです。
- 身体的疲労:筋肉の使いすぎ、立ち仕事、運動後など
- 脳疲労:集中作業、情報過多、デジタル疲れ
- 精神的疲労:ストレス、不安、人間関係
- 慢性的な疲労:栄養不足や生活リズムの乱れが背景にあるケース
この中でも特に見落とされやすいのが、栄養不足が関与する疲労です。睡眠をとっても回復しない場合、体の中で「回復に必要な材料」が足りていない可能性があります。
睡眠だけでは回復できないケース
睡眠は回復の要ですが、睡眠中に行われる修復やエネルギー再生には栄養素が不可欠です。
材料が足りなければ、どれだけ長く寝ても回復しきれません。ここに「疲労回復 食材」が重要になる理由があります。
2. 疲労回復のカギとなる5つの栄養素
① 糖質+ビタミンB群:エネルギー産生の要
糖質は体と脳の主要なエネルギー源ですが、ビタミンB群(特にB1)が不足すると、うまくエネルギーに変換できません。
その結果、「だるい」「やる気が出ない」といった疲労感が出やすくなります(※1)。
② たんぱく質:回復の土台
筋肉や内臓、ホルモンの材料となるたんぱく質は、疲労回復の基礎。
運動後だけでなく、日常的な疲労でも不足すると回復力が落ちやすくなります(※2)。
③ 鉄:だるさ・疲れやすさに直結
鉄は酸素を全身に運ぶ重要なミネラル。不足すると、軽い動作でも疲れやすくなります。
特に女性は月経の影響で不足しやすく、慢性的なだるさの原因になることがあります(※3)。
④ 抗酸化成分:炎症・酸化ストレス対策
疲労の蓄積には、体内の酸化ストレスも関与します。
ビタミンCやポリフェノールなどの抗酸化成分は、体の負担を和らげるサポート役です(※4)。
⑤ マグネシウムなどミネラル:睡眠と回復を下支え
マグネシウムは筋肉の緊張緩和や神経の安定に関与します。
不足すると寝つきが悪くなり、結果として疲労回復が遅れがちになります(※5)。
3. 栄養素別|疲労回復におすすめの食材一覧
ビタミンB1が豊富な食材
- 豚肉
- うなぎ
- 玄米・胚芽米
- 大豆製品
鉄が多い食材
- 赤身肉
- レバー
- あさり
- ほうれん草
※植物性鉄は吸収率が低いため、ビタミンCと一緒に摂るのがおすすめです。
良質なたんぱく源
- 卵
- 魚(特に青魚)
- 鶏むね肉
- 豆腐・納豆
抗酸化作用が期待できる食材
- ベリー類
- 柑橘類
- トマト
- 緑黄色野菜
マグネシウムが多い食材
- ナッツ類
- 海藻
- 全粒穀物
- 豆類
今日からは難しく考えず、「主食(糖質)+主菜(たんぱく質)+副菜(野菜・海藻・果物)」を1食でも増やすところから始めてみてください。特に女性は鉄欠乏(貧血がなくても)で疲労が出ることがあり、該当しそうなら食事+必要に応じて医療機関での評価が近道です。
一方で、強い倦怠感が続く/動悸・めまい・息切れ・体重減少・発熱などがある場合は、栄養だけで片付けず受診を。「今日の一食が、明日の回復力をつくる」??その視点で、無理なく整えていきましょう。
4. 疲労タイプ別|今のあなたに合う食材の組み合わせ
仕事終わりにぐったりする人
糖質+豚肉+野菜
→ エネルギー産生をスムーズにし、翌日に疲れを残しにくくします。
ずっとだるい・疲れやすい人
赤身肉+緑葉野菜+果物
→ 鉄不足を意識した組み合わせで、慢性的な疲労感の改善を狙います。
運動・立ち仕事後の疲労
糖質+たんぱく質
→ エネルギー補充と筋修復を同時に行うのがポイントです。
脳疲労・ストレスが強い人
魚+野菜+ナッツ
→ 脂質・ミネラルを意識し、神経系の回復をサポートします。
5. 疲労回復を高める食べ方・タイミング
朝
- 糖質+たんぱく質でエネルギー補給
- 朝食抜きは疲労をためやすい
昼
- 主食・主菜・副菜をそろえ、午後の集中力低下を防ぐ
夜
- 脂っこすぎる食事は避け、回復を妨げない構成に
- 就寝2~3時間前までに食事を済ませる
6. 疲労回復食材で注意したいポイント
- 食事だけで改善しない疲労もある
- 強い倦怠感、動悸、めまいが続く場合は医療機関の受診を
- サプリは補助的に考え、基本は食事から
まとめ
疲労回復は「気合」や「休むだけ」ではなく、原因に合った食材選びが重要です。
まずは自分の疲労タイプを知り、必要な栄養素を意識した食事を心がけてみてください。
今日の一食が、明日の回復力をつくります。
参考文献
- ※1 厚生労働省「日本人の食事摂取基準」
- ※2 文部科学省「栄養学基礎資料」
- ※3 日本鉄バイオサイエンス学会資料
- ※4 国立健康・栄養研究所 公開情報
- ※5 医学・栄養学レビュー論文(マグネシウムと睡眠)




