夫婦で寝室を別にする人の割合は?メリット・デメリットと別室にする判断軸を解説
ライフスタイル by 松本 恭•2026年9月25日•読了目安時間: 5 分

夫婦で寝室を別にする人の割合は?メリット・デメリットと別室にする判断軸を解説

夫婦の寝室が別だからといって、必ずしも夫婦仲が悪いとは限りません。パートナーのいびきや寝返り、就寝時刻のずれが気になって眠りが浅くなっているなら、寝室を分けることは二人が快適に眠るための選択肢の一つです。一方で、会話の機会が減ったり、部屋数や光熱費の負担が増えたりする面もあります。

本記事では、上級睡眠健康指導士の資格を持つコアラマットレス社員の松本が、寝室を分けている夫婦の割合を調査データで確認したうえで、別室のメリットとデメリット、別室にする前に試せる方法、パートナーへの切り出し方まで解説します。

寝室を別にしている夫婦の割合は?

MEMOCOとゼロリノベが2025年に同居している夫婦1,348人を対象に行った調査では、寝室を「分けている」と答えた人が約48%、「分けていない」と答えた人が約52%でした※1。およそ半数が寝室を分けている計算になり、別室で眠る夫婦は珍しい存在ではないといえます。

この調査は2025年2月16日から3月31日にかけてインターネットで実施され、回答者は男性361人、女性987人で、30代と40代が全体の6割以上を占めています。女性の回答が多い点や年代の偏りは、数値を読むときに踏まえておきたいところです。

年代による違いも見られます。東京ガス都市生活研究所の調査では、別室で寝ている人の割合は30代で14%だったのに対し、70代以上では47%にのぼりました※2。年齢を重ねるにつれて別室を選ぶ夫婦が増える傾向が読み取れます。

では、実際に寝室を分けると、眠りや暮らしはどのように変わるのでしょうか。まずはメリットから確認していきます。

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夫婦で寝室を別にするメリット

寝室を分けると、相手の音や生活リズムに左右されにくくなり、それぞれが眠りやすい環境を整えやすくなります。

ここでは、別室にすることで得られる代表的な3つのメリットを順番に見ていきましょう。

1. 音や振動で目が覚めにくくなる

いびきや歯ぎしり、寝返りによる音や振動が届きにくくなり、夜中に目を覚ます回数を減らせる可能性があります。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、寝室内で測定した騒音が睡眠効率の低下や中途覚醒時間の延長と関連していたことが紹介されており、静かな睡眠環境を確保する重要性が示されています※3。別室にすれば音のもとから距離を取れるため、効果が分かりやすいメリットです。

ただし、ひどいいびきや睡眠中の呼吸停止がある場合は、部屋を分けるだけで終わらせないでください。睡眠時無呼吸症候群の可能性があり、放置すると高血圧や動脈硬化などにつながるおそれがあるため、医療機関への相談もあわせて検討しましょう※4。

音の問題が解決しても、就寝時刻や室温の好みが合わなければ眠りにくさは残ります。

2. 就寝時刻や室温を自分好みに調整できる

朝型と夜型で生活リズムが異なる場合や、夜勤や残業で帰宅時間がそろわない場合でも、別室なら相手を起こす心配をせずに就寝・起床できます。照明の明るさやエアコンの設定温度も、それぞれの好みに合わせられる点がメリットです。

睡眠ガイド2023では、夏に寝室の室温が上がると睡眠時間が短くなり睡眠効率が低下すること、冬についてはWHOの住環境ガイドラインが室温18℃以上を推奨していることが示されています※3。快適と感じる温度には個人差があるため、暑がりと寒がりの夫婦が同じ部屋で眠ると、どちらかが我慢する状況になりがちです。部屋を分ければ、それぞれが自分に合った室温と明るさで眠れます。

調整しやすくなるのは、眠っている間の環境だけではありません。

3. 就寝前の時間を自由に使える

先に眠るパートナーを気にせず、読書やストレッチ、動画の視聴といった就寝前の時間を過ごせます。眠くなったタイミングで床に入れることも、別室ならではの利点です。相手の眠りを妨げないように暗い部屋で静かにしている必要がなくなるため、寝る前の時間を落ち着いて過ごせます。

ただし、自由に使える時間が増えた結果、夜更かしやスマートフォンの長時間使用が習慣になってしまうと、かえって眠りが浅くなります。睡眠ガイド2023は就寝前にブルーライトを含む明るい光を避けることをすすめているため※3、生活リズムには引き続き注意しましょう。

良い面を確認したところで、あわせて知っておきたい注意点も見ていきます。

関連記事:夫婦の寝室を別にするのはアリ?一緒に寝る場合快適に過ごすための3つのポイント

夫婦で寝室を別にするデメリット

別室にすると睡眠環境を個別に調整しやすくなる一方で、夫婦で同じ空間を共有する時間が減り、部屋数や冷暖房費の負担が増える場合もあります。判断する前に、暮らし全体への影響も確認しておきましょう。

1. 会話やスキンシップの機会が減る

寝る前や起きたあとの何気ない会話、軽いスキンシップの機会が減り、一緒に過ごす時間が短くなる可能性があります。日中はお互いに仕事や家事で忙しく、寝室が唯一ゆっくり話せる場所になっている夫婦にとっては、影響が大きくなりがちです。

ただし、寝室が別であることだけで夫婦仲が悪くなると決まっているわけではありません。寝る前にリビングで一緒に過ごす時間をつくる、休日の朝は一緒に食事をするなど、二人に合ったコミュニケーションの取り方をあらかじめ話し合っておくと、別室にしても関係が希薄になりにくくなります。

一緒に過ごす時間が減ることは、体調の面にも関わってきます。

2. 体調の変化に気づきにくくなる

夜間の急な体調不良や転倒、睡眠中の呼吸の乱れなど、同じ部屋であれば気づけたはずの変化が分かりにくくなります。睡眠時無呼吸症候群のように、本人には自覚がなく家族が先に気づく不調もあるため、別室にすると発見が遅れる可能性があります※4。

持病がある場合や高齢の夫婦が別室にする場合は、スマートフォンをすぐ手に取れる場所に置く、就寝前と起床後に声をかけ合うなど、緊急時の連絡方法とお互いの様子を確認する方法を決めておくと安心です。

3. 部屋数と光熱費の負担が増える

寝室をもう一部屋確保する必要があるため、現在の間取りでは対応できない場合があります。子ども部屋や在宅勤務用のスペースと取り合いになることもあり、住まいの条件によっては実現が難しいかもしれません。

また、冷暖房や照明をそれぞれの部屋で使うことになるため、同じ寝室で眠る場合より光熱費が増える可能性もあります。寝具も2組必要になり、シーツの交換や洗濯といった手間も増えると考えておきましょう。

メリットとデメリットを踏まえたうえで、どのようなときに別室を検討すればよいのでしょうか。

眠りにくさが続くときは別室も選択肢

相手のいびきや寝返り、就寝時刻の違い、照明、室温などが原因で十分に眠れない状態が続いているなら、寝室を分けることは前向きな選択肢になります。ただし、勢いで決めずに順を追って進めましょう。

まずは何が眠りを妨げているのかを書き出して整理し、別室にすれば解消できる問題なのかを確認します。いびきや物音が原因であれば別室の効果は期待できますが、寝具が体に合っていない場合や就寝前のスマートフォンが原因の場合は、部屋を分けても眠りにくさは残ります。

パートナーに伝えるときは、「一緒に寝たくない」ではなく「お互いがよく眠れる方法を試したい」と目的を伝えてください。いびきを理由として直接伝えると相手を責めているように受け取られやすいため、最近眠りが浅くて困っているという自分の状態から話し始めると、相手も受け止めやすくなります。

そして、最初から恒久的な別室と決める必要はありません。1か月など期間を区切って試し、眠りやすさと暮らしへの影響を二人で振り返ってから判断する方法をおすすめします。

なお、眠りを妨げている原因によっては、部屋を分けなくても解決できる場合があります。

関連記事:結婚後ベッドは夫婦一緒がいい?メリットとデメリット紹介

別室にせず寝具を分ける方法もある

完全に別室にしなくても、同じ寝室にシングルベッドやマットレスを2台並べて寝具を分ける方法があります。掛け布団も1人1枚にすれば、寝返りの振動が伝わりにくくなり、布団の取り合いも起こりません。マットレスの硬さや枕の高さの好みが違う夫婦でも、それぞれが自分に合った寝具を選べます。

振動の伝わりにくさを重視するなら、寝返りの揺れを吸収する構造のマットレスを選ぶ方法もあります。たとえばコアラマットレスは、隣で寝返りを打っても振動が伝わりにくい設計を採用しているため、同じ部屋で眠りながらお互いの動きを気にしにくくなります。

一方で、いびきの音や照明の明るさ、室温の好み、就寝時刻の違いは、寝具を分けるだけでは解消しにくい問題です。何が眠りを妨げているのかに合わせて、同じ部屋で寝具を分ける方法と別室にする方法を選び分けましょう。

最後に、夫婦の別室についてよく寄せられる疑問に回答します。

夫婦の別室に関するよくある質問

ここでは、夫婦が寝室を別にする理由や時期、夫婦関係への影響について、多くの方が気にされている点をまとめました。

Q1. 夫婦が寝室を別にする理由やきっかけは?

いびきや寝返りといった音の問題、生活リズムの違い、室温や寝具の好みの違いが主な理由です。MEMOCOとゼロリノベの調査でも、寝室を分けている理由として「いびきがうるさい」が最も多く挙げられ、次いで生活時間の違いや温度設定の違いが続きました※1。

きっかけとしては、出産や育児、転職や夜勤の開始、引っ越しや住み替えといった生活の変化が多く、一時的に始めた別室がそのまま定着する場合もあります。夫婦関係の悪化だけが理由とは限りません。

Q2. 夫婦はいつから寝室を別にすることが多い?

寝室を分ける時期に決まりはなく、結婚年数や年齢だけで判断できるものではありません。前述のとおり年代が上がるほど別室の割合は高くなる傾向がありますが※2、これは加齢に伴って夜間に目が覚めやすくなることも関係していると考えられます。

出産や育児、勤務時間の変化、子どもの独立などが検討のきっかけになります。年代を基準にするのではなく、今の眠りやすさと生活リズムをもとに二人で判断しましょう。

Q3. 寝室を別にすると離婚率は上がる?

寝室を別にすることで離婚率が上がるという因果関係を示した公的な統計は確認できません。寝室が同じか別かという事実だけで、夫婦仲の良し悪しを判断することはできないためです。相手の眠りを気づかって別室を選んでいる夫婦もいます。

ただし、一方だけで別室を決めてしまったり、話す機会が減ったまま何年も過ごしたりすると、気持ちのすれ違いにつながる可能性はあります。別室にする目的と、一緒に過ごす時間の取り方を二人で共有しておくことが大切です。

まとめ:夫婦の寝室は二人が眠りやすい方法を選ぼう

夫婦で寝室を別にすることには、音や振動に妨げられにくくなり、就寝時刻や室温を自分に合わせられるというメリットがあります。一方で、会話の機会が減る、体調の変化に気づきにくくなる、部屋数と光熱費の負担が増えるといったデメリットもあります。

調査では同居している夫婦の約半数が寝室を分けており、別室は特別な選択ではありません※1。別室だから夫婦仲が悪い、同室だから仲が良いと決めつける必要はないのです。まずは何が眠りを妨げているのかを整理し、同じ部屋で寝具を分ける方法も含めて、二人が納得できる眠り方を選んでいきましょう。

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・参考

※1 夫婦別寝問題に決着!夫婦の寝室「分ける派」「分けない派」徹底調査 | PR TIMES
※2 夫婦別室で寝ている割合はどれくらい? 夫婦の寝室を別にするメリットとは!? | 東京ガス ウチコト
※3 健康づくりのための睡眠ガイド2023 | 厚生労働省
※4 睡眠時無呼吸症候群/SAS | e-ヘルスネット(厚生労働省)