マットレスやソファーなどの大きな商品を、倉庫からお客様のご自宅にお届けしているコアラ®にとって、商品がどのようにしてお客様のお手元まで届いているのか理解することはとても大切です。そのため、定期的に埼玉県所沢にある倉庫見学ツアーを開催し、社員が実際に商品をピッキングしたり、トラックに運んだりする作業を体験しています。
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倉庫見学ツアーのきっかけは?
このプロジェクトを企画しているのは、コアラ物流チームの責任者ロッキーさん。ちなみに、このニックネームは、ボクシングをやっていたからだそう。
「これは本来、お客様のお問い合わせに対応するカスタマーサービス担当に向けてスタートしたプロジェクトです。倉庫で働いている人と実際に会ってコミュニケーションすることで、お問い合わせにより的確に答えられますから。また、商品がどのようにお客様に届けられるのかを知っておくと、商品への愛情も増しますよね」
ちなみにコアラでは、注文したその日に届く即日配送や、家具の組み立てまで行うプレミアム配送(有料)など、利用したいシーンに合わせて多彩なサービスを提供しています。
プレミアム配送など、コアラのサービスの詳細はこちらをご覧ください。
社員の声から生まれたこんな「カイゼン」
これまで、マーケティングや営業、財務、人事など、さまざまなチームのメンバーが参加した倉庫見学ツアー。物流チーム以外からの参加者のフィードバックにより、コアラの物流の現場に新たな視点で改善提案が行われました。
「マーケティング専門家からの意見として、ブランディングの観点からパッケージに一貫性がないという指摘を受けました。たとえばフォントが統一されていない、商品ごとにステッカーが異なるなど。
コアラでは、パッケージも含めオーストラリア本社でデザインしているのですが、製品ごとに担当者が違うため、製品をまたいでブランド全体でのデザイン統一は意識していませんでした。しかし、この意見をマーケティング担当者がオーストラリアの製品開発チームにフィードバックして、パッケージデザインをブランド全体で統一することをアドバイスしたのです。
オーストラリア本社もブランディングの重要性については理解しており、それをきっかけに多くの人々が日本の倉庫を見学に訪れるようになりました。パッケージデザインの統一は、現場にとってもメリットがありました。たとえば文字の大きさがまちまちだと、倉庫内でのピッキングミスの原因になることもありますから」
確かに、箱の仕様が揃っていたほうが、作業する人にとってわかりやすく、失敗しづらいはず。また、お客様にとっての商品体験の入口となるパッケージは、コアラブランドのメッセージを伝えるための重要な要素でもあります。
倉庫や配送スタッフとのコミュニケーション
社員にとって学びの多い倉庫見学ツアーは、現場で働く人たちとのコミュニケーションの場ともなりました。とくにお客様の問い合わせに答えるカスタマーサービス担当者にとって、商品がどのような流れで倉庫からお客様のお手元に届いているのか目にすることができたのは貴重な機会です。
「社員が倉庫を訪問することで、倉庫のスタッフのモチベーションも上がります。棚卸しのときに、物流責任者が顔を出すことがあっても、他のチームの社員も参加し、倉庫のオペレーションを真剣に学ぶというケースはほとんどありません。関係性もよくなりますね。
今回は配送業者の方も来てくれて、商品をトラックに積み込むのにどれくらい時間がかかるかなど、積み込みの一連の手順を説明してくれました。コアラの商品はマットレスやソファーなど大型のものが多く、機械化することができないため、すべて手積みで行います。実際に作業を目にすることで、運送の大変さを理解できます」
「いい会社は、物流の大切さをよく知っている」
アパレルや雑貨などの業界では、倉庫のオペレーションも自動化が進んでいます。しかし、大型家具を扱うコアラは、自動化することが不可能なので、フォークリフトなどを使って人力で作業しています。それだけに、現場の大変さと、その重要性を理解しています。
「いい会社ほど、経営陣が物流の大切さをよく知っています。それがどれくらい会社にインパクトを与えるのか、そして物流のためのコストを見込んでおく必要があることも。コアラの場合は、日本代表も、オーストラリア本社の人たちもすごく理解を示してくれています。
2年前、オーストラリアで大雨のために洪水が起きたとき、コアラは被害にあった人たちにマットレスやソファーを贈りました。そのとき、幹部も社員も自らトラックに乗って配達しているんですよ。このように、現場に寄り添うことを重視している会社です」
現場で働くスタッフを大切にするコアラのDNA
毎日パソコンのモニターに向かって働いていると、マットレスという巨大な商品を流通網に乗せてお客様にお届けしているということが、社員にとっても遠い出来事のように感じかねません。だからこそ、普段オフィスにいる社員が実際に倉庫で荷物を運び、商品がトラックで出荷されるプロセスを体験することは大切だとロッキーさんは語ります。
素晴らしいのは、この体験にさまざまなチームの人が参加することによって、シナジーが生まれ、新たな発見や気付きが得られるということ。
このような取り組みを行っている会社はあまりないそうですが、「親しい友人のように皆さまの生活に寄り添っていきたい」というコアラのカルチャーを体現する場として、定期的に実施する予定です。このような機会を活かして、これからもお客様に価値ある体験を届けていこうと思います。
🐨 参加した社員の感想
実際の配送作業の流れを見ることができて、とても勉強になりました。思っていたよりも手作業が多かったので本当に驚きました。慣れている人でも、商品を持ってきてから、書類をスキャンしたり、郵送のシールを貼ったりなど最低5分はかかるので、セールの時期は相当大変だと思いました。マーケティングをしていますが、実際にどう運搬されるのかを見ることができて面白かったです。
コアラはパッケージが可愛いので、いろんなアイコンやキュートなコピーをまとめて見られるのが楽しかったです。パッケージはユーザー体験として重要なポイントだと思います。また、倉庫はB2C(工場直販型)ビジネスの根幹となる場所なので、どのように商品がお客様のもとに届くのかを知ることは大切だと思います。7年前にスタートしたときは8畳くらいの狭い空間で始めたそうですが、今は巨大な倉庫すべてがほぼコアラの製品で埋め尽くされていることに、規模のダイナミズムを感じました。