生後10か月ごろの赤ちゃんを抱く母親
睡眠コラム by 石川 恭子•2026年10月26日•読了目安時間: 5 分

生後10か月の睡眠時間はどのくらい?短い・長いときに考えられること

石川 恭子
リテールスペシャリスト / 上級睡眠健康指導士

コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。

生後10か月になると、遊びや離乳食の時間が増え、眠り方も少しずつ変わりますね。昼寝が短い日や夜中に何度も起きる日があると、「この月齢ならもっと寝るのでは」と心配になるかもしれません。

睡眠時間は、夜だけでなく昼寝も含む1日の合計で見ます。

本記事では、上級睡眠健康指導士の資格を持つコアラマットレス社員の石川が、生後10か月の推奨時間と個人差、昼寝や夜の眠りの変化、家庭でできる工夫を解説します。13時間、14時間といった数字を一律の目標にせず、日中の機嫌や体調も合わせて確認しましょう。

生後10か月の睡眠時間はどのくらい?

米国睡眠医学会は、生後4〜12か月児に、昼寝を含む24時間あたり12〜16時間の睡眠を勧めています。生後10か月もこの年齢区分に入ります。健康のための推奨であり、調査で観察された平均値とは異なります。※1

13時間、14時間眠っているという場合は、夜だけなのか、昼寝込みなのかを分けて確認してください。例えば、夜10時間と昼寝3時間なら、合計は13時間です。昼寝が午前と午後にあれば、両方を足します。

寝床にいた時間と、実際に眠った時間も区別しましょう。途中で起きて授乳や寝直しをした時間は、睡眠とは別に考えます。ただし、毎日分単位で測る必要はありません。

気になる場合は数日間、寝つき、夜の目覚め、昼寝を大まかに記録すると、短いのはどの時間か、日によってどう違うかがわかりやすくなります。

生後10か月の睡眠時間が短い・長いときに考えられること

合計10時間など短い場合や、普段より長く眠る場合も、時間だけで良し悪しを決めません。次の表のように、合計の確認と、日中の様子を組み合わせます。

睡眠の記録

一緒に確認したい様子

合計10時間など短い場合

昼寝を足したうえで日中の眠気や機嫌、飲食の状況を確認

合計13〜14時間の場合

推奨の範囲内
普段と違う体調の変化がないか確認

普段より長い場合

疲れや生活の変化を振り返り、起こしたときの反応と飲食を確認

Iglowsteinらは、スイスの493人を乳児期から追い、保護者への質問票に基づいて睡眠の変化を調べました。生後6か月の合計は平均14.2時間で、中央の50%が入る範囲にも2.5時間の幅がありました。※2

この研究は、寝床にいる時間に基づく評価を含む観察結果です。生後10か月の平均や安全な境界を示すものではなく、個人差を理解する材料として捉えます。推奨時間から外れる状態が続く、日中も眠そうで困っているなどの場合は、小児科や保健師に相談してください。

生後10か月ごろの睡眠の変化

生後10か月ごろは、昼寝の取り方がまとまる一方、夜中の目覚めが増えることもあります。前より寝ない日があっても、それだけで発達の異常とは限りません。昼寝と夜の変化を分けて見ていきましょう。

1. 昼寝が1日2回に落ち着く

午前と午後の2回の昼寝が、落ち着いてくる時期です。Weissbluthが172人を生後6か月から7歳まで追った研究では、2回の昼寝のパターンは生後9〜12か月で定着し、1回の午後の昼寝は15〜24か月で定着すると報告されています。※3

これは個々の子の回数を決める規則ではありませんが、生後10か月で夜に寝ないからといって、すぐに昼寝を1回へ減らす必要はないことを考える材料になります。

午前に眠そうになるか、起きた後に機嫌よく過ごせるか、午後や夕方に疲れが強くないかを見ましょう。回数だけに合わせず、その子に必要な休息を取れる流れを優先してください。

2. 夜中に起きることが増える

生後8〜12か月ごろは、親と離れることへの不安が現れる時期です。寝るときに離れたがらない、夜に目を覚まして親を求めるといった様子が見られることがあります。

頻繁に起きる場合も、不安だけが原因とは限りません。空腹、おむつ、暑さ、体調に変化がないかを確かめ、必要な対応をしてください。

呼吸や顔色に問題がなく、親を求めている様子なら、そばで穏やかに声を掛けるなどして落ち着かせます。これまで寝つけていた子が起きるようになっても、育児の方法が間違っていたと考える必要はありません。疲れがたまる前に家族で交代し、休息を取ることも大切です。

関連記事:【医師監修】睡眠退行とは?赤ちゃんの睡眠リズムへの影響と対策

生後10か月の赤ちゃんを寝かせる工夫

寝かせる工夫は、必要な昼寝や授乳を保ちながら、夜に落ち着く流れを作ることが基本です。画面、寝る支度の時刻、夕方の昼寝を振り返り、無理なく見直せるところから始めましょう。

1. 寝る前は画面を見せない

寝る前は、スマートフォンやタブレットを見せる代わりに、絵本や静かな触れ合いへ切り替えます。動画で落ち着かせている場合も、寝る前の流れの中で、画面から離れる時間を作ってみましょう。

Cheungらは、生後6〜36か月児の保護者715人へのオンライン調査から、タッチスクリーンの使用が長いほど、夜と1日合計の睡眠が短く、昼寝が長く、寝つくまでの時間が長いという関連を報告しました。年齢や性別、テレビ視聴、母親の教育歴などを考慮した分析です。※4

ただし、観察研究なので、画面使用が睡眠の変化を起こしたと断定はできません。寝る前の刺激を減らす工夫として取り入れ、眠らない理由を画面だけに決めつけないでください。

2. 毎晩同じ時刻に寝かせる

朝の起床と、夜の寝る支度の時刻をできる範囲でそろえます。毎晩続けやすい、着替えや静かな声掛けの流れを作ると、家族も準備しやすくなります。※5

21時ごろまでを、家庭で考える就寝の目標例にすることはできますが、全員に共通する医学的な境界ではありません。朝の起床、昼寝、必要な睡眠量、実際の眠気に合わせ、もっと早く準備することも考えます。

決めた時刻になっても眠くない日や、早く眠そうになる日もあります。時計だけを優先せず、赤ちゃんの様子を見ながら流れを整えましょう。

関連記事:【医師監修】寝かしつけは何歳まで?子どものペースに合わせた卒業の目安と対策

3. 夕方の昼寝を短くする

夕方に長く昼寝した後、夜の寝つきが遅くなる場合は、終了時刻や長さを見直しましょう。いきなり昼寝をなくさず、少し短めにするなど、その子の眠気に合わせて調整してください。

昼寝を短くした日にぐずりが強い、夕方すぐ眠くなるなどの場合は、休息が足りているかを考え直します。日中の睡眠を減らすこと自体が目標ではありません。

午前と午後の昼寝、夜の眠りを合わせて記録すると、どの眠りが寝つきに関わっているかを相談しやすくなります。眠気を我慢させて、夜まで起こしておく必要はありません。

生後10か月の睡眠で注意したいサイン

ぐったりして起きにくい、呼吸が苦しそう、顔色が悪い、飲めない、尿が減るなどの変化があれば、速やかに医療機関へ相談してください。夜の目覚めが多い場合も、体調に異変がないかを確認します。

呼吸がない、反応がない場合は、119番に救急要請し、指示に従ってください。顔色や唇が青い・灰色に見える場合も、眠いだけとして待たないでください。※6

緊急の異変がなくても、睡眠の悩みが続き、赤ちゃんやご家族の生活に支障がある場合は、小児科や保健師へ相談できます。昼寝、夜の睡眠、飲食、機嫌を記録して伝えましょう。ご家族の疲れが強いことも、相談してよい内容です。

生後10か月の睡眠でよくある質問

この時期は日による違いや、生活リズムの組み立て方も気になりますね。「理想」に合わせるより、今の赤ちゃんの眠気と家庭の予定を両立させる考え方を確認します。

Q1. よく寝る日と寝ない日があるのは普通?

昼寝の取り方、外出、体調、成長などで、よく眠る日と寝にくい日があることはあります。1日だけの長さで評価せず、数日の流れと日中の機嫌や食欲を見ましょう。

普段と違う予定の後に眠り方が変わった場合は、いつもの静かな寝る前の流れへ戻してみます。急な変化に飲み方や反応の異変が伴うときは、単なるばらつきと考えず、医療機関へ相談してください。

Q2. 生後10か月の理想的な生活リズムは?

朝の起床、離乳食や授乳、遊び、午前・午後の昼寝、寝る支度を、ご家庭に合う順番で並べます。全員に同じ時刻表を当てはめる必要はありません。

午前の昼寝が短い日は午後の眠気が早まることもあります。予定を固定しすぎず、空腹と眠気に応じて調整しましょう。

まとめ:生後10か月の睡眠時間は昼寝込みで12〜16時間が目安

生後10か月の睡眠時間は、昼寝込みで1日12〜16時間が推奨の目安です。13時間や14時間といった数字も、夜だけか1日の合計かを分け、日中の機嫌、飲食、体調と合わせて見ましょう。

昼寝は2回がまとまりやすい時期ですが、回数や長さを一律に決める必要はありません。夜の目覚めが増えたときも、空腹や不快感を確かめ、穏やかに応じることが大切です。

ご家族の休息のため、大人の寝床を見直す際は、コアラマットレスも参考にしてみてください。赤ちゃんの安全な専用の寝床と、ご家族が休める環境を合わせて整えましょう。

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参考文献

※1 Recommended Amount of Sleep for Pediatric Populations: A Consensus Statement of the American Academy of Sleep Medicine | Journal of Clinical Sleep Medicine/PubMed Central

※2 Sleep duration from infancy to adolescence: reference values and generational trends | Pediatrics/PubMed

※3 Naps in children: 6 months-7 years | Sleep/PubMed

※4 Daily touchscreen use in infants and toddlers is associated with reduced sleep and delayed sleep onset | Scientific Reports

※5 未就学児の睡眠指針 | 未就学児の睡眠・情報通信機器使用研究班

※6 小児科Q&A | 兵庫医科大学 小児科学教室

 

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