目次
監修者
松本 恭
「健康の秘訣はぐっすり眠ること」がモットーで、これまでウォーターベッド、ウッドスプリングベッド、西式健康枕、ハンモックなどさまざまな寝具の寝心地を追求してきた睡眠マニア。偶然出会ったコアラマットレス®︎の快適さに感銘を受け、メンバーとして参加。上級睡眠健康指導士としての知識を通して、より多くの人に快眠を届けたいと願っている。
「今の枕だと、朝に首が張っている気がする」
「高反発枕は自分に合っているのか、確かめる方法が知りたい」
「種類が多すぎて、どれを選べばいいのか決めきれない…」
高反発枕は頭を載せても沈み込みにくいため、寝返りを打ちやすく、頭が安定しやすい利点を持つ一方で、製品によっては首に違和感が出る方もいます。高反発枕の硬さや反発の強さは、製品ごとに大きく異なるためです。
そこでこの記事では、高反発枕のメリットとデメリット、合う人・合わない人、高さや素材の選び方を解説します。
記事を読めば、自分に合った高反発枕を選ぶ際の判断軸が分かります。ぜひ最後までご覧ください。
高反発枕とは?低反発枕との違い
「高反発枕」とは、頭を載せたときの沈み込みが比較的小さく、押し返すような弾力を感じやすい枕全般を指します。
ただし「高反発」という表示に明確な基準はありません。押し返す強さと枕の硬さは、日本ウレタンフォーム工業会でも別の測定項目として扱われています。※1
また、低反発枕との違いは、主に沈み込み方と反発感、そこから生まれる寝心地です。詳しい内容を、以下の表にまとめました。
| 項目 | 高反発枕 | 低反発枕 |
| 沈み込み方 | 沈み込みが比較的小さい | 頭の形に沿ってゆっくり沈む |
| 反発感 | 押し返すような弾力を感じやすい | 押し返す感触は弱い |
| 寝心地 | 支えられている感覚を得やすい | 包み込まれる感覚を得やすい |
枕の通気性や耐久性は素材と内部構造によって変わるため、それぞれ優劣はありません。枕の役割は、マットレスや敷き布団と後頭部から首にかけてのすき間を埋め、寝ている状態でも立ち姿勢に近い体勢を保つことです。※2
枕を選ぶ際は高反発かどうかより、実際の高さと硬さが自分に合うかで判断してください。
高反発枕のメリット
高反発枕の主なメリットは、以下の3つです。
- 頭が沈み込みすぎにくい
- 寝返りを打ちやすい
- 弾力のある寝心地を得やすい
1. 頭が沈み込みすぎにくい
一晩を通して頭の位置が変わりにくいのが、高反発枕の特徴です。沈み込みが小さいぶん、頭や首を一定の高さで支えられます。
頭が深く沈む感触が苦手な方には、これが大きなメリットになります。
注意点として、高反発枕の沈み込みにくさは、高さが合っていて初めて活きる特徴です。自分に合った製品を選ぶためには、なるべく実際に頭を乗せて確かめてください。
2. 寝返りを打ちやすい
高反発枕を使うと、寝返りのときに頭を持ち上げる負担が小さくなります。反発力があるぶん、低反発枕より頭を動かしやすいためです。
寝返りは、同じ部位が圧迫され続けるのを防ぎ、体の負担を和らげるために行われます。※2
もし枕が寝返りを妨げてしまうと、就寝時の負担が体の一部分に集中します。寝返りのしやすさを重視するのであれば、高反発枕はおすすめの選択肢です。
3. 弾力のある寝心地を得やすい
高反発枕は、頭を載せた瞬間に下から押し返される感触があり、頭の形に沿って沈んでいく低反発枕とは寝たときの体感がはっきり違います。
この「支えられている感じ」が好きな方は、高反発枕がおすすめです。
逆に、頭が浮いているようで落ち着かないと感じる人もいます。感触の好みは高さや硬さの数値からは判断できないので、店頭で試せるなら数分間横になって、しっくりくるかを確かめてみましょう。
高反発枕のデメリット
高反発枕はその硬さや高さから、以下の3つのデメリットを持ちます。
- 硬さや圧迫感が気になることがある
- 高さが合わないと首に違和感が出ることがある
- 包み込まれるような寝心地は得にくい
1. 硬さや圧迫感が気になることがある
枕の反発力が強すぎると、後頭部に押し返されるような感触を覚えることがあります。感触に不快感があるのなら、その枕は自分に合っていません。
e-ヘルスネットは快適な枕の条件として、呼吸がしやすく、頭部をきちんと支えてくれるだけの弾性があることを挙げています。※2
そのため、試しに数分間寝てみて、呼吸がしやすいかを基準に枕を選ぶのがおすすめです。
硬さの感じ方には個人差があるため、口コミの「ちょうどいい硬さ」を過信するのは避けましょう。店頭で試せない製品であれば、返品や交換の条件をしっかり確認することが大切です。
なお、コアラマットレス公式サイトから確認できる「コアラピロー」には、120日間のトライアル期間があります。自分に合った硬さかをじっくり確かめられるので、ぜひチェックしてみてください。
2. 高さが合わないと首に違和感が出ることがある
高反発枕では、枕の高さがそのまま首の角度になります。低反発枕なら頭が沈んで多少の高さの違いを吸収しますが、高反発枕はほとんど沈まないためです。
枕が高すぎるとあごが胸のほうへ引かれ、逆に低すぎるとマットレスと首のすき間が空いたままになります。いずれにしても首や肩・胸の筋肉に負担がかかり、呼吸がしにくくなります。※2
首が痛いなど違和感が出たときは、高反発かどうかよりも枕の高さを疑ってください。
3. 包み込まれるような寝心地は得にくい
高反発枕では、頭の形に沿って沈む包まれるような感触は出ないため、柔らかく包み込まれる感触が好きな方には不向きです。
低反発枕を使っていて不満がないなら、高反発枕に替える必要はありません。
支えられる感触と包まれる感触のどちらを優先するか決めてから、高さや素材を選びましょう。
高反発枕はどんな人におすすめ?合う人・合わない人
高反発枕が合う人・合わない人の特徴を、それぞれ紹介します。
高反発枕がおすすめの人
以下の項目が当てはまる方は、高反発枕を使うのがおすすめです。
- 頭が深く沈む枕だと落ち着かない
- しっかり支えられる寝心地が欲しい
- 寝返りのたびに頭が引っかかる感じがある
ただし、枕の高さと形状が自分の寝姿勢に合っていなければ、高反発であることの良さは活きません。仰向けでも横向きでも、まずは高さが合っているかを確かめてください。
高反発枕が合わない可能性がある人
以下の項目に当てはまる方は、高反発枕は合わないかもしれません。
- 包み込まれる感触が好き
- 後頭部の圧迫感が気になりやすい
- 使いながら高さを微調整したい
合わない方が、無理に高反発枕を選ぶ必要はありません。枕の硬さ・高さは製品ごとに違うので、比較してから買うものを決めましょう。
自分に合う高反発枕の選び方
高反発枕を選ぶ際は、以下の4つのポイントを、実際に自分の体で確認しましょう。
- 首のすき間が埋まる高さを選ぶ
- 寝姿勢に合う大きさと形状を選ぶ
- 素材ごとの硬さや通気性を確認する
- 高さ調整と洗濯の可否を確認する
1. 首のすき間が埋まる高さを選ぶ
枕を選ぶ際に、最優先で確認したいのが「高さ」です。※3
仰向けで寝たときに、後頭部から首にかけてのすき間が埋まり、立っているときに近い姿勢を保てる高さが適正な高さです。この後頭部から首にかけてのすき間の深さは、人によって幅があるため、自分にとってちょうどよい高さの枕を見つけることが大事です。※2
枕の高さが合っているかは、写真を撮って確かめると判断しやすいです。仰向けで寝た状態を横から撮り、あごが上がっても引けてもいないかを見てください。
横向きで寝ることが多い方は、肩幅の分だけ高さが必要です。そのため、仰向けよりも高さが必要な場合が多いです。
2. 寝姿勢に合う大きさと形状を選ぶ
枕に必要な大きさと形状は、ふだんの寝姿勢で変わります。
仰向けが多い方は、後頭部を支えながら首元とのすき間を埋められる製品を選びます。横向きで寝ることが多い方は、肩先から側頭部全体を支えられるだけの奥行きを重視しましょう。※2
寝返りをしても、頭が枕から落ちない幅かどうかも確認してください。夜中に頭が落ちて目が覚めるようなら、もう少し大きい枕にするのがおすすめです。
3. 素材ごとの硬さや通気性を確認する
高反発枕には、高反発ウレタンやファイバー、ラテックスなどの素材が使われます。ただし同じウレタンでも、硬さの数値や中身の構造によって寝心地は変わります。
枕は、とくに汗の吸収量が多い寝具です。厚生労働省も、枕の素材は吸湿性・放湿性のよいものを選ぶことが大事だとしています。※2
素材名だけでは、詳しい性能は分かりません。枕を選ぶ際は、なるべく実際に自分で試してからにしましょう。
4. 高さ調整と洗濯の可否を確認する
枕には高さ調整ができる製品があります。また、洗濯の可否も購入前に分けて確認しておきましょう。
枕の高さは、中材を出し入れできる枕や調整シート付きの枕なら後から変えられます。コアラマットレスの「コアラピロー」のように、両側のファスナーで硬さを変えられる製品もあります。
なお、枕本体には洗濯表示が付いていないことがあります。洗濯表示の対象品目に入っているのは枕カバーで、枕本体は含まれていません。※4
カバーのタグだけを見て、中材まで洗えると判断しないでください。取扱説明書や商品ページを確認し、記載がなければメーカーへ問い合わせましょう。
枕以外も含めて、寝具全体の選び方を知りたい人は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:【上級睡眠健康指導士監修】寝具のおすすめをプロが解説!快眠につながる選び方
高反発枕についてよくある質問
高反発枕を使い始めてから出やすい疑問を、3つ取り上げます。
Q1. 高反発枕を使うと首が痛くなるのはなぜですか?
高反発枕を使っていて首が痛くなる方は、枕の高さや硬さが合っていない可能性があります。
また、マットレスとの相性も考えて商品を選びましょう。やわらかいマットレスでは体が沈むため、同じ高反発枕でも高く感じられます。
首に痛みが出た場合は、いったんその枕の使用を中止し、高さや向きを変えて試してください。枕の形状や高さは、頸椎の並びに影響することが報告されています。※5
もし首の痛みや腕のしびれが長く続く方は、枕だけの問題と決めつけず、整形外科などに相談しましょう。
Q2. 高反発枕は洗濯できますか?
洗えるかどうかは、素材と製品の仕様によって異なります。高反発だから洗えるといった直接的な関連はありません。
洗えるかどうかは、カバーに付いている洗濯表示と、中材についての取扱説明書を見て確認してください。製品によっては、枕本体に洗濯表示がないこともあります。※4
なお、水洗いできない中材を洗うと、形が崩れる、乾かずに傷むといった問題が起きます。洗えるか分からないときは、購入元やメーカーに問い合わせましょう。
枕のお手入れ方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:枕の汗染みと臭いの落とし方は?洗い方・予防のコツと原因を解説
Q3. 高反発枕の寿命はどのくらいですか?
高反発枕の寿命は素材や使う頻度、手入れの方法によって変わるため、具体的な年数では出せません。
以下のように、年数ではなく枕の状態を見て、寿命を判断しましょう。
- 中央のへこみが朝になっても戻らない
- 以前より頭が沈むようになった
- 押し返す感触が弱くなった
- においや汚れが取れない
こうした変化が出てきたら、買い替えを考える時期です。
へたって高さが変わると、首の角度も変わります。違和感を覚えたまま使い続けると体に負担がかかる場合もあるため、早めに見直しましょう。
まとめ:高反発枕は高さと寝姿勢の相性で選ぼう
同じ「高反発枕」として売られている製品でも、硬さ・高さは製品ごとに違います。そのため、自分に合った製品を適切に選ぶことが大事です。
ポイントは、仰向けになった際に首のすき間をうまく埋めてくれるかどうかです。ここが合っていないと、首や肩・胸の筋肉に負担がかかり、呼吸がしにくくなります。
現在の枕を替えるかどうかは、以下の要点をもとに判断しましょう。
- 素材の硬さが自分に合っているか
- 首のすき間が埋まり、しっかり支えられているか
- 横向きになったときに、肩先から側頭部が支えられているか
- 洗濯・お手入れがしやすい素材か
枕を替えても首の違和感が続くなら、マットレス側に原因がある可能性もあります。とくに、やわらかいマットレスでは体が沈むため、同じ枕でも高く感じられます。
もし、寝具全体で見直したい人は、コアラマットレス公式サイトも参考にしてみてください。コアラマットレスプラス PLUS とコアラマットレスシュプリーム SUPREME は、コンフォートレイヤーを裏返すことで「ふつう」「かため」の2種類から硬さを選べます。
対象商品には、120日間のトライアル制度もあります。気軽に自宅で寝心地を確かめられるので、ぜひ今使っている枕やマットレスとの相性を、じっくり確かめてみてください。
・参考
※1 日本ウレタンフォーム工業会「軟質ポリウレタンフォーム 主な特性」
※2 厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠のためのテクニック―よく眠るために必要な寝具の条件と寝相・寝返りとの関係」
※3 Ren S, et al.「Effect of pillow height on the biomechanics of the head-neck complex: investigation of the cranio-cervical pressure and cervical spine alignment」PeerJ, 2016
※4 消費者庁「家庭用品品質表示法 対象品目一覧」
※5 Pang JC, et al.「The effects of pillow designs on neck pain, waking symptoms, neck disability, sleep quality and spinal alignment in adults: A systematic review and meta-analysis」Clinical Biomechanics, 2021











