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監修者
石川 恭子
コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。
「3日間ほとんど眠れていない…そろそろ危ない?」
「何日寝ないと倒れるのか、はっきり知りたい」
「眠りたいのに眠れないのは、やはり病気なの?」
「睡眠不足で◯日眠らなければ倒れる」という決まった基準はありません。どのくらいで限界が来るかは、人によって大きく変わるためです。※1
睡眠不足に関する研究においても、軸となるのは「倒れるまでの日数」ではなく、注意力や認知機能、知覚がどう変わるかでした。
そこでこの記事では、睡眠不足が続いたときに起こる変化や現れやすい症状、対処法と受診の目安を解説します。寝たくても眠れない人の助けとなるようまとめましたので、ぜひ最後までご覧ください。
睡眠不足が続いても「何日で倒れる」とは一概にいえない
「何日寝ないと倒れる」ことを示す医学的な基準はありません。必要な睡眠時間も、睡眠不足の影響の出方も、個人差が大きいためです。※1
また、一睡もしない「断眠」と慢性的な睡眠不足では、経過そのものが異なります。研究でも、この2つは別の条件です。※2
研究で主に評価されているのも、倒れるまでの日数ではなく、注意力や反応速度、認知機能がどう変わるかを見ています。
なお、「倒れる」と聞いて思い浮かべやすい失神とは、別の現象です。睡眠不足で増えるのは、起きているあいだに眠りがごく短く割り込むマイクロスリープで、運転などの作業中に注意が抜ける原因になります。※3
睡眠不足は単純に日数を数えるより、実際の体調を見つつ改善を目指しましょう。
睡眠不足が続いたときに研究で報告されている変化
研究で報告されている変化は、眠らなかった長さと、足りない状態が続いた期間によって変わります。
以下の3項目で詳しく解説するので、参考にしてください。
- 一晩の徹夜|注意力や反応速度が低下する
- 短い睡眠が続く|認知機能の低下が蓄積する
- 48時間以上の断眠|知覚のゆがみや幻覚が報告されている
一晩の徹夜|注意力や反応速度が低下する
一晩の徹夜で、注意力と反応速度は飲酒時と同じ水準まで落ちるとされています。
運輸業などで働く39名を対象に、28時間の断眠とアルコール摂取を同じ人で比較した研究によると、17〜19時間眠らない場合、一部の課題の成績が血中アルコール濃度0.05%のときと同程度か、それより悪くなる、という結果が出ました。※4
また、反応速度は課題によって最大50%遅くなり、正確さも明らかに低下しました。さらに長く起き続けると、血中アルコール濃度0.1%相当まで成績が落ちています。※4
徹夜明けは、飲酒後と同様の状態です。無理な運転や作業をせず、仮眠を取るかその日は休みましょう。
短い睡眠が続く|認知機能の低下が蓄積する
短い睡眠が続くと、本人の自覚がないまま認知機能が低下するという研究結果が出ています。
健康な成人を対象に、寝床にいる時間を1日4時間・6時間・8時間の3群に分け、14日間続けて比較した研究があります。この研究の4時間と6時間の群では、すべての課題で認知機能の低下が日ごとに積み重なりました。※2
一方で眠気の自覚は同じように増えず、6時間群と4時間群を眠気で区別することはできなかったとのことです。
睡眠不足に慣れたように感じても、客観的な認知能力は落ち続けている可能性があります。眠気がないからといって、無理に作業や運転をするのは控えましょう。
48時間以上の断眠|知覚のゆがみや幻覚が報告されている
起きている時間が48時間を超えると、知覚のゆがみや幻覚を引き起こすとされています。
長時間の断眠を扱った21件の研究・760名分をまとめた論文があります。平均72〜92時間の断眠を観測した結果、断眠が長引くにつれて知覚のゆがみや幻覚、思考の乱れが報告されました。※5
起きている時間による違いは、次のように示されています。
| 起きている時間 | 報告されている変化 |
| 24〜48時間 | ・知覚のゆがみ ・不安 ・いらだち ・時間感覚の混乱 |
| 48〜90時間 | ・複雑な幻覚 ・思考の乱れ |
| 72時間以降 | 妄想 |
ただし、そもそも48時間以上の断眠はすべきではありません。いまは企業にも、仕事を終えてから次に働き始めるまでに一定の休息時間を確保する「勤務間インターバル」の導入が、法律上の努力義務とされています(2026年9月現在)。※6
睡眠不足のときに現れやすい症状
睡眠不足の症状は、眠気だけではありません。厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」とe-ヘルスネットが挙げている主な症状を、表にまとめました。※7 ※8
| 分類 | 症状 |
| 眠気 | ・強い眠気 ・通常なら眠らない場面での居眠り |
| 体 | ・倦怠感 ・頭痛 |
| 頭の働き | ・認知機能の低下 ・ケアレスミスの増加 |
| 気分 | ・いらだち ・不安 など |
| 仕事・学業 | ・作業効率の低下 ・学業成績の低下 |
とくに危険なのは、運転中や機械操作中に注意力が散漫になることです。万が一、途中で居眠りしてしまうと、大きな事故に直結します。
ただし、これらがそのまま倒れる前兆になるとは限りません。ふらつきや意識が遠のく感覚があるときは危険な状態なので、必要に応じて休息を取るか、医療機関へ相談してください。
睡眠不足で倒れそうなときの対処法
睡眠不足でふらつきや意識が遠のく感覚、強い眠気がある段階で、いったん作業を中断してください。まずその場の安全を確保し、以下4つの対処法を実践しましょう。
- 無理に立ち続けず安全な場所で休む
- 運転や危険を伴う作業を中止する
- 睡眠時間を確保して生活リズムを戻す
- 光・音・温度や寝具などの睡眠環境を整える
1. 無理に立ち続けず安全な場所で休む
ふらつきや意識が遠のく感覚があるときは、無理に立ち続けずに休みましょう。
立った状態で倒れてしまうと、頭などの急所を打つ事故につながるおそれがあります。もし階段や道路、機械の近くなど危険な場所にいるときは、可能な範囲で安全な場所へ移ってください。
職場や学校で不調が出たときは、周囲の人に体調を伝えてください。一人で無理に帰宅しようとすると、駅の階段や路上で倒れたときに助けを呼べません。
2. 運転や危険を伴う作業を中止する
強い眠気や注意力の欠如がある状態では、運転や危険を伴う作業を中止してください。
運転や高所作業などをしている際に睡眠不足で倒れてしまうと、重大な事故につながります。※7 コーヒーやエナジードリンクなどで眠気をごまかして作業を続けるのはおすすめできません。
運転の予定があるなら、家族や同僚に代わってもらうか、公共交通機関に切り替えましょう。危険を伴う作業も、代われる人がいれば頼んでください。
3. 睡眠時間を確保して生活リズムを戻す
睡眠不足は、休日にまとめて眠る「寝だめ」では解消できません。毎日の睡眠時間そのものを整えることが必要です。
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、成人について6時間以上を目安に必要な睡眠時間を確保するよう推奨しています。ただし適正な睡眠時間には個人差があり、6時間未満で足りる人もいれば8時間以上を必要とする人もいます。※7
休日の寝だめでは、平日の日中の眠気は完全には解消できません。同ガイドは、寝だめで休日の起床時刻が大きく遅れると体内時計が混乱し、むしろ時差ボケに近い状態になるとしています。※7
そのため、起床時刻を大きくずらさず、平日の睡眠時間を1日ずつ積み直していきましょう。仕事や学業でうまく睡眠時間を確保できない状況なら、周囲へ相談することも必要です。
なお、人によって理想の睡眠時間は異なります。ぜひ以下の記事を参考にして、自分に合った睡眠時間を見つけてみてください。
関連記事:理想の睡眠時間は何時間?年代別の目安と自分に合った時間の見つけ方
4. 光・音・温度や寝具などの睡眠環境を整える
睡眠時間を確保しても、眠りの質が低いままでは同じ不調を繰り返すおそれがあります。
睡眠ガイド2023をもとに、光・音・温度について、寝室で見直す点を以下にまとめました。※7
| 要素 | 見直すこと |
| 光 | ・就寝の約2時間前からは強い光を避ける ・寝室の照明を落とし、できるだけ暗くする ・テレビや電気をつけたまま寝ない |
| 温度 | ・夏は室温が上がりすぎないようにする ・冬は18℃以上を保つ |
| 音 | ・防音や遮光の機能があるカーテンに替える ・寝床の位置をできるだけ窓から離す |
また、自分に合った寝具を選ぶことも大事です。同じ時間眠っても疲れが取れないなら、マットレスや枕の見直しも考えましょう。
自分に合った寝具を選ぶ方法については、次の記事で詳しく解説しています。
関連記事:【上級睡眠健康指導士監修】寝具のおすすめをプロが解説!快眠につながる選び方
睡眠不足で医療機関を受診する目安
睡眠不足による受診の目安は、緊急性で判断してください。
まず、次のいずれかに当てはまる場合は睡眠不足だけが原因と判断せず、119番へ通報しましょう。
- 倒れて、呼びかけても反応がない
- 普段どおりの呼吸がない
- 倒れたときに頭を強く打った
- 胸の痛みや呼吸困難をともなう
救急車を呼ぶべきか迷っているときは、消防庁の全国版救急受診アプリ(Q助)が便利です。症状を選ぶと、いますぐ119番、早めの受診、時間内の受診、様子見の4段階で判定できます。※9
また、強い眠気や倦怠感が続き、仕事や学業に支障があるケースであれば、無理せず医療機関へ相談してください。睡眠ガイド2023も、症状が続く場合は睡眠障害が潜んでいる可能性があるとしています。※7
まとめ:睡眠不足で倒れる日数に決まりはない|症状が出たら早めに休もう
睡眠不足で何日目に倒れるか、という一律の基準はありません。必要な睡眠時間や睡眠不足の影響には、個人差があるためです。
数えるべきは日数ではなく、いま出ているサインです。以下のような症状が出ていたら、その日は無理をせずに休みましょう。
- 強い眠気や、いつもなら眠らない場面での居眠り
- 倦怠感や頭痛
- 集中力の低下やケアレスミスの増加
- いらだちや気分の不安定さ
- ふらつき、意識が遠のく感覚
とくに徹夜明けは、飲酒後と同程度に認知能力が下がるとされています。眠気の自覚が薄れていても、能力の低下は進んでいます。睡眠不足の影響が出ている人は、まず毎日決まった時間に寝て、起きるところから始めてください。睡眠の質を上げるために、寝室環境を整えるのもおすすめです。
そもそも、自分の睡眠時間が足りているかを確かめたい人は、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:寝不足になるとどんな症状が出る?主なサインと続いたときの影響を解説
なお、寝室の環境を整えたい人は、コアラマットレス公式サイトも参考になります。とくに、コアラマットレスの対象商品には120日間のトライアル制度があるので、気になる製品があれば自宅でじっくり試せます。
興味がある人は、ぜひ詳細をチェックしてみてください。
・参考
※1 Hudson AN, et al.「Sleep deprivation, vigilant attention, and brain function: a review」Neuropsychopharmacology, 2020
※2 Van Dongen HPA, et al.「The cumulative cost of additional wakefulness: dose-response effects on neurobehavioral functions and sleep physiology from chronic sleep restriction and total sleep deprivation」Sleep, 2003
※3 Davin A, et al.「Shedding light on microsleep episodes for comprehensive sleepiness assessment: a narrative review」Sleep Medicine Reviews, 2025
※4 Williamson AM, Feyer AM「Moderate sleep deprivation produces impairments in cognitive and motor performance equivalent to legally prescribed levels of alcohol intoxication」Occupational and Environmental Medicine, 2000
※5 Waters F, et al.「Severe Sleep Deprivation Causes Hallucinations and a Gradual Progression Toward Psychosis With Increasing Time Awake」Frontiers in Psychiatry, 2018
※6 e-Gov法令検索「労働時間等の設定の改善に関する特別措置法 第2条」
※7 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
※8 厚生労働省 e-ヘルスネット「昼間の眠気―睡眠不足だけではなく睡眠・覚醒障害にも注意が必要」
※9 総務省消防庁「全国版救急受診アプリ(Q助)」











