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監修者
松本 恭
「健康の秘訣はぐっすり眠ること」がモットーで、これまでウォーターベッド、ウッドスプリングベッド、西式健康枕、ハンモックなどさまざまな寝具の寝心地を追求してきた睡眠マニア。偶然出会ったコアラマットレス®︎の快適さに感銘を受け、メンバーとして参加。上級睡眠健康指導士としての知識を通して、より多くの人に快眠を届けたいと願っている。
朝起きて枕カバーを外した瞬間、うっすらと広がる黄ばみにヒヤッとした経験はありませんか。私自身も以前、愛用していた枕の黄色いシミを見つけてショックを受け、慌てて間違った洗剤でゴシゴシ洗ってしまい、大切な枕を台無しにしてしまった苦い失敗があります。毎日頭や顔を乗せる場所だからこそ、一度目についた汚れは非常に気になりますね。
枕に付着する黄ばみの主な原因は、睡眠中にかく汗や皮脂が時間の経過とともに酸化したものです。原因が分かれば適切な対処が可能になりますが、枕は素材や中材によって洗えるものと洗えないものが明確に分かれているため、事前の正しい知識と確認が欠かせません。
本記事では、上級睡眠健康指導士の資格を持つコアラマットレス社員の松本が、洗濯表示や中材に合わせた黄ばみの落とし方をはじめ、家庭で洗えない枕のお手入れ方法、適切な洗剤選びや日頃からできる予防習慣まで分かりやすく解説します。
枕の黄ばみを落とす前に洗濯表示と中材を確認する
洗濯表示は洗濯おけの形で洗濯処理を、三角形で漂白処理を、四角形で乾燥処理を表しています。漂白の記号については、三角形だけの記号が塩素系および酸素系の漂白剤を使えることを、斜線が入った三角形が酸素系漂白剤のみを使えることを、そして×印が付いた三角形が漂白処理をできないことを表します。※1
枕の中に入っている素材は、ポリエステルわた、羽毛、パイプ、ビーズ、ウレタンなど製品によってさまざまで、素材ごとに水や熱への強さが異なります。※2
同じ素材名でも、製品によって洗える場合と洗えない場合があるため要注意です。「ウレタンだから洗えない」「ポリエステルだから洗える」と素材名だけで断定せず、必ず製品に付いている表示を優先して判断してください。
洗濯できない表示や漂白禁止の表示がある枕は、つけ置きも漂白も行わないようにしましょう。
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洗える枕の黄ばみの落とし方
どの工程でも共通しているのは、自己判断の条件ではなく、枕の表示と洗剤の使用方法に従うという考え方です。それぞれの工程で気をつけたい点を順番に見ていきましょう。
1. 使用できる洗剤で黄ばみを前処理する
洗っても落ちない黄ばみは、洗たくで落としきれなかった汗や皮脂が時間の経過とともに酸化して黄色くなったものです。そのため、衣料用の酸素系漂白剤または衣料用洗剤による前処理が向いています。まず枕の洗濯表示で漂白処理ができることを確認し、十分に浸る量の水に製品をよく溶かしたうえで、黄ばんだ部分が水面から出ないようにつけ置きします。
水温は、表示で使用できる温度の上限を確認したうえで、その範囲でできるだけ高い温度にすると効果的です。使用量とつけ置き時間は洗剤の表示に従ってください。
2. 表示に従って手洗いまたは洗濯機で洗う
前処理が終わったら、枕本体と枕カバーを分けて、それぞれの表示で指定された方法で洗います。カバーは通常の衣類と同じように洗える製品が多い一方で、枕本体は扱いが異なります。手洗いの表示がある枕は、ぬるま湯に洗剤を溶かして押し洗いをし、水を替えながらしっかりとすすぎましょう。
洗濯機を使える表示がある場合でも、もう1か所の確認が必要です。ウレタンやわた、ビーズなどが入った座布団やクッション・枕は、洗濯機に対して傷みや破損、脱水中の異常振動のおそれがあります。枕側の表示だけで判断せず、お使いの洗濯機の取扱説明書でも枕を洗えるかどうかを必ず確認してください。
3. 表示に合った方法で中心まで乾かす
洗い終わったら、バスタオルで水気を吸い取り、手で形を整えてから乾かします。乾燥の記号は、正方形に内接する円がタンブル乾燥を、正方形の中の線が自然乾燥の方法を表しており、つり干しや平干し、陰干しなどの指定が製品ごとに異なります。※1
天日干し、陰干し、タンブル乾燥のどれを選べるかは枕によって異なります。
枕は厚みがあるため、表面が乾いていても中材に水分が残っていることがあります。乾燥には1日から3日ほどかかる場合もあるのです。においやカビを防ぐために、途中で向きを変えながら風を通し、中心まで乾いたことを確かめてから使い始めてください。
洗えない枕の黄ばみのお手入れ方法
この場合はどのようなお手入れが適しているのでしょうか。家庭でできる範囲のお手入れと、専門店に任せたほうがよい場面について説明します。
1. メーカーが案内する方法で表面を手入れする
家庭で水洗いできない枕は、酸素系漂白剤へのつけ置きや丸洗いをしないでください。中材が水を含んで乾かなくなったり、形が崩れて元に戻らなくなったりするおそれがあります。日々のお手入れとしては、枕カバーをこまめに洗濯し、枕本体についてはメーカーが案内している乾燥や清掃の方法に従いましょう。
固く絞った布での拭き取りについても、取扱説明のなかで認められている場合に限って行ってください。認められていない枕を自己判断で濡らすと、中材の劣化につながることがあります。カバーの下に洗える枕プロテクターを重ねておくと、本体を濡らさずに清潔を保ちやすいです。
2. 落ちない黄ばみはクリーニング店へ相談する
家庭で洗えない枕や、表示に従って洗っても黄ばみが残ってしまう枕は、寝具を扱うクリーニング店またはメーカーへ相談する方法がおすすめです。専門店なら、家庭では難しい温度管理や乾燥設備を使って処理してくれます。
ただし、すべての枕をクリーニングできるとは限りません。そばがらやウレタンのように水洗いを受け付けていない中材もあるため、相談するときは中材の種類と製品表示の内容、購入時期をあらかじめ伝えて、対応できるかどうかを確認しておくと安心です。
関連記事:枕の種類を徹底比較!素材・サイズ・高さで失敗しない選び方と快眠への近道
枕の黄ばみに使える洗剤・避けたい洗剤
漂白剤は成分によって塩素系と酸素系に分かれ、塩素系には次亜塩素酸ナトリウムなどが、酸素系には過炭酸ナトリウムなどが使われています。※3
また、用途を示す言葉に「漂白剤」を付けた品名の表示が定められており、衣料用と台所用は区別されています。※3
よく話題になる製品についてまとめました。
| 製品 | 分類 | 枕の黄ばみへの向き合い方 |
| オキシクリーン | 酸素系漂白剤(製品によって成分や用途が異なります) | 衣料用の酸素系漂白剤であり、枕の漂白表示で使用できる場合に限って、製品表示どおりに使います。 |
| ワイドハイター | 衣料用の酸素系漂白剤(液体と粉末などの種類があります) | 種類ごとに使い方が異なるため、購入した製品の表示を確認してから使います。 |
| ウタマロ | 石けん、洗濯用洗剤、住宅用クリーナーなど、商品によって異なります | 漂白剤ではないため、黄ばみを漂白する主役としては使いません。 |
| キッチンハイター | 台所用の塩素系漂白剤 | 台所用として販売されている製品のため、枕には使用しません。 |
| 重曹・クエン酸 | 漂白剤ではありません | 黄ばみを落とす主役とはせず、補助的な位置づけと考えます。 |
塩素系漂白剤のなかには、塩素ガスの発生量に応じて「まぜるな危険」の表示が義務づけられている製品があります。※3
洗剤や漂白剤を自己判断で混ぜ合わせることは、絶対に避けてください。効果を高めたいと思っても、濃度や時間を表示以上に増やさないことが、枕と自分自身を守ることにつながります。
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枕が黄ばむ主な原因
もっとも多いのは、洗たくで落としきれなかった汗や皮脂が、時間の経過とともに酸化して黄色くなるという変化です。人は眠っている間にコップ1杯ほどの汗をかくとされ、皮脂やフケ、唾液も一緒に枕へ吸収されていきます。
枕カバーを使っていても、汗や皮脂は少しずつカバーを通り抜けて側生地にたまります。口を開けて眠ったときのよだれや、乾かしきれていない髪から移った水分も、しみや黄ばみのきっかけになります。
また、日光や素材そのものの経年変化による変色は、日常的な汚れとは性質が異なり、洗っても元の色には戻らない可能性があるため、汚れ以外の原因を疑ってみてください。
枕の黄ばみを予防する方法
特別な道具がなくても始められる方法を3つ紹介しますので、無理のない範囲で取り入れてみてください。
1. 枕カバーやプロテクターを使う
もっとも取り入れやすい方法が、枕カバーと洗濯できる枕プロテクターを重ねて使うことです。カバーだけの場合よりも、汗や皮脂が枕本体の側生地へ直接移るのを抑えます。特に洗えない枕を使っている場合、本体を守る意味で役立ちます。
通気性が低い製品を選ぶと、湿気がこもって蒸れやすくなります。肌触りや洗濯のしやすさもあわせて確認し、毎日心地よく使えるものを選びましょう。
2. カバーをこまめに交換して洗う
枕カバーには、寝ている間の汗や皮脂、髪の汚れが集まります。汚れやべたつきが気になった段階で交換して洗うようにすると、本体まで汚れが届く前にリセットできます。洗い替えを2枚から3枚用意しておくと、洗濯のタイミングに縛られずに交換できて便利です。
洗う頻度については、汗のかき方や季節、使っている製品によって適切な間隔が変わりますので、一律の日数にこだわる必要はありません。カバーの洗濯表示に従って洗い、しっかり乾かしてから枕に戻してください。
3. 使用後は枕の湿気を逃がす
起床後の枕には、寝ている間にかいた汗などの湿気が残っています。ベッドメイキングの前に枕を立てかけるなどして風を通すだけでも、湿気がこもった状態を短くできます。天日干しや陰干し、布団乾燥機を使えるかどうかは中材によって異なりますので、取扱説明を確認してから行いましょう。
また、濡れた髪のまま横になると枕へ水分が移り、雑菌が増えやすい環境をつくってしまいます。入浴後の髪を乾かしてから眠ることは、地味ながら湿気対策として効果的です。
枕の黄ばみに関するよくある質問
ここからは、枕の黄ばみについて多く寄せられる疑問にお答えします。判断に迷ったときの参考にしてください。
Q1. 洗濯機で枕を洗ってもよいですか?
枕の洗濯表示で洗濯機による洗濯が認められていて、なおかつ使用する洗濯機の取扱説明書でも枕が禁止されていない場合に限って洗えます。
ウレタンやわた、ビーズなどが入った座布団やクッション・枕は、洗濯機に傷みや破損、脱水中の異常振動のおそれがあります。枕側に洗える表示があっても、洗濯機側が禁止していることがありますので、両方を確認してください。
Q2. 枕をコインランドリーで洗えますか?
コインランドリーによっては、破裂や中材の偏り、機械の停止を防ぐために枕の洗濯を禁止しています。枕の洗濯表示だけで判断せず、利用する店舗と機械の使用ルールを必ず確認してください。禁止されている場合は持ち込まず、家庭での洗濯やクリーニング店への相談に切り替えましょう。
Q3. 洗っても落ちない黄ばみはどうすればよいですか?
表示どおりに洗っても黄ばみが残る場合は、汚れではなく日光や素材の経年変化による変色である可能性もあります。漂白剤の濃度やつけ置き時間を自己判断で増やすことは避けてください。枕を傷めるだけで、変色は改善しないことがあります。クリーニング店へ相談するか、衛生面と寝心地の両方を考えて買い替えを検討する方法が現実的です。
まとめ:枕の黄ばみは表示に合った洗い方と日頃のケアで対処しよう
枕の黄ばみは、落としきれなかった汗や皮脂が酸化して現れる変化ですから、決して珍しいことではありません。大切なのは、洗濯表示と中材を確認してから方法を選ぶという順番です。
漂白できる表示がある洗える枕なら、衣料用の酸素系漂白剤を製品表示どおりに使ってつけ置きし、表示に合った方法で中心まで乾かします。家庭で洗えない枕は、カバーの洗濯とメーカーが案内するお手入れを基本にして、落ちない黄ばみはクリーニング店へ相談してください。
そして、枕カバーやプロテクターを活用し、こまめに洗い、起床後に湿気を逃がす習慣を続けることが、次の黄ばみを遠ざけてくれます。清潔な枕は、毎晩の眠りを気持ちよく整えてくれる土台ですから、今日から無理のない範囲で、枕のケアを始めてみてください。
・参考
※1 洗濯表示(令和6年8月20日以降) | 消費者庁
※2 用途・素材の特性 | 日本ふとん協会
※3 衣料用、台所用又は住宅用の漂白剤 | 消費者庁











