睡眠コラム by Koala JP2026年8月12日読了目安時間: 2

子どもが夜中に突然泣き叫ぶ「夜驚症」への対応と安全な寝室づくり

夜中に子どもが突然泣き叫んで、体を起こしてもまるで目が合わない。必死になだめても反応がなく、翌朝聞いてみると「そんなことあった?」と本人はきょとんとしている——。初めて経験すると、かなり動揺するはずです。

これは「夜驚症(やきょうしょう)」と呼ばれるもので、決して珍しいことではありません。この記事では、夜驚症の基本と、実際に起きたときの対応、そして再発に備えた寝室の安全対策について書いていきます。

夜驚症ってそもそも何?

眠りについてから1〜3時間ほど、深いノンレム睡眠の最中に起こりやすいとされています。子どもは目を開けて泣き叫んだり、時には手足をばたつかせたりしますが、実は意識はほとんど眠ったまま。だから声をかけても届かないし、朝になれば記憶にも残っていません。

年齢でいうと3〜8歳くらいの子に多く、成長とともに落ち着いていくことがほとんどです。夜泣きと混同されがちですが、なだめてもすぐには反応しない、パニックの度合いが激しい、本人に記憶がない、というあたりが夜驚症らしい特徴です。

その場でどうすればいいのか

いざ発作が起きると、つい大声で名前を呼んだり、揺すって起こそうとしたりしたくなります。ですが脳自体はまだ深く眠っているので、無理に起こそうとするとパニックが長引くことも。ここは少しもどかしいですが、まず落ち着くことが大切です。

優先すべきは安全の確保です。ベッドから落ちそうなら支える、頭を家具や壁にぶつけそうなら間に体やクッションを入れる。そのくらいのシンプルな対応で十分です。強く抱きしめるのは逆効果になることもあるので、そばで見守りながら、必要なところだけ手を出すイメージでいいと思います。

だいたい数分から10分ほどで自然に治まります。長くて心配なときは、スマホで様子を撮っておくと、あとで小児科医に相談するときの手がかりになります。発作が落ち着いたら、そのまま静かに寝かせて大丈夫です。翌朝「昨日の夜どうだった?」と聞きすぎるのは避けたほうがいいでしょう。本人には記憶がないぶん、必要以上に不安にさせてしまうことがあるからです。

「また起きるかも」に備えた寝室づくり

夜驚症の厄介なところは、無意識のまま動き回ったり起き上がったりする場合があることです。だからこそ、発作が起きる前提で寝室側を整えておくと安心です。

ベッドを使っているなら、年齢や体格に合った転落防止ガードを検討してみてください。心配が大きいうちは、いっそ床に布団を敷いて低い位置で寝かせるという選択肢もあります。マットレスや布団のまわりに硬いおもちゃや家具、角が尖ったものを置かないようにするだけでも、リスクはかなり減ります。

マットレス選びも地味に重要です。寝返りしやすい適度な硬さで、通気性がいいものだと、夜中に暑くて目が覚めるといった余計な刺激も避けやすくなります。掛け布団も、動きを妨げない軽めのものが向いています。

寝室全体では、窓やドアの補助錠、2階なら階段のゲートなど、無意識に部屋から出てしまうケースへの備えもしておきたいところです。ガラス製品のような割れ物は別の部屋に移し、光や音の刺激をできるだけ抑えて、部屋は暗め・静かめを意識する。室温は18〜25℃、湿度は40〜60%くらいが目安です。

生活リズムでできること

特別なことをする必要はなく、就寝と起床の時間をなるべく揃える、寝る前の1時間はスマホやテレビ、はしゃぐような遊びを控えて絵本の時間にする、といった当たり前の積み重ねが予防につながります。発熱や旅行のあとなど、生活リズムが崩れたタイミングは特に出やすい印象があるので、そういう日は少し気にかけておくといいかもしれません。

こんなときは小児科へ

毎晩のように繰り返す、発作が30分以上続く、怪我をしかねないほど激しく動く、日中の様子にも影響が出ている、大きくなってもまったく減らない——こういった場合は、一度かかりつけの小児科に相談してみてください。撮っておいた動画があれば、話がかなりスムーズに進みます。

最後に

夜驚症は、育て方が悪いから起きるものではありません。子どもの脳が発達していく過程で一時的に見られる現象で、多くは自然に落ち着いていきます。だからこそ、親が自分を責めるより、安全な環境を整えて淡々と見守るくらいがちょうどいいのだと思います。

そのうえで、寝具そのものを見直すのも一つの手です。通気性がよく体圧をきちんと分散してくれるマットレスは、子どもが寝返りを打ちやすく、深く眠りやすい環境づくりにつながります。結果として、隣で眠る親自身の睡眠の質にも影響してくるはずです。

安心して眠れる寝室づくりの一歩として、マットレスから見直してみてはいかがでしょうか。

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