目次
監修者
石川 恭子
コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。
ウトウトした瞬間、突然「ビクッ」と体が跳ねて目が覚める——そんな経験、ありませんか?実はこれは「入眠時ミオクローヌス」と呼ばれる生理現象。多くの人が経験するもので、病気ではありません。でも、眠気が途切れたり、パートナーを驚かせてしまったりと、睡眠の質に影響することも。
厚生労働省が行った令和4年の国民健康・栄養調査では、睡眠で十分な休養が取れていない人が20.6%にのぼることが報告されており、睡眠の質に悩む人は年々増加しています。「ビクッ」となって起きてしまう現象がなくなれば、それにこしたことはないですよね。
そこで、上級睡眠健康指導士でコアラマットレス社員の石川が、入眠時ミオクローヌスの原因や見分け方を解説。生活習慣の整え方やストレス対策、カフェインの摂取タイミングなど、今日から始められる予防法を紹介します。さらに、寝具の選び方や温湿度管理など、クラウドセル™技術を活用した睡眠環境の改善法にも触れながら、質の高い眠りを導き出すための実践的な情報も、お届けします。
寝てる時にビクッとなる「入眠時ミオクローヌス」とは
「入眠時ミオクローヌス」とは、眠りに落ちる直前、突然「ビクッ」と体が跳ねて目が覚めてしまうことを指します。医学的には短時間の筋肉の収縮運動として分類される生理現象です。
たとえば、こんな現象を経験したことはありませんか。
- 腕、脚、または胴体の突然のけいれん
- 短時間持続するショックのような筋肉のけいれん
- 局所的または広範囲の筋肉のけいれん
- 外部刺激に反応して生じる筋肉のけいれん
入眠時ミオクローヌスは「病気ではなく、誰にでも起こり得る自然な反応」であり、覚醒状態から睡眠状態への移行が一時的に不安定になることで生じます。この現象に深く関与しているのが、脳の深部にある「脳幹網様体(もうようたい)」という部位なのだとか。
このメカニズムをさらに詳しく掘り下げ、てんかんや周期性四肢運動障害との違いについても解説していきます。
脳幹網様体の誤作動が原因
あの眠る直前の「ビクッ」の原因とは。ずばり言うと、入眠時ミオクローヌスは脳幹網様体の誤作動が関係して起こります。これは、覚醒状態から睡眠状態へと移行する際に、脳が一時的に混乱することで生じる現象です。まあ、コンピューターでも、スリープ状態からそのままシャットダウンしようとして、失敗することがありますよね。
脳幹網様体は、脳幹に広がる神経ネットワークで、次のような機能を担っています。
- 覚醒の維持:意識を保ち、外界への反応を可能にする
- 筋緊張の調整:身体の筋肉を適度に緊張させ、姿勢や運動を支える
- 睡眠と覚醒の切り替え:睡眠への移行時に、筋肉の緊張を緩める指令を出す
通常、眠りに入ると脳幹網様体は筋肉の緊張を解除し、身体をリラックス状態へ導きます。しかし、この切り替えがうまくいかず、以下のような誤作動が起こります。
- 覚醒状態から睡眠状態への移行が不安定になる
- 脳幹網様体が誤って「筋肉を緊張させる信号」を手足に送る
- その結果、手足の筋肉が突然収縮し、「ビクッ」となる←そう、これが入眠時ミオクローヌス!
この動きが起こると脳に伝わり、「階段から落ちた」「高所から落下した」といった感覚として認識されることもあります。これは、脳が筋肉の急な動きを“危険”と誤認識するためです。
※寝ているときにビクッとなる落下感の原因とは?睡眠の専門医が対策まで解説
てんかんや痙攣との違い
重ねて言いますが、入眠時ミオクローヌスは病気ではありません。動きとしては一見てんかんや痙攣と似ているのですが、その違いと見分け方を表にまとめてみますね。
[入眠時ミオクローヌスと、似ている病気の症状との違い・見分け方]
| 比較項目 | 入眠時ミオクローヌス | てんかん・痙攣 | 周期性四肢運動障害(PLMD) |
| 発生タイミング | 入眠直前のみ | 覚醒時・睡眠中問わず | 睡眠中(特にノンレム睡眠) |
| 持続性 | 数秒で終了 | 数十秒〜数分続くことも | 数十秒間隔で反復、長時間持続 |
| 意識の有無 | 意識は保たれている | 意識障害を伴うことがある | 意識は通常保たれるが自覚しにくい |
| 動きの特徴 | 単発的な「ビクッ」 | 繰り返し・強いけいれん | 規則的なピクつき・けり出し |
| 日中の影響 | なし | 倦怠感・眠気・集中力低下など | 睡眠の質低下による日中の眠気 |
※MSD マニュアルおよびこどもの脳とてんかんを参考に独自に作成
赤ちゃんや幼児にも入眠時ミオクローヌスは見られます。そこで、外から観察して入眠時ミオクローヌスだと見分けるチェックポイントは、次のとおりです。
- 入眠時のみで、起きているときには出ない 動きに一貫性がなく、手足がランダムに動く
- 意識があり、目の動きや反応が正常
- 発熱や意識消失を伴わない
一方、病的なけいれんは、等間隔で同じ動作を繰り返す、意識がぼんやりする、白目をむく・視線が合わないなどの特徴があります。このような症状を観察したら、医療機関に相談してください。
※YouTube:Benign Neonatal Sleep Myoclonus vs. Myoclonic Seizures
入眠時ミオクローヌスが起こりやすくなる5つの要因
ここまでで、入眠時ミオクローヌスが起こる仕組みはわかったと思います。でもどんなときにあのちょっと不快な「ビクッ」が起こるのでしょうか?脳の誤作動はどんな時に起こるでしょう?
入眠時ミオクローヌスは英語では”Hypnic Jerks”と(睡眠中の痙攣)と呼ばれているのですが、睡眠、瞑想、リラクゼーションのためのNo.1 アプリであるCalmによると、入眠時ミオクローヌスが起こるのは生活習慣が影響しているのだとか。
以下のチェックリストは、睡眠の質を低下させる可能性のある生活習慣を振り返るためのものです。このような習慣が積み重なることで、睡眠の質が低下し、入眠時の神経反応が過敏になることがあります。厚生労働省の『健康づくりのための睡眠ガイド』では、「運動、食事、嗜好品などの生活習慣は、睡眠の質に密接に関係しており、日常的な行動の見直しが重要である」と指摘されています。
- そもそも睡眠が足りてない
- 就寝前にスマートフォンやテレビを長時間見ている
- 就寝・起床時間が日によって大きく異なる
- 寝室の照明や音環境が整っていない
- ストレスや不安が多い
- 寝る直前にカフェイン・ニコチンを摂取している
- 晩酌・寝酒の習慣がある
- 日中の運動量が極端に少ない
- 寝る前に筋トレなどの運動をしている
※Calm blog、wellwisp.com、厚生労働省『健康づくりのための睡眠ガイド』などを参考に独自に作成
では、これらの要因がどのように入眠時ミオクローヌスに影響するのかを詳しく説明しましょう。
睡眠不足と疲労の蓄積
慢性的な睡眠不足が「睡眠負債」と呼ばれることを知っていますか?負債っていやな言葉ですよね。でも、睡眠負債があると、神経の調整機能を乱し、入眠時ミオクローヌス生理的反応を誘発しやすくなります。日々積み重なることで、脳や身体に大きな負担を与えることがあるからです。
日本人の睡眠時間は、国際的に見ても短い傾向があり、厚生労働省の統計によると、「睡眠時間が6時間未満の人は全体の約4割(男性37.5%、女性40.6%)」にのぼります。これは、日常的に十分な休息が取れていない人が非常に多いことを示しており、睡眠不足が社会的にも深刻な課題であることがわかります。
睡眠が不足していると、判断力や集中力の低下、免疫力の低下、情緒不安定など、さまざまな不調が現れる可能性があります。パフォーマンスが落ちていることに本人だけが気づいていないことも。
入眠時の「ビクッ」が気になる場合は、まずは自身の睡眠時間と疲労の蓄積状況を振り返ってみましょう。
ストレスと自律神経の乱れ
ストレスは自律神経のバランスを崩し、睡眠の質を低下させます。通常、夜は副交感神経が優位になり、心身がリラックスして眠りにつきますが、ストレスが強いと交感神経が活性化したままとなり、寝つきの悪さや浅い眠りの原因になります。
また、睡眠中には脳が情報を整理・記憶し、ストレスを緩和してくれています。睡眠不足が続くと、脳の情報整理やストレス緩和がうまく働かず、疲労や不調が蓄積されやすくなります。深呼吸や入浴などで副交感神経を整える習慣が、質の高い睡眠につながります。
※働く女性の心とからだの応援サイト 睡眠とストレスの関係
カフェイン・アルコール・ニコチンの影響
カフェイン、アルコール、ニコチンは、いずれも覚醒作用を持つ嗜好品であり、摂取のタイミングや量によって睡眠に悪影響を及ぼします。
カフェインは、交感神経を刺激し、眠気を抑える作用があります。摂取後30分ほどで効果が現れ、数時間持続するため、夕方以降の摂取は避けるのが望ましいとされています。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、1日400mg(コーヒー約700ml相当)を超えると睡眠に支障をきたす可能性があると指摘されています。
アルコールは一時的に眠気をもよおしますが、体内で分解されると生じるアセトアルデヒドが覚醒を促し、最終的には中途覚醒や浅い眠りを引き起こします。1日あたり純アルコール量20g程度が影響を及ぼさない目安であり、アルコールが代謝されるまでの時間を考えると、就寝3~4時間までに飲酒を終えるのがベストです。
ニコチンも強い覚醒作用を持ち、寝つきの悪化や深睡眠の減少、中途覚醒の増加につながります。特に就寝前の喫煙は睡眠の質を著しく低下させるため、夕方以降の喫煙を控えましょう。
いずれの嗜好品も、質の高い睡眠を得るためには、摂取量とタイミングに注意してみてください。
今日から実践できる5つの予防対策

入眠時ミオクローヌスや睡眠の質の低下は、日々の生活習慣や環境によって大きく左右されます。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、睡眠障害の予防と改善のために、科学的根拠に基づいた具体的な対策が示されています。今日からすぐに取り入れられる5つの実践的な予防策は次の5つです。
- 規則正しい睡眠リズムを作る
- 就寝前のリラックスタイムを確保する
- 朝起きたらすぐに太陽光を浴びる
- 日中の活動量を増やす
- 睡眠環境を整える
まず前半3項目について、少し詳しく見ていきましょう。
規則正しい睡眠リズムを作る
睡眠の質を高めるには、毎日同じ時刻に寝て、同じ時刻に起きることが基本です。厚生労働省の睡眠ガイドでは、成人に対して「規則正しい睡眠習慣を保つこと」が推奨されており、これは体内時計(概日リズム)を安定させるために不可欠とされています。
「でも、平日はやること盛りだくさんで……週末に寝だめするからプラマイゼロよね」と思ったりしていませんか?
睡眠不足を補うために週末に長時間眠る「寝だめ」は、体内時計を乱し、かえって睡眠の質を低下させる可能性があると指摘されています。寝だめは根本的な改善にはならないため、平日から十分な睡眠時間を確保することが重要なのです。睡眠不足を一時的に補うのではなく、日々の睡眠リズムを整えることが、心身の健康維持と日中のパフォーマンス向上につながります。
就寝前のリラックスタイムを確保する
厚生労働省の睡眠ガイドでは、就寝の1~2時間前の入浴が最も効果的とされています。40℃前後の湯に10~15分ほど浸かることで、深部体温が一時的に上昇し、その後の放熱によって体温が下がる過程で自然な眠気が訪れます。この体温変化が、寝つきを良くし、深いノンレム睡眠を増加させることが科学的に示されています。
入浴後に何かリラックスできる習慣を取り入れることで、さらに睡眠の質を高めることができます。これは、その習慣を「眠る前の儀式」とすることで、脳が「これから眠る時間だ」と認識しやすくなるためです。
おすすめのリラックス習慣は次のようなものです。
- ストレッチやヨガ:軽い動きで筋肉の緊張をほぐし、副交感神経を優位に。
- 深呼吸や瞑想:呼吸を整えることで心拍数が安定し、精神的な落ち着きが得られます。
- アロマセラピー:ラベンダーやカモミールなど、鎮静効果のある香りを活用。
- 読書や音楽:静かな環境での読書やヒーリング音楽は、思考の整理と感情の安定に役立ちます
日中の光と運動で体内時計を整える
日中の過ごし方も睡眠の質に影響します。特に、朝から昼にかけて十分な光を浴びることと、適度な運動を取り入れることが、体内時計(概日リズム)を整える鍵となります。
厚生労働省の睡眠ガイドでは、日中に1,000ルクス以上の光を浴びることが推奨されています。これは、屋外での自然光に相当する明るさであり、室内照明(通常300~500ルクス程度)では不足しがちです。
たとえば、午前中に30分以上の屋外散歩をすると十分な光曝露が得られます。通勤時駅まで歩く、でもいいのです。メラトニン分泌のタイミングが整い、夜の入眠がスムーズになるとされています。
また、日中の軽い有酸素運動(ウォーキング、サイクリング、階段昇降など)は、体温リズムを活性化し、夜間の深部体温低下を促進します。これにより、深いノンレム睡眠が得られやすくなることがわかっています。
具体的には次のような習慣を日常に取り入れてみてください。
- 朝起きたらすぐにカーテンを開けて自然光を取り入れる
- 午前中に屋外での活動や散歩を習慣化
- デスクワーク中心の場合は、窓際で作業する、昼休みに外出するなど工夫を
- 運動は夕方以降ではなく、日中に行うことで体内時計への影響が最大化
睡眠環境を整えて質の高い眠りを

入眠時ミオクローヌスを予防策の5つめは「睡眠環境を整える」です。快適な睡眠を得るためには、寝室の環境を整えることが欠かせません。厚生労働省の睡眠ガイドでは、良質な睡眠のために「光」「音」「温度・湿度」などの物理的条件を適切に保つことが推奨されています。
もう少し詳しく見ていきましょう。
理想的な寝室環境の作り方
厚生労働省の睡眠ガイドでは、睡眠の質を高めるために「温度」「湿度」「照明」「騒音」などの要素について、具体的な推奨値が示されています。これらの条件を満たすことで、寝つきが良くなり、深い睡眠が得られやすくなります。
[理想的な寝室環境の目安]
| 項目 | 推奨値・条件 | 説明 |
| 室温 | 16~26℃程度 | 季節や個人差に応じて調整。寒すぎず暑すぎない範囲が理想。 |
| 湿度 | 50~60%程度 | 乾燥や過湿を避け、呼吸がしやすく快適な湿度を保つ。 |
| 照明 | 入眠時は暗め(常夜灯程度)、起床時は明るく | メラトニン分泌を促すため、夜は暗く、朝は自然光を取り入れる。 |
| 騒音レベル | 夜間は40dB未満 | 図書館や静かな住宅地程度の静けさ。睡眠の妨げにならない環境が望ましい。 |
※厚生労働省の睡眠ガイドを参考に、独自に作成
これらの環境を整えるためには、遮光カーテンや加湿器、防音対策などの工夫が有効です。また、寝具の素材や通気性も快眠に影響するため、季節に応じて選びましょう。
体圧分散と振動吸収に優れたマットレスの重要性
快適な睡眠が得られるかどうかは、寝具=マットレスの影響がかなり大きい、って知っていますか?
人は一晩に20〜30回もの寝返りを打つとされており、そのたびに体にかかる圧力や振動が睡眠の質に影響を与える可能性があります。特に、隣で寝ている人の動きが伝わることで、無意識のうちに覚醒してしまうことも少なくありません。こうした微細な刺激を抑えるには、体圧分散性と振動吸収性に優れたマットレスの選択が不可欠です。
コアラマットレスには、独自のフォーム構造を持つクラウドセル™が使用されています。クラウドセル™は振動吸収性能に優れており、隣の人の動きが伝わりにくい設計となっているため、ペアでの使用にも最適です。寝返りや起き上がりの際に生じる振動を最小限に抑え、深い眠りを妨げない静かな睡眠環境を実現します。また、寝ている人の体の凹凸に合わせて圧力を分散し、寝姿勢を自然にサポートしてくれます。
マットレスって大型家具だし、合わなかったらどうするかも不安……という方、安心してください。コアラマットレスはほとんどの製品で120日間のトライアル制度を導入しており、購入後もじっくりと自宅で寝心地を試すことができます。万が一合わなかった場合でも、返品・返金が可能なため、実際の使用環境で納得のいくまで体感できる安心の仕組みです。120日間トライアル制度については、こちらで詳細を確認できます。
質の高い睡眠で「ビクッ」を予防し、毎日を快適に
ここまで入眠時ミオクローヌスについて詳しく説明してきました。
- 入眠時ミオクローヌスは生理的な現象
睡眠への移行時に脳が誤って筋肉に信号を送ることで起こる一時的な筋収縮。 - 病的な症状とは違う
てんかんや周期性四肢運動障害との違いを表形式で提示し、安心材料を提供。 - 生活習慣が頻度や強度に影響
睡眠負債、ストレス、嗜好品の摂取などが神経系の過敏性を高める要因となる。 - 厚生労働省の睡眠ガイドを根拠に元にした改善策
光、音、温度、湿度などの環境調整に加え、規則正しい生活リズムの重要性を強調。
あの「ビクッ」をなくすには、質の良い睡眠が不可欠であり、そのために見直すべき生活習慣についても説明しました。ただ、寝具が体に合っていなければ快眠は得られません。特にマットレスは、体圧分散・振動吸収・寝姿勢の保持に直結するため、大事な要素です。
もし、睡眠環境を整えるために、今使っているマットレスを見直してみよう、と思ったら、睡眠環境を整える第一歩として、コアラマットレスの120日間トライアルを活用してみてください。快眠への確かな一歩を始められますように。










