ふくらはぎがだるくて寝れない原因|今夜できる対処法と受診の目安
睡眠コラム by 石川 恭子•2026年9月25日•読了目安時間: 5 分

ふくらはぎがだるくて寝れない原因|今夜できる対処法と受診の目安

石川 恭子
リテールスペシャリスト / 上級睡眠健康指導士

コアラマットレス®︎のショールームで、お客様が「運命のマットレス」に巡り合えるようお手伝いしているカリスマコンシェルジュ。お客様の眠りの悩みに耳を傾ける中で、今すぐ活用できる睡眠の知識を届けたいと上級睡眠健康指導士の資格を取得。コアラ®︎のマットレスを通じて、毎日眠ることが待ち遠しくなるワクワク感を提供したい。

一日の終わりにようやく布団へ入ったのに、ふくらはぎが重だるくて気になり、なかなか寝つけないという夜はありませんか。立ち仕事やデスクワークで長時間同じ姿勢を続けたことや、歩きすぎによる筋肉の疲れ、足元の冷えやむくみなど、日常のなかに背景が見つかることは少なくありません。

その一方で、ふくらはぎのだるさには血管の病気やむずむず脚症候群などが隠れていることもあります。すべてを疲れのせいと決めつけないことも、同じくらい大切です。

本記事では、上級睡眠健康指導士の資格を持つコアラマットレス社員の石川が、ふくらはぎがだるくて寝れないときに考えられる原因と、今夜から試せる対処法、そして医療機関に相談したい目安を順番に整理してご紹介します。

ふくらはぎがだるくて寝れない主な原因

ふくらはぎがだるくて寝れないときにまず考えられる原因は、長時間同じ姿勢を続けたこと、歩きすぎや運動による筋肉の疲れ、そして冷えやむくみに伴う不快感です。順に見ていきましょう。

1. 長時間同じ姿勢を続けている

足の血液は、重力に逆らって心臓へ戻らなければなりません。国立循環器病研究センターによれば、この働きを担っているのが静脈にある弁と、ふくらはぎの筋肉です。ふくらはぎの筋肉が縮んだりゆるんだりすることで、ポンプのように血液を押し上げます。※1

そのため、立ち仕事やデスクワーク、長距離の移動などで長時間同じ姿勢が続くと、このポンプの働きが発揮されにくくなります。厚生労働省も、長時間足を動かさずにいると血行不良が起こりやすくなるとして、注意を呼びかけています。※2

夜になって足が重く感じられる日は、その日どれくらい同じ姿勢でいたかを振り返ってみてください。

2. 歩きすぎや運動で筋肉が疲れている

反対に、たくさん歩いた日や慣れない運動をした日には、ふくらはぎの筋肉そのものに疲れが残り、横になっても重さや張りを感じることがあります。動かなかったことではなく、使いすぎたことが背景になっているケースです。

旅行や引っ越し、久しぶりのスポーツなど、思い当たる出来事があれば、その疲れが尾を引いている可能性があります。

3. 冷えやむくみによる不快感がある

足元が冷えていたり、夕方から足がむくんでいたりすると、ふくらはぎの張りや重さをより強く意識しやすくなります。靴下を履いても足先が温まらない、靴下の跡がくっきり残っているといった日は、足元の状態が眠りの妨げになっていることも考えられます。

上記3つはいずれも日常のなかで起こりやすい背景です。しかし、自覚症状だけで原因を一つに絞ることはできません。

たとえば、片足だけが急に腫れたり強い痛みを伴ったりする場合や、休んでも次の日まで改善しない場合、むくみが何日も続いたり片足だけに急に現れたり赤みや痛みを伴う場合は、セルフケアを続けずに医療機関へ早めに相談してください。

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ふくらはぎのだるさに隠れていることがある病気

石川 恭子
石川 恭子
ふくらはぎのだるさが、病気のサインとして現れることもあります。

代表的なものとして、足の静脈に血栓ができる深部静脈血栓症、静脈の弁の働きが低下する下肢静脈瘤、夜に足の不快感が強まるむずむず脚症候群が挙げられます。

1. 深部静脈血栓症|片足の急な腫れや痛み

深部静脈血栓症は、日本血管外科学会の解説によると、足から心臓へ血液を戻す静脈に血の塊(血栓)ができて詰まってしまう病気です。※3

片方の足全体やふくらはぎが急に赤黒く腫れ上がり、痛みが現れることがあります。手術を受けたばかりの方や、寝たきりの状態が続いている方などに起こりやすいようです。※3

特に注意したいのは、血栓が足から流れて肺の血管に詰まった場合です。肺塞栓症を引き起こし、呼吸が苦しくなる、胸が痛くなるといった症状が現れ、命に関わることもあります。※3

片足だけが急に腫れて痛むときは、揉んだり様子を見続けたりせず、早めに医療機関を受診しましょう。息苦しさや胸の痛みを伴う場合は、救急車の要請も検討してください。

2. 下肢静脈瘤|血管の浮き出しやむくみ

下肢静脈瘤は、足の静脈にある弁の働きが低下するなどして、皮膚に近い静脈が太く長く膨らんでくる病気です。※4

血管がこぶのように浮き出て見えるほか、脚のだるさ、むくみ、痛み、こむら返りなどが現れます。症状が長引くと色素沈着や湿疹、潰瘍を伴うこともあるそうです。※1

立ち仕事や加齢、妊娠・出産などが誘因として挙げられ、女性に多いことも知られています。血管の浮き出しが気になる、だるさやむくみが長く続く場合は、下肢静脈瘤の可能性があると考えてください。

3. むずむず脚症候群|夜に強まる足の不快感

むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)は、厚生労働省のe-ヘルスネットによると、夕方から深夜にかけて、下肢を中心に「ムズムズする」「痛がゆい」「じっとしていると非常に不快」といった異常な感覚が出現してくる病気です。※5

足を動かすとこの感覚はすぐに消えるものの、じっとしているとまた現れてくる点が特徴です。布団のなかでじっとしていられず、眠くても眠りにつけない状態になりやすいようです。※5

健康づくりのための睡眠ガイド2023でも、入眠前の安静時に下肢の不快感が生じて寝つきが妨げられる病気として取り上げられ、入眠困難型の不眠症と間違われることがあると触れられています。※6

いずれも、自分で見分けるのは困難です。休むほど楽になる一般的な疲れとは様子が違うと感じたら、診断を医師に委ねることが大切です。

関連記事:一日中眠い・だるい原因と対策|睡眠環境から生活習慣まで徹底解説

寝る前にできるふくらはぎのだるさ対処法

石川 恭子
石川 恭子
片足の急な腫れや強い痛み、赤み、息苦しさなどが見られない場合は、自宅で試せる過ごし方から始めてみましょう。

両脚に軽い疲れやだるさを感じている夜に、体を楽にするための工夫を紹介します。途中で痛みや違和感が強くなったときは、無理に続けず中止してください。

1. 足を楽な位置にして休む

横になったときにふくらはぎが気になる場合は、クッションや折りたたんだタオルで脚を支え、負担を感じにくい位置を探してみてください。厚生労働省も、長時間同じ姿勢が続いたときの対策の一つとして、眠るときは足を上げることを挙げています。※2

どのくらいの高さがよいかは、体格や寝具によって変わります。自分が楽だと感じる位置を基準にしてください。ふくらはぎの一点だけを持ち上げるのではなく、ひざから下全体をゆるやかに支えるようにすると、脚に圧がかかる場所が分散されます。

2. 足首やふくらはぎを無理なく動かす

布団に入る前に、ふくらはぎの筋肉を軽く動かしておく方法もあります。厚生労働省は、ときどき軽い体操やストレッチ運動を行うこと、かかとの上げ下ろし運動をすることを予防策として紹介しています。※2

座ったまま足首をゆっくり回したり、かかとを上げ下げしたりするだけでも、ふくらはぎの筋肉は動きます。

伸ばしたい場合は、脚を前に伸ばして座り、つま先を体のほうへゆっくり引き寄せてみてください。反動をつけないこと、痛みが出ない範囲でとどめることが大切です。回数や秒数にこだわるよりも、気持ちよく感じるところで止めるほうが、そのあと休みやすくなります。

3. 入浴などで体を温める

就寝前の入浴も、眠る準備を整える方法として取り入れやすい習慣です。健康づくりのための睡眠ガイド2023では、寝室を暑すぎず寒すぎない温度に保ち、就寝の約1〜2時間前に入浴して身体を温めてから寝床に入ると入眠しやすくなると示されています。※6

ただし、極端に湯温が高いと交感神経の活動が高まり、かえって入眠を妨げる可能性がありますから、心地よいと感じる温度でゆったり過ごしましょう。入浴はふくらはぎのだるさそのものを解消するものではありませんが、眠りに入りやすい状態をつくる助けになります。

4. マッサージは腫れや痛みを確認してから行う

ふくらはぎがだるいと、つい強く揉みほぐしたくなります。けれども、その前に必ず確かめていただきたいことがあります。片足だけが腫れていないか、赤みが出ていないか、押すと強い痛みがないかという3点です。これらが見られる場合は、揉まずに医療機関へ相談してください。

両脚に軽い疲れを感じているだけで、腫れや赤み、強い痛みがない場合は、手のひらでやさしく触れる程度にとどめましょう。少しでも痛みや違和感が出たら、そこで中止してください。強くほぐすほど楽になるとは限りませんので、力加減は控えめで十分です。

寝る前の過ごし方を整えても脚の重さが気になる夜が続く場合は、体を預けている寝具そのものを見直してみるのも一つの方法です。マットレスが体に合わず寝返りを打ちにくいと、同じ姿勢のまま朝を迎えやすくなります。

コアラマットレスのように、体圧の分散や寝返りのしやすさに配慮した寝具を選ぶことも、夜の過ごしやすさにつながります。

だるさを繰り返さないための日常の工夫

石川 恭子
石川 恭子
ふくらはぎのだるさを繰り返さないためには、日中の過ごし方を少しずつ見直していくことが助けになります。

厚生労働省が予防策として挙げているのは、ときどき軽い体操やストレッチ運動を行うこと、かかとの上げ下ろし運動をしたりふくらはぎをもんだりすること、そして十分にこまめに水分をとることです。※2

あわせて、ゆったりとした服装をしてベルトをきつく締めないこと、アルコールを控えることにも触れられています。※2

デスクワークが続く日は、約1時間に一度立ち上がって歩く、席に座ったままかかとを上げ下げするといった小さな動きでかまいません。立ち仕事の場合は反対に、休憩時間に座って脚を休める時間をつくると、同じ姿勢が長く続くことを避けられます。水分が足りない状態で長く動かずにいることも避けたいので、のどが渇く前にこまめに飲むよう心がけてください。

それでも症状を繰り返す場合や、生活を見直しても改善しない場合は、日常の工夫だけで乗り切ろうとせず、医師に相談しましょう。

ふくらはぎのだるさで受診する目安と診療科

要注意なのは、片足だけが急に腫れた、赤くなった、強く痛むという場合です。日本血管外科学会は、深部静脈血栓症では片方の足全体やふくらはぎが急に赤黒く腫れ上がり、痛みが現れることがあると説明しています。※3

こうしたときは、マッサージや足上げで様子を見るのではなく、早めに医療機関を受診してください。息苦しさや胸の痛みを伴う場合は、救急車の要請も検討しましょう。※3

緊急性を感じない場合でも、だるさやむくみが長く続く、何度も繰り返す、足の不快感で眠れない夜が続くというときは、一度医師に診てもらうと安心です。血管の浮き出しやこむら返りをあわせて感じている場合は、下肢静脈瘤が関係していることもあります。※1

何科を受診すればよいか迷う場合は、まず内科やかかりつけ医に相談してください。そこで症状を伝えれば、血管外科や循環器内科、睡眠を扱う診療科など、状態に応じた受診先を案内してもらえます。受診の際には、いつから続いているか、片足だけか両足か、どんなときに強まるかをメモしておくと、医師に伝えやすいでます。

まとめ:ふくらはぎのだるさは原因に合わせて対処しよう

ふくらはぎがだるくて寝れない夜には、長時間同じ姿勢を続けたことや、歩きすぎによる筋肉の疲れ、冷えやむくみといった日常的な背景が関わっていることがあります。その一方で、深部静脈血栓症や下肢静脈瘤、むずむず脚症候群のように、医療機関での対応が必要な病気が隠れている場合もあります。

片足の急な腫れや強い痛み、赤み、息苦しさがあるときは、セルフケアをせずに受診してください。そうした症状がなければ、脚を楽な位置にして休む、足首を無理なく動かす、就寝前に入浴して体を温めるといった方法から試してみましょう。日中は同じ姿勢を続けすぎず、こまめに水分をとることが、繰り返さないための助けになります。

だるさを一つの原因に決めつけず、今夜の対処、毎日の習慣、受診のどれに進むかを選べるようになれば、夜の時間はもっと穏やかになります。あなたのふくらはぎが軽くなって、ぐっすり眠れる夜が増えますように。

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参考文献

※1 下肢静脈瘤 | 国立循環器病研究センター
※2 エコノミークラス症候群の予防のために | 厚生労働省
※3 深部静脈血栓症って? | 日本血管外科学会
※4 下肢静脈瘤って? | 日本血管外科学会
※5 レストレスレッグス症候群/むずむず脚症候群 | 厚生労働省 e-ヘルスネット
※6 健康づくりのための睡眠ガイド2023 | 厚生労働省